587.この映画が名作なのは、全ての人に子供時代があり、その記憶が思い出となり懐かしさへと変わった時、この映画を観て人は自分の子供時代を照らし合わせて逝ってしまう記憶に涙し、感動するからだと思う。僕が子供の時にこの映画を観て感動しなかったのはその為だろう。そして、大人になった今、この映画を観て涙する。ノスタルジック映画の頂点に達すると思う。 【あろえりーな】さん 9点(2001-11-22 17:23:57) (良:9票) |
586.11歳位の頃から、この映画は私にとって特別な映画だ。当時は少年たちに自分を重ねて観ていた。でも20代の今は、むしろ大人になった主人公に自分を重ねる。今までの人生の中で、何十回も繰り返し観た。ビデオが劣化し、DVDも買った。卑怯な位、いい映画だ。長い映画の歴史の中で、稀にこんな映画がある。映画自体の出来プラス、別の何か不思議な力が加わって、観客に映画本来の出来以上の評価をさせる、ちょっとした奇跡のような映画が。この映画がその1つだ。その、不思議な力というのは、人のある種の感傷を掻き立てる付加価値の事だ。その不思議な付加価値に感応しなかった人は、「どうしてこんなに評価されるのか分からない」と言う。それも事実だ。確かにこの映画は、少年たちの死体探しの冒険譚に過ぎない。しかし、その不思議な力に捕まってしまった者にとってこの映画は、自己投影となる。主人公もしくは少年たちに、自分を見るのだ。思い出は遠ければ遠いほど美しい。過去は、ただ過去というだけで、絶対的に美化される。人の、過去に対する郷愁を利用して、この映画は至高の一本として存在する。人が、失われたものに感傷を抱き続ける限り、この映画はその存在を守られる。その意味で、とても卑怯な映画だ。映画の神様に守られた、とても卑怯な映画だ。 【ひのと】さん 10点(2003-12-11 16:05:03) (良:5票) |
585.《ネタバレ》 90分とストーリー自体が短いのですが、色々詰まっていたと思います。小学生にしては大人らしく、でも時には純粋で弱い。4人それぞれがそれぞれ家庭の事情を抱えていて、苦しみながら時にはそれに負けそうにもなるが、4人がお互いにぶつかり合いながらも助け合っている。その辺りはすごくうまく描けていた。お互い親友といる時が一番楽しいが、不公平な現実と対峙しながら最後は別々の道を行く。この辺もまさしく青春映画って感じで良い。最後の「スタンドバイミー」が流れながら終わっていくのも素晴らしい。この映画が出来る前からある曲なのに、まるでこの映画のために作ったようなはまりっぷりで素晴らしいと思った。 【TOSHI】さん [地上波(吹替)] 10点(2006-09-11 23:16:20) (良:3票) |
584.キングの作品では、理想的な親子像とはいえない親子の関係が描かれる事が多い。この作品では、ゴーディの両親は優秀なスポーツマンである兄を亡くした事をあからさまに嘆き、テディの父親は戦争の英雄であるのに頭がおかしいといわれ、クリスは自分の家庭は悪いから自分はろくな大人にならないと冷静に判断するような環境である。しかし胸がしめつけられるのはそんな両親でも子どもにとってはかけがえのない家族だということ。憎んでいても子どもにとっては自分から切り離す事のできない親。虐待を加えられても愛してやまない存在。ゴーディの哀しさも両親を愛すればこその痛みだと思う。この作品は友情を描いているけれども、少年達を結びつけていたのは、どうにもならない家族に対する切ない想いがあったからではないかと思う。ちっぽけな世界しか知らない無知で無力な子どもにとっては広い世界や知識や強い力をもっているはずの大人であっても、実は不完全な弱い人間であることに何の変わりもなく、自由にできるお金や知識や地位でそれを埋め合わせているに過ぎないのではないだろうか。子どもというのは純粋でかわいくて天使のような存在だとは思わない。冷静で鋭く賢い。ゴーディの父親は残された息子に対しとても残酷なことを言うが、それを言わしめたのは彼の思慮深さや人間的な奥行きがあったからではないか。そんな態度に直面させられた子どもは大変な責め苦を負わされる事になるが、実際ゴーディは素晴らしい友人との親交や様々な経験で少しづつ満たされない想いを埋め合わせていったのではないかと思う。冒険から帰ってきた朝、世界の全てだった街がちっぽけに見えたその時から、大きな存在であった大人達もちっぽけに感じはじめたのではないだろうか。そのようにして少年・少女時代の無邪気な淡い夢は終わりを告げるのかもしれない。 【宝月】さん 9点(2004-03-09 01:06:13) (良:3票) |
