146.《ネタバレ》 ゾンビ映画は数々あれど、本作ほど“ゾンビとは何?”という問いに明確に答えている映画は無いと思う。いや、おバカ映画ですよ。くだらないです。それは胸を張って言える。でも一周すると、いろんなものが見えてくる。それが何とも楽しい。例によって原因不明のまま、いつの間にかゾンビで溢れる世界。圧倒的に人間の能力のほうが上なのに、多数に圧倒されて食われてしまう。これって実生活でも経験している気がする。多数決で負けたり、世論に流されたり。理不尽なことも多い。人間は群れると、集団という別の生き物に変わります。大いなる意思に従い、盲目的に動かされる。まさにゾンビだと思う。それが、人間という生き物の本質だと言われているよう。結末も皮肉が効いています。でも本作では終始一貫、人間とゾンビを並列に扱っています。ゾンビも人間も否定していない。愛すべき存在として受け入れています。エドなんか、生前の生活とちっとも変わっていません。人に対する優しさがある。だから嫌味がない。屈託なく笑えるのだと思う。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-16 19:52:32) (良:3票) |
145.《ネタバレ》 笑った。”28日後”に継ぐブリット・ゾンビだが、あらゆるゾンビ物へのオマージュを捧げつつ良く出来たコメディーになっている。特に音楽の使い方が爆笑だ。クイーンの"Don't stop me now"に笑わせておいて、さらにエンディングの"You are my best friend"はラストシーンにぴったり歌詞がはまっていて大爆笑。”君は僕を生かしてくれる最高の友達”って事でしょ。あんなダメな友達をひたすらかばっていたのが最後のオチで生きているのが上手い。いろいろ伏線を張っていて上手い映画だと思いました。 【GO】さん 8点(2005-01-08 23:46:27) (良:3票) |
《改行表示》144.《ネタバレ》 ゾンビ映画は大好き。この作品も良かったです。 特に、前半から中盤にかけてが良い。 ゾンビ映画の常識を、ちょっとだけスカす、おとぼけ演出の数々。 カフェの外でキスし合っていた男女が、カフェから出ると片方がゾンビ化していたり、ショーンは予兆には敏感なくせに、実際のゾンビには鈍感だったり。このノリってドリフのコントといっしょですね。 後半、パブに立てこもってからは、シリアス色が強くなりましたかね。その一方で、クイーンの曲に合わせてゾンビをぽこぽこ殴っちゃう演出もあり、ちょっとコメディとホラーのかみ合わせが悪くなったような気がします。 コメディだと思って見ていれば、それは『粗』ではなく『演出』。狙ってやっているのだから、良しと思えるし、気にならない。 でも後半、変に作り手の真面目な気持ちが伝わってきちゃうと、粗が気になり始めて仕方がありません。 『窓際に立つなよ。』『言い争いしている場合か。』『結局リズたちのマンションにいればみんな無事だったじゃねーかよ。』 などなど。まあ、いろいろ言いましたが、走らないゾンビを見られただけでも良しとします。 終盤にかけて、仲間が次々とゾンビの餌食になっていく展開にいたっては、従来のゾンビ映画とまったく同じテイスト。もちろん、ゾンビ好きにとって、それはそれで面白いのですが、前半のオリジナリティあふれる演出から期待されるようなクライマックスでなかったことは確かです。 ですが、オチで少し盛り返しましたね。 ゾンビとの共生をさまざまな形で紹介するメディア。こーゆー不謹慎なブラックユーモアてんこもり作品をイギリスが作っちゃったことに、時代を感じます。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-03-22 01:04:33) (良:2票) |
143.エドガー・ライトほど、某映画サイトで熱狂的な支持者を集める監督はいないかもしれない(二度、日本公開の署名運動が起こっているからして)。評判から出世作の『ショーン~』を見たのですが、ゾンビへの熱いオマージュを捧げながらも新しい映画になっていて、しかもパロディの域を超えた離れ業を成し遂げている。自宅から店へ赴く、二度の長回しにしても、本作の完成度の高さを証明しているようなもの。コメディのコーナーに置かれていますが、かなりゴアなシーンがあるので苦手な方は注意が必要。ラストの変わらない友情にホロり。 【Cinecdocke】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-01-07 23:19:54) (良:2票) |
