《改行表示》72.《ネタバレ》 ちょっと軸がぶれているストーリー構成は賛否両論ありそうですが、はっきり言って面白いです。ともすれば重くなりそうなテーマを、ここまでエンターテイメント風味、いや、イーストウッド風味に仕上げてしまう手腕はさすがです。 エベレットのプライベートな問題に関する掘り下げ・描写に割いたウェイトが、大きすぎですね。ビーチャム親子とエベレット親子の対比を映し出したかったのかもしれませんが、今作においてはそれが上手く機能しているとは思えません。唯一のマイナスポイントと言えばそこくらいでしょうか。 ふたつの家族関係がうまく対比・リンクさせきれなかったため、『冤罪を晴らすストーリー』と『エベレット記者のプライベートなドラマ』の二本の軸ができてしまっています。プライベートパートも結構な力の入れ具合。そのため、ますます本筋のストーリーの邪魔に感じてしまうのかもしれません。いっそ添え物的に、もっとライトにポップに扱っても良かったんじゃないでしょーか。 ビーチャムとその家族の描写はパーフェクト!娘や奥さんに別れを言うシーンは、涙が止まらないです。個人的にはこの作品の一番の見所です。『涙活』です。奥さんの泣きの演技は終始胸を打ってしょうがないです。『涙活』です(笑) この家族のシーンがエベレットの捜査と交互に映し出されるため、観ている私達は、完全にビーチャム親子の味方です。だからこそ、そこからの死刑執行シーン、そして、薬が減っていくときの映像・演出が、尋常ではない緊張感を生み出しているのでしょう。やはり冤罪を晴らすストーリー一本でいってほしかったなあ。 ハラハラドキドキ、それでいて涙をさそい、編集者とのかけ合いトークでは笑いもさそう、、、ラストは完璧。上質のエンタメムービーです。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-05-03 20:18:50) (良:1票) |
71.《ネタバレ》 冤罪や人種差別など重いテーマを扱っている割に、中盤までは気軽に見られる内容です。後半は一気に緊張感が高まり、ドキドキしながら見てました。イーストウッドは見せ方、まとめ方がうまいですね。 【モリー】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-08-02 16:31:44) (良:1票) |
《改行表示》70.《ネタバレ》 黒人の死刑囚の冤罪を暴く記者役にイーストウッド。そこそこ社会的ながらもやっぱりアウトロー。デカイ銃じゃなくて裸の銃(ガン)を撃ちまくりです…がコメディではありません。ちゃんとサスペンス仕立てにはなってます。 でも焦点がどーにもボケちゃってるような気がしてなりません。陰謀ってわけでもないし、アクションがあるわけでもない、堕ちていく主人公は事件とは無関係に自業自得なわけで…。なんだかなぁって感じです。刑が執行されるまでのドキドキ感はよく描けていたと思いますが、そこだけが見所だったような…。でもそれってわたしたちの良心に頼ったような盛り上がりで、映画としてはどーかなぁ。 【ろにまさ】さん [地上波(吹替)] 4点(2012-12-06 23:06:42) (良:1票) |
69.やっぱりラストはハラハラしたなあ。刑務所所長の手がかすかに震えてるとこなんかもいいですね。内容的には考えさせられる要素は沢山あるのに、割と軽妙なタッチで描かれていて、最近絶好調のイーストウッド作品の序章のような感じ(前から傑作はありましたけどね)。職場での上司との会話も軽くカオスで笑ってしまう。サスペンスでもやはりユーモアは必要だなあ。娘の年齢がイーストウッドと比べると若すぎない?と思ったけれど、wikiで見たら彼女、イーストウッドの本当の娘だったんですね。おみそれしました。 【ゆうろう】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-12-11 23:59:55) (良:1票) |
68.今夜死刑を執行されようとしている囚人が、実は無罪なのではないか、と、ジジイなのにプレイボーイで敏腕のイーストウッド記者が奔走するオハナシ。たった半日で真相に辿り着けるのか、というサスペンスなんですが、とは言えイーストウッドが当の囚人に面会するのは映画のほぼ半分くらいのところ。そこは敏腕記者なので(というか亡きオネーチャン記者がすでに手がかりを掴んでいるので)残り半分でも簡単に解決!と思いきや、映画の残りのさらに半分で、手がかりを失い、さらにはこれまでの悪行がたたって妻からも三行半、どうしようもなくなってしまう。そう、やっぱりイーストウッド記者は「遅れてきた」のです。浮気に励み、気ままに取材にのめり込み、家族をないがしろにし、映画の前半をムダに費やして、それらの挙句に、この囚人が無実だという感触を持ちながらもはや手遅れ、という次第。「過去」の犯行の様相が異なる映像で繰り返し描かれ、徐々に明らかになっていきながら、「現在」はモヤモヤと膠着状態に。処刑まではもう時間がない・・・そしてここからがサスペンスの見せどころ。イーストウッドの男気の魅せどころ。「魔のカーブ」や「知り合いの変な浮浪者」など、映画前半の素材を織り込んでみせるのも、なかなかシャレたサービス。アクションは抑え気味ですが、充実感はしっかり味わうことができました。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-05-07 14:27:51) (良:1票) |
