《改行表示》27.《ネタバレ》 (以下私なりの解釈です。黒沢清映画を楽しむ為のお約束ですので、誤読解等あるかと存じますが何卒ご容赦ください…) 本作の宇宙人は実体を持ちません。いわゆる『思念体』系。物質を生命の拠り所としないので、寄生する肉体に対して無頓着です。宿主が死ねば別の人体に乗り換えればよし。というより、生死の概念についても我々とは根本的に異なるのでしょう(ついでに言うなら、物質主義でないため、通信装置を製作するにも大層な部品を必要としない理屈。だから針金でOK。コレ斬新ですね)。ここから、彼らの言う『侵略』の正体が見えてきます。人類は命を奪われるとは思えません。侵されるのは頭の中。人類滅亡とは、精神の乗っ取り及びオリジナルの人格消去と推測されます。エピローグで小泉の口から語られる『宇宙人による侵略が中止された』が真とするなら、元人格抹消を止めた事を指すのでしょう。真治の説明「一つ賢くなった」=「愛という概念を知った」の効用と言えます。先発調査隊が各自収集してきた数々の概念を集積し、統一概念として流布したことで、結果的に人類は共通の価値観を手にしました。もう争いが起こることも無いでしょう。真治が持ってきた「みかん」を仲良く分け合う避難者たちの幸せそうな顔。人類悲願の『世界平和』が遂に実現されたのです。ならば侵略も悪くない?でも、人類は自ら進化することが適わず(何という敗北感でしょう)、多様性を失ったマイナスは計り知れません。さて、鳴海について。「愛」を提供し人類滅亡の危機を救った代償として、彼女は人間性を失いました。そんな彼女に寄り添うことが、NEW真治(宇宙人と人間のハイブリッド)が示す“愛のかたち”ということ。愛の概念に沿った正しい行動です。でもマニュアル通りの作業を人は愛と呼びません。 宇宙人による人類侵略という壮大なSFでありながら、描かれる世界は日常を半歩踏み出す程度のもの。日常と非日常の描別け(出し入れ)が絶品で、不意に恐怖を喚起させられます。流石ホラー上手の監督さんです。なお、空爆、自衛隊の出動、天から降りてくる火の玉、野戦病院等は『侵略』『戦争』を端的に表すアイコンであり、リアリティ云々を求める類のものではありません。厚生労働省を騙る謎の集団も、抵抗する人類(自我)の象徴と考えられます。この徹底した象徴(記号)主義が黒沢清監督の流儀であり、時に難解と捉えられる所以でもあります。本作は黒沢清節が炸裂しつつも、意味不明には陥らぬ大変バランスの取れた一作でした。 【目隠シスト】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2019-05-05 18:27:14) (良:1票) |
26.《ネタバレ》 返り血を浴びた侵略者が、車が飛び交う道路のど真ん中を悠々と"散歩"する。次々と激突して横転する車を後に、女は一瞬冷たく微笑んだ・・。この強烈なオープニングにまずやられました。黒沢清監督の映画としては大胆なSFであり、同時に今回はコメディ色が濃いのも特徴。特に、賢いのか間抜けなのか、最後までつかめない長谷川博己の"宇宙人"キャラが秀逸で、桜井と天野少年の絡みは可笑しくて仕方がなかった。(監督の映画でこんなに笑ったのは記憶にありません) なぜか、「CURE」の役所広司と萩原聖人の全くかみ合わない会話を思い出しました。概念を吸い取られた人間の変わりようも笑いを以て描いているが、実はこれこそ最もたるホラーでしょう。突然ぐにゃっとなってしまって、姿はそのままだがもうすでに心は抜き取られてる・・。怖い怖い。真治が愛の概念を吸い取ろうとして、脳内変換オーバーフローによって失敗し、鳴海は(その時点では)無事だった。これは素直に、愛は計り知れない、という解釈をしたい。まあ、それほど深淵なその言葉の概念を、牧師さんはまるで安全標語のスローガンのように棒読みしたわけですが・・(笑) 夫婦、岸辺、不安げな空の色、戦慄の中にも懐かしさ漂う音楽。監督ご自身が強いこだわりのあるモチーフを踏襲しつつ、(同時にファンが期待しているもの、と言える) 見たことがない世界をまた魅せてくれた。毎回思うのですが、監督の思考回路は一体どうなっているのか。その頭の中にある、「映画」という概念を覗いてみたいところです。 【タケノコ】さん [映画館(邦画)] 8点(2017-09-12 00:36:12) (良:1票) |
