48.《ネタバレ》 うーん。物語中盤からは、この話どうやってオトすつもりなんだろう、ってそればっかり心配してました。あの大学での講義をきっかけに、本物を作るんだろう、という思わせぶり。渡された資料を元に、吉高女学生が記者会見を乗り切るかと思えばそうでもない(何故、彼女はあの場に駆けつけた?)。入社した吉高社員を中心に新・ニュー潮風がやっとできた、と安心するのもつかの間。そしてラスト。ワタシには、コメディらしからぬ、終始後ろ暗い雰囲気が漂っている映画という印象でした。 【なたね】さん [ブルーレイ(邦画)] 2点(2012-08-04 22:14:45) (良:2票) |
47.《ネタバレ》 一緒に観に行った友人は、「微妙だな…」と言っていた。しかし、デビュー作の『裸足のピクニック』から矢口監督の作品を観ている自分にとっては、かなりツボだった(作中にわざわざ嘔吐シーンを入れる監督は信用できる)。正直、『ウォーターボーイズ』以降の作品は「らしくない」という印象だったが、今回はまさに本領発揮、矢口節全開だ。ロボットの中に爺さんを入れてしまおうという、そもそもの発想自体がいい加減。その爺さんを演じるのがミッキー・カーチス。周囲からは認知症と疑われ、家族からも若干疎まれ気味の孤独な老人だ。しかし、そんな彼が、ロボットを「演じる」ことで、ある種の生きがいを見出していく様は感動的でさえある。彼と共犯関係になる三人組のロボット開発者たち、そしてロボットに恋する女子大生。みんな不器用で孤独で、限りなく優しい。久し振りに良質の日本映画を観た。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-01-20 00:42:01) (良:2票) |
《改行表示》46.《ネタバレ》 群像劇を得意とする矢口史靖監督の作品、と云う事で、封切日早々、観に行った。期待通り、巧みなプロットで、観る者を引き付ける、笑わせる、そして頷かせる。 ヒト型ロボットなんて作れる筈が無いから、手っ取り早く、人に入って貰って急場を凌ごう、と云う発想をする男3人組と、奥さんには先立たれ、地元老人会に顔を出すだけが社会との接点の、何処にでも居そうな初老の男性主人公。この意外な組合せが、秀逸な展開の鍵。 展示会だけなく、駅前でもロボットをお披露目しろと社長に云われ、窮地に陥る3人組と、世間で評判を取ったロボットだけど、実は中に入っていたのはこの俺なんだよ、と云っても、誰も信じず呆けとしか受け取って貰えない不器用な主人公が、駅前交差点で遭遇する。このシーンは素晴らしい。瞬間、人の愚かさと哀しさが喜劇を生む。困った3人組を一瞥するや否や、状況を察し、不本意ながら協力することを決意するのを物語る主人公の一瞬の表情の演技に、正直、可笑しくて涙が出た。 ここからの展開は急ピッチ。先を読めない4人が、あたかもシリアスな事態になろうかというラストに向かって、行動がエスカレートしていく。ここら辺から登場するロボットお宅の女子大生の存在も良い。実は彼女も、4人同様、周りが見えないというか、深く考えずに大胆な行動を取るタイプの人間だ。この共通性が、ラスト近くのクライマックスで、そして正にラストシーンで、本領発揮する。 根幹は優しさか。立場もあろうが、無理難題を受け入れるお人好し3人組。彼らを助ける主人公は孫思いのおじいちゃん(ロボット姿で娘宅に行く?!)。ロボット騒ぎに振り回されている4人の立場の大変さを最後は慮る女子大生。皆、呆れる程、優しい。 ラストシーンの主人公の表情も最高。困った4人組(3+1になっている)を、あたかも待っていたが如く、歓待するが如く、ニヤっと笑って受け入れる。 一種、ファンタジーだけれども、また観たいと本気で思う。 【Postef】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-01-16 19:32:07) (良:2票) |
《改行表示》45.《ネタバレ》 なごむ映画。 「ふつうの人たちが、等身大の人型ロボットで、日本中をさわがす嘘をついたら?」 たぶん、この映画を観た孤独な人は(男女とも)自己投影したのじゃないか。老人じゃなくても。 爺さんが娘と孫の家に行く。孫たちは全然可愛くない。そこが良い(素晴らしく)。 そもそも爺さんが我侭で、腹が立つ。そこが良い(素晴らしく)。 さて、絵コンテ(扶桑社)についてるDVDにサイドストーリーが2本入ってる。ヴィストン・テクノの裏話と、三人組の馬鹿話。どちらもとても楽しい(二枚組みDVDの特典と同じらしい)。 【激辛カレーライス】さん [DVD(邦画)] 9点(2017-07-21 07:06:22) (良:1票) |
