263.《ネタバレ》 これ結構すげーと思うんだけど。だってタイトルが「12モンキーズ」だよ。んでもって冒頭から何度も12モンキーズなるキーワードが登場してるんだよ。そりゃ誰だって12モンキーズっていう謎の集団が物語の中核だと思い込むよね。そしたら何の関係もないんでやんの。「ブラピのキレた演技がイイ!」っていう意見をよく見るけど、まぁ確かに俺もイイとは思うんだけど、結局ストーリーの本質に全然関係ねーじゃん!つまりこの映画はタイトルと豪華キャスト(ブラピ)のダブル羽交い絞めで観客を騙しにかかってくる、とんでもないやり口を使ってるんだよね。素直に感心しました。んでもって、こういう所々に散りばめられた断片が少しずつ組み合わさって最後に一つに繋がるっていう構造は大好きだし、その構造を成功に導いたと言ってもいいシナリオ構成の巧さも評価したいし、全編通しての緊迫した雰囲気も素晴らしいし、ゴシックテイストのテーマ曲もガッチリ噛み合ってるし、ってなことを一緒に鑑賞した友人にアツく語ったら「でもなんか意味わかんねぇ」の一言で済まされました。 【コバ香具師】さん 8点(2004-08-08 05:50:26) (良:1票)(笑:4票) |
262.《ネタバレ》 これはかなり惜しい映画です。未来描写がもっと杜撰なものであれば、この2倍はすごいことになったと思います。というのも中盤、コールは自分は未来人ではなく、医者の言う通り単なる精神障害者ではないかと疑うくだりがありますね。そんな、主題をも揺るがしかねない謎を観客も共有することができれば、もっと素晴らしいミステリー映画になったはずです。しかし残念ながら、観客はそのミステリーを共有することができません。願わくば冒頭の未来描写を丸々カットし、コールが拘束されるシーンから始まってくれればよかったんです。そうすれば、後にSF的な描写が登場しても、コールの幻覚という処理が可能になるんです。しかし冒頭に未来を持ってきてしまっては、SFという設定が大前提になってしまい、ミステリーがひとつ減ってしまうんですね。とはいえ、それでもこれは紛れもなく大満足の秀作ですけど。張り巡らされる伏線やいちいち意味ありげなセリフ、そしてクライマックスに向けてきっちりと収束していくお話。挙句に「12モンキーズ」自体がミスディレクションといううまさ。見事ですよ。それに話のテンポも悪くなく、その手際のおかげで言われるほど難しさは感じませんでした。そして、やっぱりブラッド・ピットがすごい。精神病院であることないことしゃべりまくりながらも、その言葉の中には思わぬ真理が隠されており、只ならぬ存在感を見せつけます。結局は単なるバカで終わる役柄なんですけど、彼の熱演がジェフリーという人物に「何かしでかすのでは?」というスゴ味を与えており、キーパーソンとしての存在感をいかんなく発揮するわけです。ま、この映画には余裕で9点を献上することができます。できれば、今後テレビ放映する時には冒頭の未来描写をカットしてくれれば完璧なんですけど。 【ザ・チャンバラ】さん 9点(2004-11-13 02:09:07) (良:2票) |
261.《ネタバレ》 6人の科学者チームのシュールな佇まいや、かなり適当なタイムマシーンの描写など、テリーギリアムらしさを残しつつ、一見分かりにくい小ネタのように散りばめられたピースが、しっかり伏線として回収される。緻密な脚本に、意味不明なギリアムらしさをぶつければ、化学反応でこんなにまで素晴らしい作品になるのか。で最終的にウイルスはどうなったのだろうか、空港で銃撃戦を目撃した記憶力の高いジェームズコール少年はその後どんな罪を犯して囚人となったのか、彼は永遠にタイムループを繰り返す運命にあるのだろうか、考えれば考えるほど結末は無限に存在する。これやっぱり抜け出せない系のやつです。そしてブラピの演技、凄い。こんなに上手かったんだ。 【ちゃか】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-10-23 12:02:29) (良:1票) |
