35.人を殺す、 それに至る訓練と すでに持っている家族と。 上記の文字数以上に、年数を重ねると持つものが違い また、口説く際の自然全力投球な具合も違う。 それが戦争で変わっていく。 全てが日本語で言うと葛藤。 よく表現されていると思います。 何が一番大切かを考られないほど、 目の前が恐怖に染まった人に家族は眩しいのかもしれない。 戦友の友という字は日本語だけど、 戦友ってのは死を伴うから戦友で そう意識したときにはもう遅い。 家族はどうだろう。 同じだろうか。 ラストがあっけない。考えるひまも、無い。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-01-27 21:05:39) |
34.まさにレジェンドとはイーストウッドのことではないか。 イーストウッド監督作品のハズレがほとんどない。 この作品もそうである。たらたらと長ったらしい、銃撃戦ばかりの戦争映画にならず、 2時間を超える時間を飽きさせずに最後まで見せる技術はさすがである。 ブラッドリークーパーの演技もはまっていて、プライベートライアンを抜き 戦争映画興収ナンバーワンになったというのも納得である。 【シネマファン55号】さん [インターネット(吹替)] 8点(2020-06-10 15:01:44) |
33.射撃の腕はゴルゴ並ですか?大分脚色されているようですが緊張感が最後まで途切れないので結構疲れます。非常時の平和ボケは無視されますが、主人公のような人間に批判的な人が多いのが平和な世の常。ボケた人が普通にみえる時代がずっと続いてほしいものです。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-05-12 17:26:51) |
32.戦争をやってる男には勝てないと思った。 どれだけ必死に生きてるか、何を守ろうとしてるか、そのために己を鍛えられるか…。 にしても、イーストウッドの映画の作り方のうまさはもう、確立されてるなあ。 【よこやまゆうき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-05-02 21:07:55) |
31.《ネタバレ》 実話だったんですね。映画としては戦争らしさあり、ラストあっさりで良。 【すたーちゃいるど】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-07-16 23:34:45) |
30.《ネタバレ》 スナイパーという役割が英雄や伝説となるべき役割かどうかは分からない。陰から味方を助ける縁の下の力持ちという見方もあろうし、見えないところから敵を狙う卑怯者という見方もあるだろう。それ以前に戦争というものにいろいろな見方があるはずで、素直に主人公に感情移入していいものかどうか戸惑いが大きかった。しかしながら、心を病むまでに傷ついた主人公に対して、ラストシーンで多くの市民が感謝を示しているシーンは素直に涙が出た。最後の最後で演出にやられた感じ。好み40/50、演出13/15、脚本10/15、演技8/10、技術7/10、合計78/100→8/10点 |
29.《ネタバレ》 「戦地ではアメリカ兵が毎日死んでるのに、ここじゃ誰もそれを話さなさい。戦争自体ないみたいだ。みんな、自分のことしか考えていない。向こうじゃ戦争やってるのに、みんなケータイ使ってのほほんと暮らしてる。ここじゃ俺は場違いだ。君がなんと言おうと、仲間のために俺はイラクへと戻る」「ねえ、あなた、これは私たちの問題よ。あなたの血圧は普通のときでも170/110もあるのよ。これは異常よ。ねえ、身体だけじゃなく、心も帰ってきてほしい。もう、イラクには行かないで、お願い、子供のために…」――。アメリカ、テキサス州。生まれ育ったその地で、ロデオやデートとただぼんやりと毎日をやり過ごしていた青年、クリス・カイル。だが、ある日、テレビのニュースでテロ直後の映像を見て衝撃を受ける。「国のために尽くしたい」。天啓を得たように、彼はすぐさまアメリカ軍随一の精鋭部隊シールズに入隊するのだった。厳しい訓練を乗り越え、有望な狙撃者となったクリスは、妊娠したばかりの妻を残し、イラクへと派遣される。来る日も来る日も敵を、時には女子供の命でさえ奪い続けてきた彼は、いつしか同僚から〝レジェンド〟と呼ばれる英雄になるのだった。だが、そんな異常な日々を生きてきた彼の精神は徐々に蝕まれ、次第に妻との関係もギクシャクしてゆく…。実話を基に、イラク戦争で幾多の敵の命を奪い続けてきた英雄的スナイパーの生き様を重厚に描き出す戦争ドラマ。名匠イーストウッド監督の、実話を基にしながらもちゃんと観客の胸を打つ物語として再構築してみせるその優れた演出手法はもはや神懸り的ですね。映画が終わり、無音のエンドロールが流れるまでの2時間強の間、緊張感を一切途切れさせずに見せきるその手腕は見事としか言いようがありません。特に、主人公の好敵手となるスナイパー、ムスタファとの息詰まるような心理戦はそんじょそこらのエンタメ映画よりドラマティックで素晴らしかったです!まるで自分も何度もイラクへと派遣されたような気にさえなりました。でも、そこはやはり『ミリオンダラー・ベイビー』や『グラントリノ』を撮ったイーストウッド監督、手放しでアメリカを礼賛するわけでもなく、戦争の負の側面を徹底的に強調する反戦映画とするわけでもない、そのストイックなまでに冷徹な姿勢は深く考えさせられるものがあります。兵士が戦わなければテロリストはテロを繰り返すだろうし、世界各地で行われる残虐行為もなくならない。誰かがやらなければいけない。でも、正義と信じていたアメリカ兵もいつしか非人間的な行為へと染まっていく…。そして、帰国し家族とともに幸せに生きることを選んだ彼を待ち受ける非情な運命…。答えなど永遠に出ない問題に翻弄される人々の苦悩を、この老監督は慈悲深く見つめています。とても優れた物語でした。8点。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-04-07 02:34:21) (良:2票) |