《改行表示》583.映画が何か大事なものを教えてくれる、という段階に来たのは、たぶん中学2年の終わりのことだったと思う。 私の母校の中学では、毎年、卒業記念の映画上映会というのがあって、どんな映画を上映するかは既に選出されている次期生徒会役員の2年生が選ぶ習慣があった。 当時、生徒会長に選出されたばかりの私が強く押したのは「スタンド・バイ・ミー」。 その映画をその時、まだ観たことはなかったけれど、これはかなり直感的に観てみたいと強く思った。なぜか。 子供の頃、直感でアニメ「白鳥の湖」に失敗した私だが、「スタンド・バイ・ミー」は大正解だった。 卒業を前にした上映会にふさわしい、ノスタルジックな青春もの。 今でこそノスタルジックと言えるのだが、当時は、リアルタイムに映画の中の登場人物にかぶってくる年頃。いずれ、これをノスタルジックという想いを持って眺めるようになるに違いないという予感が切ないのだ。 今まさに、この瞬間がノスタルジーの対象となることを自覚しながら、もっと高くへ、もっと遠くへ、と少しずつ踏み切り台に向かう中学生だった私達。 この映画セレクトは、生徒にも先生にも大好評だった。 今でも同級生と話題にすることがあるけれど、この映画を当時の全校生徒と共有できたという事実に幸せを感じる。 【よしの】さん 10点(2003-11-22 16:07:17) (良:3票) |
582.《ネタバレ》 子供の頃に冒険したり秘密の場所を作っていたことを思いだし、とても懐かしくなりました。子供の時にしかできない体験、みんなそれぞれありますよねきっと、それを思い出させてくれる映画です。大人になってそのときのことを思い出すと、あの頃は楽しかったなって何かせつなくなる。あのときの友達元気かなって会いたくなる。ノスタルジーをくれた映画です。七点にしたかったけど、ヒルが出てくるシーンがめっちゃ私には鳥肌ものでゾッとしたので-1です。 【ブリーバンデカンプ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-05-23 11:36:22) (良:2票) |
581.《ネタバレ》 この映画は小学生のころ30回以上繰り返し見ていた。見ていたのは吹き替え版だったのだが、当時は初めから最後まで全員のせりふをそらで言えるんじゃないかってほど、何度も見た。今でもワンシーンくらいなら全部言えそうだ。とにかく大好きな映画で、僕が映画を好きになるきっかけにもなった作品。すべてのシーンが印象的だが、なんといっても最後に家路につくシーンがたまらない。その後彼ら4人は疎遠になっていき、学校でもあいさつをするくらいの仲になってしまい、大人になっても交流はなくなってしまったというエピソードが物悲しくもあるが、この作品全体からは「昔は良かった」的な、大人になった今を否定する冷たさではなく、逆に包み込まれるような暖かさを感じたのを覚えている。大人が子供時代を思い出す内容なのに、僕の周りは、大人になってしまってからこの映画を見た人は「微妙」という評価が多いのはなぜだろう。子供に見せた方がぴったりの映画なのかも。10点。 |
580.映画の中の彼らと同年代のころ観たときはたいした感慨もなく、ただこういう冒険て楽しそうだな~、くらいの感想しか持たなかった。あと、大人になるにつれこの4人が疎遠になっていくというのも寂しいし「なんで?」と思ったのを覚えている。でも最近になって再見したら、なんてスバラシイ映画なんだろうと思いました。4人のキャラ、演技力、風景、音楽、セリフの一つ一つ、その全てが絶妙で、過不足ないという感じ。とくにクリスの男気ある真っ直ぐなキャラが大好き。クリスを演じるリバーが大好き!「お前には才能がある、作家になれ」「お前の親は何もわかってない。俺がお前の親だったら…」ってゴーディを励ますところ、「I just wish I could go to some place where nobody knows me.」「俺って女々しいよな?」って泣くところで心をわしづかみにされてしまいました。ラストシーンでゴーディがワープロで打ち出す言葉も心に沁みるし、「ああ、作家になったのね…」と深い感慨に浸りました。ホントに大好きな映画です。 【ROMY】さん 10点(2004-07-22 10:29:39) (良:2票) |
579.淡々とした毎日の中の一つの大きな刺激と衝撃。なんてことない夏休みに彼らは死体探しという冒険に出かけ、お互いその道中で何を思ったのだろう。そうそう、この4人がむちゃくちゃ強い友情に縛られてるように見えないのがまた良いんだな。彼ら「全員」がこの二日間の出来事を一生の思い出として抱き続けたようにも見えないし。「特別でもない」、だからこそ、このゴーディが見た少年時代に我々が共鳴してしまうのでは。そこがよくある少年少女青春映画と違うところ。そしてこの真夏のむし暑そうな雰囲気が、彼らの心情と重なりあってよけいに画面に魅入ってしまう。 青春時代と限らなくても、ゴーディみたいになんてことない日常の中に一生モノの思い出を作りたい。それが幸せなものでも切ないものでも、大人になってふとしたことで振り返れるような自分だけの秘密を持てたらいいなあ。 |
