300.中学生の時も、高校生の時も、大学生の時も観た。そして、社会人になってまた観たけど、やっぱり私はキーティング先生は個人的に嫌い。ニールの死はキーティング先生のせいだと思っている。私の気分は、いつも、机の上に立たない生徒なのかもしれない。閉鎖的な、管理教育には悪い部分もたくさんあるが、その中でも子供なりに真面目に規律正しく節制のある大人になろうと、努力している生徒がいることを、ドリーマーな大人は認めてはくれないのだろうか? 子供時代にいろいろな大人に出会うことも、成長のきっかけではあるが、あまり出会いたくない教師だ。自由をはき違えているし、あまりに自分が正しいと思いすぎている。努力してきた価値観を勝手に突き崩し、生徒たちに混乱を引き起こす。この混乱は成長過程として必要なことかもしれないが、自分について来ない生徒を憐れむような真似をし、結局は中途半端に去っていく教師はいらない。そもそも言葉の持つ力を知る(詩の朗読)ということと、半端な自己主張というのは違うような気がするのだが。メッセージ性は認めるが、私には受け取れない。 【ルクレツィアの娘】さん [DVD(字幕)] 4点(2003-10-31 14:11:57) (良:5票) |
《改行表示》299.作品自体は悪くないと思うが、これはどうにもキーティング先生がいい先生だとは思えないので内容からあえて評価を低くします。トッドが自殺するほどの結果にならなければまだ救いがあったが、これではとても取り返しがつかない。一番の原因は親の意のままに子供に進路を命令して、子供の心を理解せず話し合おうともしない親にあるだろう。子供が自殺してもなおこの親はそれに気づかず、原因究明を学校に求めたりしている。この頑迷さは学校が規則で子供を縛り付けたり規制したりしているというところにも描かれる。そういうところにいる子供たちの前に「若いときは今しかない。すぐに老いてしまう。自分に素直に今を生きろ」という型破りな教師の教えは衝撃的で魅力的だっただろう。大人の言うままにエリートコースを歩んできた子供たちにとって、この教え自体は悪くないし彼らには新たな視野が開かれた思いだっただろう。何が共感できなかったのかといえば、彼は一方的な自分の価値観で生徒を扇動しただけだと思うから。たとえば詩の鑑賞理論をくだらないと一方的に論じ破り捨てさえさせたこと。教師が個人的に納得できないことでも、これはまずいろんな考え方を知った上で自分の考えができるように多面的に教えるのが教師ではないのか。トッドは自分が一番やりたいのは芝居だと考え、反対されるのは火を見るより明らかな親の意向を無視し芝居をする。この前にトッドは教師にどうしたらいいかと相談に行くと、親の承諾が得られなければ自分の夢をあきらめるか学校をやめて自分の意思を貫くかしか方法はないと答える。他に道はないと。金銭的にも親の庇護のもとにある生徒に、この2つの選択しかないと言い切ってしまうのも冷たくて無責任すぎる。この教師が立派であるかのような描き方はそれこそ勘違いのように思えてならないので、後味も悪く感動よりも違和感が大きかった。 【キリコ】さん 4点(2004-02-25 23:54:04) (良:4票) |
《改行表示》298.この映画を見たとき、とある進学塾の講師をしていた。 中学入試では詩を教えるとき、表現技巧や分類から教えていた。 詩を味わうことよりも先にだ。 この映画を見てすごく反省することしかり。そして、ラストシーンでは流れる涙を止めることができなかった。 今まで見たどんな映画よりも泣けた。生徒と教師の深いつながり。自分らしく生きることの素晴らしさと難しさ。いろんなことを考えさせられる映画である。 映像も美しく、四季折々の自然の美しさにも心が洗われる。 私はいまだに教師をやっているが、自分の教育の原点はこの映画あると言える。 「教科」を教えることは容易いが、それを通じて「どう生きるべきか」を教えなければ、教師とは言えない。 お薦めの一本である。 【くぼごん】さん 10点(2003-12-22 09:41:36) (良:3票) |
《改行表示》297.《ネタバレ》 坊ちゃん学校のお坊ちゃん達、ナイーブ過ぎる!自由人な大人に「いまを生きる」なんて感化されて、ちょっと目覚めたからって今すぐにそんなに生き急いでどうする。まーそれが若さって言えば身も蓋もないんだけど。キーティングは魅力的な教師だと思うが、自分が若かった頃より今の若造はずっと脆弱だって認識が欠けてたからこんな悲劇につながったんじゃなかろうか。何だかやたらもどかしい展開のうえ、ラストは救われない話なので、邦題からイメージするようなカタルシスは皆無。R.ウィリアムスのキラキラお目々演技はいつもながら秀逸。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-07 08:44:24) (良:2票) |
