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人間の條件 第一部 純愛篇

[ニンゲンノジョウケンダイイチブジュンアイヘン]
1959年上映時間:105分
平均点:7.86 / 10(Review 21人) (点数分布表示)
ドラマ戦争ものシリーズものモノクロ映画小説の映画化
新規登録(2004-01-15)【光りやまねこ】さん
タイトル情報更新(2021-02-17)【イニシャルK】さん
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監督小林正樹(1916年生まれ)
キャスト仲代達矢(男優)
新珠三千代(女優)美千子
小林トシ子(女優)靖子
山本和子(女優)珠代
石浜朗(男優)
有馬稲子(女優)楊春蘭
南原伸二(男優)
三島雅夫(男優)黒木所長
三井弘次(男優)古屋
永田靖(男優)牟田
田島義文(男優)大西
浜田寅彦(男優)金田
佐々木孝丸(男優)満州浪人
小杉義男(男優)川島
殿山泰司(男優)
安部徹(男優)渡合憲兵軍曹
河野秋武(男優)河野憲兵大尉
山茶花究(男優)張命賛
北龍二(男優)
織本順吉(男優)
芦田伸介(男優)松田
岸輝子(女優)岡崎の妻
東野英治郎(男優)饅頭屋のおやじ
北林谷栄(女優)陳の母親
山村聡(男優)沖島
宮口精二(男優)王享立
中村伸郎(男優)本社部長
小沢栄太郎(男優)岡崎
淡島千景(女優)金東福
佐田啓二(男優)影山
増田順二(男優)
原作五味川純平「人間の條件」
脚本小林正樹(1916年生まれ)
松山善三
音楽木下忠司
撮影宮島義勇
製作若槻繁
文芸プロダクションにんじんくらぶ
配給松竹
美術戸田重昌(美術助手)
編集浦岡敬一
録音西崎英雄
字幕翻訳清水俊二(字幕監修)
その他IMAGICA(現像)
あらすじ
南満州鉄鋼会社に勤める梶は、いつ召集されてもおかしくない状況で恋人・美千子との結婚を迷っていた。そんな時、労働者待遇に関する梶の報告書が上司の目に留まり、梶は老虎嶺鉱山の労務管理の仕事と引き換えに召集免除の打診を受ける。友人影山にも強く促され、彼は美千子と結婚し老虎嶺に赴くのだが、現場は中国人への使役が過酷を極めていた。工人への待遇改善に奮闘する梶だが、そこに軍から戦争捕虜が特殊工人として送り込まれる。特殊工人とは抗日地域にいたというだけで捕えられた一般人であった。
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6.素晴らしい映画です。ただしこのお話の全部を通し、日本人として恥ずべきほど未熟で歪み人を人とも見做さないで戦争を引き起こした軍隊の為に何も疑わずして幾人もの尊い命が犠牲になったとは思いたくもないですから、すべてがフィクションであってほしいと願います。
白い男さん [地上波(邦画)] 8点(2015-06-08 15:28:22)
5.第1部~第6部まで、まとめて書きます。とにかく全編にわたってネガティブ話の連続。梶の人生とはいったい何だったのかと思わずにはいられません。おそらく公開当時は高度経済成長の真っ盛りだったため、ある種のアンチテーゼとして、こういう映画も受け入れられたのでしょう。その意味では、下り坂の今の時代に見てはいけない映画のような気もします。
しかし、奇をてらった見方をすれば、この映画は50年前でも戦時中でもなく、まさに90年以降の日本を予測した作品のようにも思えます。戦局(経済)が傾く中で、なお既得権や体面にしがみつく組織を描いた1~4部。そして組織崩壊後の混沌を描いた5~6部。実は5~6部は、これからの日本の姿かもしれません。戦争はないでしょうが、何せ1000兆円の借金という世界に類のない“時限爆弾”を抱えている国ですから。税率は上がり、社会保障は削られ、会社が軒並み潰れて失業者が増えるとなると、私たちはまさに森の中をさまよう敗残兵になりかねません。もしそうなったとき、私は梶のように人間としての尊厳を保てるか、はっきり言って自信がない。「貧すれば鈍す」のが人間ですから。
逆にいえば、とにかく人間は経済的に貧しちゃいけないということですね。というわけで、少しでも多額の税金を払うべく、明日も仕事をがんばろうと思ったしだいです。長文失礼しました。
眉山さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-10-03 01:00:08)
4.あ~ そういう終わり方しちゃうんですか…。こりゃ責任を持って最後まで見るしかないな。またそれだけの価値がありそうだ。
リーム555さん [DVD(邦画)] 8点(2010-04-29 13:08:57)