《改行表示》260.《ネタバレ》 ずっと前に一度見たけど、「地味な作品」とか思ってその後失念。 今回見直して見たら、なかなかよくできた映画であった。 この作品の核は、私にとってはなんといってもブルース・ウィリス。 ガタイがよくて不器用な男のピュアな感じ、彼はこの分野では傑出した俳優さんと思う。(その意味では「ジャッカル」の役に無理があるのはあたりまえか) 「ストーリー・オブ・ラブ」でも思ったけどこの「ガタイがよくて不器用でピュア」、天然じゃなくてこれを表現するのはさぞ難しかろう。(「ストーリー・オブ・ラブ」はこのブルースの良さを描ききっている。「俺は子供じゃないぞ!」と叫ぶときのアホでピュアな感じといったら) その難しさはウド鈴木などのバレバレ感を見ると明らかである。 「ちょっと知能が足りない」と「知能は人並みだがピュアで口下手」の境界線はぎりぎりのところにあるが、この作品ではその際どいところをよく表現したと思う。 マデリーン・ストウについては個人的には不満だ。この作品の彼女を見ていても、「知的で、適度な年齢で、整った美人」という以外の意味が見出せないじゃないか。それじゃあ、役どころそのまんまでしかない。しかも知的なはずなのにプロ意識に欠けている。ラスト近くで急速にジェイムスに心を寄せて、ラブラブになるのが不自然だ。まあ脚本に問題があるかもしれないが、「役割(精神科医)」をすっとびこして「個人(一人の女)」へ移行するまでがかなり無理がある。1917年の写真に信じられないものを発見しようが、まだその時点では彼女は十分に精神科医。精神科医(しかも女性として苦労のうえつかんだ地位のはず)としての自分のキャリアをかなぐり捨てるプロセスに、観客を説得するものが足りない。→製作者の女性に対する観察眼、認識が甘い。 ところで、2035年、レイリー博士(Railyは「ライリー」じゃないと思う。「レイリー」もしくは「レアリー」のほうが近い)は70歳くらいになっているでしょうか。果たして彼女は生き延びて地下で暮らしていたのでしょうか?生きていたなら、ジェイムスを探したのではないでしょうか?そこのところが気になります。(やっぱりウィルスで死んだのかな) 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-07-17 12:02:20) (良:1票) |
259.映像の質感にニヤリ。マルクス兄弟やらヒッチコックが登場してニヤリ。ラストのおばさんの顔をみてニヤリ。三度でもニヤリとはこれいかに。 【彦馬】さん 7点(2004-03-13 23:32:43) (笑:1票) |
《改行表示》258.《ネタバレ》 匂いが他と異なる作品。確かにテリー・ギリアムは人とは感性は異なるとは思うけれども、もう新しい感じはしない。仕事慣れしたクリエイターが、新しい感性の追求を止めた後に作った作品な感じがした。年寄り臭い。たとえばラストのウイリスが殺されるシーン。 ウイリスの死に、もっと色々な感情的な要素を複雑にからめ、一種奇妙な特有の感覚が欲しかった。ウイリスの死がもたらすものは「思い出の女性」「ウイリスの死」「世界滅亡の絶望」。「世界滅亡の絶望」は既に冒頭から説明されているし、「思い出の女性」との恋は心理的な上では既に成就している。観客には「ウイリスの死」のみが新しく単調に与えられる。これでは少々寂しい。次のシーンで、真犯人が座った席の隣に、未来の政治家のバーさんが座っている。メビウス的にウイリスの死はもてあそばれている要素が加わる。ソレがまた新しいかといえばそれほどでも…。ロゴはカッコイイし、題名もセンスいい。音楽も素敵。しかし一番の見せ場に感覚の不協和音が無いのが惜しかった。あと、ブラピの演技、アレは演技ではなくて、モノ真似っぽかった。入院中と退院後のブラピには同一人物の精神異常者特有の共通感は無い。モノ真似と、その後。「ラスベガスをやっつけろ」のハゲのジョニデにも思ったけれど、何故ギリアムは彼らにモノ真似をさせるんだろうか? 演技させずに、モノ真似させるのならば、2枚目俳優を使う理由は無いだろうに。 【夢の中】さん 7点(2003-12-29 23:31:57) (良:1票) |
