41.武田鉄矢という俳優、説教くさかったり、計算高さが透けて見えたりと、鼻につくときがあるものの、私はけっこう好きです。この人は自己プロデュース能力が優れてるんですね。どういう作風なら自分が輝くかということをよくわかっている。これが過ぎて「俺が俺が」になってしまうと失敗するわけですが、この『刑事物語』、障害者問題に対する感動物語をベースに、ハンガーヌンチャクや高倉健のギャグでうまくスパイスを効かせ、エンタメ的に成功しています。確かにどこを切っても武田鉄矢しか出ず、その点アクが強くはあるのですが、ちゃんとわかりやすく面白い映画になってます。屈指の傑作とは言いません。それでも後でふり返ったとき「そういえばあれ結構面白かったよね」と思うような作品、私は好きです。素直にそこを評価したいと思います。 【円盤人】さん 7点(2004-12-09 23:09:33) (良:4票) |
40.《ネタバレ》 シリーズ第1作。このシリーズは中学の頃によくテレビで見ていてかなり好きだった(今でも武田鉄矢といえば片山刑事のイメージが個人的には強い。)が、なぜかこの1作目だけは全く放送されず見る機会がなかった。それを今回、DVDにてようやく見ることが出来た。約13年ぶりの片山刑事との「再会」だったが、武田鉄矢演じる片山のキャラクターやハンガーアクションはとても懐かしかったし、基本的にシリアスなストーリーながら高倉健ファンの女刑事を演じる樹木希林や、西田敏行とのやりとりなどこの1作目から笑える部分もあり、それでいて、片山とヒロインである聾唖の女性との恋愛エピソードは切なく感動的で、この部分の武田鉄矢の熱演もそうだが、ヒロインを演じる有賀久代の演技が素晴らしく、彼女の演技がこの映画に深みを与えているのだと思う。片山が彼女から田中邦衛扮する恋人を紹介されるラストシーンが特に感動的で片山の涙いっぱいの笑顔が最高に切なく、本当にいいシーンで、以前このシリーズは「男はつらいよ」シリーズを参考にしていると聞いたことがあったが、このラストシーンはまさしく「男はつらいよ」を思わせているし、榊原るみ扮するマドンナが知的障害者という設定だった「男はつらいよ 奮闘篇」で養護教諭を演じていた田中邦衛を起用しているあたりにも「男はつらいよ」シリーズの影響が見られ、やっぱり相当意識して作っているのがよく分かる。全体的に見て映画の完成度自体はそれほど高くないと思うものの、じゅうぶんな佳作といえる映画になっていてとても面白かった。(主題歌の「唇をかみしめて」もやはり名曲。)続編も見直したいが、どうやら本作しかDVDが出ていないのが残念。ぜひ、続編4本もDVD化を願うところだ。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-10-22 15:18:39) (良:3票) |
39.この作品、全シリーズで最も武田氏の地が出ていると思う。トルコ嬢のひさ子を抱きたいと言うところ、姫子との濡場、男としての弱さが垣間見える。だからこそ、最後にあんな強い励ましの言葉で二人を送った片山刑事が美しく見えたのだと思う。(決して夕陽のせいではなかったように思う。) 【 - @】さん 9点(2004-06-30 20:25:59) (良:3票) |
38.《ネタバレ》 武田鉄矢って、こうなんて言えば良いのか?どこから見ても冴えない男の哀愁が漂わせていて、改めて良い役者であることが解る。男は顔じゃないぜ!いくら顔が良かろうが、女たらしで二枚目気取りな男よりもこの武田鉄矢の片山刑事のように三枚目でも、人情に厚く、まるでどこか男はつらいよの寅さんに通じるものこそが男であると言いたくなるほど、格好良い。あの売春で歩道される少女への土下座、あれなんか女の人から見れば、バカじゃないの!てなるかもしれないけど、男からしたらあれが男の哀しさであり、刹那さであって、男の男にしか理解出来ないであろうバカ正直さがたまらなく好きだし、泣かせるではないか!マドンナ的存在の女性が出てくる辺りも寅さん映画のようです。それにしてもこのシリーズ、初めて見たけど、ここまで男らしくて格好良い武田鉄矢を私は初めて見たような気がする。そういう意味でもこれは武田鉄矢というこの俳優の良さを知る上で最高のシリーズの始まりであるように思う。武田鉄矢以外の俳優にしても西田敏行、田中邦衛に高倉健って、おう!なんて贅沢なキャスティング!色んな意味で正にこれぞ邦画の楽しさがつまった愛すべきシリーズ第1作!果たして傑作か?と言われるとけして、傑作であるとは思えないものの、こういう三枚目でバカ正直な熱い男が主人公の作品は私は好きである。これを機会にこのシリーズの残りの作品も全部観たくなってきた。最後にもう少しだけ言わせてくれ!世の女性達に!「男は顔じゃない」「性格である」 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-04-14 21:44:53) (良:2票) |
