1.《ネタバレ》 子供向けアニメを見ているとは思えないくらい話の見せ方が上手かったと思います。今作最大のナゾである怪盗DXの正体についての描写はミスリードを誘っていますし、ミュージアムという舞台ならではのひみつ道具の素材や歴史もストーリーに上手く絡んで来ます。ドラえもんの鈴が狙われた目的も、登場人物の含みのある行動も、ちゃんと明確な理由があって良いです。ジャイアン・スネ夫コンビは小さくなって戻れなくなっちゃったけど、小ささを活かした活躍を見せます。四次元ポケットが使えないピンチを演出したスッポンに意表を突かれ、忘れた頃に手を突っ込むとやっぱり噛み付かれて道具が使えないという徹底振りに笑わせてくれます。ドラえもんが鈴の代わりに付ける”黄色いモノ”も、場面場面でいちいち変わって完全に小ネタかと思いきや、その状況を逆手に取って最後は怪盗DXの蝶ネクタイ付けて変身(怪盗ドラックス)しガードロボと戦うという、スーパーヒーロー展開にテンションが上がってしまいました。そして何よりドラえもんが鈴に固執する理由とのび太との友情エピソードが感動します。巨大化する太陽とポポンというキャラの2つが出てきた時、あぁ、最後は「みんなを助けるためにポポンが犠牲に・・!」みたいな展開になるんだなぁと予測したんですが、まさかのび太から「そうだ!ポポンを使うんだ!」発言・・・何という無茶振り。いや、だってパイナップルとソースカツ丼食べてお腹いっぱいになって壊れてたじゃん・・・。しかもポポンも無事消化するという頑張りよう。いや、だからパイナップルとソースカツ丼食べてお腹いっぱいになって壊れてたじゃん・・・。そこはきっとクルトが修理した時こっそりアップグレードしてたんでしょう(もしくは夕食前にすでに何か大量に食べてたか)。そうに違いない。とまぁ大人気ないツッコミはともかく、家族揃って安心して笑いながら見られる映画です。