11.《ネタバレ》 ベネチアでオールロケされたというこの映画、とにかくベネチアが美しい!65年も前の映画だというのに今のベネチアと同じです。。。ベネチアを舞台にした一夏の恋の物語です。とてもロマンチックです。恋する人ならジェーンとレナードの心情や行動は共感できることでしょう。エンディングでレナードが列車を追いかけながら失くしたと思っていた花をジェーンに手渡そうとするシーンが特に良かったです。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2020-01-05 07:15:59) |
10.《ネタバレ》 いきなり暴言から始まる事をお許し願いたいのだが、私はこの映画におけるロッサノ・ブラッツィの役柄が大嫌いだ。不仲であるとは言いながら妻帯者、でもって「ビフテキが食べたくてもお腹が空いてたらラビオリを食べなさい」ってそこまで自分の下半身に忠実になってどうするねん!そこにマイナス点を入れる事にした。…ところがそれ以外は本当に名作。ベニスの街を映し出すショットの見事さ=主人公ジェーンにとっての「夢の世界」であったんだな、という点に物凄い説得力を感じてしまうし、小道具の使い方/カメラやくちなしの花などは印象深い。何より当時47歳のヘップバーンがアラフォーのハイミスを演じてしまって全く違和感を感じさせない、その存在感(恋へのよろめき・揺らめきを感じる)・演技力の素晴らしさは今の映画界には不在なのだなぁと思う。そして監督リーンの作品がやっぱり自分にとって一番映画が「総合芸術」だと感じさせる。多少の贔屓目がどうしてもついてしまうのでこの点数。【(2018年9月追記):上の方のレビューを拝見し、カトリック教会そして信者の、離婚に関する考え感覚に付いて私失念しておりました。何とも恥ずかしい限り...とはいえやっぱりロッサノ・ブラッティの役柄は苦手なのでこのままに。日々これ、勉強ですな。】 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 8点(2018-09-19 13:58:56) |
9.レナートさんの名誉回復になるかはわかりませんが、イタリアはカトリック教会の影響が強く、1970年まで離婚を認める法律はありませんでした。 ソフィア・ローレンと既婚者だったカルロ・ポンティはそのために海外で結婚し、その前後とも法的に相当大変だったようです。 【みるくせいき@ぶたじる】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-09-17 16:28:17) (良:1票) |
8.ヒロインの孤独が匂わされるのは、メロドラマでは珍しいことではないかも知れないが、ここまでリアルに作品の中心で造形されてるのは、ありそうでいてあんまりない。このハドソンさん、海外を一人旅する根っからの独立人かと思うと、どちらかと言うと社交ベタが地にあり、一人旅しか出来ない人らしい。同伴者がいると疲れちゃうタイプ。つまり人と付き合うのが苦手で、でもそんな自分と折り合って今まで来たけれど、最近寂寥うたた、何かを期待して情熱の国への旅に来た、というここまでのいきさつを勝手に想像できる。前半の孤独の描写が素晴らしく、いや「孤独」と言うと言葉が強すぎるんだけど、「人とうまくできない」性癖というか、これまで一人でやってきた矜持が邪魔して、人恋しさをまわりに見せるのを妨げちゃう。人との出会いをとりあえず避けてしまう。カフェの椅子を傾けといたり。言ってみれば本作は、そんな彼女がちょっと人生の想い出を作れた、ってだけの話。これで彼女が変われるのかどうかなんて分からない。たぶん変われないだろう、でもこういう中年の想い出が出来たってことが、彼女の財産になる。観光ってものの本質がそういうことなんで、これは優れた「観光映画」だとも言えそうだ。それを裏打ちするカメラの素晴らしさ。観光地をロケし、観光客の自然な驚きを通して風物を収めている映画って、これもありそうでいてあんまりない。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-20 09:38:42) |