28.《ネタバレ》 ブラッドリー・クーパーの役作りのレベルが凄いですね。肩幅や胸板なんて今までの倍ぐらいの様な気がするぐらいです。しかもそれが脂肪太りじゃなくてしっかり筋肉つけているわけで、まさかCG使ってるわけじゃないんでしょうけど骨格まで変えてしまったかのように見える凄まじい肉体改造です。 『許されざる者』ですっかり悟りの境地に達したイーストウッド、この映画で訴えたかったのはただひとつ「人殺しは地獄だ」ということです。どう考えてみてもアメリカには「殺人には善い人殺しと悪い人殺しがある」という深層心理的な価値観が西部開拓時代から存在している様に思えてなりません。国の為だろうが正当防衛だろうが人の生命を奪うことには変わりはなく、人はその現実と折り合いをつけないとやっていけないものなんだと思います。戦争の勝者や強者に属する軍人は得てしてその折り合いに無頓着なことが多く、とくにアメリカにはその傾向が強い様な気がします。その辺りにも本作ではイーストウッドは鋭く切り込んでいて、スクリーン上で数え切れないほど人を殺めてきた彼らしい感じがします。 いくら伝説の男と言っても実在のクリス・カイルという人は娑婆にいたときはごく平凡な人間だったわけで、戦場以外では大したエピソードもない淡々とした描かれ方です。彼が軍に志願するに至る経緯も日本人にはピンと来ないところがありますが、まあアメリカ人には理解できるんでしょうね、あまりに単純すぎると自分は感じてしまいますけど。しかし子供にまで武器を持たせて戦わせて死に追いやってしまうという現実、世界は決して平和じゃないし綺麗ごとが通用しないということは思い知らされました。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-01-22 23:41:12) |
27.すばらしい祖国を守るためにスナイパーになった主人公。見方によってはアメリカ万歳だが、その主人公の行いと末路は反戦的でもある。ストーリー的にも映像的にもきれいすぎて、まるで西部劇を見ているようなのは、監督がクリント・イーストウッドだと知ってしまったからなのだろうか。 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-01-16 21:56:10) |
26.《ネタバレ》 父親から「番犬であれ」と教育されてきた主人公カイル・クーパーは愛国心を持ち仲間を守り家族を愛する、強い信念を持った優しい男。それが残酷な戦場での極限の任務と幸せな家庭環境の狭間で精神を蝕まれ徐々に精神が崩壊し、守ってきた仲間に撃たれるという衝撃的な最後を迎えるのは下手なフィクションよりはるかに皮肉が効きすぎていた。 一方的に押し付けてくるモノでもなく戦意高揚映画やヒーローを描いたわけでもない。様々な角度から淡々と事実を提示し進んでいくイーストウッドらしい抑えた演出が功を奏していた気がします。無音のエンドロール中は「この世には狼、羊、番犬の三種類の人間がいる」というカイルの父親のセリフが改めて頭に浮かんだ。たった一人の男の苦悩はアメリカの闇でもあるんだよな。この問い掛けを超大国アメリカの国民はどう受け止めたんだろうか。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-11-26 13:49:48) |
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25.《ネタバレ》 冒頭で父親がクリスと弟に言った、「人間には羊、狼、番犬の3種類がある」という言葉を頭に入れながら鑑賞した。テロリストが狼ならその犠牲になる弱い民衆が羊。そしてそのテロリストを駆逐するアメリカ軍が番犬である。しかし民衆の立場から見ればテロリストもアメリカ軍も「狼」に見えるのではないだろうか。アメリカはテロリストを軍事力で排除してきたが、その代償として多くのイラクの一般市民が空爆の巻き添えなどで犠牲になっている。そして立場に関わらず戦争の当事者誰しもが簡単に「羊」となり得てしまう。そんな理不尽さが戦争なのだろうと思わされた。また、普通に娯楽作品としても面白く、特にライフルのスコープを覗き込む場面は観ている自分も思わず画面を息を止めて覗き込んでいた。メッセージ性・娯楽性がバランス良くまとまった良作だと思う。 【mickey】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-08-31 18:27:42) (良:1票) |
24.《ネタバレ》 無音のエンドロールが印象に残る映画で、それが全てを象徴していると思います。ブラッドリー・クーパーは役作りも含め頑張った! 何か面白系な人な雰囲気が強かっただけにとても深い演技だったとオモイマスハイ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-08-12 10:53:14) |
