165.《ネタバレ》 本サイトでの高評価を受けて鑑賞することに。ただ、レビュー内容には一切目を通していなかったため、ジャンルさえ知らずに映画に望みました。果たしてこれが大正解。先入観なく観られたことは、本当にラッキーでした。もしお住まいの地域で、まだ劇場公開されているようでしたら、予備知識を仕入れずに、速やかに劇場へ足をお運びすることをオススメします。 さあ、では沢山ホメていきましょう。まずキャスティングから。靴屋の倅は好感度抜群。関めぐみは芯の強い女性を好演していました。大塚寧々からも憂いが感じられて良かった。年歳が味になっています。そして瑛太。ルックスだけでなく、若手トップクラスの演技力。そして役者としての“雰囲気”がある。得難い武器だと思います。もちろん脚本も素晴らしいです。序盤は完全なコメディ。田舎モノの青年が騒動に巻き込まれていく。戸惑う様が微笑ましい。しかし、途中から劇的に物語は転換します。コメディからサスペンスへ。事象を一つの視点から追うのには限界があるとつくづく思う。もっとも表も裏も知ることなんて、普通は無理です。与えられた情報で判断するしかないのが現実。でもヒントは出ているのかもしれない。例えば「広辞苑」と「広辞林」を間違えた理由は?買ったばかりの教科書が消えているのは?正解を探すよりも、自分が納得できる結論を選んではいないか。でもそれは、可能性に蓋をしていることも忘れてはいけない。難点を挙げるなら、タネあかし部分。爽快感よりも悲壮感が勝るのがツライところ。詰まる想いがクドさに繋がってしまう。物語の性質上仕方ないとはいえ、編集には一考を要すると感じました。ラストの解釈。あのあと瑛太はどうなったのでしょう。靴屋の倅は?ロッカーの神は目隠し状態。ですからブータン人の論理「善行を行う人は死なない」は当てはまらない。神の目は行き届いていません。瑛太を待っているのは悲劇でしょう。世の中はウソで溢れている。でもウソではないウソもある。それを今回の件で知った靴屋の倅が、両親の言葉をどう聞いたのか。彼はもう戻って来ないと感じました。これが自分の解釈です。でも数多在る可能性の中の一つでしかありません。これまでの出来事、台詞のひとつひとつが、全て結末への伏線に思えます。どの伏線を活かすかは個人の判断に委ねられている。だからとても悲しい物語なのに、どこか優しいのだと思う。 【目隠シスト】さん [映画館(邦画)] 9点(2007-10-01 18:51:34) (良:4票) |
164.《ネタバレ》 伊坂幸太郎氏の原作を先に読みました。氏の作品の中では特にお気に入りの一冊です。映画化にあたり、本ならではの叙述トリックをどう料理するのか?と楽しみ反面、少々不安でしたが、これはうまいです。素晴らしいとしか言いようがない。基本、映画においては時系列で物語が進むべきで、回想シーンの多用はNGと思っています。でも本作の大半は実は回想ではなく、"ドルジ" を "河崎" と思い込まされた、椎名の解釈 (想像) なんですよね。山形人の存在により彼が事実を知った時、ペット店や動物園等々、彼の解釈はだまし絵に姿を変えドルジの回想 (真実) によって上書きされます。「椎名」の存在を最大限に活かした、映像による叙述トリック。監督の手腕に唸らされました。思えば彼はこの切ない物語の唯一の部外者 (巻き込まれ役) です。映画が初見の方は真実を何一つ知らず、いつの間にか彼と一緒に物語に巻き込まれ、そして一緒に騙される。すなわちこれは視聴者参加型の映画なのだと思う。映画が発信する言葉については言うまでもありません。"風に吹かれて" は、音楽という言葉の壁を越えて理解する普遍的な感動。アヒルと鴨は、見た目や肌の色ほど変わらないその本質。そして河崎とドルジと琴美の関係。そのどれもが、愛や友情に国境はない、といった大きなメッセージだと思います。 【タケノコ】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-09-21 12:02:55) (良:2票) |