《改行表示》37.《ネタバレ》 祝DVD化! 鉄矢のなんちゃってカンフーはそれなりに楽しく、シリアスな鉄矢のせいで一人お笑い担当として活躍する樹木希林は可笑しい。 しかし、いかにも低予算って感じで刑事物なので、派手な銃撃戦やカーチェイス、ましてや爆発なんて全然ないし、ハラハラドキドキするようなところもない。ストーリーは全然面白くない。 しかしラストの素晴らしさと言ったら、もう! 強く優しいのに、報われない。切ない笑顔が素敵な片山さんを誰が嫌いになれるだろうか。いくらショボいからといってこの映画を嫌いになどなれないのだ。 主題歌の「唇をかみしめて」が良いっ! 高倉健より武田鉄矢のがカッコ良いと思うぞ。(この映画では) 【すべから】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-10-21 15:06:54) (良:2票) |
《改行表示》36.《ネタバレ》 ひっさしぶりに観たわ。 当時、東宝は、寅さんに対抗するシリーズにするつもりだったと何かで読んだが、こちらは犯罪事件が基本で全体的にちょっと暗めなためか、長く続かなくて残念なことだった。 モテない割に女にはめっぽう優しい、蟷螂拳の達人刑事の物語。いいキャラクタだったんだけどなあ。 こんないい人の力の源が、「憎むこと」なのは考えてみると意外だが、その台詞を言う前の段階で、この人は相手を憎んでいる、と分かっちゃう武田鉄矢の芝居に驚かされる。この、女に優しく毎回誰かを愛してはフラれ、を繰り返している刑事と、力を発揮するときには相手を憎む、と言う部分の関係についてのドラマをもっと観たかった。 ところで、ラストに流れる主題歌「唇をかみしめて」は、ホントにいい曲だ。スナックのカラオケでたまに歌うと、大抵のおじさん達が褒めてくれる。歌唱ではなく、歌の内容を。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-10-14 15:13:30) (良:1票) |
35.《ネタバレ》 知ってはいたけどあいまいだった刑事物語 今回改めてビデオ購入し改めてマジメに鑑賞致しました 武田鉄矢といえば、どうしても金八先生を思い出してしまう(たぶんそういう人多いと思う)ワタシ的に こんなアクションが出来る人とはすごく意外 不器用ながら人情味あふれる片山刑事 いやぁ~いいじゃないですか(当然ながら自然な博多弁がこれまたいい!) 優しい語り口と怒りのシーンのテンションの高低差がすごい なぜハンガーかも分かったし 全体的に面白い まぁ強いて言えば 蟷螂拳+ハンガーヌンチャクのシーンが暗めでもうちょっとはっきりみたかったかな ストーリーの荒さはちと気になるけどいいシーンが多くて(ラストの歌もいいねぇ)記憶に残る作品です でもしかし健さんあれだけ?(笑) ある意味なんとも豪快な映画でアリマシタ 【Kaname】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-12-03 08:34:53) (良:1票) |
《改行表示》34.このシリーズは好きでいくつか見ていますが、どれを見て、どれを見てないかは覚えていませんでした。 たぶんこの1作目は初見です。 何故ハンガーで戦うのかということを僕はようやく理解しました。 クリーニング屋さんだからハンガーなんですね。 そんな整合性のある理由があったなんて知りませんでした。 物語は事件と恋愛の2本立てといった感じで、終盤に彼女が犯人グループに拉致されて1本に繋がる感じですけど、何故彼女が狙われたのかはよくわかりませんでした。 事件の真相もなんだかくだらないというか、そんなに驚くことじゃないような気がしましたね。 まあ、のりピーの事件で感覚が麻痺しちゃってるのかも知れませんが・・・。 逆にこういった内容の作品を1982年に作っていたということは先見性があったというか、今も昔も覚醒剤は深刻な問題で、未だに解決の見込みはないということなんですかね。 物語の恋愛パートに関しては結構感動的というか、哀愁が漂っていて良かったです。 何度か泣きそうになってしまいました。 僕はこういった人情話には弱いんです。 それにしても、キャストが豪華ですね。 端役に主演クラスの俳優を起用するなんて贅沢過ぎます。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-10-11 13:32:36) (良:1票) |
33.こってりとんこつ背油ラーメンのようにもたれる。まあ男臭いというか、そんな役者を集めれば勝手にそうなる(笑)のはあたりまえか。お話自体は嫌いじゃない。 【恥部@研】さん 6点(2002-12-12 15:19:14) (良:1票) |
32. エンディングの歌って吉田拓郎さんが歌ってたのね・・・ジャイアンみたい・・・ 【cccp】さん 6点(2002-09-26 11:22:18) (良:1票) |
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31.ええ加減な奴じゃけん~ ほっといてくれんしゃい~ 片山刑事のキャラが最高でした。・・・エンディングの詩も最高でした。 【羅人】さん 10点(2002-06-08 23:22:09) (良:1票) |
30.ええ加減な奴じゃけん ほっといてくれんさい あんたと一緒に泣きとおはありません 最後に流れるこの曲一番クル |
