18.派手で盛り上がるシーンはないが、熱く静かに燃え上がる映画だった。 【miso】さん [地上波(吹替)] 8点(2021-04-04 00:13:18) |
17.ニキ・ラウダという名前をかすかに聞いたことのある程度でしたが、これは予想外に面白かった。過剰な演出をせず、一連の出来事を淡々と描いているところがいい。一方、ヘルメットの中の表情とか、クルマの内部のギアやエンジンの動きとか、基本的にあり得ないアングルが斬新で緊張感が伝わってきます。 で、対照的な2人ですが、けっして単なるライバル関係というだけではなく、それぞれプロとしての哲学の違いや共通点まで見せてくれて、どちらもカッコいいなと思うばかり。どんな世界でも、「できる人」はかならず確固たる哲学を持っているんですよね。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-03-05 23:51:41) |
16.静と動、硬と軟、まるで正反対の二人のレーサーが、しのぎを削り合う。物語の構成は一見、エピソードの寄せ集めみたいでありながら、そういう雑多な印象は無く、我々を捉えて離さないのはやはり、二人のライバル関係からくる緊張感が映画を貫いているからでしょう。二人は正反対のようでいて、無鉄砲で破天荒なハントもレース前には緊張から嘔吐を繰り返すし、一方のラウダについても、自分の運転に、同乗する女性やファンが喜んでくれると満更でもない顔をする。二人とも、自分の生き様に自信を持っていながらなお、相手の生き様に対する共感を心のどこかに持っている、そういうライバル関係であるように感じられます。 迫真のレースシーンは、実際のレースと見紛うばかりだし、主演の二人も役になりきっていて、モデルになった実際の二人の写真らしきものが登場しても、違和感がありません、いや、違和感無さすぎ。 と、実話に多くを取材しつつも、最後まで二人のライバル関係を、馴れ合い抜きで描き切ったこと、この映画の勝利と言えるでしょう。 【鱗歌】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2016-10-29 10:33:59) |
15.常に死と向き合ってトップを争う二人のレーサーの壮絶な精神と素直でない友情に引き込まれる。F1に興味はないけど実話のドラマチックなライバル関係は見応え十分。雨の中の最終戦、ジャパングランプリに富士山が見えないのが寂しい。 【ProPace】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2016-10-10 23:12:10) |
14.レース映像の迫力が凄いね。 本物のレース見てるよりハラハラドキドキした。 それにしても、実話物の作品を見る度に思うけど、神様の書いた脚本は残酷だけど面白いね。 犬猿の仲ではあるけど、お互いに尊敬し合ってるのが伝わって来て感動的でした。 この手法で各時代のライバル関係も映像化してもらいたいね。 個人的にはピケ&マンセルのウィリアムズ時代に熱中していたので、当時の確執とか、引退後の関係がどうなったのか知りたい。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 8点(2016-01-28 13:20:59) |
13.《ネタバレ》 本作の70年代後期のF1について僕はラウダの名前しか知らなかった。ジェームズ・ハントの事なんて全然知らなかった。 しかしその当時行われていたF1は今とは考えられないほどに熱く、ドラマチックで、恐ろしい戦いが行われていた。 安全性よりスピードを重視し、死の確率20%の中で行われる死闘。何が起こるかなんて絶対にわからないあのレースの中で彼らは走る。 生き方が全く逆のハントとラウダ。彼らはお互いを認め合いながらも自分の生き方を決して曲げない。 最終戦の二人の選択が印象的だ。ラウダは取れるかもしれない優勝を諦め、ハントは死ぬかもしれないレースを走りきった。 曲げられないプライドが、彼らの生き様がグランプリを終えるごとにひしひしと伝わってくる。 彼ら二人のワールドチャンピオンはお互い認め合い、だからこそ本気でぶつかり合って来たのだ。 この映画はその熱き戦いを、これでもかという美しい映像と、見た事も無いアングルのF1と緊張感溢れる音楽で、本当に過去あった事0を僕らに教えてくれる。 F1に一度でも熱くなった者なら見なければならない至高の一作だ。 【えすえふ】さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2015-11-01 00:58:48) |