163.《ネタバレ》 ブータンからたった1人で仙台にやってきたドルジはきっと孤独だったはずだ。琴美と河崎はそんな彼の心の拠り所だった。しかしドルジは2人とも失ってしまう。それからドルジはずっと2人に代わる存在を探していたのだと思う。ドルジは河崎と琴美との思い出を椎名に求めていたのだろう。自らが「河崎」になりきることによって。なんて切ない話だ。だからこそ、椎名の教科書を奪ってまで「河崎」になりきっていたのに椎名にそれがバレてしまった時のドルジの落胆は想像を絶するものがある。しかしそれと同時にある日部屋の外から突然ボブディランの「風に吹かれて」が聴こえてきた時のドルジの嬉しそうな表情も印象深い。きっとドルジは河崎と琴美を失ってから、椎名のような人が現れるのをずーっと待っていたのだろう。そう、これは河崎とドルジ、そしてドルジと椎名の物語なのだ。切なくて温かい、友情の物語だ。 【mickey】さん [DVD(邦画)] 10点(2012-04-01 17:16:40) (良:2票) |
《改行表示》162.《ネタバレ》 前半は、ただのぐだぐだ映画。失敗したかなあと思ったら、後半から急展開。 最後まで見て、前半が独特の意味を持っていることに気がついた。 確認する意味で、もう一度見直したくなった。 最初エイタがへたくそ演技だと思った。 実は名優だった。 2回目に見ると、前半が実に周到な布石になってることがよくわかる。 ああ、こういう微妙なことをしていたのかって、1回目とはまたぜんぜん違う見え方になる。 この映画のトリック知らずに見ることができてよかった。 この映画は、絶対ネタバレなしで見てほしい。 【ひであき】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-10-21 13:38:48) (良:2票) |
《改行表示》161.《ネタバレ》 つくづくネタを知らないで見ることが出来て幸せだったと思える映画です。 実は、前半はかなりイラつく映画でした。意味不明な登場人物が繰り広げる、意味不明な行動。勿体ぶった意味不明な台詞。実は大嫌いなサブカル系にありがちのパターンと誤認しかかってあやうく観るのを中断しかけました。 それが一旦後半部分に入ると!!!!! 今まで意味不明と思われたことが、全てきちんと伏線になってて回収されていく面白さ、気持ちの良さ。 これだけ前半と後半の印象が違う映画も珍しいです。 あと、すごく泣ける映画でもありました。 死ぬ寸前に、逃げていく犬をじっと見つめてそれから閉じられる琴美の大きな目、 恋人と唯一の友人を失い、ずっと部屋に閉じこもり二人の残した声だけを何度も何度も聞いて過ごしてきたドルジの耳に聞こえてきた椎名が歌うボブ・ディランの歌。(ああ、思い出しただけで泣けてくるw) ただ、すごく残念なのがやはり一度目と二度目以降では、どうしても面白さに差が出てしまうという点ですね。 もちろん、一度観てそれで評価すべきという考え方もあると思われますが、自分にとってほんとに好きな映画というのは、何度も何度も繰り返してみるものなので。 できるものなら、何かのはずみでこの映画に関する記憶だけ失われたら、こんなに幸せなことはありません。w 22年2月8日追記 思いが高じてDVD購入しました。 実は、一番最初のシーンさえ注意深く見ていれば、ネタとか完全にわかったということを発見しました。 あと、メーキング映像が秀逸。監督がどういう意図を持っていたか、俳優がそれをどう受け止めてどう変えていったか。これほど映画の理解を深めるメーキングに出会ったことがない。(塚、今まで買ったDVD映画がたいていアイドル女優物だからw) もちろん、正統的な映画の楽しみ方とはずれてることは重々承知ですが、この映画が好きな人には是非お勧めです。 【rhforever】さん [DVD(邦画)] 9点(2010-02-01 11:49:14) (良:2票) |
