207.《ネタバレ》 ネタバレはしないで下さいとか、どんでん返しに次ぐどんでん返しとか、色々聞いたけど、悪いけど、冒頭の10分で少なくとも「村」が設立された理由は丸分かりで、こんなに見え見えでいいんだろうか、こんなヨタ話が延々と続くんだろうかと、早くも眠くなったけど、これって、もしかして、「村=アメリカ?」と思い始めた辺りから、わりとドキドキしながら見てしまった。アメリカはそもそも、ヨーロッパの厳しい階級制度や宗教戦争から逃げてきたボート・ピープルで形成された国だし、未だにアメリカ万歳の一国主義で、自由の国を標榜しながら、それが信じられない程、保守的な御国柄だし、「ヴィレッジ」は、まるでアメリカという国の精神を見ているような気がした。しかも、自分達が信じる精神を守る為には、たった一匹の蟻を巨大な化け物ででもあるかのように吹聴して国粋主義を煽る気風は未だに健在で、しかも、時としてそれは、自作自演であったりもする。盲目のアイヴィーは、一見、全てを見通している様に行動している。相手の「色」が分かるという。それは、白人から見た有色人種の色だと思うと、これはかなりきついブラック・ユーモアで、しかもアイヴィーは、ノアをそれと分からずに殺してしまった。ノア=ノアは、大洪水の前に箱舟を作り、家族と動物を安全な地へと導いた。純粋な家族愛によって。けれど、あまりの純真さは、世界を狭めるだけだった。アイヴィーは、それと分からずに殺してしまい、彼女を助けたのは、皮肉にも「ヴィレッジ」を守る為の組織だった。それは、FBIなのか、CIAなのか。本作は、まるでアメリカという国の精神を見ているようで、近年では、マトリックス・トリロジーについで、アメリカという国への痛烈なブラック・ユーモアのようだった。が、無論、シャマラン監督にそういう意図があったかは分からないし、単に私の深読みかもしれないが、本国アメリカで、賛否両論になったのは、分かるような気がした。アイヴィーは愛する人の為に頑なな保守の村に帰ったけれど、「彼女」の目が開かれることはあるのだろうか。 【由布】さん 8点(2004-09-17 01:03:23) (良:6票) |
《改行表示》206.《ネタバレ》 村での生活が作られた背景はわかるけど、ちょっと無理が有り過ぎる気が…。あれだけの小さな集団では絶対全ての自給自足は賄えないじゃん…とかつっこむのはこの際やめときましょうか。 「町」の毒牙に愛する人を殺された年長者達ですが、冒頭で葬られた少年は現代医療を放棄した「村」に殺されるという皮肉が、この物語の全てでしょう。村を守り抜く為に邪悪な怪物まででっち上げ、本来何の不安も恐怖も無い純粋無垢であるはずの村人達の心に不安や闇を植え付けてしまう年長者達。中でもノアは純粋さゆえに邪悪な怪物に魅入られ、取り付かれ、怪物の姿で最期を迎えてしまった。「ノアが村の存続のチャンスをくれた」と年長者達は言っていますが、町の毒牙と変わらない程の怪物を作り出しておいて、恐ろしい事この上無い。本当に恐ろしいのは「町」も「村」も関係なく「人間」そのものなのに…。 ルシアスとアイヴィーのロマンスはとても清々しくて、心が癒された。でもルシアスほど純朴だと確かに「町」では生き辛いでしょうね…。勇敢な若夫婦の未来に幸あれ。 「どんでん返し」のシャマラン監督ですが、今回は「どんでん返し」の呪縛に振り回される事なく主題を描けていて好印象でした。 【たまねぎ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-25 14:47:16) (良:2票) |
205.ラブストーリーですこれ。ホラーやサスペンスと思って見ると痛い目に合います私のように。ホラーやサスペンスとして見ると3点。ところがあら不思議。ラブストーリーとして見るとこの点数なんですよ。隣で弟が「良純、良純」と洗脳してくる中でも、愛する人の手をしっかり握るホアキンを「なんてかっこいいんだ・・ホアキン」とちゃんと思えました。愛は強いんです。 【ネフェルタリ】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-05-06 00:19:59) (笑:2票) |