296.《ネタバレ》 人気のある映画ですが、とにかく後半からのストーリー展開が嫌いです。穏やかな物語に抑揚をつけるために無理矢理登場人物を死なした感じがしてしまった。結局何の解決もしていないし、後味が悪いし、全然納得いかない。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 3点(2008-03-18 11:52:42) (良:2票) |
295.《ネタバレ》 キーティングは、生徒に何を強制しているわけでもない。彼がしていることは、生徒の内面とか、素養とか、情熱とか、方向性を引き出すこと。もっといえば、それを自分自身で確立することの重要性を自覚させること。だから、父親の命令にすべてイエスと言い続けてきたニールは、いざというときに「自分がしたいこと」が存在しないことに決定的に気づいてしまい、必然的に死を選ばざるをえなかった。見えなければ、模索を続けたまま青年期を終えることもできるのですが、先々まで走りすぎてしまったが故の悲劇です。そして、事の責任をとったキーティングは、自分の指導理念や技術にもまだ不足点があったという、ある意味では新たな道(目標)を見つけたからこそ、何も言わずに去ったのではないかと思います。そんなことも今頃になって分かってきました。また、今になって見ると、自分の中のニールは、トッドは、キャメロンは・・・といったことも考えてしまう作品でもあります。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2004-04-10 03:46:54) (良:2票) |
294.日本の「金八先生」はどうも苦手ですが、この映画は好きなんです!どこが違うのか考え込んでしまった…「金八」では、生徒の問題がみな解決して、最終回ではクラスの生徒全員が別れを惜しむのが大抵だけど、私には金八先生はとにかくイイ先生だということと、子どもは学校に行かなければいけないのだ、ということを押し付けられているように感じる…子どもたちが、結局はみんな同じさやに無理やり収められてしまっているんです。みんな同じでなきゃいけなくて、もし金八先生に同調しない子は、それぞれ事情があるだろうけど悪い子になってしまう…。今の日本の学歴社会と同じで、日本て、いくつかの島からなり各地方の特徴があって豊かな文化を持つ国なのに、全国の全ての中3生や高校三年生が受験生にならなきゃいけないって、何だか異常なことだと思う。もっと様々な道が特別なことじゃなく普通にたくさんあってもいいのに。みんな同じにまとめられ、周りと同じででなきゃ安心できなくなり、勝者は敗者をけなすし、レールに外れた人や遅れた人たちは惨めにみられてしまう。他人の個性を理解せず、人の心もすさんでゆくし、人の多様性も無くなってゆく。そんな社会の国って日本だけだと思う…話がそれてしまいましたが、この映画で、二ールが我慢して大学に行き医者の道を進んでいれば、それで良かったと思える日が来るかもしれなかったし、キーティング教諭には責任がある、という意見も分かるけど、私はニールも先生も間違っていたとは思えないです。ニールは元々決められた道を進むことが辛く、抜け出したいと感じていて、先生に相談してアドバイスを受けたのをきっかけにそれを実行でき、結果哀しい結末になってしまったけど、もし自分がニールだったら先生に出会ったことを後悔はしないし恨みもしないな~。我慢して医者になっていたら、生活は平和だけど心の中ではいつも後悔している空しい人間になったと思う。決められた道を選ぶかそれを拒否するかは本人に託されることで、彼が本当に望んで実行した事を愚かだったと思うのなら、彼自身を認めていなくて、彼の死も惨めで意味のないものになってしまうと思う。キーティング先生は、一人ひとりの生徒を尊重する情熱的で温かい人で、彼は「みんな同じにならなくていい、自分の心を見つめ、自分という存在を見失わないで生きろ」と教えてくれたと私には思えるんです。長くなってすみません(^^; |
