15.《ネタバレ》 渋滞から外れた車=社会から外れた主人公、から物語が始まる。そこからは、ただ堕ちていくだけ。主人公が取る行動はどう考えてもただの八つ当たりだし、どこからどう見ても変人。しかし、誰もが普段世の中に抱えているであろう不満、鬱憤を晴らしてくれるその姿はスカッとするし、本当の意味での等身大のヒーロー、善悪の基準を揺るがす絶対的な存在にも思えた。 誇大化していく自意識が、強力になっていく武器で表現されていながら、最後の最後で武器が水鉄砲になるという皮肉。二人の男が最後にたどり着き、対峙した場所が二人の人生の行き詰まり具合をあらわすような桟橋であったりと、その映像による表現にも凄さを感じた。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-09-04 21:20:03) (良:1票) |
14.《ネタバレ》 上手くいかない現実生活のせいで様々なストレスを抱え今にも爆発寸前になっている冴えない中年男、そんな彼が真夏のエアコンが壊れた車の中で汗だくになりながら渋滞を抜けようと必死に我慢していたのだけど、そんなこんなに心底うんざりしてとうとうブチ切れ。長年、心に溜めに溜め込んだ社会に対する悶々とした不満をひたすら暴発、暴走させていくだけの映画なんだけど、これがなかなか面白い。良いですね、このキレ具合。マイケル・ダグラスの視野狭窄な自己チュー駄目中年男っぷりも見事に嵌ってました。全編を覆う乾いたユーモア、小気味の良いアクション、そして最後はちょっぴり社会について考えさせられる、自分のなかでは理想的なエンタメ映画の良品です。僕もストレス溜まってつい包丁持って秋葉原に行きそうになってしまったら、この映画を観てスカッとするようにします。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-14 21:42:34) |
13.《ネタバレ》 2012.08.11鑑賞。ロスのどこか~ヴェニスビーチまでの短い道のりの異色のロードムービー。短い道のりながらも、有色人種が集まる治安の悪い地区がある一方、ゴルフ場や豪邸の並ぶ地区もあるなど、混沌としたロスが描かれていて興味深い。娘の誕生日に暑さ・大渋滞でプッツンしたマイケル・ダグラスと退職日に更年期の妻を振り切り現場復帰するロバート・デュバルの行動が妙にリンクしている脚本もイイですね。 【かんちゃんズッポシ】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-08-12 09:40:14) |
12.午後ロー最高!(笑) 何の予備知識も無しに観たからすごく楽しかった。ぶちこわしたくなる衝動って誰に出もあると思うが、ふつうはそれを「常識」とか「良心」で抑えている。それがどういうきっかけで壊れるかという話なんだろう。ちょっとしたストレスの積み重ねでね。 わらしべ長者的に武器がパワーアップするのは笑えた。道路工事の無意味さや、ゴルフ場を動物園にしろって主張は同意できるし、いろいろと同意できることも多いんだが、実際にやっちゃうととんでもない犯罪者になっちゃうんだよなあ。でも、明日死ぬとかわかっていたらやってみたいぞ(笑)。 ラストはまあきっとそんなもんだろうなと思った。彼もある程度は満足だったんじゃないかな? 余談ながら、バーバラ・ハーシーはやっぱり好い女だね(まだこのときは)。 【オオカミ】さん [地上波(吹替)] 8点(2012-07-18 13:22:28) |
11.《ネタバレ》 むぅ、最初は痛快エンターテインメントコメディと思って笑いながら観てたが、実はなかなかの社会派。キレた中年、ダグラスさんの思考にはなかなか同意できることも多い。交通渋滞、リストラ問題、ファーストフードの誇大広告、無駄な工事…これらに怒る気持ちは皆一緒だ。しかし、彼は罪があろうがなかろうが自分の邪魔するヤツは皆、成敗。正義は我にあり。それではアメリカのやっていることと同じじゃないか。この映画は病んだアメリカを散々見せつけ、それに怒りをぶつける男すらも悪(狂人)として見せる。「これがアメリカだって言うなら、アメリカって最悪なトコロだな」と苦笑しながら観てしまいました。ともすればアメリカ全体を真正面から批判する気概すら感じたのは僕だけでしょうか? 【すべから】さん [インターネット(字幕)] 8点(2009-05-08 10:07:10) |