204.《ネタバレ》 「どんなサスペンスなんだろ~」→「えっ、人知の及ばない化物が出てくる話なの?」→「ははーん、実は化物の話は嘘なんだな?空想なんだろ?」→「って化物出たあああマジかあああ」→「やっぱり作り物かよ!ほら見ろほら見ろ!」→「ってやっぱり本物の化物も出たあああああ」→「っってこれも人間かよー!!」 と、監督の思う壺(?)になってしまいました。概ね面白かったんですけど、どうもヒロインの事が好きになれなくて……正直あの恋愛に関する自意識過剰っぷりは怖い。姉貴よりひでえ。あと彼女、ガイドも何もないのに全力疾走したりしてるので、いまいち全盲という設定に説得力が感じられなかったなぁ。 【えむぁっ。】さん [DVD(吹替)] 8点(2008-04-17 04:55:25) (笑:1票) |
《改行表示》203.《ネタバレ》 オチはオチで秀逸でしたが、それが無くてもしっとりとした雰囲気を楽しめる作品。 知的障害者を犯罪者に仕立てるべきではないと言う声がありますが、それは現実から目を背けているに過ぎません。 「知的障害者=無垢で悪意を持たない存在」というのは健常者が作り出した勝手な理想像です。 現実の嫌な事から逃げ出し、小さな理想郷に閉じこもった長老達と同じように・・・。 【郭嘉】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-10-01 23:36:54) (良:1票) |
202.《ネタバレ》 前作の『サイン』で宇宙人の影に隠れてしまった現実社会の描写。汚染された水、隣人の嫌がらせ、過酷な労働条件、それゆえに起こった理不尽な交通事故、食べたいものはジャンクフード、そしてテレビだけを信じる家族。そんな病んだ社会から逃れて閉じた空間で暮らす面々が『ヴィレッジ』の住人。まるで『サイン』のあの家族が外の世界を見えないように窓を覆い隠したように。盲目のヒロインが盲目ではないかのように暮らす姿は現実を見ないように見ないようにしているヴィレッジの住人たちがヒロイン以上に盲目であることを提示している。年寄りだけでなく若者たちも目先のものしか見ていない。スーツのしわを気にする男もその典型的な描写といえる。『サイン』のあの家族たちは奇跡を信じたが住人たちには何も見えない。その結果の悲劇。そして外を見ようとする二人の若い男女がいずれ奇跡を体現するのだろう。この映画はそんなわずかな光を残して静かに終わる。うまいなぁと思ったんですが、、。ビジュアル的にも森の中の赤と黄色が強烈な印象を残していてけっこう気に入ってます。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-27 14:05:25) (良:1票) |
《改行表示》201.《ネタバレ》 この作品は私がピンときたのが童話です。 グリム童話やイソップ童話・・ 最初主役たちが子供ではなかったので違和感があったのですが、 後半に近づきそれがまともだとわかりました。 ファンタジーなら子供でいいんだけれど深い内容なんです。 大人が主役で影の本当の主役たちが年寄りたち。 大人が主役で子供のようにぎこちない恋愛や生活をするわけが解かれていく。 グリム童話に出てくるような少しホラーがかった演出。 恋愛ものが苦手な私もこの作品の恋愛はときめいた。 こういう恋愛モノが好きなんです(恥) 無愛想で無口な男の子と全盲のよく喋る女の子・・ 話したいなら喋ればいいし黙りたいときは黙る。 愛してるとか好きだとかは言えないけど聞きたいなら言えばいいのか。 そんなことより大事なのは君が本当に困ったときに守ること。 だからここに居る・・みたいなセリフですよ。 しかもそのあとの展開がいい。 守れないホアキン・フェニックスのため(理由は伏せますね) 全盲のブライス・ダラス・ハワードが守るために森の中を走る! ありえなくても映画だからOK(苦笑) ここらの脚本は本当にいい。 走れメロス(爆)じゃないけれど。 でも一番よかったのはエイドリアン・ブロディです。 私はこの役はピアニスト役よりすごいなぁと感心。 だいたい二枚目俳優が(一応二枚目役が多いから) 汚れ役をやって違和感がないのは珍しい。 ブラピのときもすごいなぁと思ったのですがまた違う。 エイドリアン・ブロディを見直した。 あとシガーニー・ウィーヴァー・・ 「エイリアン」のときよりきれいだし! だんだん若くなってゆくように感じる・・ この作品ではイマイチ存在感がなかったのですが・・ エンディングのオチは説明しませんが、 とにかく終わったあとなんともいえない後味を感じました。 しょ~もないとは感じなかった。 謎を解くというのでもなく後々まで考えさせられた。 やはりこの監督の作品は宗教色が見えますね。 映画の中の作り物の話なのに、 なんかリアルな感覚で後味がよくはないのです。 哲学性が強いこともヒットしなかった原因かも・・ 混沌とした後味のあと最初からまた観てください。 この村の哀しい存続の訳がさらによくわかります。 【アルメイダ】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-05-28 15:12:35) (良:1票) |
