《改行表示》192.《ネタバレ》 丁寧に作られた前半に比べると、後半はだいぶ何でもアリになっちゃいましたね。後半になるほど現実感は薄れ、化け物ドゥーチェや女装警官ポール・スメッカー(ウィレム・デフォー)など、キャラ押しの感が強くなります。 最初の殺人は成り行きでしたが、不起訴になった後、今度は自分達の意思で悪人を狩っていくというストーリーが、いたって単純明快で面白いです。ただ、『悪人』の定義が本人達の中でも全然定まっていないせいで、こーゆー作品ではぜひ欲しいカタルシスが最後まで見ても得られないのが残念。 また、個人的にはロッコが不要。彼が仲間として二人を手伝うようになったせいで、ただでさえブレ気味なテーマがよけいブレブレになってしまった感があります。その上で、三人に味方しようとするデフォーは、悪い意味でご都合主義的であり、説得力がありません。 極めつけは悪役が悪役に徹し切れていない、悪役の華の無さにあります。不遜、不快、恐怖、非道といった悪の要素をこれでもかと盛り込んじゃうからこそ、『処刑』の爽快感が増すわけです。今作は、贔屓目に見ても足りません。悪には悪の、華が欲しい。 ラストの街頭インタビューしながらのエンドロールはかなり好きです。正直フィクションばりばりの本編から急にドキュメンタリータッチでしめくくるので、いきなり何事かと思いましたが、このアンバランスな感じは新鮮で悪くないです。 あれ?なんか批判的なコメントが多くなりましたが、映画としては全然面白いです(笑) 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-06-20 04:03:24) (良:2票) |
191.《ネタバレ》 アクション作品としては、結構面白いです。銃撃戦は見ごたえがあります。スローモーションの使い方も効果的。結果から先に見せる手法も楽しかったです。ただ、このストーリーを受け入れられるかどうかが問題です。私怨による殺人ならば、理解できる場合がありますし、いわゆる「あだ討ちもの」なら馴染みがあります。でも、義憤による殺人(そもそも義憤と呼べるほど上等とは思えませんが)に説得力を持たせるには、それなりに工夫が必要だったと思います。殺す相手はマフィア。なら問答無用で殺してもOK?しかも“神のお告げ”付き。単に“イタイ”人としか思えません。主人公たちに共感できませんでした。彼らの行為の是非を問う民衆へのインタビューでエンディングという構成からは、倫理観・価値観の問題提起あるいは法制度に対する矛盾を訴えかけているようにも思えますが、それにしては作品全体のノリは驚くほど軽く、コメディ的ですらありました。真剣にテーマの是非を考えるのがアホらしくなってきます。最後にひとつ気になったこと。「ロック」のロの字をファに替えた台詞(回りくどいっ)がやたら耳に付きました。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-19 12:39:24) (良:2票) |
【紅蓮天国】さん 5点(2004-04-14 20:50:25) (笑:2票) |
189.なんか処刑人はかっこいーけど、いまいち爽快感がなかった。多分悪党が悪事を働くシーンがあんまりないから、殺された奴らがあんまり悪い奴に見えへんかったのが原因ちゃうかな。こーいう映画の場合、こんなに悪い奴らでっせ、という場面があって、それでやっつけたときの爽快感が得られると思うねんけど、マフィアってだけの説明だけじゃ、処刑人がただの人殺しにしか見えへん。デフォーきもいし。殺す前のお祈りはエー感じ。 【なにわ君】さん 5点(2004-03-15 06:23:29) (良:2票) |
188.最後の町の人たちの声は、「この作品を見たらみんなこんな感想をもつだろう」っていう監督の遊びと、世間に対する言い訳が半分半分なのかな?と思いました。 これを全員イスラム系の人にして撮ったら、観てる側は間違いなく「テロリストの発端ってこういうことなんだ」って思うのかも;;; でも、肩の力を抜いてみたらかなり気軽に楽しめる作品ではあります。 【wood】さん 7点(2002-04-06 20:30:52) (良:2票) |
《改行表示》187.個人的に好きなジャンルの映画なのですが、本作は楽しむことができませんでした。街のウジ虫を退治して回る兄弟の物語でありながら、その出発点が社会正義なのか私怨なのかが不明確だったことがまず良くないし、暴力の深みにハマっていくことへの躊躇もないため、ドラマがまったく広がっていません。さらには、悪役となるマフィアたちの悪行の描写が決定的に不足しているために、全体としてエモーショナルな盛り上がりに欠けています。。。 兄弟の戦力設定もいい加減で、武器の扱いについては素人同然の彼らが、コテコテのマフィアとの撃ち合いで偶然勝ってしまうなど、都合の良い見せ場が多すぎました。派手なドンパチも少なく、見せ場は基本的にダイジェスト処理なのでアクション映画としての盛り上がりにも欠けます。。。 ただし、気のいいあんちゃんといった風情の兄弟の人となりには好感が持てたし、見せ場についてはボリュームに不満があったものの、個々の作りにはセンスの良さを感じました。映画ファンから愛されるに足る「色気」も存在しており、可愛げのあるB級映画だと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 5点(2013-03-10 02:11:47) (良:1票) |