160.《ネタバレ》 カワサキのカワといえば大抵は三本川の川なのに珍しく、河童の河だと名乗る河崎。30分もかけて本屋を襲撃したのに肝心の広辞苑を広辞林と間違えるそそっかしい河崎。シャロンとマーロンの小噺を「楽勝」で語る河崎。ボイスレコーダーに遺った、失ってしまった者たちのその声を、彼は一体どれだけの回数聞いたのだろう。河崎曰く「可笑しいな」の「しいな」と同じ響きの名前をもつ椎名は、人は好いけれど、隣室の住人が孤独なブータン人だと分かるとそれ以来深入りを避け、バスの乗り方が分からず声をかけてくるインド人の前を逃げるように通過する、典型的な日本人でもある。Bob DylanのBlowin' In The Windを口ずさみながら引っ越しのダンボールを片付ける椎名と、その背後に、奇跡に出会ったような笑顔で立つ「となりのとなり」の河崎。彼らが鴨とアヒルであるならば、「鴨とアヒルは違う」と悪気なく言う鴨の本をアヒルはどんな思いで盗んだのだろうか。それを思うと、どうしようもなく胸が痛む。原作に忠実な映画の宿命として、本作は原作を超えてはいないだろう。ミステリーに付き物である謎解きの答え合わせのような冗長さ、社会的弱者が鬱屈の捌け口として単独で行う場合がほとんどであるだろう動物虐待の犯人像を見るからに素行の悪そうな三人組にあてがうウソ臭さ、あまりに流暢な現在のアヒルの台詞回しなど、小説であれば誤魔化せても映画だからこそ浮き上がってしまうそれらを映画として巧く消化しきれない下手さは、どうしても拭えない。けれどそれでも下手なりに誠実に物語ろうとするこの映画が好きだ。ラスト、「もう一度」犬を救おうと車道に飛び出すアヒル。反復は過去と現在の状況の変化を強調する。彼のしたこと、そして失ったもの。一度目の時のように「犬を助ける俺が殺されるわけがない」という絶対的な法則を、罪を犯した彼はもう、もたない。映画はそんな彼にどんな結末が下されるかを不遜に描いたりはせず、誠実に、省く。彼のしたことが善いか悪いか、そしてアヒルは赦されるのか赦されないのか、その答えは神のみぞ知る。描かれるのはただ、車道に迷わず飛び出し行く彼の、それでも決して失わなかったもの、それだけだ。そして鴨がそうしたように、コインロッカーの中で電池が切れるまでBlowin' In The Windを歌いつづける神様に、映画もまたアヒルのため、ただただ切に祈るのだ。 【BOWWOW】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-11-21 15:21:00) (良:2票) |
159.《ネタバレ》 評価高いから鑑賞して見たが、そんなに良い話かぁ??強引な誘拐劇と不快な動物殺しに無理のある石投げ。そもそもブータン人って・・・。テンポの悪さや流れの理解のしにくさが鼻につく。神とか出てきて、哲学的な方向に進んでいるのも受付けなかった。犯人が殺人を犯しておいて、檻に入っていないのも不自然だし、証拠も多いのだからもっと早く逮捕出来たでしょうに。余談ですが東真彌のIカップの揺れが目につきました。警官やバスの運転手の外国人を軽視した態度にムカつき、なぜか一番印象に残っています。 【マーク・ハント】さん [地上波(邦画)] 4点(2009-05-05 02:30:39) (良:2票) |
158.《ネタバレ》 この話、根本的にプロットがおかしくないですか? 特にボーリング場での一件、「奴」があの後すぐにシャバにいるわけないと思うんですけど(現場には警官がいたんだからその場で現行犯逮捕だろう)。もうひとつ気になるのが、種明かしの回想シーン。詳しくは書けませんが、ミステリーの観点からしたらありゃ完全に反則技。これが許されれば、観る側の謎解き作業なんて何の意味もなくなってしまう。考えるだけ無駄。以上の2点が非常に気になりました。 【とかげ12号】さん [DVD(邦画)] 4点(2008-08-06 22:35:42) (良:2票) |