578.原作と映画の比較はどうしてもしてしまう。私の場合、先に見た(読んだ)ほうが評価が高くなる。原作を先に読むと、想像により画面が印象付けられ、後に見る映画とマッチしないとつまらなくなってしまう。逆に、映画を先に見ると、視覚の印象とせりふが文章と一致せず違和感を覚えるのだ。しかし、この映画だけは別である。どちらも甲乙付け難い。原作を先に読んだが、読書後のイメージと映画が一致した数少ない作品である。もちろん彼らの体験と私の少年時代は似ているとは言えないが。その日暮らしの子供ではなくなり、自分の立場を意識しだし、漠然と将来のことも気になりだしたあの頃。遊び友達の関係が友情になり、大人の自分がもうすぐそこまで迫ってきたような感覚。今でも思い出すと、懐かしさと切なさがこみ上げてくる。あの時の友達は今なにをしているのだろう。自分は今まで何をしてきたのだろう。名作です。 【パセリセージ】さん 10点(2004-01-20 00:33:31) (良:2票) |
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577.ついこの前まで、この映画は時間があれば何回でも見直したいような、自分を癒してくれるような、そしてこんな親友達と小さな冒険をまたしたいと思わせるような映画だった。テレビから10数年前に録画したこの古くなった映画のビデオを、でも最近は中々ビデオデッキに入れることが出来なくなっている。どうしてなのか具体的な理由は分からないが、しいて言うならば、あのような冒険が自分の幼少期を思い出させるだけでなく、同時に日々年齢を重ねる自分にはもう実行することができないと考え、その結果、Stand by Meという物語を思い出すたびに、自分の失っていく物の大きさに気づかされているからなのかもしれない。この物語を、ただ純粋に自分に当てはめられていた時期が、どれだけ貴重な時間であったかということは、その時点で自覚することは不可能であり、失いかけている今、こうして懐かしさというよりも、自分にはもう決して取り戻すことの出来ない「時間」として寂しさを感じさせているのかもしれない。幼少期を共にした友人達と、酒を酌み交わしている時に花咲く昔の話も、その時点では懐かしい話として酒に酔いながら笑い合うことが出来るが、帰りの電車の中でいざ独りになると、あの頃のような冒険が今の自分には出来るわけがないという現実を突きつけられたような気がして、ガラガラの車内なのになぜか席に座り続けていることができなくなり、出口脇に立ち、窓に反射させる自分自身を見ていた。こんな風に、このStand by Meという映画の存在は、今の自分にとっては中々つらい立場にある映画である。ビデオカセット自体も、今は棚の中で埃をかぶっているだろう。日々進化する映画技術の中にありながら、このように一人の人間の感情を、ここまで大きく揺さぶる映画というものは、最近は少なくなっていっているような気がする。この映画がこの先、自分を焦燥感にさらす存在ではなく、昔の冒険心に満ち足りた自分に戻してくれる存在になるまで、そしてその存在を落ち着いた心で受け止められる自分自身になるまで、もうしばらく、ビデオの棚の中で埃を被りながら待っていて欲しいと思う。 【珈琲時間】さん 8点(2004-01-15 22:55:32) (良:2票) |
《改行表示》576.《ネタバレ》 “Stand by Me”『私をそばで支えて』。原作のタイトルは“The Body”『死体』。 本作はS・キングの中編小説シリーズ『恐怖の四季』の秋編で、春編があのショーシャンクの空に(原作『刑務所のリタ・ヘイワーズ』)。 原作では、クリスを刺したのがショーシャンク刑務所から出所したばかりの男だったり、猛犬チョッパーの後の最強犬伝説が、狂犬病になったクージョ(映画クジョー)だったりと、メイン州を舞台にした作品間のリンク(お遊び)が楽しめたりします。 '80年代のS・キング原作の映画化と言えば“玉石混交”のイメージが強く、ぶっちゃけ駄作が多かった印象です。名作シャイニングやキャリーは、原作を大幅に改変してる中、本作は原作に忠実なのに名作という、稀有な作品でした。 『あの12歳の時のような友達を、それ以降持つことはなかった。なぁ、誰だってそうだろ?