鬼婆のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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鬼婆

[オニババ]
ONIBABA
1964年上映時間:103分
平均点:7.27 / 10(Review 11人) (点数分布表示)
ドラマホラー時代劇モノクロ映画
新規登録(2004-05-10)【亜流派 十五郎】さん
タイトル情報更新(2021-05-04)【イニシャルK】さん
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監督新藤兼人
キャスト乙羽信子(女優)義母
吉村実子(女優)
佐藤慶(男優)
殿山泰司(男優)
宇野重吉(男優)鬼面の武将
田中浩(男優)騎馬侍
松本染升(男優)落武者
田中筆子(女優)老婆
脚本新藤兼人
音楽林光
撮影黒田清巳
製作絲屋寿雄
近代映画協会
東京映画
配給東宝
美術新藤兼人
岡本太郎(題字)
録音大橋鉄矢
その他キヌタ・ラボラトリー(現像)
あらすじ
南北朝の戦乱の世、民衆は飢え都は荒廃した。芒ケ原に住む中年の女とその息子の嫁は、そこに流れてくる落武者を殺し、武具類を奪っては武器商人に売って生活を支えていた。或る夜、若い男が戦場から帰り、中年の女の息子が死んだと告げた。
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4.《ネタバレ》 中々強烈な映画ですね。「生きる」コト或いは「生きたいと願う」コト自体が罪なのか(醜いコトなのか)という問いかけは、ここまでヴィヴィッドなモノではないにしろ現代でもある種の普遍性を持った価値観かとも思います。しかし、やはりこの時代のこの戦乱の状況下において…だからこそ、ココまで切実で生々しいモノに為り得る…とは容易に実感できるトコロではありますし、映画自体としてもワリかし無駄とゆーのを削ぎ落して(むしろ)ソコだけを際立たせた様な作品、であるかとも感じられますね。舞台となる芒の原が好かったですね。何も無いとゆーのとは違うものの、不毛であるコトには変わりないですし、見通しも悪くて実に居心地も(色々と)好くなさそーで…でも、一方で邪心を持つ者が潜むのにも打って付けという様な感じもあって、諸々ととても優れた舞台設定だったな…と思いましたね。

役者の感じも実に素晴らしかった(凄かった)ですね。主演3人の誰をとってもコレも実に生々しいとゆーか、一週間ぐらい飲まず食わず寝ずで閉じ込められていたかの様に皆ギラギラしてましたよね。本質的な「生命力」というヤツを大いに感じ取れましたです(重ねて、ソレが好いモノか悪いモノかは別として)。
Yuki2Invyさん [DVD(邦画)] 8点(2022-04-27 16:36:23)
3.とあることからアイスランドのミュージシャンであるビョークについて調べていたら、彼女は幼少のころに本作品を見て日本に強い興味をいだいたとどこかに書いてあった。
不覚にも本作品の存在を知らなかったため、さっそくレンタルして鑑賞してみたら驚いた。
アイスランドに暮らす5才の娘の目に、この作品はいったいどう映ったのだろうか?ビョークのこれまでの人生の中でおそらく何の接点もなかったであろう遠い東の島国の、その社会の最底辺に暮らす母娘。しかも時代は室町時代。映像はモノクロ。5才のビョークにはこれが時代劇であるということは理解できていなかったと思われるので、(当時の)現代日本のドキュメンタリーとして映ったハズ。
これが私だったら、興味を抱くどころかトラウマになって、こんな悪夢のような国(日本のことです)には一生関り合いになりたくないと思ったに違いなく、おそるべしビョーク。
また、ビョークは1965年生まれらしいので、幼少というからだいたい1970あたりにこの映画を観たことになる。この時代に、黒澤でも溝口でも小津でもない監督の作品が外国に輸出され、アイスランドの一般家庭で普通に鑑賞できるようになっていたことにも少なからず驚いた。
で、この作品の感想ですが、これまで新藤監督作品をスルーしていてどうもすみませんでした というのが答えです。
la_spagnaさん [DVD(邦画)] 8点(2018-08-30 22:12:45)
2.《ネタバレ》 新藤兼人監督が鬼女伝説を元に手がけた時代劇。見る前はいかにも地味な映画で少し退屈するかもと思っていたが、確かに新藤監督らしいオールロケ作品で金がかかってなく地味ではあるものの、見ていてだんだん引き込まれた。「鬼婆」というインパクトの強いタイトルで、実際物凄く恐ろしい内容なのだが、その恐ろしさというのが、鬼婆のそれではなく、人間のエゴとかそういうものであるあたりが実にリアルに描かれていて衝撃的だった。乙羽信子、吉村実子、佐藤慶という濃すぎる主演の三人の演技にも力が入っており、三人とも熱演しているが、特に乙羽信子のこういう恐ろしい演技は初めて見るような気がして、非常にインパクトがあり、しばらくは乙羽信子を見るたび思い出してしまいそう。宇野重吉演じる武将が穴に落ち、乙羽信子から鬼の面が外れなくなった時点でラストは予想がついてしまったが、それでもラストは鬼になってしまったという理由だけで吉村実子演じる嫁(こちらもインパクト絶大。)からも逃げられてしまう乙羽信子が自分では顔が見えていないのもあって哀れに思えて仕方なかった。先ほども人間のエゴが恐ろしいと書いたが、まさにこれは人間の心の暗部を鋭くえぐった社会派映画の傑作であると思う。白黒であるというのも効果的だった。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2010-10-28 00:13:15)(良:2票)
1.久々に日本映画で衝撃を受けた。モノクロなのが気にならないくらいストーリーが素晴らしい。正直、鬼婆というとキチガイじみた老婆を想像していたけど、この映画では哀れというかかわいそうというか。音楽が意外に良かったです。(期待度:3)
明日ネコになるさん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-04-01 23:23:18)
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【点数情報】

Review人数 11人
平均点数 7.27点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6327.27%
7327.27%
8436.36%
919.09%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review2人
2 ストーリー評価 6.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review2人
4 音楽評価 5.00点 Review2人
5 感泣評価 5.00点 Review2人
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