12.《ネタバレ》 「無理だね、1~2回なら勢いで僕に勝てたとしても、君がシーズンを制するのは不可能だ。チャンピオンになるにはスピードだけじゃない、徹底的に考え抜かれた戦略こそがものを言うのさ。出勤して、レースに勝って、家に帰る。それが全て。君みたいに、酒場に繰り出して阿呆どもと与太話などしない。結婚したんだろ、君もちゃんと家に帰れ、ジェームズ・ハント」――。1970年代、常に死と隣り合わせの世界で相手より0.1秒でも速く走ることを競い合うF1レーサーたち。そんな刹那的な世界で、めきめきと頭角を現してきた全く正反対の性格を持つライバル同士、ジェームズ・ハントとニキ・ラウダは共に全く違うやり方でそれぞれにチャンピオンを目指すのだった。情熱的で派手な私生活のハントは死をも怖れぬ大胆な走りでトップを目指し、常に冷静沈着なラウダはマシンの性能やサーキットの攻略分析などを駆使し着実に勝利を収めていく。だが、76年、F1の世界で墓場とも呼ばれているもっとも危険なサーキットに出場した2人に悲劇が訪れるのだった……。実話を基に、F1レーサーという華やかな世界に生きる、全く正反対の2人の男の“プライドと友情”が複雑に交錯する刹那的な日々をエネルギッシュに描き出すヒューマン・ドラマ。もういかにもロン・ハワードといった、抜群の安定度を誇るエンタメ映画の逸品に仕上がっていましたね、これ。極めて分かりやすいストーリーテリング、全編にわたって再現された手に汗握る迫力のレースシーン、否が応にもテンション上がっちゃう瀕死の重傷を負った男の奇跡の復活劇…。まあ、ベタっちゃあベタですけど、やっぱり素直に面白かったっす!さすがエンタメ映画職人のロン・ハワード、相変わらず良い仕事しますね~。クライマックスでの、チャンピオンの座を賭けた2人の白熱のレースシーンにはもう久し振りに「こいつら、なんて格好良い男たちなんだよ、こんにゃろー!」と心からワクワクしちゃったし。F1レースどころか、車にすら全く興味のない僕でも当時の彼らのレース映像を見たくなりました。個人的には、もう少しアクの強さみたいなものがあればなお良かったけれど、それは欲張りと言うものかな。うん、面白かった!8点! 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-09 22:01:37) (良:1票) |
11.《ネタバレ》 やはりロン・ハワードは素晴らしいなストーリーテラーですね。性格的にも、レースに対する挑み方も全く正反対の二人。ひよっこの時から宿命のライバルだった二人とのことで、序盤はそんな二人のいがみ合いといいますか、言い合いが度々あって、それを傍観する感覚でそれほど面白味は感じなかったのですが、ニキが生死の境をさまようほどの大事故にみまわれる展開からぐっと面白くなるわけです。彼の火傷、そして肺への手術シーンなど、凄くリアルで痛々しい。そしてまた心配する妻。いやがおうにも、ニキと妻に感情移入しちゃいます。んで、あれだけの傷を負ってもすぐにレースに復活するわけですね。これが凄い。彼の負けん気とか、闘争心の凄さ、それはもう相当なものですよね。復帰した彼の顔を見て表情が変わるハント。そしてニキに失礼な質問をした記者をボコボコにするシーン。もうね、ほんとぐっときたね。それまで、単に言い合ってただけに思えたのに、あの事故で二人の関係に変化が生じる。真のライバルであり、狂おしいほど嫉妬する関係であり、かけがえのない親友となる。ニキはレース中、妻の顔が思い浮かびリタイアしたけど、悔いはないという言葉に嘘はないでしょう。今まで見たレース映画で一番良かったです。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-08-30 22:26:04) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 F1好きだからこそこの点数ですが、当時のあこがれていただけに映像化はうれしく納得の再現力だと思います。 【はんにまる】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-05-05 10:26:30) |
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9.《ネタバレ》 1976年は世紀の名勝負を生んだF1シーズン、暴れん坊ジェームス・ハントVS頭脳派ニキ・ラウダ。互いのプライドを賭けた真剣勝負が漢同士の熱い友情を生む、実話に基づいたスポコン・ドラマ。レース中の事故で全身大火傷、それでも闘争本能が漢を戦場へと駆り立てます。それを待ち望んでいたかのように迎え入れるのもまた漢。富士サーキットでの天王山は目が離せませんでした。今年有数の傑作。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-03-16 00:45:29) |
