1.これは正しくフランス映画!どこをどう取っても、どこから見ても明らかにフランス映画です。こんな美しく官能的で甘いムード溢れる映像美、フランス映画でしか味合うことは出来ません。そして、映画が映画であるためのお手本とでも言えるような映像を写すカメラワークの美しさにはただただため息があふれんばかりの本当に美しい映像の世界!大して面白い話だとは思いませんが、それでも映像だけでこれほど酔わせてしまうその力というものの大きさ、これこそフランス映画ならではだと思います。男と女二人だけの描写、ラブシーンのあの何とも甘いムード、光と影のコントラストの絶妙なまでな映像美、けしてCGでは表現することなど出来ない映像の美しさを見せ付けられているような気がして、二人が水辺のボートの中で抱き合ってるシーンの映し方、これが下手な監督、下手な映画、例えば今の邦画だと大抵の場合は男と女が抱き合う所などただ裸になって抱き合うだけで、それも何もかも見せてしまうものの、この映画ではそういうことはせずに暗い夜のあの映像の中で何が起きているのか?という想像させる力を見ている側に対して与える。これこそ映画の基本!この監督さんはその映画的、文法をよく解ってらっしゃる。それにしてもジャンヌ・モローの恐ろしいほどの美しさ、女性の男への愛とは、何か物凄い女の恐さと情熱みたいなものを感じられずにはいられないそんな映画て気がしたのと同時にフランス映画って、やはり恋愛ものを撮らせると世界で一番上手い。そんな気がこの映画を見ると感じる。