44.《ネタバレ》 コメディとしてはほとんど笑えませんし、木村電器の3人は保身の為に嘘を付いているので、お仕置き無しの結末はスッキリしません。ただし、ミッキー・カーチス爺さんの立場に立ってみると、なかなか沁みる物語だと思いました。老人会の出し物を見ても分かるように、爺さんはいつも脇役だったのだと思います。生まれながらにして主役になれるタイプと脇役に回らされるタイプが分かれてしまうのは、私たちが身に染みているように世の道理。年を食っても、そのルールは変わりません。年寄りの中心にいるのは、やっぱりダンディなハンサム爺さん。でも本音を言えば、脇役だってステージの真ん中でスポットライトを浴びてみたいのです。今回のお話は、そんな脇役一筋の爺さんの人生に奇跡のスポットライトが当たったファンタジーと捉えるのが正解という気がします。ですからシリアスな現実など無用なのです。3人組に吉高が加わり、詐欺師はマジシャンに進化。瓢箪から駒を出し、嘘をまことに変える準備は整った模様。でもそう上手く事が運ばないのはロボット開発も人生も一緒。ちょっとくらいのズルは、脇役人生に免じて許して頂戴な。そう思えてしまうくらい、ラストの爺さんの笑みは最高でした。個人的には、最期の仕事を終えた爺さんが、両の手の平で4つの磁石を一つにくっ付けた場面が大好きです。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-01-13 16:58:46) (良:1票) |
《改行表示》43.《ネタバレ》 中の人などいない!って思えるほどフィット感がハンパなかったですね。 ストーリーは王道、王道路線ゆえに『絶対バレて窮地にたたされるんだろうな』って予想してたのに、完全にはバレません。予定調和なコメディだけに、予想を裏切られた事は歓迎すべきところかなぁと思ったら、意外とそうでもないですね。 やっぱり禊はあってしかるべきなのかなと。 しかしまぁ、あまり感動路線に寄り道しなかったのは良かったかな。 コメディ作品は笑わせてくれればいーんです。 【ろにまさ】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-12-15 19:52:10) (良:1票) |
《改行表示》42.中の人というアイデアは誰しもが考えることではあるけど、ほんとに映画にしてしまう馬鹿馬鹿しさが魅力的。 トイレに入ったり、自転車に乗ったり、ベタではあるけどコミカルで笑えた。 あと、ミッキー・カーチスの落ち着いた安定感のある演技のお陰で、哀愁を感じさせるいい味を醸し出してたのも良かったと思う。 一方、ロボットに恋する女子大生という設定も悪くはないけど、こちらはちょっと物足りなかった。 ラブストーリー的にもっと盛り上げておいてのどんでん返しなら盛り上がったかも知れないけど、終盤の展開はいまいち盛り上がりに欠けていたように感じる。 3人組との交流でちょっといい話に持って行こうという意図も垣間見えたけど、それもあんまり成功してるようには感じられなかったのが残念。 その辺りが上手く絡んでいれば、ラストのオチも綺麗に嵌ったのかも知れない。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-09-10 22:38:24) (良:1票) |
41.ソニーのアシモなど人間型ロボットのスムーズな動きに「着ぐるみ!?」とつい間接部分を注目してしまうアトム世代には嬉しい出来栄え。ちょっと怪しい動きが気になりだした頃に行った大学でのロボット工学の講義シーンが一気にリアリティを生み出したし、何より「ニュー潮風」という、まるで洗濯機や冷蔵庫のような白物家電風なネーミングがキュート。「鉄腕アトム」じゃないけど、やっぱりロボットは人類を幸福にさせるものなんだと再認識。大いに楽しませてもらった。 【Q兵衛】さん [映画館(邦画)] 8点(2012-02-08 10:18:04) (良:1票) |
40.ロボットの中に爺さんが入る。その着目点の面白さがいま一つ生かし切れてない気がしてならない。ばれるかばれないかでのギリギリの線での攻防も思ったほどスリリングというものがない。ニュー潮風の中に誰が入るかという面接の場面での爺さんの動きとその時に放つ台詞は大爆笑でした。この面接の場面が一番可笑しかった。つまらなくない。ただ面白いことは面白いけど盛り上がりに欠ける。この映画で一番感じたことは3人の男達がまるでやる気が感じられない為に、ロボジーだけがどんなに頑張ってもその頑張りというものが思ったほど伝わってこない。つまらなくはなかったし、それなりに笑いもしたし、楽しめたから6点は付けるとしてもそれ以上となると付けられない。 【青観】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-24 22:19:15) (良:1票) |
39.《ネタバレ》 うーん!いいよ!コレって、”ミッキーカーチス”の事を、昔っから、どういう人物か知ってる人とそうでない人では多少、評価が変わるのでは?という気がした。やっぱ、ラストでも歌歌ってるということで、”やっぱりなあ!”と思った。この、監督は良く知ってるんだろうなあ。それと、吉高はいいなあ!オオゲサでも、クサくても、彼女の芝居や動きや、もの言いは、観ててそうとうオモロイ!好きです。なかなか名作! 【男ザンパノ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-20 21:36:55) (良:1票) |
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《改行表示》38.同監督の作品群の中であたま一つ抜けておもしろかった。 スウィングガールズの次点くらいで好き。 コメディなので現実性はまぁともかくとして、全体の話の構成がおもしろかった。 最後のほうまで目が離せないのと、最後まで安心して観られる感。 同監督の安定感はいつも通りですが、それプラス少し磨きかかってる。 良い映画です。 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-05-17 07:34:28) |