293.「夏の世の夢」の舞台が見たいというそれだけの動機で見た。いい映画だと思うけど、私的には心の何処にもストライクしないっす。ところで、タイトルからうすっぺらい感動モノなのかと思っていたら、全然違い、自分が原因の癖に”真相究明”を学校に依頼する親、ちょっと勘違い気味の熱血教師、そんな奴についていかないある意味卑怯な生徒たちもいて、とてもリアリティあふれる映画でした。(あふれすぎて個人的には後味が悪い)全然深い意味がなく説得力にかける自殺の動機ももしかしてリアルさの追求?十代って、意外とつまんないことで死ぬからなあ、そこらを突き詰めてみたのか。いや多分監督の意図はそこにはないと思うんだけど。ところで、ロビンウィリアムズはハマリ役過ぎてつまらなくない?・・・一ピースが大きすぎてすぐ終わっちゃうジグソーパズルといった感じ。悪人顔の人がやった方が逆に面白かったんじゃ?そう思うのはわたしがひねているからか。それと、こんなにリアリティあふれているのに死せる詩人の会にだけ致命的なほどそれがないと思う。あんな会ツマランって。 【かなかなしぐれ】さん 6点(2004-03-01 13:02:28) (良:2票) |
292.机に立たなかった生徒もいる。それがこの映画が名作と言われる所以かな、と思う。全員立ったら金八になる。 【ひのと】さん 8点(2003-12-20 19:55:54) (良:2票) |
291.正直卑怯と言われてもおかしくないラスト。ああ泣きましたとも。あと1時間以内に返却しないと、延滞料が取られるんで、立ちながら鑑賞していたにも関わらず泣きましたよ。しかも号泣。時々かなりピンポイントに涙腺を刺激する事があったりするんですけど、これはど真ん中。キーティング先生の指導は冷静に考えると、後の事件のトリガーになっているとも考えれるかもしれないです。ただ、映画の世界に自分がいたら、あの先生に実際に習っていたらきっと子供が出来たときに「こんな先生がいたんよ」と話していたと思います。オー。キャプテン 【シネマレビュー管理人】さん [ビデオ(字幕)] 10点(1999-11-04 23:58:59) (良:2票) |
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《改行表示》290.《ネタバレ》 予備校の講師が人気です。メディアに登場して彼らが喋る内容が魅力的だからでしょう。そこには、受験対策以上のうんちくが感じられます。予備校の講師は授業で思い切った発言をしても責任を問われない。予備校が明確な目的を持つ生徒が集まる場所で、講師の発言の取捨が生徒側に委ねられているからです。その関係性はとても健全に思えます。 本作のキーティング先生の授業は、そんな人気予備校講師のそれに似ていると思いました。でも、問題が起こって責任を問われ学校を追われます。予備校との違いは、生徒側の目的・レベル・環境がバラバラと云うこと。ニールの自殺の直接の原因は家庭側にありましたが、キーティング先生の立場ではそれを主張できません。公職はつらいよ、ってところです。 本作は教育の質を問う作品だったと思います。しかし、鑑賞側に問題意識を投げ放して回答は示していません。有志がキーティング先生を支持して机上に起立しても、ささやかな反抗以上にはならないでしょう。本作の狙いは鑑賞側の、特に子を持つ親に対する教育観の啓蒙だと思いますが、そこは映像では表現されません。もう一歩、突っ込んで欲しかったです。 私はキーティング先生の授業を全肯定します。かつて自分が師事した教師のうちの何人かは、カリキュラムから外れたところで、私に多くのものを遺してくれた実感があるからです。「先生」は個性的であって欲しいものです。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-11-01 00:38:12) (良:1票) |
《改行表示》289.《ネタバレ》 キーティングが内向的なトッドから詩を引き出す授業は秀逸。 いくら頑固親父に役者の道を反対されたからとはいえ、ニールの自殺は腑に落ちない。 それだけ父親の強固な支配下にあって抵抗できないことに絶望したのか、それにしてもそこまで追い詰められる出来事には見えない。 この追い詰められ感をいまひとつ出せなかったことが、死を選択する説得力に欠け、この映画の弱さになっているような気がする。 また、詩の朗読が夜中に集まってやるほど魅力的なのかが疑問で、そこに共感できないというのも感情移入を妨げる要素になっている。 それがクリアされていれば、更なる傑作になったような気がしてもったいない。 ニールの自殺は父親の責任が大きいと思えるが、親はその事実から目を背け、責任転化してスケープゴートを探している。 こうしたことは珍しいケースでもない。 客観的には親の責任に見える場合でも他を訴えて責任追及して事件を見聞きするが、もう冷静な判断ができなくなってしまうのだろう。 特に子供が死んだ場合、誰かの責任にしなければ気がおかしくなってしまうのかも。 気の毒ではあるが、厄介でもある。 スケープゴートになったキーティングの姿にやりきれない思いが募る。 保身に走った学校側や仲間をチクる生徒が腹立たしい。 キーティングの教えが何人かに通じたことは救いだが、あまりカタルシスはなくモヤモヤは残ってしまう。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-06-27 00:27:29) (良:1票) |