257.テリーギリアムは、エンターテイメント性の高いストーリーを撮っても、有名なキャスティング使ってもちゃんとマイナーな香りがある。この映画も、違う監督では出し得なかった世界観を楽しめる。こういうスタイルのある人は『あれをこの人が撮ったらどうだろ?』と想像するだけでも面白いからいい。ただ、12モンキーズはキャストで少しストーリーが読めたりしてしまうので、やはりちょっと損をしているかな。 【ウメキチ】さん 7点(2003-11-05 21:58:33) (良:1票) |
【malvinas】さん [映画館(字幕)] 8点(2003-10-21 00:42:30) (良:1票) |
255.そこの、ギリアムアレルギーの人、これだけ騙されたと思って見てよ。絶対面白いから。 【Figure4】さん 10点(2003-04-28 21:52:39) (良:1票) |
254.最後のオチがびびった!!まんまとだまされた!飽きないで見れたのでよかった!私はこんなの大好き★ 【雪】さん 9点(2003-01-01 19:05:49) (良:1票) |
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253.ブラッド・ピットの演技には目を見張るものがある。ファンならずとも必見の一本。脚本がどうとか演出がどうとか、そんなこと問題ないくらい、本来の映画として純粋に楽しめる超娯楽作品だと感じる。 【Ritalist】さん 10点(2002-11-23 11:46:21) (良:1票) |
252.ブラピの演技が最高。ストーリー展開も最高。ただラストがいまいち。結局ブラピは何だったの?音楽が印象的で未だにふと頭に浮かぶことがある。 【しんえもん】さん 7点(2002-02-03 01:06:32) (良:1票) |
251.《ネタバレ》 未来から来たわりには、状況をそのまま話してしまっては受け入れる側としては基地外としか解釈できないであろうことに無防備すぎるし、何よりも乱暴で粗雑なのが嫌だなんて思いながらジェームズをみてました。しかし、次第に自分の現在がわからなくなっていく流れを見て、なるほどこれがやりたかったかと、合点がいきました。▪️ラストについては諸説あるようですが、ワタシは人類の99%が死亡は避けられなかったという解釈に一票入れたいです。空港でサンプルのふた開けてますよね。また、起こったことは変えられないという無情さがカッコいいとも思うので。▪️面白かった。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 8点(2024-10-14 19:49:07) |
250.退廃的な世界観と衝撃の伏線回収からのラストはゾクゾクする。 【TERU】さん [ブルーレイ(吹替)] 9点(2023-04-02 17:23:58) |
《改行表示》249.《ネタバレ》 初めて鑑賞しました。 ヤク中感しっかり出すブラピすごい。 場面の切り替わりが割と激しくて今何やってるんだっけって思うこと少々。 最後は結果オーライっぽいので良かったのかな?多分・ それよりもメインテーマよ。結構聞いたことある音楽だと思ったらこの映画の曲だったのか! 不穏な時とりあえずこれ流せば雰囲気出るのがいいですね。 【悲喜こもごも】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-10-30 23:16:53) |
《改行表示》248.《ネタバレ》 -Twelve Monkeys- ・・・と言う名の過激な自然保護団体。 テリー・ギリアム作品のなかでは珍しく、エンターテインメントとして、かなりスッキリしていると思う。未来の世界とタイムスリップを扱っているので、最初観ていて??って思うような部分も、後々きちんと事情が解る創りで、私はこの監督ではこの作品が一番好きかもしれない。 ブラッド・ピット演じるジェフリーの狂人演技、ハイテンションのヤバいヤツ感が抜群に素晴らしく、また人を引き付ける魅力も感じさせる。 そして主人公のジェームズ。主人公としてマトモなハズの彼だけど、キャサリン視点で観るとマトモとは思えず、怖くて仕方ない。