157.《ネタバレ》 ブータン人留学生の孤独を想うとグッとくる。泣ける。 彼は初対面の隣人シーナを共犯にせざるを得ないぐらい、誰もいなかった。 彼はヴォイスレコーダーでどれだけの回数、どれだけの夜、二人の声を聞いたのだろう、それはもうネイティヴとしか思えないほど日本語が上達するぐらいに何度も何度も再生したのだろう。そういったことを想像するとグッとくる。泣ける。 【NIN】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-02-03 04:13:06) (良:2票) |
156.前半、観るのがしんどくて世界観に入っていけない。結局、それがすべてだったような気がする。ストーリーに魅力を感じないのもあるが・・・ 松田龍平の登場あたりからは面白くなりそうと思ったんだけど。 【ラグ】さん [インターネット(邦画)] 3点(2019-12-29 21:46:23) (良:1票) |
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《改行表示》155.《ネタバレ》 映画化されていると知り、でも限られた映画館でしか上映していなくて、家族にせがんでねだっておがんで、電車を乗り継いで映画館まで連れて行ってもらってまで観た、思い出の映画です。どうしてそこまで観たかったのかというと原作ならびに作者の大ファンだからです。 現在と二年前の時間軸が交錯していく構成の物語を、映像でどう落とし込むのかなって思っていたら、椎名の想像(解釈)と、真相パートで演者を変えて同じ画を撮るって言う手法に度肝を抜かれました。原作での多少のクサさが映画でさらに上乗せされてる感はなくもなかったですが(琴美が車の前に立ちふさがる所とか…原作は飛び出したってだけだった気がする)、原作の再現度、リスペクト、どう魅せようかという工夫や演出が光っていて、それだけですごくすごくうれしかった。鑑賞後に地元のレンタルショップで映画に出てきたのとまったく同じボブディランのアルバムを借り、「風に吹かれて」を何度も何度も聴いて必死で歌詞を覚えたのも忘れられない思い出です。原作ファンとして、中村義洋監督に心からのありがとうございますを捧げたい。原作を後から読んだ「陽気なギャング~」の映画で負った傷がすっかり癒えました。 【深々】さん [映画館(邦画)] 9点(2018-09-08 21:28:28) (良:1票) |
154.《ネタバレ》 中村義洋監督が初めて伊坂幸太郎の原作を映画化した作品。どんでん返しというのはクライマックスになって出てくるものというイメージが強いのだが、始まって一時間ほどして出てきてそこから改めてトレースしていくのがうまく、「ポテチ」でもそうだったのだが、本作も二度見たくなるような映画でよく出来ている。ゆるい感じだった前半に対して河崎(瑛太)が真実を告白してからの後半がシリアスで悲劇的なので、若干戸惑う部分もあるものの、そこからが面白く、引き込まれた。ボブ・ディランの「風に吹かれて」がストーリーのカギとなる曲として使われているが、この物語によくマッチしていて良く、見てからは曲を聴くたびに本作を思い出しそう。仏教徒のはずのブータン人が神云々のところや、短期間で日本語がぺらぺらになっているところなど、確かに突っ込みどころはあるが、見ている間はそれをまったく気にさせない勢いがあるのも、中村監督の伊坂幸太郎原作映画らしいところ。印象に残ったシーンといえば、やはりラストの椎名(濱田岳)とドルジが駅で交わすやりとり。東京の実家に帰ることになった椎名に「また帰ってくるよな。」と声をかけるドルジ。これまで語られたドルジの過去を思うと、また一人ぼっちになりたくないという彼の気持ちがひしひしと伝わってきて切ない。この二人がその後どうなるのかは描かれていないが、椎名は必ずドルジのところに帰ってくる気がした。重苦しいまま終わるのではなく、爽やかな後味と余韻を残した終わり方も好きだ。出演者に目をやると、ミステリアスな男を演じる瑛太が最初はかっこつけただけの印象だったのが、メインになる後半になると徐々に印象が変わっていくあたりはうまいし、ただのイケメン俳優というだけではない魅力に気づかされた気がした。そのほか、松田龍平も大塚寧々もいい味を出していたし、ヒロイン・琴美を演じる関めぐみも良かった。そして、濱田岳。中村監督の伊坂映画には必ず出演しているが、4本すべて見てどの映画の雰囲気にもよく合っていたと思う。やはり素朴な感じがして良い。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-06-10 20:30:54) (良:1票) |