8.《ネタバレ》 先日閉会した冬季オリンピックでもそうだったが、人は(日本人は?)復活劇が大好きだ。挫折の後の成功は、勝つべくして勝った勝者のそれより、何割増しかで感動を呼ぶ。そしてその成功は、メダルの色とか順位とかはさほど関係ない。次の日の新聞で結果だけを知ったのでは然したる感動は無く、むしろ、あーやっぱり残念、などというツマラナイ感想を述べてしまいかねないわけだが、何とも復活劇にはドラマがある。その人その選手の、それぞれの挫折と苦悩と歓喜がある。この映画でも感動しないわけがない。そして更に大好きなライバル劇もここにはある。この二人は全くタイプは異なるが、互いの事を執拗に意識しあい、その後リスペクトし合うようになる。ニキラウダ役の俳優はデーブスペクターに見えて仕方なかったが、途中からは男の中の男、かっちょいいと思った(デーブスペクターに失礼?)。それはレースを中止しようと提案しても、棄権してもだ。かっちょいい。一方ハントにも自分の美学のようなものがあったようだ。全く正反対の二人の男の友情、とても良いものを見せてもらいました。 【ちゃか】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-25 15:39:13) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 日本でスーパーカーブームがあった当時のF1ブームの話で、あたしはこの頃のF1が好きだっただけに、やっぱりあの頃のマシンのシルエットを見る度にただニヤニヤするばかり。それでいてやっぱり、あの壮絶な76年の話な訳で、当時を記憶しているあたしとしても結果が分かっているはずなのに、何故か熱くなっているあたしがそこに居るんだよね。特にニキの復帰戦のシーンは、あれ?雨天じゃ無かった筈だよな、という程スクリーンが歪んで見えて、それが映画の効果でもなくて、自分の涙であったのに暫く気がつかない程、感情移入してるあたしがそこにいました。まぁそれだけニキのファンだったという事なんだけどね。映画としてはF1と言うよりはニキとジェームスの二人の性格、思想、信条、容姿など、相反する二人が実は互いに持つ対抗心という共通性から、認め合うようになって行く姿を見せたいのかな、という風に見えました。その意味では多少粗っぽいシーンも多いのだけど、映像表現としては二人をうまく対比させた上で、きっちりと二人の良さを映し出すことで、ニキ・ラウダ、ジェームス・ハントの二人の良さ(と悪さ)を見せていたからね。 【奥州亭三景】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-25 03:18:39) |
6.《ネタバレ》 率直にいい作品だと思った。対照的な二人だけどどちらもいい人に描かれていてよかった。表面上は敵対していても心の奥ではお互いを認め合っているのがしっかりと伝わってきた。F1のエンジン音も格好良かったしレース映像にも迫力があり熱くなれる作品でした。現代のF1しか知らない自分としては新鮮な感じです。 【ぷるとっぷ】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-21 00:52:33) |
5.《ネタバレ》 ○よくある二項対立だが、そこはさすがロン・ハワード。うまくまとめられている。○F1にそこまで詳しくなくても楽しめるし、あのエンジン音と迫力こそ映画館で楽しむべきだと思う。○邦題のサブタイトルは少し安っぽく感じた。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-17 21:27:21) |
4.ハワード・ホークスのように、プロフェッショナル達を描く。 初めてのレースシーンに流れる『GIMME SOME LOVIN’』の選曲と、 リアミラーを駆使したスピーディなカッティングは『デイズ・オブ・サンダー』の 故トニー・スコットへのオマージュかと思えば、そもそも音楽担当はハンス・ツィマー なのだった。 激しく煽られる芝生、土埃、雨飛沫といった対象物によって表現されるスピード感。 雨降る最終レース、スタート前の二人が交わす視線の交錯が印象深い。 そういえば、南波克行氏のロン・ハワード論でもかつて「水に飛び込む」ショット へのこだわりが指摘されていたが、このレース映画にも水への飛び込みが 抜かりなくワンシーン挿入されている。 ダニエル・ブリュールとアレクサンドラ・マリア・ララが結婚した夜のプールシーン がそれである。 そして、そこに繋がる二人の対話シーンが美しい。 窓外を見つめるクールなダニエル・ブリュールの胸部に ロン・ハワードがガラス窓を通して反射させるのは、 スピルバーグのような紅い炎ではなく、碧い水の揺らめきなのだ。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2014-02-11 17:17:01) |
