33.◆本作には伊丹映画特有の「分析」が欠けていたような気がします。主人公がなぜ「あげまん」なのか、従来の伊丹作品であれば、主人公のちょっとした仕草を見て山崎努あたりが「ほら、ああやって○○してるだろ、あれで男はやる気が出るんだ。」といったように理論的な分析をしていたところですが、それがなかった。なぜ主人公はあげまんなのか、その点が謎のままなので消化不良な作品でした。◆ただ、伊丹監督は「あげまん」を主題にはしていなかったようにも見えるのです。僕にはむしろ、政治界の本当の姿を映しだしているように感じました。ある政治家の後援会で、もらったご祝儀の金だけを抜き取り、ダンボールにあふれんばかり詰め込んで、それでも入りきらないお金を足で押し込むシーンは印象的でした。◆とはいえ、すこし粗が目立ちました。あと長いです。5点を献上させていただきたい。 【もりたろう】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-03-19 02:18:55) (良:2票) |
32.あげまんというタイトルがインパクト大で話題でしたが、その割に内容的にはガッカリな話しで面白くなかった。捨て子で何の後ろ盾もない彼女が、裸一貫ナニ1つで政治家とも渡り合い、好きな男のためにはナニもいとわない。何ともナニな映画です。 【亜流派 十五郎】さん 3点(2003-09-21 22:23:37) (笑:1票) |
31.おいしそうな名前ですね。え?ホンペンですか? はんぺんの方がおいしいですよ。 |
【あろえりーな】さん 5点(2002-01-21 04:54:13) (笑:1票) |
《改行表示》29.《ネタバレ》 お葬式からマルサ2まで、後世に残る名作&日本映画師に残る大ヒット・大ブームを連発していた伊丹十三監督&宮本信子主演の、超期待作『あげまん』。ちょっと照れくさいタイトルもインパクトが大きくて、もうね、公開前から『今回は伊丹十三が監督だし、絶対面白いに違いない』って、日本中が期待していた作品。だった。公開されると、あれれ?イマイチ盛り上がってないぞ?と。観た人の感想も『うぅ~~ん…』って感じ。 期待が高すぎたために期待外れ感が強く、また前年の伊丹印の『スイートホーム』と本作の2連続の不発で、伊丹映画ブームは一気に落ち着いた印象。 当時45歳の宮本信子。彼女が中学生(声は若いけど宮本信子だよな?)から大人までを演じているのが無理がある。もちろん魅力的な女優さんだけど、男をメロメロにする芸者さんにはとうてい観えない。タンポポであれ亮子であれ、普通のおばさんが、ちょっとした仕草や丁寧な描写で、徐々に女性としても魅力的に観えてくるのが伊丹映画の面白さだったけど、本作のナヨコは最初から観る側が『ナヨコは魅力的な女性なんだな』って思いながら観ないといけない。 そして肝心なナヨコ=あげまんの部分。男にどう幸運をもたらすのか、そしてそれがどんな類の幸運なのかが、観てても全っっ然わからない。最初の夫・多聞院が坊さん世界でどう出世したのかがサッパリわからない。結婚して3年(65歳の若さ)で死んでしまうのも、いくら出世したって、良いんだか悪いんだか… 主水は浮気も続けるし、出世のためにアッサリとナヨコを捨てて元サヤに戻るし、主人公としての魅力が… 主水が支店長になって、最初の挨拶でビシッと決めたのは格好良かった。ここから映画も面白くなっていくのかと思ったら、業績アップは文字で説明のみ。具体的にどう成績が上がって、ナヨコがどう影響を与えたのか、相変わらず描かれない。長編映画のデキの悪い編集ダイジェスト版を観てる気分。 【K&K】さん [地上波(邦画)] 4点(2024-01-08 13:26:55) |
