小早川家の秋のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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小早川家の秋

[コハヤガワケノアキ]
The End of Summer
1961年上映時間:103分
平均点:7.10 / 10(Review 29人) (点数分布表示)
公開開始日(1961-10-29)
ドラマコメディ
新規登録(2003-10-07)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-03-18)【イニシャルK】さん
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監督小津安二郎
キャスト原節子(女優)小早川秋子
中村鴈治郎(二代目)(男優)小早川万兵衛
司葉子(女優)小早川紀子
新珠三千代(女優)小早川文子
小林桂樹(男優)小早川久夫
島津雅彦(男優)小早川正夫
森繁久彌(男優)磯村英一郎
加東大介(男優)北川弥之助
杉村春子(女優)加藤しげ
宝田明(男優)寺本忠
団令子(女優)佐々木百合子
浪花千栄子(女優)佐々木つね
山茶花究(男優)山口信吉
白川由美(女優)中西多佳子
藤木悠(男優)丸山六太郎
東郷晴子(女優)北川照子
遠藤辰雄(男優)林清造
笠智衆(男優)農夫
望月優子(女優)農夫の妻
内田朝雄(男優)医者
環三千世(女優)ホステス
脚本小津安二郎
野田高梧
音楽黛敏郎
撮影中井朝一
製作藤本真澄
金子正且
宝塚映画
配給東宝
美術下河原友雄
編集岩下広一
録音中川浩一
下永尚(整音)
照明石井長四郎
その他東京現像所(現像所)
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5.《ネタバレ》 「秋日和」で司葉子を起用したお返しに小津安二郎監督が東宝系の宝塚映画で手掛けた作品。東宝にはプロデューサー陣に小津監督のファンが多かったらしく、その影響かキャスティングが東宝プチオールスター映画のようになっているのがなんだか不思議で、冒頭のバーで森繁久彌と加東大介が一緒にいるシーンなんかどう見ても社長シリーズのような雰囲気で、ここだけ見ると松林宗恵監督の映画なのではと思ってしまいそう。また話の中心が中村鴈治郎演じる小早川家の当主に置かれているため、東宝系映画でありながらどことなく大映っぽさも感じられる。その中にあっても小津監督らしさもちゃんとあり、やはり会話のテンポや様式化された映像はいかにも小津監督といったところで、大映の「浮草」でもそうだったが、その独特の世界観を松竹ではなく東宝の俳優陣が演じているのもなかなか楽しい。(原節子が出演した最後の小津作品でもあるのだが、小津作品への出演が有名な彼女も実は松竹ではなく、東宝所属だったんだなあとあらためて思った。)京都が舞台で主にセリフは関西弁なのだが、中でもやはり「彼岸花」と同じく浪花千栄子の京都弁の美しさは聞いていてやっぱりいいなあと感じることができる。喜劇映画としても面白く、当主がこの浪花千栄子にそそくさと会いに行くシーンは見ていてなにか笑える。中でも孫とのかくれんぼに飽きてしまい、鬼をやっている最中に着替えて脱走し、浪花千栄子のところへ行ってしまうシーンは思わず声をあげて笑ってしまった。でも、そんな当主が亡くなってからは映画の様相が一変するのには驚いた。あまり小津作品に似つかわしくないような黛敏郎(小津作品では「お早よう」でも音楽を担当。)のいかにもこの人らしい不穏で不気味な音楽(小津作品で作曲家の個性がここまで出るのはちょっと珍しい。)が鳴り響くラスト10分の当主の葬儀のシーンが小津作品としては明らかに異様で、小津監督自身がこの2年後に亡くなっていることもあってか、この時既に小津監督は自分の死期を悟っていたのではと思えるほど重々しさを感じた。火葬場の煙を見ている農作業中の夫婦(笠智衆、望月優子)の会話からも小津監督の死に対する考え方が見える気がする。個人的なことになるが、今年になって友人二人の訃報を耳にした。そういうこともあってか、最近、死について時々考えることもあったのでこのラストシーンはなおさら強烈に心に残る。最後のカラスがヒッチコックの「鳥」を彷彿させているのだが、あの映画は本作よりも後なんだよなあ。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2024-03-03 00:55:46)
4.相変わらずの小津映画だけれど、すこし『浮草』の味わいに似た異色作。描き方は相変わらずの小津テイストだが、主人公(好色な酒屋の旦那)の存在が少し人情じみた風味を加えている。小津作品の本質のひとつである「あまり意味のないあいづちの応酬」がよく表現されている。でも、僕はデートで競輪場には行かない。
wunderlichさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-04-30 18:49:15)
3.「彼岸花」での山本富士子と浪花千栄子のコンビを観ても明らかだけど、小津の様式化された画調に関西弁が加わると、なんか画面全体に弾みが出て演技も生き生きして見えてくるので不思議。それだけに何故か原節子だけが標準語なのが気になります。当時の東宝スター総出演といった趣で、芸達者な出演者たちを生かす為エピソードが分散化して何となく総花的になっちゃってるけど、これはこれで愉しめました。これ観るとあんな立派な日本家屋の廊下を素足で歩いてみたくなりますよね。煮ても焼いても食えない鴈治郎翁の存在感は抜群です。でもラスト近く、野辺送りのシーンで流れる観客の不安感を増長させる重厚な音楽は何だったんだろう・・・?
放浪紳士チャーリーさん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-02 11:25:47)
2.尾行を見つけられた藤木悠が、中村雁治郎に問い詰められるシーンで、後ろでかすかにかかっているラジオの高校野球中継では、ちょうどランナーが三本間に挟まれていた(笑)。風鈴の音が、ホントに綺麗。死とは、永遠のかくれんぼ、か・・・。
水の上のハイウェイさん 8点(2004-01-12 21:17:54)(笑:1票)
1.人生の無常こそ小津のテーマでしょうがこれにも現われています。人間の生死をさらっと描いているところなんか小津の人生観が集約されているんじゃないでしょうか。
たましろさん 8点(2003-11-27 22:33:16)
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【点数情報】

Review人数 29人
平均点数 7.10点
000.00%
100.00%
213.45%
300.00%
413.45%
513.45%
6413.79%
71137.93%
8517.24%
9620.69%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人
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