3.《ネタバレ》 これっぱかしもF1に興味のない自分でも、手に汗握って楽しむことができました。自分のような女にモテない性格だと、必然的に(?)かっこいいのはラウダだな!あんたを応援するぜい!という気分になって鑑賞。実際映画の作りもラウダ視点に立ったものだと思います。スタッフから信頼を勝ち取るのも、女性のハートを射止めるのも、自分が純粋に情熱を傾ける世界で徹底的に突き進む姿を見せるのみ。裕福な家に生まれたかもしれないけれど、「俺にはこれしかないんだ」という姿勢には男の自分も惚れます。けれど最後まで見ると、ハントの「楽しくなければ勝ちじゃない」の言葉にも持っていかれてしまいました。いくら性格や考え方が違っても、楽しさを失ったら確かに終わりだな・・・と思います。ラウダが別に楽しさを失ったわけじゃないだろうけど、「なにくそ」という気持ちが「被害者意識」にすり替わってしまってはいけないな、とも感じました。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-08 21:38:31) |
2.《ネタバレ》 「天才肌と努力型」、「軽薄さと不器用さ」、「対照的なレーサー同士の戦いと友情」……こう書くと如何にもありきたりな展開に終始し凡庸な作品になりそうなものですが、そこをクリアして堂々たる良作に仕上げてしまう辺りの手腕が、流石はハリウッド派の巨匠、ロン・ハワード。 実際に観終わって考えてみると、なんら奇をてらった展開は無いんですよね。張られた伏線を余すところなく回収し、人物描写の丁寧かつ的確でキャラクターの行動一つ一つに納得がいく。そして観客がアガるレースの場面を適度なテンポで挿入する。しかしこれだけの丁寧な演出、脚本は普通の監督には出来ません。正にお手本の様な映画。その模範解答の様な出来をありきたりと取るか、優秀と取るかは人それぞれですが、私は良い映画だと思います。 また、私は車輪がついているモノには基本的に興味がない男らしくない人間なのですが、そんな私でもレースの場面には結構テンション上がりました。やっぱりアクションの魅せ方が上手いのでしょうね。普段は「全部おんなじやん」と思ってしまうハンス・ジマーの音楽も、F1カーの唸り声を上げるエンジン音と同期している様な感じで、素晴らしかったです。 主人公二人の人生はどちらも恰好いいのですが、やっぱりニッキー・ラウダの生き様に惹かれますね。鑑賞後に調べてみたのですが、ウィペディアに載っている彼のストイック&非名声欲な姿勢からの数々の武勇伝が凄く面白いです。地元のガソリン・スタンドで代金の代わりに優勝トロフィーあげたとかイケメン過ぎる。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-07 18:32:12) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 F1自体にそれほど興味はないですし、この2人の闘いをリアルタイムで見たことがありませんが、それでも充分に楽しめました。 F1をまったく知らない人でも、年間チャンピオンがどうやって決まるかくらいを簡単に抑えておけば大丈夫だと思います。 何より対照的なキャラクターの2人がどちらも存在感があったことが良かったです。 おそらく主役にし易いのはジェームズ・ハントだと思いますが、本作はどちらにも偏りすぎず見事なW主演の作品に仕上がっていました。 ストーリーは予告編からイメージしてたよりも淡々と進み、ブツ切りになっているせいかそれほど抑揚はなかったと思います。 例えば2人が殴り合うとか、ニキの例の復活シーンをもっと派手にするとか、もう少し脚色を加えてもいいかなと思うこともありましたが、これでいいんでしょう! この淡々とした感じこそが、拳で語る、いや、マシンで語るリアルな"男の友情"なんです! ラストのレースは、舞台が日本ということで贔屓目ですが、最後まで熱く"観戦"させてもらいました。特にスタートの緊張感が印象に残ってます。 【午の若丸】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-05 12:49:58) (良:2票) |