《改行表示》28.《ネタバレ》 終始タバコが気になる映画でした。 主水はいつでもどこでも煙草をスパスパ。幼稚園児の集団に絡んで行っても手から火のついた煙草を離さない。 人から質問されて回答する時も、わざわざ煙草を取り出し火をつけて、スー、プハーと煙を吐き出してから一言。(この変な間はなんだ?) ウエディングドレスの衣装合わせルームでもスパスパ。他のドレスに匂いが付くだろうに。。。 ラストは橋の上で火のついたタバコを足元にポイ捨てし、それを踏み消してナヨコと寄り添う後ろ姿で少しカメラを引いてエンディングだが、足元のたばこの吸い殻がずーと映っていて、せっかくのラストカットでその白く細長い異物がひと際目立ってましたね。 他の登場人物も煙草スパスパで、そういう時代と言えばそうなんですが、今思えばとんでもない時代だったなあと感じた映画でしたね。 【リニア】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2023-06-11 15:19:34) |
《改行表示》27.《ネタバレ》 伊丹監督は作中にて、自らの妻である宮本信子を「良い女だ」「美人だ」と褒めさせる事が多いのですが、本作は「妻を賛美する為に撮った」という側面が、最も強い映画なのではないでしょうか。 「やりたい事、全部やってごらんなさいよ」 「ダメだって、良いじゃないの」「一文無しになったって良いじゃないの」 「貴方くらい、私が養ってあげるわよ」 これらの台詞って、きっと監督が奥さんに言ってもらいたかった事、あるいは実際に言われたり感じ取ったりしたメッセージなんじゃないかと思えて、微笑ましかったですね。 「人間にとって、人間を自由にするくらい面白い事はない」 という台詞もまた、映画監督である自らの価値観を示した一言だったのかと思えたりして、興味深い。 映画全体としては、主人公が売春したと誤解されてしまう件と、次期首相候補の政治家と対決する件、二つのクライマックスが終盤に立て続けに起きる形になっている辺りが、やや忙しない印象を受けましたね。 全編に亘って「伊丹節」とも呼べそうな、独特の楽しい雰囲気が漂っているのは間違いないのですが、肝心の山場に差し掛かっても、どうにも気持ちが盛り上がらない。 主役の男女二組が復縁するハッピーエンドに関しても、ちょっとオチが弱かったみたいで (えっ、これで終わり?) と拍子抜けしてしまったのが残念です。 それでも、タイトルとなっている「あげまん」の説得力というか (こんな女性が傍にいてくれたら、自分も色々と成功出来るんじゃないかな……) と感じさせるだけの魅力を、主人公がしっかり備えている辺りは、お見事でしたね。 個人的好みとしては、序盤における「恋人探しの香港&ヨーロッパ旅行」の件が、妙に楽しそうに思えたもので、そちらを主題とした映画も観てみたかったところです。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 5点(2016-06-30 04:27:38) |
《改行表示》26.《ネタバレ》 一人目の旦那が無くなった時点でお義母さんから『あげまん』認定! そう、タイトルが出る前に、すでにあげまんなのであります! そして以降はあげまんをめぐる男達の争奪戦に終始します。まぁアガっていくさまは痛快だったりしたのでそれなりの爽快感はあったのですが、翻弄されるナヨコ自身の幸せについては深くは語られてなかったように思います。 それこそ誰でもいいのか?みたいな。 それにしてもこの言葉も一般に認知されるものになったし、伊丹監督ってのは偉大ですね。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-05-24 23:15:05) |
《改行表示》25.結構おもしろいし、好きな映画。あげまんと呼ばれる女が男に尽くし、尽くされた男は運が向き地位や名声をえる。男が女を捨てるとたちまち運は見放され転落する。そのようなダメ男の危機にも、身を挺して男を救う、本当にいい女だ。 監督の伊丹さんが、俺の女房は本当にいい女なのだといっているかのよう。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-09-30 05:31:06) |
24.当時、男性陣の揃いも揃った身勝手さに、憤然としたものです。今はそれに加えて、都合のいい女で悦に入るナヨコにも共感出来ません。男女問わず、上がるも下がるも自分自身。「それ」にすがるさもしさが何ともはや。着眼点が陳腐な上に観察眼も見るべきものがない伊丹監督にしては凡庸な作品です。 |