186.《ネタバレ》 良い感じに中二病全開で面白いですが考えた方で評価はがらっと変わるので人には勧められない映画ですね。自分はどちらかと言えば彼らの意見側なので十分この映画を楽しめました。 ただロッコの存在だけ不快。意図したものなのか分からないですけどあいつだけ行動がなんかずれてる。だから死なせたのかな。 【ケ66軍曹】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-05-20 05:26:08) (良:1票) |
185.《ネタバレ》 うーーーん、どうもこういう「撃ちまくり」系な内容は、あんまり好きじゃないですねぇ 部分的にはおっと思わせるところはありましたが…デフォーの推理場面、特に同時中継(?)のような場面とか、なかなかとは思いました(あ、あと何故か女装とか(苦笑)) まあ、「悪」をセイバイする的な感覚は、分からなくもないんですが…ちょっとどうなんかなぁーという気持ちは消えませんデシタ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-07-21 21:31:38) (良:1票) |
184.冒頭の教会シーンが異様に意味深なんだけど、てっきり過去に何かがあって何かを成し遂げようとする兄弟の話なのかと思ってたら全然違った。うーん、この教会のシーンはいったい何だったんだ?頭の切れるFBI捜査官のデフォーが殺人現場からプロファイリングしてゆく過程で、我々も殺人シーン(というよりアクションシーン)を見てゆく。そこでそのガンアクションのかっこよさとデフォーの頭の切れっぷりを同時に堪能する。さらにやりすぎデフォーに大笑いする。銃撃戦再現シーンのデフォーは完全に『プラトーン』のセルフパロディでしょ。女装は衝撃。何が衝撃って見た目の強烈さもたしかに衝撃なんだけど、何よりもその必然性の無さが衝撃的。笑うところなんだろうけどあまりに気持ち悪くて半笑いだし。予想とはずいぶんと異にする展開の作品でしたがじゅうぶん楽しめました。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-02-08 14:32:53) (良:1票) |
《改行表示》183.《ネタバレ》 この映画を初めて見たのは、僕がまだ専門学校生だった頃。 便器を引き抜くシーンのカットと音楽、刑事スッメカーが 犯行当時とリンクしながら事件を解説するシーン、テーマ、 ラストが演説で終わる事、とにかく衝撃的だった。 それに加えて、六丁拳銃の老人のキャラクター性が 個人的な趣味のストライクゾーン。大盛り上がりで、当時の 友人に見せて盛り上がった。が、社会に出て先輩に見せても、 その反応はイマイチ。人によって映画の評価が違うと痛感。 6年経った今、改めて見てみても、やっぱり僕の中では10点です。 今見ると悪党なら人を殺してもイイっていう極論には賛成できないが なんというか映画全体に漂う雰囲気がイイ。話が少年漫画のような ノリがありつつ、カッコいい演出を織り交ぜる。 そのへんが僕のツボなんだと思う。 【六爺】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-01-28 21:48:10) (良:1票) |
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182.兄弟と父(ですか?)と捜査官の抱く義憤がどれ程の悲しみと怒りから来るものかを描いていない中で、人殺しを神の名の下に於いて行う不遜さが不快です。小奇麗な兄弟ですが、品も知性も伺えなく何の魅力も感じません。悪乗りが過ぎる捜査官の怪演がなければ0点の作品です。 |
《改行表示》181.見るのは2回目だけどやっぱり面白い。 デフォーの登場シーンから笑える。 脚本は良く出来てる。 兄弟の処刑法を、後からデフォーの推理を通して 見せるところがいい。 法では裁けない悪人を“神の子”マクマナス兄弟が裁き それを法の番人デフォーが見る構図はおもしろい。 【michell】さん 8点(2004-08-10 19:38:37) (良:1票) |
