《改行表示》141.《ネタバレ》 「なぜ起きたのか」「なぜ収まったのか」という説明は必要ない、「自然ってよく分からないね」という説明で十分だ。特別なオチや、どんでん返しも必要ない。 しかしながら、「何を伝えたかったか」は必要である。 「環境破壊」「自然の驚異」「地球温暖化」「人口増加」「ミツバチの必要性(=生態系)」といった面から、本作を眺めても何も感じられない。 「夫婦の絆の強さ」「壊れかけの夫婦の再生」「子ども(世界の将来)を守り抜く責務」といった面から、本作を眺めても何も感じられない。 何もかも中途半端な描き方しかできていない。 ただ単に、「植物が放出する毒素によって、人々が自殺する姿をショッキングに描いた」というだけの映画でしかない。 脅威となる存在がモンスターやゾンビなどの可視的ではなく、“風”から逃げるという点はユニークであり、珍しいパニックムービーを作りたかったのかもしれないが、その観点からも演出が足りなさすぎる。 本作を見る限りでは、脅威となる存在はやはり目に見えないと面白くないという結論になってしまった。 また、本作のラストがあまりにも酷い。酷いという言い方は語弊があるかもしれない。 本作の設定を踏まえて「一番批判を浴びないラストを考えろ」と言われたら、このようなラストになるだろう。過度な批判は浴びないだろうが、あまりにも安直であり、捻りもなく、冒険のないラストである。シャマラン監督は良くも悪くも記憶に残る監督だったはずではないか。野球選手に例えれば、三振を恐れずにホームランを狙って大振りするような選手だ。その大振りが、時には我々に驚きを与えたり、期待の大きさから、逆に落胆させたりもする。しかし、本作は三振しないように短くバットをもって、ボールに当てただけのような気がする。 毒にも薬にもならないような作品を作ることは、自分自身を貶めるだけではないか。 今度三振したらもうプレイすることができないという状況に追いつめられているのは分かるが、長い目で考えれば自分のスタイルを捨てて平凡なプレイヤーになるべきではない。 ジョーイというキャラクターを自分自身で演じているが、過去の作品に比べて、存在感のあるキャラクターではないのも批判を恐れて自分のスタイルを捨てた証しではないか。 「シックスセンス」から「レディインザウォーター」まで、彼の作品をそれなりに評価してきたが、本作は評価できない。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 3点(2008-07-30 09:37:54) (良:4票) |
140.《ネタバレ》 ヒッチコックの『鳥』を念頭に置いているとかいないとか。たしかに原因不明のままに人が攻撃されてゆく展開は『鳥』そのものだ(いや、敵の姿を全く見せずにここまで引きつける力は『鳥』をも凌駕している)。そして何よりも初めて画面に登場するズーイー・デシャネルのどこかいってる目はまぎれもなくヒッチコック映画、とくに『鳥』の女だ。ご親切にも「あの顔は妻になれる顔じゃない」とジョン・レグイザモに言われたあとにこのいっちゃってる目をしたズーイーが映される。しかも彼女はどうやら後ろめたい何かを隠している。そんな女は『サイコ』よろしく殺される運命にある。しかしである。どうも浮気だと思ったらティラミス(だったっけ?)を食べただけらしい。そうなると話は変わってくる。レグイザモに「守り抜けないなら触るな」と言い放たれた後に少女の小さな手をしっかりと握るその姿に少なくとも少女は死なないことを確信させる。そしてズーイーもまた少女に向ける優しい目を画面にさらけだすことで彼女の死もないことを確信させる。もともとシャマランがそんなことするはずもないのだがこの確信させてくれるシーンをちゃんと見せてくれるのが嬉しい。何故毒素が発生したのか?何故主人公たちは助かるのか?そんな野暮なことを聞いちゃいけない。それでも聞かれればこう答えるしかない。それが「ハプニング」であり「奇跡」であると。シャマランはこれまでも「奇跡」を描いてきた。奇跡に何故?はない。そして奇跡はハプニングなのだ。もしかしたら「奇跡」「ハプニング」は神の啓示かもしれないと他の作品では示唆していた。毒素発生も救済も、そして夫婦の危機も円満もまた「奇跡」であり「ハプニング」なのだ。シャマランにとってのみならず映画はこの「奇跡」と「ハプニング」で成り立つ。映画は何が起こっているかを描くものであってその意味を描くものではない。昨今、こんなにも映画に素直に向き合った作品もそうはない。この作品が酷評されることのほうが私には「何故?」である。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-05-01 14:13:23) (良:3票) |