《改行表示》25.《ネタバレ》 CUREは概念の変容、今作は概念の喪失を物語の軸としている。 どちらも人間性からの、そして自分自身を縛る抑圧からの解放を映し出す。 人間は概念に縛られ、抑圧されながら生きていて、それを喪失させ人間性から解放される事が人類の幸福となり、その結果が人類の滅亡に繋がるという強烈な皮肉。心の奥底では皆が望んでいるかもしれない、恐ろしくも理想郷的な世界をこの映画は容赦無く描く。 ラスト近くのホテルの場面。そこまであえてありきたりなラブストーリーの流れを踏襲させミスリードをする。そこから「愛」の概念を奪われても何も変わらなかった事で、夫への愛はなかった(おそらく真治は友愛や博愛などを貰ったのではないか)事を思い知った鳴海が絶望する場面へと繋がる。 自分の人間性の欠如を突きつけられ、正気であるがゆえに、その現実から逃れられない恐怖は、自分にとっては決して人事ではなかった。 そしてそれは「愛」という言葉の多面性、欺瞞性、巷に溢れるラブストーリーへの皮肉をも含まれていた。 終始あくまでもエンターテインメント性を保ちながら、SF、人間ドラマ、コメディ、ラブストーリーの皮を被った中にあるホラーを描く手腕。 黒沢監督の映画特有の、風に揺れるカーテン、扇風機、遮蔽物を隔てた別空間の表現。異空間としての車、車外風景。明暗のコントラストとその変化。旋回する飛行機。廃工場、不吉さの象徴である病院などの映画的記号。 手で窓を壊してから警官を銃殺する場面の意外性や、冒頭のトラック横転、歩道橋の追跡カットなどに代表される、空間と時間の持続と大胆な省略を利用した偽装などの魅力的な映画的な映像表現もあった。 【ちゃじじ】さん [映画館(邦画)] 8点(2017-09-10 00:39:21) (良:1票) |
《改行表示》24.なんだか面白いテーマだなと思った。が、雰囲気だけの映画だったという印象。 つじつまがあってない感じ。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2022-11-14 09:18:20) |
《改行表示》23.ラストを見てて、愛があれば回復可能がメッセージなの?って思ったけど、 それよりも、概念を失うとモノの分別ができない。それってスピリチュアルで言う全ては一つ、つまり悟りってこと!? だから概念を取られた人はみんな幸せを感じたのかな。 【amicky】さん [インターネット(邦画)] 6点(2022-09-19 18:57:02) |
《改行表示》22.『宇宙人』『侵略』と聞くと『インディペンデンス・デイ』を思い浮かべてしまいますが,良い意味で裏切られました. ウィキペディアによると舞台がオリジナルとの事なので,「そりゃ,そうだよね」と妙に納得してしまった. 松田龍平の怪演と長澤まさみの演技が光っています. 【あきぴー@武蔵国】さん [インターネット(邦画)] 5点(2022-03-26 19:45:56) |
21.《ネタバレ》 それはある日突然、日常生活へと紛れ込んできた――。これから地球へと侵略を開始しようという宇宙人が現地を調査するために行動を開始したのだ。地球を支配する人類がいったい何を考えどのような生活を送っているのか、その概念を知るために日本へと遣わされた三人の宇宙人は、それぞれ選んだ人間の意識を乗っ取ることに成功する。どこにでも居るような平凡なサラリーマン、高校生の男女、彼らの身体を使い、宇宙人は人類が使う言葉とその概念を奪うために街へと繰り出す。恐ろしいことにその概念を奪われた人々は、それらの言葉や概念を理解できなくなってしまうのだった。「家族」「所有」「仕事」……。様々な言葉とその概念を奪われ、次々とおかしくなる人たち。社会が少しずつ混乱へと陥ってゆく中、宇宙人にガイドとして指名されたイラストレーターの妻や社会派ジャーナリストはそれぞれに行動を開始するが……。静かに行動を起こした宇宙人によって徐々に侵略されゆく人類をユーモラスに描いたSFドラマ。数々の賞に輝く監督の代表作と言うことで今回鑑賞してみたのですが、正直自分には何がいいのかさっぱり分かりませんでした。なんかそもそもの設定に無理があるような気がするんですけど、これ。