180.《ネタバレ》 善良な市民の無関心よりは、悪に自ら手を下す方がよい。という行動指針で、主人公の二人は突っ走る。その思い切りの良さは、映画的カタルシスをよんでいる。そこに神聖な宗教の祈りを加味して、殺しを儀式のように行う。見ようによっては、COOLだろう。でも、パルプフィクションでもやってたな。最後のシーンで、まるで、我々の感想を、そのままドキュメンタリー的なインタビュー映像として、締めくくる。この製作陣は、なかなかの曲者である。ウィレム・デフォーの突出したキャラクター性も素晴らしいし、伝説の殺し屋が、実は父親で、最後にタッグを組むのも気持ちいい。また、まるで再現VTRのような事件検証現場から、殺しの回想に入る手法はこの映画では成功している。キャラクターと台詞がマッチしているので、脚本も練られている。でも、心に響いたわけではないので、6点。 【ムーチン】さん 6点(2004-07-23 23:22:32) (良:1票) |
179.かなりストレートで重厚なメッセージ性を含んだ内容。誤解している人もいるみたいですが、別に「報復殺人」を美化したり正当化している訳ではなく、現行法の甘さに対する警鐘と再考を促すために、あえて「敵討ち」という行為を極端化して見せているだけです。実際、日本でも少年法の甘さを指摘する声は多いですし、複数の人を殺してもなかなか死刑にならず、「加害者の人権を優先する」現行法の甘さゆえに、安易な殺人が横行する側面があるという点を失念してはならないでしょう。それを強烈に訴えかけているだけでも、この作品には価値があると思います。 【FSS】さん 7点(2004-03-27 03:32:51) (良:1票) |
178.デフォー最高!でも内容には共感できなかったなあ。確かに悪事に巻き込まれた被害者はかわいそうだけど、世の中奇麗事だけじゃなくマフィアなども含めて円滑にまわっているわけで。。。自分の価値観を正当化させ殺人をかっこいいとか思ってしまう人がでてしまわないことを祈ります。 【バチケン】さん 3点(2004-02-22 03:25:25) (良:1票) |
177.《ネタバレ》 全体的に正義の定義が一貫していなかったのが気になる。映画なのだから、主役コンビを絶対的正義と扱ってもいいし、本作のように迷いを表すのならば、ラストで真の正義にたどりついてほしい。話題のデフォーはやりすぎ。好きな役者だが、本作では全体の流れを乱しており、主役を喰うのではなく只のスタンドプレイと感じた。新鋭の監督には難しい注文だが、デフォークラスの役者もしっかりコントロールしなければいけない。 【恭人】さん 6点(2003-11-30 16:33:38) (良:1票) |
176.《ネタバレ》 わりと観た映画のことを忘れやすい私ですが、この映画のことは生涯忘れないでしょう。映画としての出来は、正直ダメダメだと思います。ストーリーはいい加減だし、終わり方は唐突だし、ロッコの死なんかオイオイ本当にそれでいいの?って感じだし、各キャラクターの描かれ方の配分とストーリーに占める重要度がイマイチ合ってない感じがする。そういうムチャクチャさを含めて、「すげー!」と思わせてくれるのはやっぱり手腕なんだと思うし、仮に単なる計算違いというか素人の仕事なんだとしても、この当たり度はセオリー通りにキチンとやろうとしてる人にはなかなか出せないものですよね。ウィレム・デフォーは一人で勝手に楽しんじゃっているし、これでいいのかと言われたら答えはノーなんだけどとにかくこれは好き。続編が作られるっていう噂を聞いたけどヘタに欲を出しちゃったらこういう映画はたぶんダメでしょうね。大手製作会社がシルベスター・スタローンとブラピで作ろうとしたって聞いたけど、これ本当にウィレム・デフォー無しで成立できたんだろうか。 【anemone】さん 10点(2003-11-22 17:58:45) (良:1票) |
175.「殺す」ではなく「ぶっ殺す」という感じ。かなり好き。ただ1回目と2回目の殺人がすごく格好良かったのに、それ以降の殺人が普通の殺り方だったのが残念。 【スペシャルラブ】さん 9点(2001-12-26 04:02:04) (良:1票) |
《改行表示》174.《ネタバレ》 観終わった後に残るのは、正直ウィリアム・デフォーのぶっ飛んだ演技。 神の使徒による神聖な処刑とか法廷での息詰まるやり取りとか、なんだかぼんやりしてしまったが、デフォーの演技だけは鮮明に記憶に刻まれた感がある。 もうそれだけで映画としては成功しているのでは。 |
《改行表示》173.《ネタバレ》 ん?この人デスストの人か?似てるな。いや違うか? と思ったらノーマンリーダスだった。 ウィレムデフォーのディープキスは余りにもディープな世界すぎて吐き気が・・・ と言うかどう薄目で見てもクリス松村やないか。 最後のおっちゃんが親父なのは調べるまで分かりませんでした。 10年後に2作目が作られましたが、さらに15年経って3作目も製作するようで。 しかもオリジナルのキャスト揃えて。 みんなおじさんだしでかくなってるしどうなるやら。 【悲喜こもごも】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-03-29 13:14:44) |