3.《ネタバレ》 これは人間の持っている狂気、更に惨酷さ、悲しさがきちんと描かれているということをまずは評価しなくてはならない。誰だって自分が一番、可愛いはず。人の命令に従うことの苦しさ、同じ人間なのに、ただ国籍が違う(日本人と中国人)てだけで人間を人間とも思わずに犬扱いする連中、それがあの中国人捕虜の前で犬を投げ捨てる場面によく現れている。日本人が中国人に対してここまで酷い態度を取ることのやりきれなさがひしひしと伝わってきて、同じ日本人として、何とも心が痛む。それは見ている私だけでなく、この映画の主人公、仲代達矢演じる青年、梶も同じである。日本人の下で働かされている中国人を同じ人間として平等に扱おうとする梶、それとは対照的な三島雅夫と小沢栄太郎がとにかく憎たらしくてならない。ここまで日本人が嫌な人間に見えてくる映画が、しかも、同じ日本人監督の手によってきちんと描かれている。約束を守らないで中国人の老人の顔をムチでぶったり、踏みつけて殺す小沢栄太郎、しかも、それをまるで悪いのは中国人の方であると言わんばかりの三島雅夫、とても人間とは思えないぐらいである。そういう事をこれが真実であると、真実から眼をそらさずに描くことで人間の狂気、非人間的な者への怒りをリアリティを持って包み隠さずに見せてくれているこの映画こそ、日本人なら、いや、同じ人間なら一度は観るべきであり、人間としての條件というタイトルに相応しい力作である。中国人を男も女も日本人が演じているという意味でもこの映画の持つ存在の意味は大きく、中でも淡島千景のあの異常なほどの色気、かっこ良さからは眼をそむけることなど出来ない。まだこの最初の第1部しか見てないけれど、これは全部見なくてはとても、気がおさまらない。この後、どのような展開が待ち構えていようとも、真実は真実だと受け入れて観る必要がある。
青観さん [DVD(邦画)] 8点(2010-01-26 21:23:09)
2.小林正樹監督が五味川純平の戦争文学を映画化した6部作、上映時間の合計が9時間半という超大作の第1部。本当にこれは日本映画なのかと思うくらいに日本人による中国人捕虜に対する迫害がリアルに描かれていてビックリ。捕虜たちに対し非道な扱いをする現場監督 岡崎役の小沢栄太郎や所長役の三島雅夫の演技も憎々しく、「シンドラーのリスト」ほどではないが、それに近いものを感じてとても重苦しく辛かった。でも、普通、日本の戦争映画ではまず取り上げないような日本人の負の歴史を目を背けずに真正面から堂々と描いているところは感心させられる。下にも書いておられる方がいらっしゃるが、この第1部だけでもじゅうぶんに見ごたえがあるし、傑作だと思う。あと5作、たぶん回が進むにつれて重苦しさが増して来るんだと思うけどぜひ最後の第6部まで見てみよう。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2008-05-27 14:29:23)(良:1票)
1.僕は昔から、映画よりも読書に熱中していた学生で、この作品も原作を高校時代に読みました。それまで戦争といえば遠藤周作の「海と毒薬」程度のもので、本格的な戦争小説を読んだのはこれが初めてです。また、父が初めて僕に薦めた小説である事も印象に残っています。父はこの小説の内容をきちんと把握できる年齢になったと判断したんでしょう。渡されたこの本の奥付けには、僕が生まれる前の1974年62刷という刻印があります。僕は、この作品を震えながら読みました。日本軍の残虐さ、社会の矛盾と汚職、それと闘う梶の熱い正義。今思えば僕はこの小説を本当に理解できていたとは言えなかったでしょう。日本人としての自分に軽く鬱になったことを覚えています。それから僕は大学に入り、この作品のことも忘れていました。書架の片隅に並べてはいたものの、手にとるたびにその世界が重く蘇り、読み返すことはありませんでした。そんなとき、この映画に新規登録要望が出されていることを知りました。いつも行くレンタルビデオ屋には5本並べて置いてあります。キネマ旬報でかなりの評価を受けていることも知っています。そこで、初めて僕はこの作品に再度向かい合うことになったのです。キャストは全て日本人。仲代達矢と新珠三千代は、今からすれば古臭い演技ですが、かなりの熱演をみせています。国内での撮影だと思われますが、荒涼とした満州のステップ、砂嵐、そして坑道にいたるまで綿密にロケーションが組まれていることがわかります。小説の世界をイメージ化する力は存分にあることがわかりました。これから凄惨な世界が幕を上げる、そう思うと次の巻に移るのが恐ろしい、そんな気になりました。
feroさん 8点(2004-02-21 03:11:11)
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【点数情報】

Review人数 21人
平均点数 7.86点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6314.29%
7628.57%
8628.57%
9314.29%
10314.29%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 0.00点 Review1人
2 ストーリー評価 0.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 0.00点 Review1人
4 音楽評価 0.00点 Review1人
5 感泣評価 0.00点 Review1人
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