《改行表示》142.初見時の感想は 「うーん、後半失速気味かな。コメディの部分が減って残念。」 しかし何度か見直すと 「なるほど、これがいい。」と思える作りになっている。 個人的には後半コメディ要素を増やしても良いと思うが、 その結果何回も見れる作品に仕上がっている。 ゾンビ映画としても一級品。グロイの苦手な人はこの映画もダメでしょう。 つまりはコメディだけに染まらず、ゾンビ映画としてもコメディ映画としても最上級品。 これをB級映画なんて言わせません。間違いなく一流です。 【非映画人】さん [DVD(吹替)] 10点(2007-11-06 00:09:36) (良:2票) |
141.《ネタバレ》 面白かったです。個人的に今までの中で一番好きなゾンビ映画は「ドーン・オブ・ザ・デッド(リメイク版)だったのですが、それをちょっと追い越しました。(どっちがロメロゾンビに近いかなんて所は重要視してないので解りませんが)日常風景の中に異常が起こっているというのがやはりテンションを上げてくれます。DVDには特典がいっぱい入っていていいですね、なんとなく笑いのセンスが日本人の趣味に合ってると思います。それにしてもゾンビのフリをするだけでやり過ごせるなら、大冒険する必要ないんじゃ…(笑)あとオチは、せめて手や口に枷くらいは嵌めたほうがいいんじゃ?なんて細かい事を考えてしまいました。コメディだけど傷口はリアル。胴体真っ二つにはビビったなあ。 【えむぁっ。】さん [DVD(吹替)] 8点(2007-03-25 01:22:49) (良:2票) |
140.コメディ映画だと思って見ていたら、後半の重い展開があるだけになかなか評価が難しいです。空気の読めないデブの行動も笑うところなのでしょうが、店外をゾンビに囲まれてるのにピンボール始めるとか、逆にイラつく場面の方が目立ちました。「Blue Monday」とStone Rosesのレコードを投げなかったシーンには大いに共感しますが(笑)/しかしゾンビ映画っつーとオマージュだオマージュだと、ロメロゾンビに対する愛や忠誠を誇るかのように似通ったシーンを作ろうとしますが、「これ、ロメロゾンビのあのシーンを彷彿とさせるでしょ?」、で、なに?なんですよ。映画を作る機会とそれだけの制作費を与えられて、なんでわざわざ焼き直しのような真似(ゾンビ映画な分、似たようなシーンがあるのは仕方ないとしても)をするのかが分かりません。新しく鮮烈に印象に残るようなゴアシーンを作ればいいじゃないか、ロメロ愛は自分の胸の内にしまっとけよ、と思います。ロメロゾンビ踏襲して喜ぶようなノリは自主制作映画までで充分です。新進の監督が"過去の屍"を超えて「俺らなりのゾンビ映画」を撮った『アンデッド』の方が、まだ映画制作の姿勢としては評価できます。 |
139.タイトルに「ゾンビ」と入っているだけで見てしまう、わたしのようなちょっと病気の入った貴方。または「もう二度と騙されない!未公開の映画なんか見ない!」と誓った貴方。そんな方々に騙されたと思ってもう一度だけ見てほしい、この作品を。けど「ホントに騙したな!」と言われても困るんで、その時はごめんなさい。でも、数あるゾンビ映画の中でも、これほどロメロゾンビへの愛を感じさせる上質な作品には滅多に出会える事は無いと思うんです。コメディ部分はシッカリ笑わせ、ホラー部分もちゃんと撮っている。それでいて実はロメロ作品同様、人間部分が中心のヒューマンドラマになっているという実に優れた作品だと思うのです。同じイギリスのゾンビ系作品?「28日後...」が日本公開されているというのに、この作品が未公開というのは、いろんな意味で驚かせられます。 【カズゥー柔術】さん 9点(2005-03-22 12:14:46) (良:2票) |
138.《ネタバレ》 タイトルの通り、”ドーン・オブ・ザ・デッド”のパロディ作品。ショーンという冴えない男が、突如街に繁殖しだしたゾンビ達と仕方なく戦わなければならなくなるというコメディ作。ゾンビが独特のリズムで歩き出し繁殖していくシーンや、緩ぅ~い感じのショーンをはじめとした対ゾンビ軍連合の戦いぶりなど笑いどころ満載。もちろんゾンビならではのグロテスクなシーンもある。そして、そんな中にもゾンビになった実の母親を自分の手で殺すシーンなど、ちょっとした人間ドラマもある。ゾンビ映画としては上々の出来だと思う。最終的にはショーンとその恋人のリズが生き残るわけだが、ゾンビを飼うというオチは多少甘かったように思える。とはいえ、十分に笑わせてもらったし、満足度で9点献上!ちなみに日本ではセルオンリーと決定したようですが、劇場公開しても良い作品だったんじゃないかな?とも思える。 【こばやん】さん [映画館(字幕)] 9点(2004-11-11 12:47:04) (良:2票) |