《改行表示》67.私やっぱりイーストウッドの映画って好きです。 これって人種とか死刑制度とか扱っているけど完璧な人間ドラマ、二組の夫婦の対比が焦点のような感じ、大作でも秀作でもないんですけどね。 黒人一家は全てを取り戻し、エベレットは無くした。無実の男が黒人である必要があるのかどうかとも思ったけど、でもこれがイーストウッドなんだなぁ、彼らしい作品ですね。顔に刻まれたシワが人生を物語るといったらこの人ですね、アメリカ人だけどわびさびを感じる人です。 ただ申し訳ないんだけど、ダイアン・ヴェノーラの主人公の奥さん役って魅力ないですね、いつも邪魔に感じちゃうわ。おもちゃ屋のルーシー・リューがなんか可愛かった。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-02-10 14:15:20) (良:1票) |
66.《ネタバレ》 2つの物語が進行します。とある受刑者の罪状に関する疑惑を解く事と、主人公のプライベートな問題。ただ、この2つが最後までリンクしないのに同列に扱ってしまったため、中途半端な作品になってしまいました。この題名でいくのなら、プライベートな問題は切り捨てた方がよかったんじゃないでしょうか。 【きゅー太】さん [DVD(吹替)] 3点(2008-05-22 20:35:28) (良:1票) |
65.まさにクリント・イーストウッド監督がつくる映画といった感じ。何でもかんでも下層に黒人を持ってくるのはそろそろやめて欲しい。白人が黒人に救済される大衆映画がまだ一本もないのはどうかと思う。 【あるまーぬ】さん [地上波(吹替)] 7点(2007-07-31 16:59:21) (良:1票) |
64.サスペンスにおけるかなり強引な展開(解明が神がかり的)に少し面食らいますが、最後は助かるだろうとは思っていても、あのギリギリ具合にはハラハラさせてくれます。イーストウッドはここらへんの演出が大変上手いですね。多分現在のイーストウッドを見ても分かるように気持が非常に若いんだと思います。でもやはりベッドシーンとかはもうイエローカード。あの小さい子のパパ役もNG。それともお爺ちゃんとは呼ばれたくないのかな?とにかく作品の完成度はなかなかいいと思います。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-07-20 14:41:17) (良:1票) |
63.社会派サスペンスという感じだけど、どっちかと言うと、世間からつまはじきされてる個性的新聞記者の正義への執着物語です。こういう役柄は、ポール・ニューマンのような役者がピッタリなんだけどな。イーストウッドは歳の割りには肉体派のイメージで、いつ、上司をぶん殴るのか、という期待を抱かせます。家庭からも会社からも見放されているのに、悲壮感を感じさせない。泣き言も現実味がない。でも、全体的に雰囲気は伝わってきたし、終わり方は、イーストウッドの美学が感じられて良かった。 【パセリセージ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-19 12:56:32) (良:1票) |
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62.イーストウッドのあのダルイ演技はもう一級品ですよね。そのダルさをとても生かした良作品だと思います。ハラハラさせられる場面、なんとなく考えさせられるようなセリフ、コメディタッチのやり取り、そしてホノボノと優しい気分にさせられる場面、それをイーストウッドがうまく包み込んでいるような感じでしょうか。冤罪をテーマにした作品としては真犯人をもう少し取り上げてもよかったかなぁ?という感じもしますが、これはこれでいいのかもしれません。十分楽しめる作品になっています。 【epitaph】さん 8点(2004-04-13 20:30:05) (良:1票) |
《改行表示》61.ジェームズ・ウッズとクリント・イーストウッドのやり取りの妙、同僚や家族とのやり取りも、何気ないけど味がある。 それに対比させて死刑囚の恐怖とその家族の悲哀。 死刑囚と記者が偶然からたった12時間ほどの関係をもち、事が解決した後また別の人生を歩んでいく。 街で一瞬目が合い、ちょっと手を上げてお互い去っていく。この演出は正解だと思う。 死刑囚と記者がその後家族ぐるみの交流を・・なんて臭い展開になってたらこんなに評価しない。 全体通して抑制が効いていてベタベタしていないのが良い。 ちと誉めすぎかな。クリントファンなんで失礼。 |
