2.《ネタバレ》 非常に優れた一つのアイデアだ、と思うのですね。こーいうのってこの国には他にも、ホントに&フツーにたっくさん在るのだと思うのですよ(⇒例えばそれこそ、こないだの『PERFECT DAYS』のアレとか、とて)。おそらくそれは、概して単なる技術・知識の体系には留まらず、或いは実践や修行の方法論や数限り無い(成功と失敗の)経験則を含めてもまだ足りない、もっと高次の文化や伝統、場所・人の集まり、価値観・思想・美学、そして更に上のナニか、までをも包含している、それに「道」と付け加えて「可視化」するというやり方は、実にしっくりと分り易く、且つ効果的だと思うのですね。もし失われるくらいなら、とりあえずも~ナンでも「道」って言い張っちゃえば好いじゃんか!な~んて(⇒ジャンルも問わず、集団だろーが個人だろーが、誰かが一生掛けて懸命に極めて・歩んでるモノだったら全部それで好いんじゃねーか…と)。
群像劇とも言える様な言えない様な、確かに少し雑多な印象が冒頭からも強いという作品には見えたのですが、この構成は結局、そーいう非常に多様な側面を持つ奥深きとある概念、を表現するための演出上の仕掛けだったのだ…と思えば、個人的にはソコにもかなりしっくり来たとは言っておきたいです。また実に、ホッコリと文字どおり「温まる」お話の集合であったコトも含めて、心置きなく一点プラスしておきます。