6.《ネタバレ》 この屋敷には、怨念がおんねん。ってヤツなんですけれどね(←ゴメンナサイ!)。「この世に心残りがあるまま死んだら成仏できない」ってのは、洋の東西を問わず共通の考え方なのかな、と思いつつ、それにしてもどうしてこんなに陽気なのやら。恨みつらみとは無縁の世界。まるで、化けて出られるなら死んでもOK、とでも言わんばかりのノリがあって。
というあたりは多少、ブラックな部分もあるのですが、基本は、オバケと少女の交流のオハナシ。
イーストウッドが仮に、他人の映画にカメオ出演するとして、それがどうして、よりにもよってこの作品なのか、という不思議。映画の裏に働く力学ってのは、ワカランもんです。
しかしそういうのも、スピルバーグの人徳がなせる業なのか、どうなのか。例によって例のごとく、世の中にゴマンと存在する「製作総指揮:スピルバーグ」作品の一本、なワケですが、実際、「スピルバーグなら確かにこんな風に撮りそう」ってな感じの、誇張と茶目っ気のあるシーンがテンコ盛り。いや勿論スピルバーグ自身が撮影する訳もないんでしょうけど、要するに、いかにもスピルバーグ・ファミリーの映画だなあ、というテイストが溢れています。バカバカしくても、憎めない。
ラスト近く、キャスパー君が人間の姿になって階段を下りてくる場面の、印象的なこと。これはもはや、タイタニックにおけるレオ様のお姿にも匹敵するといっていいんじゃ、なかろうか。