13.《ネタバレ》 マンションの一室で、くだらない大人のけんかがダラダラと続くだけなのに、引き込まれる。 魅力的なキャストと、ロマン・ポランスキー監督らしい、ちょっとイラつく展開が絶妙。自分も同じ部屋のソファで顛末を見物しているような気分になった。 【micci】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-04-07 02:37:51) |
12.《ネタバレ》 面白い。徐々に敵が誰かわからなくなってきて、最後はみんな好き勝手なことを主張し始める感じが滑稽で、なのにどこかリアルだ。登場人物はほとんど4人だけで、場面もずっとアパートメントの一室で。 【lalala】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-02-01 12:16:06) |
11.《ネタバレ》 なんともいや…すごいというか、ここまでやるか…というか、欧米人(アングロサクソン)のすさまじさに呆れるし、脱帽もする。日本人などが想像もできないほど思弁的で感情的だ。ため息が出るほどの違いだ。子供のケンカに端を発して二組の夫婦が事後処理に集まるが、収拾がつかなくなる。それどころかますますエスカレートして、二家族の間、二つの夫婦それぞれの間、4人の大人それぞれが入り乱れて喧嘩しはじめる。子供同士はなんなく仲直りしたことが最後に示唆されているが、少しもめでたくはない。最後には全員が消耗しつくし、くたくたになって果てるが、終わりではない。そのことは花瓶に投げ込まれて故障していたはずのケータイが復活して最後に鳴りはじめることでも分かる。じつはこの小道具がこの劇の隠れた舞台回しをやっていた。悪辣な製薬会社の顧問弁護士をやっているケイトの夫に何度もかかってきて、4人の話し合いを中断させる。これが訴訟社会・競争社会である外の世界を思い知らせている。劇の進行と会社に入れ知恵する男の助言がぴったり合っている。原題はCarnageとのことだが、これは「修羅場」か、それとも「リベラルな」ジョディが話すスーダンの「大量虐殺」も暗示してるのか。つまりそういうアフリカの現実ほどわれわれは荒んでいるということか…。たしかにこれはやり過ぎでもある。最後の三分の一くらいになると、もうやめてくれと言いたくなる。しかしそれは私の甘さかもしれない。酒も入り四人をズタズタにすることが監督の狙いだったのかもしれない。とにかくすごかった。わたしの好きなケイト・ウィンスレットが立ったまま大量のゲロを吐く。あの演技はあらかじめ口に含んでいるだけではできないはず。胃から吐き出したとしか考えられない量だ。あのシーンを抜きにしても、すべてが徹底していた。まったく毛唐のやることは…、明治人ならこうつぶやきたくなるような、そんなすごい映画だった。 【柚】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-07-20 15:27:52) |
10.《ネタバレ》 あー面白かったぁ~ いかにもアメリカ的なコブラーという焼き菓子、日本でいったら鬼まんじゅうですな。 ジョディオリジナルのコブラーは見るからにまずそうで、それを4人でバクバク食べ始めたあたりから、相当ブラックなコメディなんだろうと感じました。 ハムスターも子供二人も何事もなかったように愉しんでるラスト、これが答えというか 全てですね。オープニングもラストも子供たちを遠くから見ているようなカメラワークが素晴らしいです。 「おとなのけんか」はシニカルな大人の映画でした、ただピークをゲロにしちゃったのが残念、これがなければ9点でした。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-08-01 15:33:40) |
9.《ネタバレ》 正味75分程の短い映画。いかにも戯曲の映画化らしく舞台はほぼマンションの一室に限られる。初めはピリピリした空気に重さを感じていたけど、これがだんだん笑えるようになってくる。4人それぞれキャラクターが立っていて、単にロングストリート夫妻vsカウワン夫妻でなくなってくるのが特徴。と言っても決して「こんな奴いないだろ」というような演出は無く、「あるある」「わかるわかる」と思えたからこそ、面白かったのかな。シュールなオチも必見。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-20 20:17:11) |
8.《ネタバレ》 コメディと知らず、人間ドラマと思って観始める…すると開始15分頃、登場人物にまともな奴がいないことに気づき、エレベーターに乗ろうとしても全く乗らずに引き返す件のあたりで気付きました。 「あ、これはコメディ映画だったのね…」と。 台詞回し、立ち位置の素早い展開、お見事でした。あっという間の80分。一気に観れました。 【おれおれ41】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-27 22:39:52) |
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7.《ネタバレ》 やっぱりジョディとヴァルツの尖ったキャラが目立つがケイトとライリーの小市民的フェイク振りもジワジワくる。ああ、いいねぇ…。 「棒で武装」とか 「ドゥードル!」「よく言えるよな」とか 「(アフリカについて)しゃべりだすと止まらんぞ」とか 「この女は隅から隅まで偽物」とか 「本音はみんな一緒だ、ペネロペは別だが」とかとか… …観てからもう3日たったけど、ずっとこんなふうにセリフがぐるぐる頭の中を回ってる感じ。まさにこういうもんだよね、面白い映画って。 【ぞふぃ】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-10-30 17:53:30) |