《改行表示》200.友人とコレを借りに行った際、隣のカポーが「★☆オチ(映画愛の為省略)★☆・・・・これどうなんやろなあ内容的にッッ~~~つまんなあ====いッッつーかありきたりぃーーー」とご丁寧に説明してくださいました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はあっ。・・でも面白かったよシャマラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン(泣(同シックスセンス 【マミゴスチン】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-20 08:23:50) (笑:1票) |
199.ついにやりましたぁ!!!! いままで、シックスセンスでだまされて、こりずにアイデンティティーでもだまされて、シークレットウィンドウでもだまされて、、、ヴィレッジ、ついにだまされなかった!!!! むへへ、やったやったやったやったね。てゆうかエイドリアンブロディさん、プレイボーイの面影はもはやないね。すごいにゃー。これって、恋愛映画だとおもいます。だけど、森のシーンめっちゃこわかったけど・… 【ギニュー隊長★】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-05-24 21:09:22) (笑:1票) |
198.シャマラン監督にシックセンス効果を夢見るのはもうやめてもーてる俺。だってさー、そんな大したオチを考える人ちゃうやん。シックセンスだけやもん、びっくりしたん。後は、オチはたいしたことないけどしょーもない設定を楽しく見せてくれる、そんな人やん。それに、この監督の映画って基本的には淡々としてるから、ファ~っとした感じで観る感じやん。だからこの映画もファ~って観てた。ちょい寝不足で途中で寝るかもって思いつつ。でも寝んかってん。途中オチわかっても最後まで楽しめてん。てゆーかオチなんて最初からどーでもよかってん。びっくりを期待して観たんちゃうし。どんな題材をどんな風に見せてくれるのか、それがこの監督の映画に関しては俺のツボやねん。とかゆーても途中二回ほどビクってきたけど。これからこの映画を観る人には、なんの先入観もなくオチも期待せずにファ~って観て欲しいな~。特にオチは一切考えたらあかん。オチが頭をよぎったら、好きな人のこととか考えてムフフ状態で気を紛らわして映画に集中し。そんなんできひんかもしれんけど。もしできたら、この映画マルやと思う。俺はできひんかった。でもマル。 【なにわ君】さん [DVD(吹替)] 7点(2005-04-25 01:10:37) (良:1票) |
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《改行表示》197.《ネタバレ》 アメリカには外界と完全に遮断された村(共同体)がかつてあったという話を聞きます。宗教上の関係かな?そんな話がモチーフかと。物語的には現実か?怪物話か?結局は・・・と迷わせるところがおもしろかった。何回かそういうポイントがある。 ただ、これだけは言いたい!あれほどの人数の子供達が、なぜいるのか?だって最初の生活を始めたときはごく少人数だったんでしょ?誰か教えて! 【ポキール】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-11-15 20:51:55) (笑:1票) |
【taron】さん 7点(2004-10-16 12:27:51) (笑:1票) |
195.やっぱりシャマラン映画との相性が合うというか、面白かったです。しかし、アンブレイカブル以来全く万人受けしないと言い切れますね。今回もまた然り。シックスセンス以来一貫してるのは、「見たまま信じるからそんなことになる」とか「目に入るものに惑わされるな」と感じさせられるところ。それが気持ちよかったりするし。そして、この映画でやっと気づいたんですが、シャマラン作品ってTVCMから既に本編が始まってるってこと。視点をそらさせるのがうまいなあって思う。ちょっと慣れてきたけど。最後に、この作品の時代設定は明らかに現代ですよ。1800年代なのは「ヴィレッジ」の中だけなのです。勘違いしてる方もいるようです。 【ぱぴんぐ】さん 7点(2004-09-21 14:22:47) (良:1票) |