139.《ネタバレ》 激しくネタバレです。実際の時間より映画が長く感じた。植物が細菌?を風でまき散らし、その風に当った人が自殺衝動に駆られていくという話だけど、いかんせん怖くない。スティーブン・キングの「ミザリー」でキャシー・ベイツが「崖っぷちで鷲が飛んできて助けられるような都合よく危機から逃れる話なんて面白くない」と言ってナタを振り下ろしたけど、あまりにストーリー展開が都合よすぎる。主人公以外の風に当った人たちがバタバタ死んでいくのだが、主人公たちはなんらかの理由で毎回助かる。ただひとつ非常に怖かったのは試写会を出るところで後ろから「楽しかった。あっと言う間に終わったなあ。もっと色々な方法での自殺を見せればいいのに。人が死ぬのを見るのって楽しい」と話している声が聞こえたんで、チラリと見たら若い男性がニヤニヤ笑いながら話していた。映画より、ずっと怖かった。 【omut】さん [試写会(字幕)] 2点(2008-07-18 07:37:35) (笑:3票) |
《改行表示》138.《ネタバレ》 多少の顰蹙は承知で、自分勝手な解釈を書きます。 おそらく毒素を出す植物が反応していたのは「人間の集団」ではなく、人間の集団に発生しやすい「憎悪」の方だったのです。 老婆が死んだとき、彼女は集団で行動こそしていないものの、直前までエリオットを罵っていました。また草原を2班に別れて移動していたときに兵士が錯乱したのは、先頭を歩いていた男性陣が激しい喧嘩を始めた直後。集団行動していれば否応なく軋轢は生じますから、エリオットが初めに立てた仮説は身を守るのにある程度は有効でした。だからてっきり正解だと思い込んだ。 毒素が「憎悪」への反応だとすると、直接的な原因は植物ですが、引き金を引いたのは人間自身。つまり集団自殺現象は、そのメカニズムにおいても文字通りの自殺行為、お互いへの憎悪で己の首を絞める、人類という種の自殺だったのです。 このように考えると、テーマとしてもしっくりきます。主人公のエリオットは情緒不安定な妻と行動を共にし、友達の娘も励ます優しい人物です。草原の移動中に高まりかけたパニックの気配を抑えて理性的に振る舞うし、妻のちょっとした裏切りにも寛大に接します。常に冷静で、人間関係の和を保とうとする性格なのです。 孤独な生活を送っていた老婆は生き延びていましたが、狂気の淵にあり、人と接した途端にあっさり破綻してしまいます。エリオットが最後に取った行動は老婆とは正反対。孤立した状況でも人と繋がり続けようとし、誰といても安全ではないことを知っていてなお、一人で死ぬくらいなら妻とともにあることを選ぶのです。 最後にエリオットが嵌める指輪が示した色は「愛情」でしょう。「憎悪」によって自滅しかけた人間の危機に、彼が生き残るのは必然でした。エピローグでの懐妊は予定調和にも見えますが、つまりは彼らこそが新しい世代を育み、人類を担っていくのだという象徴でしょう。 実のところ欠点がない作品とは言えませんが、批判は山ほどあるようなので自分は控えておきます。グロテスクなだけの場面もありましたが、集団の飛び降り、銃を手渡しての連鎖自殺などは、映像的にも鮮烈。首吊りの画なんかは残酷な宗教画のようで(不謹慎ですが)荘厳ですらありました。いかにもシャマランらしい、信仰心が滲んだ作品だと思います。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-21 20:38:14) (良:2票) |
137.《ネタバレ》 自殺のオンパレードには辟易。芝刈り機とかライオンとかは悪趣味。自殺を罪と考えるキリスト教圏の人たちにはさぞショッキングだったでしょう。大きな謎を投げかけた導入部は成功でしょう。しかし、結論の「植物が何らかの理由で(たぶん人間に抵抗するため)放出する毒素」では、リアリティがなさすぎるので減点。この映画の路線では人々のパニックと恐怖を描ければ成功だろうが、残念な結果に。駅や道路の混雑などの集団パニックシーンがない。警察や軍が出動して隔離や救出を行い飛行機やヘリも飛ぶはず。軍人が一人でてくるが、基地に死体があるというだけで、死体は見せない。また逃避者から必死さが伝わらない。植物の毒素と指摘しながらホットドックをほおばる。車のルーフに切れ込みがあるのに黙って見ている。