だって言葉とその概念を知るために調査を開始したのなら、普通に考えて最初は会話も出来ないんじゃないでしょうか。例えば映画の最初の方で、宇宙人の一人である松田龍平が妻に「敬語は止めて」と言われるシーン。普通に「分かった。敬語は止める」って答えてましたけど、え、敬語の概念は知ってたってこと?それなのに家族や自分という言葉の概念は知らない。この違いの基準は何なのでしょう。それにSFなのに画が大変地味なのもいただけない。概念を奪うときの画も、指を頭にかざすだけってショボすぎじゃないですか。せめてここはCGでも使って、指が伸びて脳の中に入り込むような刺激的な映像が欲しかったところ。映画としてようやく盛り上がってきたクライマックスもなんかいまいちセンスを感じませんでした。あのジャーナリストが戦闘機に空爆されるシーンなんて、ほぼコントで正直寒かったですし。挙句最後の、「人類の愛の偉大さに気づいた宇宙人」というオチにいたっては思わず失笑しちゃいましたわ。この監督の映画は初めて観ましたが、という訳で自分には全く合いませんでした。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 4点(2021-07-27 02:03:16) |
20.《ネタバレ》 血まみれの女子高生の背後で横転するトラックのオープンニング画像、すばらしい。そこから唐突に、かみ合わない会話を夫婦が交わす。この不安感。日常的な人間関係の危機をベースに世界の崩壊を描くというのも黒沢清監督作品のド定番なので、SFとしての論理性やら世界観よりも、熟成された不条理が醸し出すブラック・ユーモアを楽しむ方向で鑑賞したのは正解だったと思います。とくに後半、牧師が語る「愛」の空っぽさ、車に跳ねられて宙を舞う女子高生のハリボテ感(これはぜったいわざとやってる)、突然のドローン爆撃の不条理(バラエティ番組の爆破ドッキリみたいだった)を畳み掛ける感じは最高でした。このあたりは「舞台劇」をそのままやるのではなく、「映画」としてやる意味をちゃんと感じることができました。ただ、当然のように難点も多い。概念を受け取った後の宇宙人側の「変化」が微妙なこと、肉体と精神の関係性もあまり突き詰められているとは思えない(女子高生は冒頭では金魚からおじさん経由で女子高生へ移ってるはずなのに、なぜショッピングモールでは転生しなかった?)、そして何よりも「概念を吸い取る」設定だけで、あ、これは「愛は地球を救う」話なんだな、というラストのオチが読めてしまうこと。ラストの展開は少しひねってましたが、この手の作品の魅力は「え、これどうやって終わるの?」で引っ張る点にあり、そこでずっこけるところまで含めて黒沢清作品のような気もします。意外とまっとうな方向でまとまってしまった本作は、それはそれで物足りないなあと思ってしまったのでした。 【ころりさん】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-05-05 08:27:33) |
《改行表示》19.《ネタバレ》 少し長い『世にも奇妙な物語』でしたね。いつタモさん出てくるんだろう、ってそんな既視感と期待を覚える映画でした。 鑑賞前に「夫が別人になって、、、」というあらすじを見て、ガチのSFかそういう設定のヒューマンドラマかどっちだろうと思っていたんですが、ガチのほうだったとは予想を裏切られました。そっちかい!と心の中でツッコミ。邦画のSFって珍しいので。。。 個人的に面白かったところは、まず宇宙人in立花あきらが、立花に入る前の様子を淡々と語るところ。「体がどうなってるんだろうと思ってお腹切って内臓出してみたら死にそうになって、そしたらちょうどこの女の子が入ってきてそっちに移って助かった。」なかなかパンチのある描写でした。あとは、感染者だらけになってパニックになった病院の様子。混乱しきってカオスになっているのがなんというか映画として見応えがあった。少し現実味には欠けてる気がしますが、SFにそんなこと言っても始まらんか。 後半はだんだんストーリーが加速してはいくんですが、なんだか鑑賞者としてはだんだんぼーっとし始めてきます。概念集めとか謎のグループの追跡とか、なんか不明瞭で自分に落ち込んでいない状態なまま進んでいくストーリーがどうも自分には合わないらしい。最後少し寝落ちしてしまって、そこから再生し直しました。まあ、少し面白くなかった。『世にも奇妙な〜』としては長すぎる。自分にとってはそういう映画でした。キャストはすごい豪華なのに、、、。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 4点(2021-04-28 01:24:39) |