194.《ネタバレ》 「偽る事が 愛なのか」とはスパイダーマン2で使われたコピーだが、まさに本作でも語られたテーマであろう。愛する者を失ったが故の逃避として築かれたコミューン。しかしそれは、純粋無垢で美しくも見えるが、同時に、醜く歪んだ世界にも見える。第二世代にとって、与えられた世界は本当に幸福なのか?それは親のエゴではないのか?愛を失ったが故に内にこもる大人達、愛するが故に外に向かおうとする子供達。そんな二つの世代の対比が面白い。そこには愛が持つ矛盾が描かれている。 ・・・この先、目の見えない少女は何を見て、無口な男は何を語るのだろうか |
【TERU】さん [DVD(字幕)] 6点(2024-06-14 21:52:14) |
《改行表示》192.《ネタバレ》 このヴィレッジは存続するのか、しないのか? 先日、録画してあったヴィレッジを見た。二回めである。一度目は何年前か記憶にないが、「祖父の遺産で守られたヴィレッジが元通り続く=一件落着」といった印象だった。二回目の視聴で、一部のシーンが引っかかったので、皆さんの意見を聞いてみたいと思った。矛盾などあったとしても私見としてお許し頂きたい。 さて、問題のシーンだが、アイヴィーが薬を調達して村に戻るシーンだ。 アイヴィーは再びフードに着替え、予定調和的な穏やかなBGMが流れる中、帰路を急いでいる。送ってくれた青年警備員が道路に車を停めている。車からは何かの発信音が継続的に聞こえている。バックミラーには懐中時計が架けられている。発信音はエコーがかかりながら、次の村のシーン(ルシアスの看病が続き、アイヴィーの帰りを待つ場面)にオーバーラップしていく。 このシーンには制作側のいろいろな意図を感じる。 ・フードに着替えていることから壁を乗り越えてからかなりの時間が経過していることを示唆=そんな長い時間車を同じ位置に停車しておく理由は追尾していると推察される。 ・発信音を村場面にオーバーラップさせることで追跡の手が村に及ぶことを暗示 ・大事な懐中時計をバックミラーに吊るなど安易に扱っている=好青年ではなく、タレ込むための証拠品ぐらいにしか考えていない。 実際彼は、アイヴィーのフルネームも聞き出してもいる。 以上から、私は、警備の青年が、発信機をアイヴィーの持ち物に忍ばせ、村の位置を確認し、メディアに相応の金額で情報提供したのではないかと想像するのだ。一旦村の位置が公になれば、村が望もうと望むまいと、これまでの独立した生活は崩壊していくしかないであろう。(資産、権力でネタをもみ消すことができるのでは・・・との反論はあろうが) この映画の触れ込みの「衝撃の結末」は、警備の青年の助けで薬を調達し、元通りの村が存続するかと思われたところ、その青年の通報でヴィレッジが崩壊していく・・・この部分ではないだろうか。この場合の崩壊は新しい世界の始まり=救いなのかもしれない。アイヴィーが意図的では無いせよ、閉鎖的なこの村を開放したのだ。 みなさんはどのように考えるだろうか? 【こねこ】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2023-12-09 16:19:40) |
191.《ネタバレ》 終始不穏な空気感を漂わせて観る者の不安を煽ります。盲目の少女の動きが目が見えてるのかと思わせるほどに不自由を感じさせませんが、そこを気にしてたら話が進まない。種明かしはもっと最後でして欲しかったな。なぜ、少女が無事に戻ってこれたのか、では誰に森で襲われたのかって感じで。少しもったいない気がします。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-11-08 00:11:14) |
190.《ネタバレ》 もっと村の中でハプニング、外の世界は実は!という伏線が欲しかったです。 【とむ】さん [DVD(字幕)] 3点(2018-07-09 02:24:18) |
189.《ネタバレ》 自然と先入観にとらわれてしまう演出の仕方がシャラン流ですな。またしてもどんでん返し。お見事です。 【仁】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-02-04 01:05:09) |
188.端的にこの監督とは合わないと実感しました。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 2点(2017-09-12 02:13:51) |