《改行表示》153.《ネタバレ》 知人に伊坂幸太郎の大ファンがおり、いい、いい、勧められていたのだが、一冊も読まず。で、たまたまこの映画を見つけたので、前知識なしに見てみた。まあ、独特の雰囲気のよくわからない映画。なるほど、まあこういう独特な感じが好きな人いるよね。と、途中で見るのをやめようかと考え始めた頃、事態は急変。 この映画はよくあるといえばあるのだが、2部校正になっていた。前半の不思議系映画と、後半の解凍編(あえて解答ではなく解凍と書きたい)前半の雰囲気だけの不思議映画から一変して悲劇のサスペンス映画と様変わりする作りは、原作を読んでいないので、原作がいいのか、監督がいいのか分からないが良くできている。また、カッコつけなだけだった瑛太も急に外人に見えてくるあたりは役者やなーと思った。そして、この悲しい内容とディランの切ない歌声が非常にマッチして、とても印象深い映画となっている。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 7点(2015-01-26 14:28:42) (良:1票) |
《改行表示》152.《ネタバレ》 ブータン(チベット仏教)って神じゃなくて仏じゃないの?というツッコミをするとこの物語そのものが破綻するのでそれはさておき、私もディランは好きだけど、「神」に祀り上げるのはちょっとやりすぎで、挿入もクドイかな。本当に信仰心がある人からみたら人間を神にするのはそれこそ神への冒涜なわけで、ブータン人がすんなり受け入れるはずはない。しかも神を箱に閉じ込めて見てませんなんて「日本人はバカだな」と心の中で呆れるだろう。原作者はこの辺の宗教理解がちょっと足りないなら、あまり触れない方がよいのではないのかと。 直情径行型の女(基本的に関わらない方がよいタイプ)と世間知らずの留学生という不幸な組み合わせが引き起こした悲劇ではあるんだが(警察に言う!なんて捨て台詞言わなきゃいいのに)、石投げてゴメンする男が、河崎の私刑にスンナリ同調するところがちょっと唐突で不可解。そもそも身元もハッキリしてる生き残りを偶然新聞の写真で見つけて復讐って展開もちょっとアレだし。で、隣人巻き込んで私刑実行に突き進む心理描写(因果応報の不十分さを私刑で補う事の是非は結構難しい問題ではあるが)も殆どないので、この辺の信仰心と私刑の関係というか葛藤のようなものが描かれておらず、トリックだけで押し切った感がある。ラストの演出もちょっとあざといかな?って気がするし。 とまあ、いろいろと粗はあるものの、いわゆる「やられた感」はあるので、全体としては楽しめるのだろうけど。 【東京50km圏道路地図】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-01-16 13:15:24) (良:1票) |
151.《ネタバレ》 前半、椎名が主人公の話はミステリアスだがコミカルで不穏な感じはまったくない 一転して瑛太が主人公のブータン人のドルジのパートはシリアスでハード 二部構成の後半は退屈しないがいささか戸惑った 全体的には青春残酷物語だが濱田岳が出ると、とたんに話がシリアスじゃ無くなるな 前半の本屋襲撃のパートで広辞苑と広辞林を間違う所で河崎が文盲じゃ無いかと思う 椎名の本が無くなる所で若干ネタバレする なのでこの辺のエピソードは無理に入れる必要が無かったと思う 椎名の家族のエピソードも椎名とドルジを遠ざけるだけの役割に見えた その中で印象的に登場する「風に吹かれて」をコインロッカーに閉じ込める件もちょっと上滑りな気がする 元々言い出した琴美の言葉に今ひとつ共感できなかったせいか