主人公の夫婦が浮気関連のジョークを言う。人工の植物に話しかける。二人の少年が愚かしい行動をし、射殺される。サイコばあさんという別の恐怖を描く。ハンカチで口を覆うなどの防御をしない。これらを廃し、じわじわと迫り来る恐怖を描くべきだったのだ。謎解きの解明も早すぎる。それも主人公が経験や考察から導くのではなく、農場の老人が指摘するのも減点。また「突発現象は一日くらいで急激に収まる」と二度も説明があり、オチが読めてしまう。全く不要で、最後にTV解説者が説明すればよい。サブストーリーは冷めかけた夫婦のよりが戻ることと、子供を守ること。夫が危険を承知で妻のいる別棟に向かうシーンでそれを表現したかったらしいが、あれは愛情とは思えなかった。お互い家にいれば安心で、会話もできるのだ。風が収まるまで待てばいい。外にに出るにしても、せめて走れ。また呼応して妻も出なくていいのに出てしまう。しかも子供を連れて。本当に子供を守る気がありますか?脱出を諦めた自殺行動としか映りません。しかもその子は友人の子供で、ほとんど活躍せず、弱い存在として描かれていない。当然夫婦と子供の絆も見えてこない。徐々に絆が強くなる展開にすべき。友人が別れてすぐに亡くなるのも減点。助かりそうになるが、最終的に亡くなる方が悲劇性が高まる。植物の毒素をCGで視覚化すばもっとリアリティが出たと思う。風と音楽だけじゃね。ところで雨が降れば毒素も飛ばないので、脱出できますね。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-04-08 20:41:44) (良:1票)(笑:1票) |
136.《ネタバレ》 「自然界の出来事は完全にはわからない」…だから「この映画も完全にわからなくていいよ」ってことですか? 多くのレビュアーの方も色々な作品で訴えてますけど、「謎は解決しないけど、見ている間ハラハラしたからいいでしょ」的な映画はもうやめて欲しい。ドラマも無いに等しく、ハラハラしなかったし。いい加減頭にくるので0点にします。 【塚原新】さん [DVD(吹替)] 0点(2009-03-06 01:19:45) (良:2票) |
《改行表示》135.《ネタバレ》 ぼくはなんだかシャマランの今の心境を映し出しているような気がしてなりませんでした。 もう映画は当たらないし、契約も切られるし。いっそはちゃめちゃやってやろうか、いや、俺自身が自殺したい気分なんだよ!っていう心の叫びのような悪趣味な自殺オンパレード。 やっとたどり着いた民家の老婆が理不尽ってのもなんだか意味深。これはプロデューサーかな。自分をサポートしてくれるのかと思ったらこんな脚本はクソだ!といきなりダメだしされた、なんなんだ、この理解できない行動は!そういう気持ちがこの老婆に投影されてるんじゃないか。 そしてもう絶対絶命、ってところで自然と助かっちゃった、ってのが希望的観測。きっとこの映画も成功して、何事もなかったかのように俺はもてはやされるよ。 ラストでは別の国で同じ現象が!!今もてはやされてる外国人監督よ、次はお前らの番だからな!ってことで。痛々しいですな。でも思ったよりはつまんなくなかった。 【GO】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-01-27 07:34:00) (良:1票)(笑:1票) |
《改行表示》134.《ネタバレ》 出だしから前半の流れは良く、話に引き込まれるのだが如何せん、 中盤から後半がグダグダに・・・。 ミツバチが集団で姿を消した理由が、「自然のなせることは良くわからない」って あたりで嫌な予感がしつつも、まだ冒頭だしね、まさかねぇと気を取り直して中盤へ。 集団の人数の多さが「何か」の攻撃対象になるような(推測)でピンチを切り抜ける 主人公集団。しかし、あまり集団の人数が変わらなかった主人公の親友の数学教師は ちょっとした隙間風であっという間に感染しちゃったのに都合良すぎないか? 後半の変な婆さんのエピソードは必要か? 主人公と奥さんの夫婦喧嘩の設定って何の意味があったんだ? 発生源がなぜニューヨークなのか? いろいろ回収できない伏線が多くてポカーンとしてしまった。 出だしが良いだけに非常にもったいないなぁ。 もうちょっと何とかしてほしかった。 あと自殺シーンは結構グロい(隣で観てた中学生くらいの男の子は結構ビビってた) ので、耐性がない方はご注意を 【おなや】さん [映画館(字幕)] 5点(2008-07-28 03:30:10) (良:2票) |