23.《ネタバレ》 見応えある映画だった。ただし、イラク側のスナイパーとの決着が簡単についた気がする。向こうも現地を背負っているだけに、そんなに簡単には倒せないだろう。もう少し、二人のスナイパー同士の戦いを観たかった。 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-08-02 18:59:28) |
22.《ネタバレ》 観終わった後の率直な感想が、あれ?イーストウッドなのにこんなものか?というものでした。戦争ものなのでまた重いテーマを掲げた映画かと思いつい身構えてしまいましたが戦争ものという視点で見ると特筆すべき点はなし。そうではなくてクリス・カイルという一人の男の物語として観るのがこの映画の正しい観方。4度の派遣を生きぬきPTSDも回復した男が自国で同じ退役軍人のアメリカ人にあっさり殺されるラストが空しい余韻を残します。奥さんが「やるからには良い映画にして」と伝えたそうですがクリス・カイルという一人の男の存在が広く認知された本作が残された家族のためになればそれだけでもこの映画の価値はあったのではないのかなあと。作中でカイルが190kgのハーフデッドリフトを行っていますがあれは実際にブラッドリー・クーパーが挙げたそうです。20kg程の増量で軍人役にしてはえらく脂肪が目立つなあなんて思いましたがその役作りには賞賛を送りたいです。ハングオーバーのときより明らかにでかい(笑) 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-07-29 14:02:38) (良:1票) |
21.実在の人物を描いた話なのに、重々しい息苦しさはなく、娯楽戦争映画として楽しめました。映画としての重厚感よりも戦場の緊迫感や戦争のヒーローとしての主人公が次第に変化していく様を判りやすく描いており、人間ドラマとしてはちょっと安っぽく、でも私のような娯楽映画大好き人間には、実在の主人公には失礼ですが楽しませて頂きました。いい映画だと思います。 【ぽじっこ】さん [DVD(吹替)] 8点(2015-06-21 09:47:13) |
20.《ネタバレ》 ○このような内容の作品でもエンターテイメントとして成立させてしまうあたりイーストウッドはさすがだと感じる。この年になってもハイペースで映画を撮り続けるのはすごいし、彼の作品が映画館で観られるのはうれしい限り。○PTSDの描き方は特筆すべきものこそないが、戦争の地獄は十分表現されていた。特に終盤の砂嵐の中の銃撃戦はものすごい緊迫感だった。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-05-17 16:21:55) |
19.《ネタバレ》 ◇その描写は客観的かつ冷酷で、賛美でもなければ否定でもない。 ◇クリス・カイルは父親に云われた「羊を狼から守る牧羊犬」となるべく、その愛国心と卓越した狙撃力を開花させていく。 ◇鑑賞後、「誰にとって狼なのか、それを決めるのは・見極めるのは誰なのか?」を自問自答した。 紛争地域に生まれたか弱き羊であるはずの子供や女性は、無意識で狼の皮を纏うだろう。 祖国では英雄の彼も、敵にとっては彼こそが悪魔(狼)となる。 ◇実話を必要十分の表現・緊張感で描き切ったイーストウッド監督に感謝。ブラッドリー・クーパーの役作り(体作り)にも感服。 【ハクリキコ】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-05-04 18:13:13) |
18.アメリカの抱える闇をエンターテイメントという下敷きを持って描いた良作。イーストウッドの手腕とクーパーの熱演に感動。しっかりスリリングなところはスリリングに描き、観客を追体験させる迫力も持ちつつ、これが15年以上前の話で現在と全く変わっていない事に気づくと鳥肌が立つ。未だなおアメリカの終わりの見えない戦争は続いている。反戦でも、アメリカ万歳でも一切なく、その事実を尊敬の念、鎮魂の念を持って映画という話法の中で描いたイーストウッド恐るべし。 【ジョニーボーイ】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-23 03:32:27) |
17.《ネタバレ》 観終わった後に考えさせられる映画。祖国のために軍人になるが戦地に行くたびに心が蝕まれていく様が心に深く刺さる。家族のもとに帰っても心が休まることはなく戦地でしか自分らしく生きられないという軍人の心の闇をまざまざと見せつけられた。 【ぷるとっぷ】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-17 02:18:17) |
16.《ネタバレ》 淡々とクリス・カイルという人間が壊れていく様を映し出す映画でした。冒頭のテロリストの母子を撃つシーンから星条旗に見送られる最後のシーンまで余すことなく異様な緊張感が漲っています。この映画から何を感じるかは個々人の感性で。イーストウッド監督は大なたを振るうように余計なシーンをそぎ取っているので、言いたいことが解らないという感想もまたその人の感性だと思います。深く考えさせられる映画でした。 【kirie】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-03-16 14:47:52) |