10.まるで民話のようなシンプルな筋立てに乗せた、上質なブラックコメディですよね。他の国では絶対成立しない、バイオレンス大国アメリカならではの黒く爛れたジョーク映画。何度見ても面白いです。展開のバカさ加減と、わらしべ長者風に膨れ上がっていく主人公の武装がおかしさを醸し出してます。ゴルフ場での発作シーンは何度見ても笑えてきます。 【エスねこ】さん 8点(2004-03-20 22:30:35) |
9.切れっぷりがいいね。俺も、無茶苦茶な理論を言って暴れたいよ。爽快だ~ |
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8.普通のおっさんが、ブチ切れて壊れていく。すごく面白そうな映画だと期待すると同時に、そんな題材で映画にうまく纏められるのかなーと心配しながら観たら、まあ、確かにやや迷走気味ですが、うん、やっぱりこういうの好きですね。アングラ世界に足を踏み込んでいく描写は、シューマッカー監督は後の『8mm』でも取り上げてますが、なかなかコワイです。 【鱗歌】さん 8点(2003-09-13 00:39:23) |
7.マイケル・ダグラスの演技に驚かされました。誰でも日常生活の中でキレそうになる瞬間はありますよね、しかし普通はそれを理性で押さえつけるのだが、押さえがきかなくなるとこうなっていまうのでしょうか?恐ろしい・・・。マイケル・ダグラスのキレキャラに面白みも感じてしまうのだが、マイケルがキレている内容が誰にでも起こりうる日常生活での出来事なので心の底からは笑えない・・・。ラストはやはりああなるしかなかったのでしょうね、切ない。 |
6. 最近は日本も病んでいるが、アメリカの社会はより露骨に現れる主人公は心が病んでいるが病気ではない。主人公の周りは病んでいないが病気だ。新しい社会派映画 【フライ大尉】さん 8点(2003-07-16 02:25:10) |
5.面白い。主人公のキレッぷりに唖然!しかし、主人公の怒りの原因が自分の周囲で普通におこっていることも多いので、現実ではこんな話ありえへん!と言い切れない気がしてしまうところが怖い。 【エアロ】さん 8点(2003-02-22 08:52:17) |
4.冒頭から本題に入っていくところは実に上手くて感心した。R・デュバル以外の出てくる奴らが、みんなどこか嫌な奴ばかりで、その奴らをどんどん排除して前進して行くダグラスには、少し胸がスッとした。ただ、ロケット砲で工事現場をぶちこわすあたりから、この映画のムードが少し変わっていってしまい、ラストもあまり盛り上がらなかったのには残念。 【プレデター】さん 8点(2001-10-08 13:24:26) |
3.(↓)確かにハンバーガーショップでキレるのは良く分かります。個人的には道路で公共事業にケチをつけ、バズーカーをぶっ放すシーンが好きです。なんか昔、「たけしの元気が出る~」でやってた目覚ましおじさんみたいで最高です! 【イマジン】さん 8点(2001-04-30 15:48:54) |
2.このキレまくったM・ダグラスというのは他ではあまり見られないので、彼の隠れた名作です(^^) 【ひよこ】さん 8点(2001-04-22 01:31:42) |
1.仕事や家庭の悩みの積み重ねがストレスとなり、やがて暑い夏の昼下がり現実逃避する主人公。気持ちの爆発させどころを間違った為に、結果的に悲惨な結末を迎えることとなったが、これはいつ我々にも起こらないとは言い切れない、大きな問題を孕んでいる作品だ。M・ダグラスはこういう役が本来得意なんだなと思えるほどハマっているし、主人公を必死で助けようとする、定年間際の刑事=R・デュバルの渋さもたまらなくいい。 【ドラえもん】さん 8点(2001-04-15 19:43:04) |