1.《ネタバレ》 皆さんのレビューにあるように、ケネディ暗殺に翻弄された人たちを描いた、珍しい映画。
いわゆるザプルーダーフィルムの撮影者もその一人。
テレビ中継もない街角のパレードで、偶然暗殺の一部始終を撮影したザプルーダー氏。
その衝撃は凄まじいものだったに違いない。
「彼のように立派な人物が、尊厳のない死に方をしたことが許せない」と憤ったザプルーダーのセリフが非常に心に残った。
そしてオズワルドの兄も、決して弟を見捨てず、自らの責任を全うした素晴らしい人物に思えた。
ケネディが運ばれた救急治療室に、その暗殺犯とされるオズワルドも運ばれるのだが、その時治療に当たった医師たちの胸にどんな思いが去来していたのだろうか。
当時のアメリカの悲しみがいかほどのものであったのかわからないが、亡くなった指導者のために多くの国民が心から哀悼の意を捧げる姿に、羨ましさを禁じ得ない昨今の日本である。