133.《ネタバレ》 世間の評判のあまりの悪さに、シャマラン擁護派な私も今度ばかりはダメかと思ってましたが、映画を見ている間、評判の悪い『ハプニング』とは別の『ハプニング』を見てるのではないの?あるいは気付かない間に誰かが私にシャマランフィルターを埋め込んだ?みたいな、なんでなんで?ってカンジで。まず、事象の原因とか大自然の人類への逆襲とか、そういうのは実のところ、どうでもいいんじゃない?と。マクガフィンってヤツ。死に追われて生きている状態が人の世ならば、人は死ってモノといかに折り合いを付けるのか、という事を描いた、これは結構真面目な映画なんでないかな、と思いました。死に対する本能的な恐怖を提示して、そこから逃れようとしながら組織や家族という集団、あるいはシステムに属する事でしがらみに縛られて翻弄される姿を描き、それを削ぎ落としていって、最後に個の状態まで持って行った上で、情報を拒絶し無知である個と対比させて、死と向かい合う=生を見つめる、と。人はいつか必ず死ぬのに、何故、人は死を恐れるのか。そんな映画。シャマラン監督おなじみの寒々しい映像が、死の世界と人の儚さによくマッチしていて、妙な味わいのあるSFホラーと言った趣きでした。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-07-26 23:16:27) (良:2票) |
132.訳のわからない気持ちの悪さがひたひたと、徐々にコップ一杯まで溜まってくるような。なにしろ不条理が突如としてお日柄の良い一日を襲うんだから、もうこれって天災に近い。植物説とか無理やりねじ込んでたけどシャマラン自身もそんな原因とかには興味無さそう。人知を超えた何か、抗うこと不可能といった諦念などは、シャマラン作品に時々見られる宗教的な雰囲気。描きたいことだけやりっぱなしの感じも大ありなんだけど私はこの説明不足の不条理映画けっこう好き。「なんか負けた」という気持ちになるところが。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-14 00:26:02) (良:1票) |
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《改行表示》131.《ネタバレ》 観客に異変を気づかせるのがとても上手い映画だと感じました。樹木がざわついたら「あっ、(ウィルス)来てる」と思わせるし、人が逆方向に歩き出したら「あっ、あの人感染した」ってのが分かります。 シャマラン監督と言う時点で観客にわかってもらう映画ではなく、人それぞれに何かを思ってもらう映画なんだと、そういう若干ナナメ上からの視点でこの映画を見てました。徹底してみんな”自殺”ってのはインパクトありますね。感染者同士で殺しあうとかじゃなくて、みんな絶対に”自分で”やってます。集団で心中とかも見てる範囲では少なくとも無かったみたいだし。”感染者には襲われない”という点が『28日後…』や『バイオ・ハザード』シリーズとは違うところですね。そうなると怖いのはやはりウィルスで、「見えない敵」という設定や、感染には何らかの法則があるとにらみ、感染経路・方法を突き止めようとする主人公の焦燥感なども描かれていてそこは面白かったです。 この方の作る映画ではもう仕方ないんでしょうが、ここまでモヤモヤが残る映画というのは人によってやはり賛否分かれるんでしょうね。だからといってこの映画のような超自然現象を、根拠の無い取って付けたような理論で説明されてもそれはそれで突っ込みたくなるんでしょうけど。う~ん、難しいですね。 【TANTO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-01-11 16:09:27) (良:1票) |
《改行表示》130.《ネタバレ》 自殺のシーンは瞼に残り、正直ショックを受けました。 自然が、地球が、もし人を害とみなし、こういう形で排除したとしたならば、 感情ある生き物として、これほど惨い消され方も無いように思います。 見えない力、家族、愛、生と死、自然と地球、様々な事を考えさせてくれる作品でした。 ただ、知り合いに、この映画の感想を、どう表現すればよいのか今も悩んでいます。 良い映画なのか、そうでないのかも分かっていません。 でも、色々な面で心に刻まれたことは確かです。 【sirou92】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-17 12:33:08) (良:1票) |
