1.《ネタバレ》 やっぱり矢崎仁司監督の描く世界は素晴らしいの一言。
特に、女性を題材にした群像劇を撮らせると日本一かと思ってしまう。
キャスティングが良いし、キャスティングの活かし方も良い。
印象的だったのは、水川あさみと森カンナ。
この二人の魅力を存分に発掘し、活かしていると思う。
森カンナがとにかくエロい。
喫煙させている所も、絶妙な演出。
制服のスカートを盗まれるシーン。
青春時代特有の偏執と背徳感。
誰にも言えない秘密。
中高時代の記憶が、その後の人生に、いかに大きな影を落とすか。
そこがしっかりと描かれている。
矢崎仁司という監督は、どこか性的な変態さがあって面白いし、臆面もなくそれを大画面に表現できちゃう凄さがある。
爽やかな青春映画も大好きだけど、本作の様な変態的・偏執的な作品も大好きだ。
だけど後者の様な微妙な題材を描いた作品は圧倒的に少ないし、それを絶妙に見せてくれる監督は少ない。
矢崎仁司監督にそういった題材を描かせると、水を得た魚のようになる。
熟練工の域に達した矢崎仁司監督だが、こういった題材の作品をもっと撮ってほしい!