《改行表示》288.《ネタバレ》 素晴らしい作品だと思った。 何か心に訴えかけるものがある。 本来ならば、もっと若いうちに見て影響を受けておくべき作品だったのかもしれないが、 しかしいまの歳で見ても心に感じるものがある。 それはキーティングの言葉や行いによってである。 彼は良き教師であり、観客であるはずの僕までもが、良き授業を受けているような感じがする。 生徒の心を縛り付ける授業よりも、生徒の心を解放する授業の方が大切ではないのか。 一人一人の魂が大切なのだ。 キーティングの授業では一人一人に魂を与えた。 しかし他の教師の授業では、どうだったのだろうか? もちろんスキルは大事である。 しかし人間は「心」で生きている生き物だと思う。 「心」を縛りつけ、 一人の人間の個性、その人に秘められた無限の可能性だとかいったものを紡いでしまってはいないのだろうか。 もちろん伝統的で規律を重んじるような場所というのは美しくもあるのだ。 しかしそれとは対立するように、人間は「自由である」ことも大切なのであるから非常に難しい。 しかしキーティングは「自由」について教えてくれた。 「自由」こそは人間らしさなのではないのか。 しかし「自由」な考えは、(ある種の危険であり)集団から排除されやすいのだとも教えられた。 自由とはいっても、犯罪しろとか、何もしないとか、そういう自分を堕落させることではないはずだ。もっと上を目指すことのはずだ。 、、、父親は非常に愚かであった、といわねばなるまい。 「お前のために犠牲を払っているんだ。だから期待を裏切るな」「お前のために」「お前の為」「お前の為」って、 そりゃ自分の為だろうが、このタコ親父が~!! 「相手のため」と「自分の為」を混同すんなや! 相手が「お前の為に」とか覆い被せる様に言ってくる場合、そこに何か恐ろしい正体が隠れていると思っていい。 「世間体」で生きてきた人間ってヤツは、相手の意見を正面から聞こうとはしない。 そう、あれは確かにお父さんが殺したのだ。 キーティングの教えも素晴らしいが、 それは別に、若い生徒達の情熱と希望と張り裂けそうな感性にも少し影響された。 「いま」=それは自分の「心」。「いま」こそは自分の全て。その瞬間を強く感じて生きるのだと思う。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(吹替)] 9点(2010-10-03 01:37:24) (良:1票) |
287.《ネタバレ》 この映画は学生時代に授業サボってガラガラの映画館の中で観てました。人は常に社会という枠の中で生きている。学生なら「校則」というルールの中で生きているし、社会人になればなったで「社会」及び「規則」いうルールの中で生きている。常にルールに守られながら生きていかなくてはならないのが人間の運命である。運命は人それぞれだけど、必ず守らなくてはならないそれが生きて上で最も重要であり、逆らうことの出来ない運命に対する逆らい、自分以外の人間が決めた価値観の元で生きているのが人間なのだと私は思う。そんな人の意見に対して聞き入れる気持ちと自分の事は自分で決めると思う気持ち、自分の道は自分で見つけようというあのラストの机の上に立ち上がる生徒達、あれこそ正しく自分の気持ちに素直になり、生きることの喜びを見出そうとする気持ち、勇気を持ってすればどんな苦しい事でも何とか乗り越えられるんだというものを見事に表している。正にこの映画は「生きる」映画!苦しい時、何かに対し、答えが見出せい時、この映画を見て勇気を貰いたいと思います。 【青観】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-09-01 22:48:58) (良:1票) |
286.《ネタバレ》 ロビン・ウィリアムスは「グッド・ウィル・ハンティング」でもそうだが、先生という役柄が似合いすぎる。ラストは印象に残り、そして感動した。 【あるまーぬ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-07-21 15:58:26) (良:1票) |