129.《ネタバレ》 「シックスセンス」でやられた~、と思った人たちは、シャマランのその後の作品にも同様の「やられた感」を期待して、裏切られ続けたのじゃないかと思う。かく言う私もその一人。だけど今作は良かったですね。「やられた感」を狙っていないところが良い。どんてん返し的な謎解きをしない構成が、この監督の進歩なのか後退なのかは議論がありそうだけど、オチに幻滅しなくて済むならその方が良い。この映画は環境を破壊している人類の悔悟部分に付け込んで、ある種の恐怖感を残して行きました。でも、環境保護を奨励する道徳映画とは思わない。あえて言うなら、特定できない原因でばたばた人が死んで行く「恐怖の質感」を表現した映画でしょう。人によっては食い足りなさが残るでしょうが、自分はゾンビが世界を席巻するような映画よりも今作の方に肌感覚が共鳴します。花粉症は体の中のアレルギー許容量が一杯になった時点でいきなり発症するらしい。自分は幸運にも免れて来ているけど、来年あたりは発症するんじゃないか…。それと同種の恐怖ですね。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-21 11:18:15) (良:1票) |
128.《ネタバレ》 観るつもりはなくて、でもやっぱりシャマラン監督だしってんで観はじめたら、やっぱりやめられなくて最後まで観てしまいました。怖さも普通のホラー映画とは違っていた。人間が無感情にトラクターに身を投げ出していくところとか、ためらいもなく車を激突させる場面とか、ずらっと首を吊っている風景とか、もう何か見てはいけないものを見せられているのに、映像は爽やかというか、木が揺れて不気味なはずなのにどこかきれいで、この監督の普通でない感じ方に感化されるというか、不思議な映画でした。こんなにひっぱっておいて、ちゃんとオチはあるのかと思いながら観ていたら、やっぱりオチはなく、曖昧なエンディングだったけれども、それはそれでいいと思った。ズーイー・デシャネルがすごくきれい。個人的にはエリオットが一生懸命木に話しかけていて、途中でフェイクのビニールの葉だと気づくシーンがすごくすきです。ツボにはまりました。 【はちかつぎひめ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-12 11:41:23) (良:1票) |
127.突然自殺をする人々は、かなりインパクトがありました。その怪現象から逃れようとする人々。いつこの現象に襲われてしまうのか・・・ドキドキしながら観ていました。シャマラン監督の作風は好き嫌いが分かれると思いますが、私はけっこう楽しめました。最後の終わり方も賛否両論あるでしょうけど、あの謎を残したままのラストシーンが良かったです。 【たけたん】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-06-27 01:28:46) (良:1票) |
126.《ネタバレ》 人々が立ち止まっている光景ってのが好きで、なにか異変が起こりかけてる雰囲気がいい。一つの拳銃が次々と渡りながら、自殺が伝播していくとこもよろしい。何かが殺しに襲ってくるのではなく自殺が伝染していく、ってアイデアはいいのだから、そこをもっと詰めてもらいたかったんだけど、けっきょく危険は外部から描かれるばかりで、もったいなかった。自分がどうかなっちゃうんじゃないか、という不安、自分の体調に過敏になっている描写があれば、もっと新鮮な緊迫感が描けたのに、風や変人といった外部にばかりサスペンスが託されてしまう。あと映画のせいではないけど、DVDのパッケージでかなり見せどころがバラされちゃってて、知らずに見てたらけっこう効いたのになあ、と思う自殺も多々あった。テレビが「当局による防衛線が張られました」と言ってたけど、そういうものが無効になる事態の恐怖を狙ってたんじゃなかったのか。“当局の防衛線”って具体的に何なんだ? それと主人公が植物原因説を採る根拠が薄弱なので、木や草がざわめいても「こちらも本気で怖がっていいのだろうか、後で引っ繰り返される仕掛けがあるかもしれないから中途半端に怖がっておこう」と用心した気分で見ることになり、もひとつのめり込めない。でも「いったい何が起きてるの?」って不安は、アメリカのトラウマになってるんだなあ、とは思った。ヒッチコックの『鳥』の、シナリオにあって最終的には使われなかったネタに、車のルーフの引っ掻き傷ってモチーフがあるんだけど、それをイタダいたのかな、あそこ。 【なんのかんの】さん [DVD(吹替)] 6点(2009-06-04 12:05:09) (良:1票) |