7.《ネタバレ》 あれぇ?意外と評価低いんですね?特に最近の方(苦笑)!いやいやわたしにゃこれこそ名画だって映画なんですけどね。昔日曜洋画劇場で観た子供の時には、「あーあこんな旅(ロマンスじゃないよ、一箇所長期滞在型でホテルの女主人と友達になるような旅ってこと!)してみてー」って心のそこから思ったモンだった。あのころはそんなことが出来る時代がくるなんて思ってもいなく「兼高かおるの世界の旅」でも観て我慢しているだけだったが、そう思うと日本も豊かになったモンです(遠い目)・・・さて映画についてはベタベタでお世辞にも美男美女ではない中年の恋をここまでさわやかに描いた佳作であると思います。ヘップバーンは初心なハイミスを嫌味なく演じているし、イタリア男はいかにもありがちなナンパおじちゃんをリアルに演じている。ただ問題なのはこの映画にフラっときちゃったんだか普通のオネエチャンやオバチャンたちが密かに恋をもとめてヨーロッパにくりだしちゃったその後の世相にあるのではないでしょうか?実際の恋(というかアバンチュール?)は残念ながら映画みたいに美しくはいかんのですよね・・・ 【ぞふぃ】さん [地上波(字幕)] 8点(2007-10-18 17:35:00) (笑:1票) |
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6.旅先の非日常性を感じる。理性の世界から夢想の世界へと旅しているかのごとく感じた。まー ベニスに死すみたいに快楽の世界で没落するわけではないけど 【たましろ】さん 8点(2003-12-18 22:39:39) |
5.これは大人の物語。もっと若い頃に見た時は淋しいオールドミスの話って感じであまりピンとこなかったけど、ある程度年齢がいってから見ると主人公の気持ちがわかる。独身女性が増えつつある今は旅行に誘う友達もいるかもしれないけど、当時はやっぱり少なかっただろうな。私もややハイミスなので、旅先でのロマンス、情熱、別れなど気持ちは十分に理解できます。映像の美しさが切なさを引き立てる。 【yukaori】さん 8点(2003-12-08 02:42:15) (良:1票) |
4.色色色・・・・どの色も美しい。でも決して毒々しくなく、ベニスの街全体が一幅の絵のようです。 お話の方は、イタリアの伊達男のアバンチュール感覚に一瞬唖然とし、「なめられたら負け!アメリカ女性は開放的な性を楽しむものだ、なんて言わせておいてよいのか~」っとヘップバーンの友達気分でハラハラしてしまいました。でも、ベニスの魔力に負けたのはヘプバーンも観客も同じ。誰が責められましょう。最後には精一杯手をふりながらも毅然と去っていったヘップバーンに乾杯!バラでもカーネーションでもなくくちなしこそが彼女です。 【Rei】さん 8点(2003-11-17 21:09:54) |
3.カラフルなベネチアの街を観光する彼女が本当に楽しそうで、見てるこっちまで楽しくなってしまいます。男性相手に一喜一憂する彼女の表情の変化の仕方も見事で、一時も見る人を飽きさせません。ベネチア観光と行きずりの甘い恋、その両方を味わえる秀作と言っても過言ではないでしょう。見終わった後、すぐにでもどこか外国を旅行したい気持にもなりました。 【プミポン】さん 8点(2003-11-02 23:40:20) |
2.くちなしの花、あれがふたりの恋のすべてを物語っています。指先にすんでのところで届かない。そのまま流れていってしまう。とても切ないけれど、ヘプバーンのいつまでも手を振り続けるシーンは忘れられません。駅と言えば「終着駅」「ひまわり」も印象的な映画ですね。ご覧になってない方は、おすすめです 【ノブ】さん 8点(2003-02-01 17:50:49) |
1. イタリア旅行中のオールドミスが旅先のヴェニスでふと知り合った中年男性と恋に落ちるストーリーは言ってしまえば「ありきたり」かもしれない。しかし、デビッド・リーンの格調高くもキメ細かい演出&脚本、ジャック・ヒルドヤードの見事なカメラワーク、「サマータイム・イン・ヴェニス」の切なく甘いメロディ、名女優キャサリン・ヘプバーンの抑制の利いた演技が一つに融け合った結果、そこに唯一無二の愛すべき佳品が誕生する。キャサリンにとっては観光も兼ねたごく軽い一編だったかもしれないが(別にオスカー受賞って訳でもないし)、個人的にはリーン監督の本領発揮で彼女のチャーミングさが(「男顔負けの強さ」といった誇張された類型的描写ナシに)無理なくフィルムに掬い取られており抜群の出来だと思う。今、本領発揮と言ったが正にデビッド・リーンの真価は女性心理を巧みに描く小品(「逢びき」や「ホブスンの婿選び」)にこそ発揮されるのであって、本作以降「戦場にかける橋」「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」等の70mm超大作御用達監督は言わば仮の姿。 【へちょちょ】さん 8点(2003-01-21 10:51:35) (良:2票) |