妄想に思える人類滅亡のシナリオが、オオカミ少年の顛末や(出来すぎ感があるけど)第一次大戦の写真で、キャサリンが信じるまでを、一歩一歩踏みしめるように追っていけるシナリオが見事。 キャサリンが未来を信じた所に、未来を妄想と思い込んだジェームズをぶつけるのも面白い。あの不気味なテープから正気を取り戻し、テンポ良く結末に向かっていく流れも秀逸。 12モンキーズの起こした事件の清々しさ。・・・そりゃ危険なのもウロウロするわけだから、手放しじゃ喜べないんだけど、今までのドロドロしたダークな雰囲気を吹き飛ばす爽快さを感じた。 ここまで観ると、結末は悲しいものになることも想像できるけど、タイム・パラドックスを信じるなら、あの場に居たジェームズ少年には、空気の美味い明るい未来が待っている。と思えるかな。 サッチモの“この素晴らしき世界”がとても印象深く耳に残る。観終わって『良い映画観たな』って思える作品。 【K&K】さん [地上波(吹替)] 8点(2022-07-06 20:41:49) |
《改行表示》247.《ネタバレ》 テリーギリアムが、あの世界観を活かしつつも、 サスペンスタッチに挑んだ、一皮むけた作品。 劇中、ヒッチコックの鳥が出てくるが、正統派サスペンスの映画を勉強した跡がある。 これまでの「バンデットQ」や「バロン」とは違い、箱庭ではなく、 街にカメラを持ち出した、後の彼の映画につながる興味深い一本。 女性を描いてる意味でも彼を語る上で、欠かせない。 なんというバッドエンド。 鑑賞後の絶望感とアームストロングの歌の落差が心に残る。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2022-02-20 01:04:44) |
《改行表示》246.《ネタバレ》 もう、25年も前の作品なんですね。 初めて観ました。 感想は‥‥‥つまらなかったです。 タイムマシンの説明や設定が雑過ぎるし、安っぽいし、それに途中で何が何だかストーリーが分からなくなってしまって でも、もう一度始めから見直す気にもなれなくて‥‥ むさいブルースをもう一度見たくねぇなぁ。なんて思いも有ってね。 ラストで主人公が殺されたときには、「このままバッドエンドなのかぁ」などと思いましたが、飛行機内で保険のおばさんが出てきたところを見ると、あの後、ウィルスばら撒き男を始末してくれたのでしょうね。 せめて、男の飲み物に毒を入れるワンシーンくらい欲しかったね。 【TerenParen】さん [インターネット(字幕)] 3点(2020-12-07 16:51:58) |
《改行表示》245.《ネタバレ》 昔観てるんだけど、新型コロナのせいでこの映画を思い出し、見直した。全然覚えてないおかげで、ある意味新鮮に楽しめた。むしろ、軽く心を掴まれた。 テリーギリアムの映画は癖が強く難解なイメージあるけど、今作は比較的丁寧に進んでいく。ジグソーパズルを始めるように手がかりをドサーっとばら撒き、序盤はなかなかピースが繋がらないけど終盤はカチカチとハマっていくのが心地よい。 ブラピの演技がヤバイ。たぶん彼はsane(正常)であって、insaneを芝居してるだろう。 この存在がゲイリーオールドマンの刑事っぽいのと、ラストのあともう少しで明るい未来!てところで挫かれるあたりは、『レオン』ぽかった。摩天楼を舞うフラミンゴの群れが泣けた。 けれども今冷静になると、気付くこともある。たぶんあのタイムマシンを濫用すれば、同一の時代、場所に、あちこちの未来からかき集めた屈強なブルースウィルスを結集できる。それをもっと切羽詰まってない時代に放り込めば平穏に解決できそう。 |
244.《ネタバレ》 途中までは謎めいた展開にワクワクして見ていたが、「12モンキーズはウィルスとは無関係でした」あたりからの流れで消沈してしまった。視聴者の予想を裏切るのは結構だが、ショボい方に裏切ってどうする。中途半端な恋愛要素にも惹かれない。純粋にタイムトラベル物として楽しみたかったかな。 【alian】さん [DVD(字幕)] 6点(2019-11-23 10:16:59) |