1.《ネタバレ》 かなり面白い。特に前半は飛ばしていて、笑わせてもらいました。原作を知る人なら、間違いなく楽しめるでしょう。後半から本格的な事件になり、最初のエピソードは何だったんだろうと思いましたが、一応伏線も隠されていました。ミステリーとしては王道ですが、ある程度観客にわかるようにしてあるのがミソ。しかし意外なオチがあり、これには不満な点もないわけではないですが、原作の某エピソードを参考にしたかのような展開で、人の心の機微を描いていたのがよかったです。原題に"Private Life"とありますが、私生活のうちでもホームズの女性関係にスポットを当てています。
残念だったのはキャスティングで、ロバート・スティーヴンスは個人的にはホームズというイメージではありません。クリストファー・リーのマイクロフトもしかり。コリン・ブレイクリーのワトソンはまあよかったのです。ただ、後半はほとんど彼一人が笑いをとっていたのですが、暴走気味で食傷しました。ジュヌヴィエーヴ・パージュが一番のはまり役でしょうか。いろいろな意味で、この人に負っている映画です。