《改行表示》29.《ネタバレ》 2作目以降は観たことありますが1作目だけは観ておらずこの度ようやく鑑賞。 以降のシリーズに比べて片山刑事の生い立ちだとか、障害者の扱い、身売りなど、なかなか重いテーマ扱われており、単純に面白い、だけでは語るの勿体無いような気がします。 片山刑事の使う蟷螂拳も、本物の武術家とまでは行かないまでも実際に体を鍛えて実演しているのでなかなかの迫力。ラストの切ない展開も、今観ても考えさせられる作品でした。 なんだかんだ、このシリーズ大好きです。 【クリムゾン・キング】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-09-25 19:17:53) |
《改行表示》28.《ネタバレ》 演出がちょっと過剰な割に、筋立てはさほど凝らない。 映画って、だいたいこんなもんだったよなあ。 ワクワクして、時々笑えて、ちょっと哀しくて。 で、エンディングの歌が心にしみる。 映画って、それでいいんじゃないの。 |
27.《ネタバレ》 武田鉄矢がやりたい放題、自分の美意識を見せつけられている気がしてシラケてくる。ストーリーはそれなりに考えてあるが、ラスボスは前半に登場させておいてほしい。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(邦画)] 5点(2022-01-07 14:58:00) |
《改行表示》26.《ネタバレ》 懐かしい面々、武田鉄矢さんのプロモーション作品的な先入観がありましたが、脇を支える方々が豪華でもうそれだけでも満足でした。 トルコ風呂だなんて、そういえばそんな言葉もあったものよと思い返したり、沼津のまちはこんな雰囲気だったのかと思いを馳せたり。 高倉健さんの登場には思わずニヤリとさせられました。 もちろん製作当時は懐古的なものであろうはずもなく、エンタテインメント作品としてつくられたことは当然で、実際おもしろかったです。 風俗や障害者についても考えさせられましたしね。 久子役の女優さんも美しかったし、田中邦衛さんのネタバレも演技力がもたらす説得力で作品を大いに盛り上げてくれました。 なんだかうれしくなりました。 やはり自分が生きた40年前の映画とそうでない作品とでは、思い入れみたいなものが違いますね。 映画関係者のお仕事って、うらやましいなと思いました。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2021-05-07 08:02:05) |
25.楽しめたけど次回作からはもう観ないかな。聾唖の娼婦役の彼女、これ1本で引退されちゃった様ですね、勿体無い逸材だなぁ。 【movie海馬】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-05-17 01:54:37) |
《改行表示》24.おもしろい、と思い込んでいたのか、もひとつだった。 よくこの平成の世の中で深夜とはいえテレビ放送したな。 もっとアクションがあるのかと思ったけど、それはたぶんシリーズのもっと後のことなんだな。 役者がえらく豪華な割に、もうひとつ盛り上がりに欠けて、 ストーリーもすっと入ってこなかった。 |
《改行表示》23.《ネタバレ》 シリーズ第1作、ハンガーヌンチャク誕生秘話(という程でもないけど)が描かれてます。そう、この武器はたまたま敵の商売道具としてそこにあったもの。これがもし、敵の商売がほかのもの、例えば・・・すみません、面白いコト何も思いつきませんでした。 それはともかく、ユーモアあり、アクションあり、涙ありの、娯楽作品、にしては少々モッチャリしたところもありますが。それでもこの作品、物事の「微妙な境界」という事に関しては、よく押さえています。例えば、“個室付き特殊浴場”を取り上げることで、性的な要素を描いておりますけれども、不幸にも風俗産業に身売りされ不本意に働かされているヒロインを描く一方で、必ずしも不幸一点張りでもない(むしろある種の自信すら感じさせる)ヒメコさんという風俗嬢も登場させてみたり。片山刑事が女子高生に説教とも懇願ともつかぬ語りかけを行うのも、倫理というべきなのか、それとも単なる願望というべきなのか。ヒロインに喫茶店の仕事を進める際、片山は、(風俗店と違って)キチンとした真面目な仕事、と言うのだけど、風俗が不真面目であるかのような言い方の一方で、風俗に救いを求める片山の姿もあったり。しかし、必要悪として風俗産業を全面的に認めてしまえば、その先にはやっぱり様々な不幸が生まれるだろう、ってのが今回の事件でもある訳ですね。 世の中、そういう線引きの難しさってのがあり、ときにはその境界において矛盾とも向き合わねばならないこと。本作では、もうひとつ大きな問題が取り上げられていて、障がい者であるヒロインと、彼女を思いやる片山刑事とが、描かれるのですが、相手を思いやる気持ち、支えてあげたい気持ちというものが、どこまで相手を尊重することでありえるのか。これについては、ラストの片山の、一抹の悲しみを湛えた祝福と反省の言葉によって、作品のもうひとつのテーマであったことに気づかされます。いい映画です。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-26 16:13:41) |
22.刑事モノとしては話がつまらないし、人情モノとしても奥深さがないし、武田鉄也には魅力がないし、すべてが中途半端であり、これでは寅さんには勝てないな。説教くさくて笑いが足りないし人間ドラマにもなってない。よくシリーズ化できたと思う。トルコ風呂を平気でTV放映したという時代の変遷と高倉健の出演のみに加点。 |