6.《ネタバレ》 こりゃもう、子育て経験ある人ならば、さらに子供同士のいざこざに親もろとも巻き込まれたことのある人ならば思わず膝を打つ、リアリティ炸裂コメディ。序盤の空々しい空気感やら、互いの物言いにカチッとくるイライラ感といい、“子育てあるある”満載の滑り出し。いやあひとごとじゃございません。事態がヒートアップするにつれ、2対2でなく、4人各人の個人戦の様相に(笑)。観てるこっちもいらっとさせる弁護士のケータイ業務連絡に、場を脱力させるゆるーいバアちゃんの横入りTELといい、脇もいい味出してきます。なんつったってエンドロール流れるラストシーン最高。ハムちゃん元気やん。子供らに至っては仲直ってるやんか~ ああ大人どものまぬけが際立つことよ。しれっと遠景でさりげなくみせちゃって、ポランスキーこんなにやるとは思わなかったな。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-08-15 17:42:12) (良:2票) |
5.単純に面白い映画なのだが、私的に大好きな女優2名が、妙に演じすぎていて、ちょっと辟易する。ヒッチコックへのオマージュがあるのかないのか分からないが、みえみえな伏線が気になる。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-08-05 15:50:28) |
4.《ネタバレ》 めっちゃ面白い!! 登場人物は4人だけ。一部屋だけで行われる舞台的な会話劇。 最初は、みなさん良識派でちゃんと話し合って、おとなだなーと感心するんだけど、クリストフ・ヴァルツさんがまずちょっと非常識で感じ悪い。加害者の親なのに、大事な話の途中に電話でまくって、嫁さんすらもイライラさせちゃうわけで…。 まとまりかけていた話がどんどんグチャグチャになって、しまいには夫婦喧嘩になったり横道にそれまくったり、もう敵味方関係なしのバトルロワイヤルになるわけだ。良識派に見えた人々も本当に本音でぶつかりあったりするとロクなことにならない。 善良そうなオッサンが「俺は、短気なサノバビッチだ!!」だと端を発し、それを言っちゃあお終いよ発言がバシバシと飛び交う修羅場に発展する。 夫婦で観ることを考えると若干恐ろしいんだけど、それ以上におかしすぎて、かなりゲラゲラ笑ってしまった。 すんごく面白いうえに時間も短いんだけど、綺麗にオチるわけでもなく、夢も希望もなく不毛さMAX。ばかなおとなのこどものようなけんかにつきあわされた感強し。 エンドロールに映るものだけが救い。 建て前って大事だよね。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-07-18 00:03:15) |
3.《ネタバレ》 メチャメチャ笑えた。4人の関係が徐々に険悪化していき、エゴ剥きだしで体裁も何もなく、ハチャメチャになっていくのに、笑いは止まらない。但し、ポランスキーにしては珍しく、ただそれだけのコメディ作品とも思える。。。いや、この監督だからこその、ある意味で現代人の本質を醜悪に捉えた秀逸なブラック・コメディか。 題材的には、三谷幸喜あたりの舞台劇にもなりそうだが、日本ならば、喧嘩両成敗で、最後は全て水に流して、丸く収まるというのが落としどころで、あんな収拾がつかない終わり方にはしないだろう。さらに現実には、日本のこども同士の関係性って、おとなの世界の縮図だから、こどもの方がおとなを差し置いて先に仲直りしているということもないだろう。 おとながこどもみたいに自分や自分の周りだけを優先して自己保身と責任追及(転嫁)に執心する世の中で、こどもはそんなおとなに倣うわけだから、いつまでたっても日本に「いじめ」なんかなくならないよ。 ※日本でも『大人は、かく戦えり』のタイトルで2011年に舞台上演されているようです。大竹しのぶ、段田安則、秋山菜津子、高橋克実出演。。。 【onomichi】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-07-16 10:41:52) (良:1票) |
2.ジョディー・フォスターの血管が切れそうな首筋とこめかみ、携帯電話、そしてケイト・ウィンスレットに、両手にいっぱいの黄色いチューリップの花束を贈ります。いやぁ、笑った。 |
1.《ネタバレ》 純粋に面白かった。 アメリカのコメディって、なんか下品なの多いね。(もちろん良い意味で) 4人のそれぞれのキャラが際立っていて、状況に応じて一方が解り合ったりしていて、もう一度見たくなる。 子供の頃に交通安全の標語とか作って採用されてそうなジョディが序盤から飛ばします。 供述文章を作成する場面、「木の枝で武装」という凄い表現でキャラを全面展開。 空気読まない言動で前半を引っ張っていきます。 それに終始虚無的なヴァルツ大佐が携帯と半笑い態度で火に油をそそぐ。 ケイトは豪華1点主義で大爆発、事なかれ主義のライリーは主旨と全然関係ないハムスターの件で攻撃されます笑 っていうかハムスター捨てんなよ!笑 ちなみにライリーはこの件だけは最後まで譲りません。 【kosuke】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-01 22:52:02) (良:1票)(笑:1票) |