1.私は裕次郎の相手役は北原三枝より芦川いづみの方がよいと思っているので(北原主演・芦川助演が結構多い)、本作は芦川が堂々と相手役をこなしており、裕次郎に負けず劣らず、とても魅力的。名作「陽のあたる坂道」と逆パターンで血のつながりのない父親がいるのだが(ちなみに母親は同じ役者)家庭ものというよりは学園ものの要素が強い。数少ない裕次郎&小百合の共演映画のひとつでもある。
<追記>10年ぶりに再見。これが戦後15年の世界か。ブルジョア学生の極端な世界なのかもしれないが、ネットもケータイもないが戦後70年の今よりも自由で伸び伸びしているような。
この時代から50年以上経過して現代の方が常識に縛られてどんどん窮屈になっているのではないかと憂鬱になる。それにしても芦川いづみは素晴らしいよ。裕次郎の変な歌?の作詞は谷川俊太郎なんですね。私は中々よいと思いますけど。
<追記>7年ぶりに再見。あらためてみると性と暴力をカラっと描く事による、芦川いづみ演じる女子学生の成長物語であると言えるが、現代社会からみるとちょっとファンタジーテイストでウケないのかもしれない。ただし、テーマとしては普遍的なので、現代バージョンでのリメイクは可能に思えるが。ちなみに76年に三浦友和と檀ふみでリメイクされているようである。