3.《ネタバレ》 面白い。不思議な映画。これは、古い日本の映画というよりもう全く別の世界のお話のよう。いたいけな初の輝きと、やはりいたいけな勝美の無垢から、どう延長しようと今の日本につながるような気がしないんだ。■イランの映画を見たときの息苦しさに近いような気がする(「運動靴と赤い金魚」とか)。■だいぶ高い所まで行く木登りのシーン、何度も撮る徒競走のシーン、初の名前を口ずさみながら雪道を歩くシーン。きっちりやるナマハゲのシーン。好きなシーンがたくさんあります。■ただし、このような終わりかたをせざるを得なかったのかもしれませんが、最後にほんとのことを言わなかった初に少し憤りを感じます。黙ってしまうことは、おおきな信頼を寄せてくれていた奥様の気持ちを裏切ることになるし、いつか本当のことを知ってしまう勝美の気持ちも傷つけるものでしょう。