《改行表示》137.《ネタバレ》 ホラーとコメディは本来うまく噛み合わないものだと思っていたが、これはうまく融合していた。 ホラーの緊迫感がある中での間の抜けた行為が、緩和剤になってクスリと笑わせてくれる。 ゾンビの大群に囲まれた絶体絶命の状況で、ゾンビのふりをして切り抜けようとする発想がバカっぽくていい。 かと思えば、ゾンビとなった肉親を撃たなければいけない葛藤など、シリアスなドラマも織り込んでいる。 生身の人間に精気がなくゾンビのように見えるところもあり、皮肉とブラックユーモアが効いていておもしろい。 同じエドガー・ライト監督&サイモン・ペッグ主演の「ホット・ファズ」がまったく合わなかったのに。 わからないものだ。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-03-23 10:13:58) (良:1票) |
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136.《ネタバレ》 何をやってもうまくいかない冴えない男、ショーン。幼馴染みで同居人のこれまたどうしようもない駄目男エドのことが原因で彼女にフラれてしまった彼は、とことん大酒喰らって憂さ晴らしすることに。しかし、翌朝酷い二日酔いで目覚めてみると、いろいろあって街はゾンビで溢れ返っていた!未練たらたらのショーンは、すぐさま元カノを助けに行き近くに住む母親も救いみんなで行き付けのパブへと逃げ込んで襲いくるゾンビどもを撃退しビール飲みながら誰かが助けに来てくれるの待つという完璧な計画(?)を立てると、一緒に飲んでいたポンコツ人間エドと共に決死の覚悟で家を飛び出すのだった!いやー、良いですね、これ。久々におれの好みと見事に合致した、とことん馬鹿馬鹿しい映画と出合ってしまいました。ゾンビが次第に侵食して街がどんどん危機的状況に追い込まれていくのに、それに全く気付かないショーンの鈍感っぷりと、どこまでもお馬鹿なのだけどなんか憎めないエドとの呑気な遣り取りがめちゃツボでした。全編に散りばめられたくだらない(褒め言葉!)ギャグの数々もいちいち笑えます。大量のゾンビの群れのなかを、ゾンビのふりして遣り過ごしちゃうって、おい!そんな徹底的にコメディかと思いきや、後半、パブに辿り着いた登場人物たち各々に細やかな設定が創り込まれていて人間ドラマとしても意外に見応えありました。結局、パブに行かなければ全員助かってたじゃん!というブラックなオチ(ミストにも通じる?笑)とかもナイス!うん、面白かったっす!もっと早く観れば良かったなー。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-01-21 08:48:46) (良:1票) |
135.作り手のゾンビ愛が、イギリスコメディ独特の馬鹿なノリで炸裂中。日常にゾンビが溢れる異常事態をまれに見るユルさで乗り切る主人公たちといい、どんなゾンビ映画も考えつかなかった斜め上のオチといい、最高点ではないけど秀作くらいの評価を受けても良いと思う。で、なんでダイアー・ストレイツのレコードを投げてもOKなのよっ こらあっ。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-12-01 00:30:41) (笑:1票) |
134.《ネタバレ》 笑いと恐怖は表裏です。この映画では笑いと恐怖が一心同体で、爆笑シーンもよく考えたら怖いし、怖さを感じるシーンももう一度見れば笑えるのです。なんてよくできた映画なんだろう、イギリスの三バカトリオすげえな!と思いました。主人公が気づかないうちにどんどん町が異様な雰囲気に変わっていく一連のシーンは最高にスリリングだし、クイーンの曲がかかるシーンなんか、腹がよじれるかと思った。オチも最高。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-24 23:34:31) (良:1票) |
《改行表示》133.《ネタバレ》 ゾンビのパロディだが、ロメロゾンビを正当に継承しているのが素晴らしい。 ゾンビのマネをしてゾンビの群れを通り抜けるアイデアも素晴らしい。 しかもこのシーンが後の伏線にもなっている。パロディでも残酷描写には手抜きなし。 個人的にはレコードを選別しながら投げつけるシーンが一番気に入ってます。 【ぴのづか】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-04-21 20:57:18) (良:1票) |
《改行表示》132.《ネタバレ》 何ともマッタリしてて面白かった。 出たぁ~と思ったら、寝起きの足取りの覚束ない主人公だったり、 朝の通勤バスの中じゃ普通の人が気怠そうにしているのがゾンビに見えたり・・・ 街中かなりゾンビに侵食されているのに気付かず普通に生活していたりと。 意外にも?後半シリアスになって従来のゾンビ映画っぽくなったんだけど、もっと笑いで推しても良かったかな・・・と。 しかしゾンビのふりすれば、やり過ごせるんじゃね?ってとこは笑えました。 ゾンビ好きな人なら(好きじゃなくても)ゾンビの動きを真似てみたりしたことあるんじゃないかな? 正直、私はあります(昔、3歳位の息子にやって見せたらキョトンとされました)。 ただ最近の走るゾンビは真似られないでしょね・・・息切れするし。 【ぐうたらパパ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2012-04-09 13:09:10) (良:1票) |