(Jesus, does anyone?)』 この言葉に共感できる人。それ以降にもっと大切な友だちが出来た人。色々だろうけど、自分が物心付いた頃の父親の年齢を超え、人生はきっとまだまだ続いて、今後は年老いていく。人生を振り返った時、それが何歳であれ、子供の頃の損得じゃない価値観で、大切な時間を共有出来た友達こそが“あの時のような友達”なんでしょうね。 私はめっちゃ共感できました。進学(成長)とともに疎遠になっていくのも痛いくらい解ります。本作では価値観と精神年齢の違いから、テディとバーンとは続かなくなっていくのが伺えます。 あと自動車解体場のあとの“まだ3時前とは思えなかった 色んなことがありすぎた”ってとこ。あぁ子供の頃ってどうしてあんなに時間が長かったんだろう?放課後友だちと遊んで、夕方のアニメ観て、晩ご飯食べてゲームして…あの頃と比べて時間の長さが確実に短くなったよ。今日は仕事休みなのに、大したこと出来てない。今後、ただ年老いていくのかと思うと不安になるけど、私にも“あの時のような友達”と、掛け替えのない時間を過ごしたことを、この映画が思い出させてくれて(多少美化もしてくれて)、共感と郷愁とともに、辛いことが多い今の人生を支えてくれてます。なぁ、誰だってそうだろ? 【K&K】さん [地上波(吹替)] 9点(2024-10-26 16:51:43) (良:1票) |
575.《ネタバレ》 自分のことを町の皆が知っている。学校での給食費のトラブルも、家族の悲劇も、父親の悪弊も、兄弟の何もかもが周知されているのだ。プライバシーが無いどころでは無い、何をしてもすぐに全てが町中に知れ渡ってしまう。これが70年代のアメリカの田舎町だ。息の詰まる毎日に、大人の言動に少年たちは傷付きながらも、お互いに慰め励まし合い、いつか町を出ることを夢見る。日本の田舎で過ごす少年たちと同じだ。純粋であるが故の真剣さ、繊細さ、そしてお互いを思う優しさ。大人になって振り返れば確かにノスタルジーではあるのだろう。だが、それだけで語るには余りに言葉足らずだ。おそらく、誰もが感情を揺さぶられる切ない体験をしているからだろう。この映画は、こうした自分の体験を蘇らせてくれる。 【戸沢一平】さん [インターネット(字幕)] 10点(2022-06-19 19:34:11) (良:1票) |
《改行表示》574.公開からかなりの時間が経過しているので、時間を空けて何度も鑑賞したがその度に感想が変わる。 子供の時分は「ふ~ん」くらいの感想だった。学生の時は一緒に見ていた友達が「大人になったからといって、少年時代の友人関係が、そこまで希薄になるだろうか?」と言っていた。自身が大人になってから鑑賞した時には、この映画に込められたメッセージがはっきりと理解できた。そしてさらに歳を重ねてもっと深く理解できた。 見る人それぞれの人生がスパイスとなり、より味わい深くなる、そんな作品。 【J.J.フォーラム】さん [映画館(字幕)] 6点(2019-04-19 23:29:47) (良:1票) |
573.《ネタバレ》 男の友情の素晴らしさ、温かさがド直球で自分には響きました。おっさんになっても大切に思ってる友達との友情って、永遠ですよね。あと何気に映画がコンパクトでさっさと展開するのも良い。 【なす】さん [インターネット(字幕)] 10点(2018-06-04 01:47:07) (良:1票) |
572.こちらもすでに自分の一部となっている(と勝手に思っている)ような映画なのでとても冷静に評価できる気がしないが、あえてこの映画を一言で表すとするならばやはりevergreenということになるだろう。初見時はまさに主人公たちと同じ年代だったので、彼らと同じ目線で観ていた。今回改めて観直すと、いつの間にか自分がリチャード ドレイファスの目線に近づいていることに気づいた。何れにしても、どれだけ時が経とうと映画の中の彼らはこれからもずっとあの時のままだろう。そして、何と言ってもこれだけ内容が詰まっていながら上映時間がたったの88分というところが凄い。「たった二日間離れていただけなのに、戻ってくると街は前とは随分と違って見えたーちっぽけに感じた。」というセリフが個人的には気に入っている。今でも旅行などから自分の住む街に帰ってくると同じことを思う。 【rain on me】さん [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 9点(2018-05-23 10:44:35) (良:1票) |