60.《ネタバレ》 イーストウッドもまた、天使のようにウインクができる人である。そんな人は、アメリカじゃあきっと絶滅種なんだろうけれど。観処はいっぱいあるが、特にラストの、ひとり去っていく彼の後ろ姿には、ホント痺れました(『捜索者』へのオマージュ?)。ところで、死刑囚と娘の最後の会話には、わんわん泣けるのに、妻との会話には一向に泣けないのは、一体どうしてなんざんしょ? 【なるせたろう】さん 9点(2003-09-27 15:51:34) (良:1票) |
59.死刑囚の家族との別れは、何度見ても胸がしめつけられる。信仰を得たという彼の表情はとても穏やかで、「いつも傍にいるからね」と娘と離れてしまうシーンや、妻と離されるときに「神のご加護を!」と搾り出すように叫ぶシーンにぐっときてしまった。イーストウッド演じる記者の「鼻」はいくらなんでもすごすぎ、と思わなくもないが、映画としては半日の間に見落としていた事実が急ピッチで明らかになる(しかもその間に動物園に子どもを連れて行き、離婚騒ぎにまでなる)という恐ろしい一日があっても悪くはないかな、と思う。 【あでりー】さん 8点(2003-06-05 20:58:25) (良:1票) |
58.ストーリーの進行にイーストウッドのスケベっぷりは、邪魔でしょうがない。何か、意味あるの?でも、イーストウッドは凄く好きなんでしょうね、こういう演出。 【叫真】さん 2点(2003-05-07 19:49:22) (良:1票) |
57.イーストウッド映画の傑作!!と言いたかった・・・原作は良かったけど、もうちょっとキャスティングと全体の雰囲気を盛り立てて欲しかったと思う、とてぇ~も口惜しい作品の1つとして評価します。本当にストーリーは良かったんですよ!最後まで見て、はじめて覚えるあの「良かった~」と心温まる快感!そして何よりも、イーストウッド自身が作曲したというエンディング曲が最後の占めが完璧なものだった。この曲の評価を+2として、作品全体のポイントを7点! 【福田水明】さん 7点(2003-01-23 19:39:20) (良:1票) |
56.《ネタバレ》 30分程度カットされたものを視聴(過去に一度見たような記憶があるのだが)。謎解きサスペンスというよりも死刑や冤罪といった司法制度や黒人差別等々の諸々社会問題を批判的に扱いつつ、重くならないように軽いタッチでエンタメ風に描いているのは好みが分かれるだろうが、良くも悪くもイーストウッドらしさが感じられ、無難によくまとまっている印象。ただし、ペンダントであっさり犯人特定できちゃうのはちょっと安直という気も。 |
《改行表示》55.《ネタバレ》 晩年は監督として評価され、軒並みに名作を生み出しているわけだが、本作はまぁ、外れとは言いませんが冤罪ストーリーをかき消す主人公のだらし無さが先行。 もっと硬派で直向きに命の尊さを訴えられるキャラならまだ響く。 イーストウッドの自作自演じゃしょうがないが、そこが、もったいない。 |
《改行表示》54.だから世の中のどれほどの人がじーさんイーストウッドの濡れ場を見たがっているというの。女好きなのはいいとしてもこの人の作品の私物化ぶり、本作は特に目に余るわあ。えん罪晴らしの本筋そっちのけで主人公のキャラ描写ばっか丹念に時間割いてる。まさに「俺様」の映画。 もっとも、クリントイーストウッドという役者は「いつでもどの作品でもクリントイーストウッド」なのですが、熱心なファンに向けてのみ映画作られてもね。 劇中の奥さんと子どもの、妻子に見えない感がすごい。どう見たって孫をあやす爺ちゃんではないですか。なんで無理やりこんなキャスティングするの、と思ったらえっ実子?!それはそれで作品私物化度が上がるなあ。 とまあイーストウッドファンでもないわたしはストーリーを脇に除けるほどに存在を主張してくる主人公に少なからずイラっとしました。話もたいがいご都合良すぎですし。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-02-02 00:05:44) |
《改行表示》53.《ネタバレ》 クリントじいさんのあのすけべ具合がどうもしっくりきませんなぁ。も少し硬派な不良でいて欲しいです。 でも映画自体はとってもハラハラ出来るし、テンポ良しで上質のエンターティメントですな。 ビーチャムの奥さんと娘に一番泣かされたので、最後一家が幸せそうにしてるだけでオールオッケー! 【jetter3】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-19 23:46:35) |