《改行表示》285.《ネタバレ》 ロビン・ウィリアムス演じるキーティング先生は素晴らしい先生ですわ。名門ながら型通りの教えのつまらない学校と彼の型破りな教え、後者のほうが断然良い。「いまを生きる」この映画のテーマは今じゃありきたりだと思うけど、あながち分かってない人、分かってても実行できない人やさせない人が多いんだろうな。そう思った。 ニールがまさかの自殺。私から観てもどう考えてもニールの父親が殺したもんなのに、教師や学校のせいにする。これでラストはバットエンドになりそうだったけど、あながちそうではなかった。あのラストは後味良かった。決して全員が立ち上がったわけではないが、それがいい。感動した。 【ラスウェル】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-02-26 23:52:05) (良:1票) |
《改行表示》284.《ネタバレ》 ラストシーンの授業風景、校長が代理で授業を行う。そこへ私物を取りに来たキーティングがやってくる。キーティングの立ち去り際、生徒達が文字通り立ち上がる。笑顔で振り返るキーティング。キーティング教育によって成長した生徒達の決然とした顔。いい感じである。 しかし、その時の校長の顔に演出的残念を感じる。 あのときの校長、キーティングを睨み、「お前がいけないんだ!たちされ!」的な演技をする。これでは鑑賞者は{学校、教師、親}を悪役においてしまう。なんだかそうではないんだ。そうではなくて、学校という若者集団にエリート教育を迫っている{なんだかわからないけどより大きな社会の流れ}がいうなれば悪役なのである。校長や親は、この{なんだかわからないけどより大きな社会の流れ}に乗せるために若い彼らを封じ込めているのであって、その罪悪感を校長もあの両親も自覚していて、「我々大人はこの流れに納得していない。なんか悔しいけど、こうしてエリートになってくれればとりあえず幸福にさせることが出来る。しかたない。」というテーマで演技すれば、この映画の大人も「体制」という記号ではなく一人の登場人物になれたはず。青春映画に留まらず『カッコーの巣の上で』に並ぶ社会派映画になったのかもしれない。 キーティングは、そんな社会の流れに乗せられていく若者達を静観できなかった一人。しかし、結果は懲戒免職。要は{なんだかわからないけどより大きな社会の流れ}は、あのような先生を辞めさせられる力もある。 だからこそ、あのとき机の上に立ち上がった彼らが本当にたくましく思う。 |
《改行表示》283.《ネタバレ》 現実には自分の理想の道を選んで苦労する人間もいるし、 自分の理想の道を選んで成功して生き生きと過ごす人間もいるし、 レールの上で幸せを見つける人もいるし、 レールの上で苦痛の連続を感じながら抜け出せない人もいる。 舞台にたって、精一杯演じて、いい評価をもらえた、けれど父親は反対。 死んでも母親は何も夫に言わない、父親は一教師のせいにして納得する。 死んでも愛されなかった子供。生きるのを放棄した人間に 愛なんてなくていいのかもしれませんが、精一杯の反抗だとしたら救いがなさすぎて嫌いです。 他にも色々嫌いな部分があるんですが長くなるので省略します。 嫌いなシーンが変にリアルで、好きなシーンが変にニセモノくさくて、 この映画で全く感動できませんでした。面白くて笑ったシーンはあるので2点・・・。 ラストに大人になったメンバーがお墓参りでもして、 「いい演技だったよ」なんて言ってるシーンがあれば点数も変えてたかも。 何を見ても憂鬱にならない私が憂鬱になったのは二百の映画の中、これが初めてです。 【アオイ】さん 2点(2004-10-22 05:48:43) (良:1票) |
282.人が今生きている理由は?それは分からない。今私達は何とかしてこの社会に溶け込むために本来の自分を出さずに生きているのではないか。でもこの映画を見て、今この瞬間を後悔したくない、こんな人生を送るのが私達人間にとって一番大切なんだということを知りました。とても感動しました。 【映画大好き人!】さん 9点(2004-03-07 23:23:02) (良:1票) |
281.よくまとまった作品。しかし、名門学校の生徒は世間知らずみたいな観方には疑問を感じる。もっといろいろ考えてると思う。まじめに生きてきた生徒が破天荒な教師に感銘を受けるって構図にはどうもなじめない。マンネリだからというだけじゃなく、実際にはありえないと思うから。 【ぷりんぐるしゅ】さん 5点(2003-12-05 06:59:58) (良:1票) |