571."ぼくのそばにいて欲しい..."「死体を見たくないか?」物語を作る才能がある内向的で真面目なゴーディ。家庭に問題があり将来を悲観しているが正義感に溢れるクリス。父親に虐待を受けているが父を愛する眼鏡のテディ。太めで臆病なうっかり者のバーン。本作は、この四人の少年たちによる、ひと夏の他愛もない冒険小旅行の物語だ。主題は「死体探しの旅」であるが、年上の不良グループとの諍いも適度に絡めつつ、それぞれ家庭に問題を抱えた彼らの身の上が分かり易く表現されており、誰もが通過するであろう「大人」への純粋な憧れが清々しく描かれている。その道中での多感な少年の行動や心理の細かな描写が素晴らしく、彼らの友情が心に沁みた。リバー・フェニックスを始めとする、子供たちの演技の新鮮さも見どころだ。特に焚き火のシーンで、クリスがゴーディに「大人の裏切り」について告白するシーンが素晴らしい。対比的に、大人になるために色々なものを失わざるを得なかった寂しさ、虚しさを感じさせるリチャード・ドレイファスの存在感も特筆ものだ。また、主題歌である"Stand by me"の素晴らしさも言わずもがなだろう。この映画のために創られたと思えるほど作品にマッチしており、エンドロールでこの歌が掛かると物語の感動も一入となる。作品としては小粒に映るが、誰もが懐かしさと清々しさを感じる内容は素晴らしい。ハナマル! 【しぇんみん】さん [DVD(吹替)] 7点(2017-04-16 21:31:55) (良:1票) |
《改行表示》570.私自身はこの主人公の少年たちを演じた俳優たちとほぼ同世代ということもあって(実際には4人の年齢はバラバラで、映画の設定よりも年上、ってのが多いですが)、この「大人になった主人公が昔を回想する」という物語であるにもかかわらず、どこか「現在進行形」として観てしまう部分が、かつてはあったのですが。しかしもう30年前の映画になったんですね。さすがに今となっては、4人のパッとしないその後(ひとりは惜しまれつつ若くして世を去ったけど)などもふまえつつ、自分のパッとしない人生もふまえつつ、ノスタルジーを感じたりはする訳で。 それにしてもこの、線路を歩く、という話。日本だったら、芥川龍之介の「トロツコ」ですね。でも本作には、ああいう心理の移り変わりのようなものはあまり無く、少年たちに他愛ないバカ話や他愛ない事件が描かれてます。不満といえば不満、上手いといえば上手い。冒険には何の役にも立たない櫛を持ってきて、鉄橋から落としてしまう、というユーモラスな描写もあれば、少年たちが心に抱えた傷がふとしたことで垣間見える深刻さもある。それを「少年の日のちょっとした冒険」の中に織り込んで見せたのが、本作の上手いところでもあるんでしょう。しかし少年の成長物語として何となく捉えにくい部分もあって。 冒険を通じて初めて何かを成し遂げた主人公。それとともに、もう元の無垢な少年には戻れない寂しさみたいなものもある。それ自体はとてもよくワカルのだけど、それを描くのがこのクライマックスでよいのか、と。なーんかちょっと、違和感あるんですよね。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-29 21:15:44) (良:1票) |
《改行表示》569.外国人小説家の12歳の頃の思い出話ともなると我々日本人にとっては懐かしさや親しみがあるはずも無く 普通に考えたらなかなか乗れる映画ではありません。起こる事件も街の不良にカツアゲくらうレベルの (外野が俯瞰で見る分には)全く刺激が足りないものばかり。 だからこそ、なんでもない多くの凡人には妙にリアリティを感じられなくも無いというソコが作り手の狙い。。。 おおざっぱにいうと、とてもつまらなくて当然な映画なんですが、そんなことないんですよね~。 俳優の演技は、外国人の演技力というものはよくわからないのですがとてもいいと思いますし、 いかにも懐かしんでちょーだい的なオールディーズも臭いけど、題曲はずるいくらいいい曲ですしね。 マイナスポイントも多いけれど、なぜかおおむねいい映画でした。つまらないはずなんですけれど・・・ 明らかな減点ポイントは、(好みもあるかと思いますが)視点がぐらつくこと。 ピザっ食いの映像と<悪漢>エース(キーファー・サザーランド)側の視点はマジ要らないでしょう・・・。 【うまシネマ】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-01-03 19:44:17) (良:1票) |
568.《ネタバレ》 ゴーディ-の成長したオッサンは、リチャード・ドレイファスだったんだ。映画通なら知っているだろ? ジョーズや未知との遭遇等に出ていたオヤジだ。それから、ピザ食いのシーンで大減点。死体発見のシーンも要らん。死体は俺のものだ? 原作者はやっぱりグロいのが好きだ。 |