《改行表示》131.エスプリの効いた思わずニヤリとしてしまうラストシーンを観て、「ゾンビ映画」は、詰まるところ“コメディ”なんだなと思い知った。 それは、この映画において、ゾンビ映画における定番的展開が、ほんの少しタイミングや視点を変えただけで可笑しさを連発させることに如実に表れている。 この根底に潜む“可笑しさ”を含めた娯楽性が、ゾンビ映画が世界中で愛される要因なのだろうと思った。 故に今作はゾンビ映画が苦手な者でも充分に楽しめる映画だと思うが、ゾンビ映画が好きな人ならもっと余計に楽しめる映画だと至極当たり前のことを思った。 そして、この映画がただ愉快なコメディ映画で終わっていないのは、映画の面白さが必ずしもゾンビ映画のパロディ的な部分のみによって構築されていないことだ。 ゾンビに汚染される前の日常風景のあちらこちらにもゾンビ映画的な“雰囲気”が表現されているように、普遍的な人間社会そのものに、実はゾンビが蔓延る世界以上の禍々しさが溢れているということをこの映画は伝えてくる。 駄目男の主人公は、突如として放り込まれたゾンビとの死闘を経て、大切な人を失い、同時に何か大切なものを得る……ように描かれる。 しかし、実際は行き着く生活に結局大差は無いというラストには、爽快感や痛快感と共に絶妙なブラックユーモアが溢れている。 “表裏”両面の笑いが散りばめられ、感動もあれば、それらを包括する哲学性すら感じる。色々な観点から楽しみがいのある素晴らしいコメディ映画だ。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-02-02 13:49:23) (良:1票) |
130.おバカコメディかと問われれば、そうだねってなるけど、じゃあゾンビ映画としてどうなのと問われれば、本質的な部分ではめちゃ正統派だといえる。単純に好き。おもしろかった! |
129.《ネタバレ》 この映画では、ゾンビ映画好きなら誰でも一度は考えるであろう、「ゾンビになりきったら気付かれずに済むのでは?」という素朴な疑問を何と本当に実現してくれている。このシーンは馬鹿馬鹿しさの極致であると同時に「そうそう!こんなの待ってました!」と思わせてくれる。コメディとしてもシュールで好きだが、ゾンビモノとして観ても、決してグロに手を抜いていない所もグッド。サイモンとニックは名コンビでしょう。ジョージAロメロが誉めたのも納得の一本です。必見。 【mickey】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-11-28 01:14:36) (良:1票) |
《改行表示》128.《ネタバレ》 巷で非常に評判がいいので鑑賞してみましたが、面白かったですねー。好き勝手してるのに物語として面白いし、話が破綻してないのは、この手のパロディ映画では珍しいのではないでしょうか?キャラクターの描き方も定番かつ丁寧でした。ただゾンビ物に定番のお色気シーンが皆無だったのは少し残念でした。あと劇中に流れる曲のセンスもよく、ジューク・ボックスからクイーンが流れるあたり、イギリスらしいなぁと笑ってしまいました。 それにしても最後のオチは凄いですね。笑えねーよ! 笑 【民朗】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-05-24 12:58:04) (良:1票) |
《改行表示》127.《ネタバレ》 序盤から中盤は緊張感のないコンビ芸等が可笑しくてニヤニヤしながら観れました。後半は真面目にゾンビ映画していて、ほどよくスリリングに、ほどよく哀愁のあるシーンなども入っていて、締まりはあります。 徹底したところがなく、もっと笑いに走ってほしい気がしないでもなかったが、細かい伏線などは丁寧。 ゾンビを愛するが故にスタンダードなゾンビ映画の枠内に綺麗におさまってしまっているため、飛び抜けた作品にはなり損ねている気もしますが、その中途半端な真面目さによってしっかりと一つの作品として出来上がっています。安心して楽しめる爽やかなゾンビ映画と言えるでしょう。 「ゾンビーノ」は、ある意味これの続編なんだな。と、繋がっていくゾンビワールドにほくそ笑むのでした。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-23 00:42:45) (良:1票) |