1.《ネタバレ》 ある種のオムニバスで3つのエピソードと、メインのストーリーで構成されてるんですが、二つ目の女子高生のエピソードが質、存在感であまりに、あまりに圧倒的でした。
本来ならバランスを欠いてしまった失敗作というべきなんでしょうが、そのエピソードが「すごい」としか言いようがないんで困ります。「殺した」(と思い込んだ)側の心理は比較的つかみやすいんですが、殺意を持たれた側、しかも死後なおかつ裏切られた側の、心理、行動が幾通りにもとらえることができて、泣きながら惑い、考えるという珍しい経験をさせてもらいました。御園を演じた大野さんへの演技指導すごいと思います。
これに比べたら、あとの二つのエピソードとメインはあまりにストレートというか、淡泊というか。
ただ、桐谷さん、ぶっちゃけ自分にとっては、ある女優に非常によく似てるためかなり微妙な存在なんですがw、今回は一人の女優として魅力を感じられたのは収穫でした。
。 平成26年3月29日追記 今本当にこの映画を見て良かったと思う。というのは、「ツナグ」という素晴らしい小説に出会う機会を持つことができたから。原作に比べれば、映画はどうしても時間的な制約のため、ものすごく頑張ってぎりぎり合格点くらいの評価しかできない。(ただ、女子高生の話への軽い改変は映画の方が味わいがあると思う)やや、説明不足なところや、あるいは女子高生以外のエピソードの甘ったるさは、全て端折ったための欠点とご理解していただきたい。ただ、キャストが素晴らしい映画であることは再認識できた。嵐と御園は橋本さん大野さん以外もう考えられないし、主人公役の青年もイメージ通り。そしてキラリ役の桐谷さんがよく選んだと感動するくらいそのままのイメージで。素晴らしいキャストに+1