《改行表示》125.途中まで面白かったのに・・・。きっと撮影中、次の作品のことで頭がいっぱいになったに違いない。次は傑作ですよねシャマランさん?。自然を大切にって事でいいですよねシャマランさん?。 【まんせる】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-05-08 21:39:44) (笑:1票) |
124.《ネタバレ》 予備知識なしで観たので結構楽しめた。シャマランの作品は一市民の視点から大事件を俯瞰させるので、自分が立たされた状況の情報が少ないのは仕方ない。その辺に「何がおきているか分からない恐怖感」を演出しているのだろう。ただ、もう少し恐怖に対抗するための法則を明確にした方がいいかも。より少人数の集団が襲われにくいのなら、最後までそれを通したほうがいいのでは?ただ、時間的には1日くらいしかない物語の中での情報としては、全てが確証の無い推測でしかない。予測が裏切られること自体がまた恐怖になっているのかもしれないな。かなり酷評が多いが、全体的には及第点と思う。 【しぇんみん】さん [DVD(吹替)] 6点(2009-04-05 10:10:15) (良:1票) |
123.一緒に観た嫁は、こりゃ10点評価で2点くらい、何が言いたいのかわかんないし、オチもすっきりしないし、グロばっかりだしって言ってました。世間的な評価の低さもそれにならって、低め、だから、俺も友達にもおススメしないし、これから観る人の多くの人には、観ない方がいいよ、貴重な時間の無駄になるよって言いたいです。でも、俺は、実は結構、おもしろかったってこっそり思います。まあ、最近、古いB級映画ばっかり観ていて、しかもまったく意味不明のやつやら、チャチーのばっかりで、久しぶりに、最近のちゃんとした映画を観れたってのもあります。評価の低さにまったく期待してなかったってのもあります。それに、レディ・イン・ザ・ウォーターがかなり退屈やったんで監督にまったく期待してなかったんですけど。で、どの部分がおもしろかったかとゆーと、主役に感情移入して怖かったんです。自分の周りで原因不明で、人々が死んでいく、そんな状況の中で、主役たちが、逃げ惑うわけですけど、これに、うまくのっかれまして、自分もその脅威から一緒に逃げてる感で、ドキドキ。特に最初の列車内での、不安感、車で逃げて、脅威にかこまれ、みんなごどーしようかと、恐れてる時の不安感がかなり伝わってきて、これまたドキドキ。原因不明なのも、不気味で最後まで、主役らどーなるんやろうって感じでスリラー感覚を楽しめました。そーいえば、日本にも自殺サークルってゆう、突然みんなが自殺しだす映画がありましたが、あっちはもっと意味不明で、これよりももっとグロくて、でもまったくおもしろくなかったんですけどね。映画観終わって、現実に戻ってホッと安堵感で、平和な世界がいおとしく思えたので、俺にとっては意味があったかな~。一部のマニアックな方むきかも。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-01-25 21:23:28) (良:1票) |
122.《ネタバレ》 ライオンに腕を噛み千切られるなど、予告で見たよりグロテスクな映像があってややびっくり。ジャケット裏の写真で死体シーンのバレを知っちゃってややがっかり… 事件の真相は「花粉のせい」とネットで見てたのですが、作中ではハッキリ判明してないんですね。ちょっと書ききれないくらい不完全燃焼の謎が多いです…とりあえずあれだ、何で誰も「口と鼻を塞ぐ」っていう基本行動を取ろうとしないんですか、普通に考えたらそうなるだろう!ばか! それなりに面白かったですけども… しかしなんでこの手の映画の主人公って妙に偉そうなんでしょうか、助けてくれた他人にお礼の一言もないんだもんなあ。そしてお楽しみのシャマラン探しですが、人の顔を見分けるのが苦手な私では見つけられませんでした。えーとクレジットを見るとジョーイ役……って電話の相手かよ!声だけかよ!そりゃわかんねえよ!そもそも吹替えで観たけどね!! 【えむぁっ。】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-01-21 11:39:16) (笑:1票) |