《改行表示》18.《ネタバレ》 元ネタの舞台版がどーいう内容なのかは知らないのだけど、映画だけ観ると、SFとしてもまず色々と設定が緩い様に感じられるし、実際の話の内容も諸々納得いく様な、いかない様な感じで、全体的にかなりフワフワしている印象を受ける。あまり精密に検討し尽くされた、という作品では無いトコロで、これをこーいうカッチリした(長尺の)映画にしてしまうよりは、抽象的に、かつエッセンスを選抜・抽出して舞台劇に纏めた方がやっぱりなんとなく良さそうだ、というのが私の結論、ですかね。とりあえず、もう少しテキパキと展開を運んだ方が良かったのは間違い無い様に思う(=ダラダラと長すぎる)。別に観れなくは無いのだけど、正直あまり面白くは無かった。 もうちょっと風刺劇的な側面が強いのかとも思ってたのだけど、その意味で面白かった(というか唯一本作で笑えた)のは、東出クンの牧師。ちょっと不謹慎ネタに近いとも思うケド、あの手のって確かに居ますですよね。あと、長澤まさみがとても良かったですね。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 5点(2020-11-15 22:39:00) |
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《改行表示》17.人間ときどき宇宙人 都合のいい時はバリバリの現代人として活動して 都合が悪くなると「ワタシウチュウジンダカラワカラナイアルネ」 と、ご都合主義の展開に少々説得力不足 「家族とは?」とか「自分/他人とは?」とか 「仕事とは?」とか「愛とは?」などの概念を持ち出し 現代社会への風刺のようで、刺さらない部分ももどかしさ 全体的にストーリーや設定に納得感が足りない 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-09-19 19:29:07) |
16.《ネタバレ》 途中少し中弛みもあるが、きちんとしたテーマ、叫びがある作品。この形でしか表現できないという黒沢監督の強い意志を感じた。ラストで大物俳優が説明的なセリフで映画全体を締めるところは「回路」と同じ。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(邦画)] 8点(2020-05-01 21:19:05) |
15.《ネタバレ》 展開がなかなか読めませんが煮え切らない感じで終わったような気がします。演劇が元とのことなので派手さはないですが、愛は地球を救うです。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2019-12-10 01:41:53) |
14.ここまで全員「ネタバレ」レビューじゃねーか。見てない人の参考にならんよ。黒沢清監督のいつものもっさりした演出が侵略モノのSFにはあわなかったなー、なんてかっこよさげなことを書いてみて未見の人にアピール。 【センブリーヌ】さん [インターネット(邦画)] 5点(2019-08-30 00:50:59) |
《改行表示》13.《ネタバレ》 人類から概念を奪い、人類について理解することで、人類を殲滅させることが適当か不適当かを判断しているのだろうか。 それにしては人体を知るためにバラバラにしてみたり、乗り移った人間の内臓を引き出してみたりと、そこらへんは割と緩い設定みたい。 しかし、ガイドの処遇にはかなり厳格で、ガイドから概念を奪うことには最後まで抵抗する。 妻の言うことを聞いて、他の二人と行動を共にするのをやめたり、しんちゃんは実は脳の中で宇宙人と戦っていたのだろうか。 それなら、この壊れかけていた夫婦が人類を絶滅の危機から救ったことになる。 世界を救うのは、結局宗教でも政府でもなく、夫婦の愛なんだよ。 なんてこと思ってみたりするけど、よくわからない映画だった。 良かったのは、長澤まさみ。 つくづくいい女優さんになったなあ。 |