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【にう】さん [地上波(邦画)] 4点(2008-10-07 00:28:31) |
22.《ネタバレ》 伊丹十三監督の映画のヒロインといえば自らの妻でもある宮本信子だが、本作では付き合う男たちの運気を上げるあげまんと呼ばれる女性を演じていて、伊丹監督が自分の妻はこんなに魅力的なんだぞという声が聞こえてきそうだが、主人公のナヨコを軸に見るとこの主人公がはたから見るとそこまで魅力的に感じないし、いくら伊丹監督の作品とはいえ、宮本信子(役者自体は決して嫌いではないのだが。)がこういう役を演じるのはミスキャストのようにも思え、ナヨコの男性遍歴の部分だけ見ると伊丹監督が自分の妻を賛美するだけの映画に終始していて、伊丹監督らしいキレはあまり感じられない。しかし、政界の内幕ものとして見るとけっこうリアルに描かれていてそこそこ面白いものになっていてそこはいかにも伊丹監督らしい。でも、伊丹監督の映画の中ではやっぱり凡作の印象が強く、ラストもなんか物足りなさが残った。津川雅彦の役名が鈴木主水というのは劇中でもナヨコが侍のようだと指摘しているように必殺シリーズの中村主水(藤田まこと)を名前を聞いただけでつい思い浮かべてしまうが、ひょっとしたら津川雅彦が必殺シリーズの常連であることを意識しているのかもしれない。初めて見た時もそうだったのだが、総理役でワンシーン出演の東野英治郎がかなり老いを感じさせていて、もちろん役の上だけかもしれないが、ひょっとして晩年の本人もこんな感じになってたのかなとつい思ってしまった。(2022年7月30日更新) 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-04-18 18:15:27) |
《改行表示》21.《ネタバレ》 女優としての宮本信子さんは好きなのですが、女性としてのフェロモン系はちょっと無理があったかなぁ。。。 でも、もりたろうさんの投稿を読んで納得です。伊丹十三監督は、そう描きたかったんだと思えば分る気がします。津川さんも好きだなぁ~。 【お好み焼きは広島風】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-04-01 11:07:19) |
20.結構、期待ハズレだったのを良く覚えている... 【コナンが一番】さん [映画館(邦画)] 3点(2004-07-06 12:25:50) |
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18.二作目はさげちん(うどん映画)で俺が引き継いでやる。十三よ安らかに・・・。 【モチキチ】さん 4点(2004-04-16 12:22:37) |
17.昭和40年代につくられたのならばアリな作品だと思います。平成の御世に、なぜ、本作をつくらねばならなかったのかが理解に苦しむ。ビデオで数百円出して観る分には十分ですし、テレビでただで観る場合にも十分な出来の作品なのですが、当時、映画館に千円以上出して観に行った時にはため息しか出ませんでした。 【伊達邦彦】さん 5点(2004-02-23 17:43:45) |
《改行表示》16.なんてこた無い映画だけど、見てる間は楽しめます。 (ビデオ) 【zero828】さん 6点(2004-02-23 02:00:12) |
15.うーん・・・。宮本信子を主演にという主目的を持っているのはわかるのですが、役と乖離せずチャーミングに見せることのできたギリギリの作品ではなかったでしょうか?マルタイではちょっと完全に無理がありますね。このころの伊丹映画はキャストのそれぞれの演技をみるのが楽しいですね。 【神谷玄次郎】さん 5点(2004-01-03 22:37:07) |
14.芸者姿の宮本信子しか印象に残らない作品でした。ワクワク感がないからなのかな。 【オオカミ】さん 6点(2003-11-25 17:23:35) |