《改行表示》37.ほっこり笑わせてくれました。 エレベーターでオナラをしたら、ファンのスイッチがはいったところが思い出しても笑ってしまいます。 最後はどう終わらせるかとのかと思ったら、うまく”落ち”があってよかったです。 【へまち】さん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2017-08-05 23:26:26) |
36.ムラタセイサク君をはじめとする、テクノロジーの粋を結集して作られるロボット、しかしそれと同じモノないしそれ以上のモノが、ジイサンひとりいればできてしまう、という身も蓋もないオハナシ。全編にわたる、レトロ感というかダサさというか加齢臭というか、そういう雰囲気が何とも可笑しくて。不慮の事故に際して危険を察知し、見事に吉高由里子を助けたロボット“ニュー潮風”、いったいどう設計すればこんな高度なアクションを取ることのできるロボットが作れるのか、と学生たちがカンカンガクガク。要するに、ジイサンという生物がいかに高度な存在か、という訳ですね、これは。ロボットとジイサンにも意外な共通点があって、ネオジム磁石を用いれば、小型で強力なブラシレスモーターが作れる一方、ジイサンの腰痛治癒にも効果があるという事。ホンマかいな。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-02-04 23:10:59) |
35.笑いのツボがないコメディ映画なのは致命的欠陥です。唯一笑えたのは、エンディングロールで『Mr.Roboto』が流れた時だけです(なので5点をあげちゃいます)。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-01-11 19:50:21) |
《改行表示》34.みんな大好き、人が死なない映画です! 実は3/4ぐらいからテレビで見始めてその後録画で全部見なおしたのですが、この見方でむしろ面白かったかも…。 というぐらい、丁寧に作られてると思いました。 チャン・カワイ好演! 賛否分かれてますが、個人的には好きです。 ロボットx日常系日本映画が好きならオススメ。 【よこやまゆうき】さん [地上波(邦画)] 7点(2014-09-27 20:58:09) |
33.《ネタバレ》 映画じゃないんだよなあ。TVの2時間ドラマ(正味90分)ぐらいの作品。 ■この監督さんは、良くいえばシンプルでわかりやすいストーリー。厳しくいえば、先の展開が簡単に読めてしまうストーリー。「スウィングガールズ」ぐらいなら、若くて可愛い娘さん一杯だからいいんだけどねえ。 【伊達邦彦】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-12 02:32:33) |
32.ミッキーじいさんいかしてる!でもストーリーはいまいち乗り切れないし、あらを探そうと思えば山ほど・・・これが限界なのかな。。。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 5点(2014-03-27 13:52:38) |
31.同じ監督の「ハッピーフライト」あたりと空気感は似ているけど、それよりもっとコメディテイストが抑えられていて、それが残念感につながっているように思います。明らかにナンセンスギャグの設定であるにも関わらず、わりと情緒的で淡々とした映画になっているのは明らかに間違ってる、としか…。ストーリーが進むために観ている途中の「もうちょっと面白くなるでしょ、これ」感が半端ない。ストーリーは最後まできれいにまとまっていて、ほとんど非の打ち所がないだけに、もう少しデフォルメしたエピソードを入れるなり、もっとコメディ寄りの演出をするなりすればもっと面白い作品になったんだろうになぁ、と思います。一言でまとめると「このナンセンス設定でこんなに普通に撮られてもねぇ…」 【あばれて万歳】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-01-11 21:43:22) |
30.途中までまずまずだが中盤過ぎた頃からやり過ぎ、大学のロボット研究会あたりは目も当てられない。この辺まで来ると後はどうにでもなれといった気分になってしまう。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-12-21 10:55:27) |
29.《ネタバレ》 設定の無理を許容できるかどうかが勝負。ストーリー作りが悪いわけではないけれど、許容範囲を超えてしまった感じ。【ネタバレ注意】「ロボット作りに失敗したので、代わりに人間を入れる」というところですでに無理筋ネタであることを感じるのだが、ファンタジーを描いているのではない以上、もう少し「それはないだろう」という場面をなんとかしてほしかったと思う。 【mohno】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-11-24 18:10:13) |