《改行表示》12.《ネタバレ》 はいはい、これぞ日本の伝統的な、なんちゃってSF映画。 予算無いので、肝心な絵は無しで進める制作スタンス。それでデキが良ければ大したものですが・・ 3日で全人類を淘汰可能な宇宙人の攻撃から、車の陰に隠れて身を守れてしまうとか・・仰天描写。 でもって、人間から「愛」の概念をゲットした事で、人類殲滅を思いとどまるていう・・お花畑脚本。 素晴らしい! 映画館で見なかった自分が素晴らしい。 教会の牧師からは、愛の概念を獲得出来なかったという下り、皮肉ですねえ・・ ここ笑いました。 だけかな・・ 【グルコサミンS】さん [DVD(邦画)] 4点(2019-02-25 12:48:01) |
11.《ネタバレ》 この監督とは相性が悪いのか?冒頭の血まみれ女子高生シーンで期待したが、あとはぐずぐず。松田の不気味さが印象に残る。 【にけ】さん [映画館(邦画)] 5点(2019-01-08 14:34:49) |
10.《ネタバレ》 なんとなく「もっさり」とした映画。 別にそんなにひどいわけではないけどダラダラしている。最後の”愛”が地球を救うオチにはびっくりです。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 4点(2018-12-14 21:43:29) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 SFでもなくホラーでもなく舞台演劇の印象が強い。基本設定はSF風でも隙間だらけで骨組みさえまともにできていないようだが、これはそもそも話を作るためのご都合設定に過ぎないわけで、SFでは許されないが演劇なら突っ込まないのがお約束と思われる。ちなみに全体的にコメディではあるかも知れないがどう見てもホラーではない。 やっていること自体もそれほど面白くはないので2時間強を見続けるのがつらい。中盤あたりで最後のオチがもう見えた気がして、どうせそうなら長々と引っ張らないで早く終わらせろと思っていたら、本当にそうなって終わってしまったのがまた拍子抜けだった。 さらに「概念」をネタにして観客にものを考えさせようとする態度が煩わしい。共産主義者は戦争をしない、という主張はどこまで本気だったか不明だが、愛は地球を救うの方は大真面目だったようで、こういうのはもうコメントする気も失せる。 ほか特に好きな女優が出ていないこともあり、自分にとっては単純に取り柄のない映画で終わった(「予兆」の方を見る予定だったので本編も見なければならない気がしただけ)。 ちなみに、そもそも好きになれない映画の解釈を考えるのも何だが思いついたので書いておくと、聖書の記述はともかくとして教会の少年少女や主人公の発言にもあったように、一言で「愛」といっても幅が広すぎて単一の概念としてイメージするのは困難なわけだが、その中で、例えば主人公が宇宙人に提供したのはいわば「与える愛」だけであって、「与えられる愛」は事前も事後も欠乏したまま同じだったということではないか。そこを宇宙人だった夫が一生かけて満たしていこうとするラストだったのかと思った。 【かっぱ堰】さん [インターネット(邦画)] 3点(2018-12-07 18:52:20) |
《改行表示》8.《ネタバレ》 なんとも不思議な感じの映画でした。 出だしが虐殺現場で血まみれの女の子なので、怖い系?と思ったら、音楽がコミカル。 シリアスとコミカルが混在する。 宇宙人は有形か無形かわからない。 乗り移った生き物が死ぬと宇宙人も死ぬのか? 「死」という概念が宇宙人にはあるのか? 品川はなんで不用心に天野に近づいたのか? 桜井に乗り移った宇宙人が爆撃機に意味不明な行動をとっていたのはなぜか? 真治は「愛」を知ったが、なぜ宇宙人の侵略は止まったのか? 立花アキラだけアクション映画やってましたね(笑) 鳴海は地球を救いたくて「愛」の概念を奪えと言ったんじゃないけど結果的にそれが地球を救った と言いたいんだろうね、、 謎が多すぎる(笑) 【あきちゃ】さん [DVD(邦画)] 5点(2018-06-22 10:40:50) |