このタイトルにもなっているテーマは原作を読まないと深く伝わらないんじゃなかろうか? しかし冒頭の本屋襲撃の話が物語中盤にも語られて、さらに最後にもう一度冒頭のシーンが繰り返されてそれが種明かしになるなどは意外で引き込まれた 引きこもりのドルジの耳に椎名の口ずさむ「風に吹かれて」が冒頭の何気ないシーンに重なって、この時のドルジが最悪の状態だったのかと思うと涙が出た 反面、琴美が殺されるボウリング場のシーンのディテールが悪くてげんなりさせられる 警察の対応とか悪すぎるし警官の目の前で琴美をひき殺した犯人達が釈放される訳が無い 主人公のドルジが殺人に走るための大事なシーンなので違和感無く作って欲しかった 【にょろぞう】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-12-31 01:39:22) (良:1票) |
150.《ネタバレ》 ストーリーに入り込むまで多少時間がかかりますが後半はぐいぐい引き込まれました。隣の隣って事ね! 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-05-20 15:49:33) (良:1票) |
《改行表示》149.よくオチを知るとつまらなくなるドンデン返し狙いの作品がありますが、この作品はネタバレ自体が面白いのではなく、伏線を見返すことが面白いと思いました。 そういう点では何度みても楽しめると思います。 気が早いほうの私としては、みなさんお書きのとおり、前半(開始後ちょうど1時間辺りまで)のマッタリ感は拷問でした。 さらに主役の濱田岳のとぼけ面がそれに拍車をかけること・・・(^^; 後半の組み立てはよかったと思いますが、扱う内容がけっこうドギツイ割にあっさりした雰囲気で無難に終わったため、佳作(6,7点)止まりで。 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-09-09 18:05:42) (良:1票) |
148.前半のダルさに負けそうでしたが、頑張って観て良かった。うん、なかなか。いろんな思いの籠ったお話でした。でもまったく同じシーンを違う形で何度も観せられるよりも、それを踏まえて別のシーンを増やして観たかったな。神様は見て見ぬ振りしてくれたのかなぁ。瑛太かっこいいなぁ。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-06-28 23:00:44) (良:1票) |
《改行表示》147.《ネタバレ》 切ないお話やったですの~ ブータン人のお気持ち察したら。 でもさ、アヒルと鴨の違いは気にしても、アヒルと白鳥の違いについて追求することがなかったのはなぜだったんだろうか ブータン人。結局彼はドナルドダックの正体がアヒルのお化けだってことを知っているのだろうか どうしてもそれだけは教えてあげたいんだが。 無理だな 結構遠いところのお人のようだから。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-06-19 13:35:30) (笑:1票) |
《改行表示》146.《ネタバレ》 予備知識なく(原作があるのもしらず)鑑賞しました。 ダラ~っとした感じで中盤まで進み、後半種明かしされる訳ですが・・・ こんなものか?なんて思ってたら、不思議と鑑賞後にジワっと来ました。 異国に来て、友人も恋人も亡くなって・・・ 彼等との思い出の曲(ボブ・ディランの『風に吹かれて』)を隣に越して来た学生(椎名)が歌っているのを聞いて、思わず声を掛けた あの笑顔(河崎?)のシーンが心に残りました。 河崎がドルジに日本語を教えている時の、バックします=ガッツ石松には不覚にも笑ってしまいました。 【ぐうたらパパ】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-02-20 18:10:13) (良:1票) |