294.《ネタバレ》 アルパチーノがまるでソクラテスのように「魂への配慮」を説く一方で、アルパチーノ自身が「腐った社会」に嫌気がさし死のうとしている。それに対してチャーリーは「踊ればよい」と諭す。中高年が若者に対し「大人になれ」と言ってみたり「善く生きろ」と言ってみたりしてアレコレ説教垂れるのは仕方のないとしても、自分自身は「魂への配慮」をしているのか?という問い。最後は中高年が若者を救った格好だが、他方で校長のような中高年もいるという「腐った社会」の現実があることも忘れてはならない。若者にも中高年にも各々に生きることの難しさがあることを教えられる。腐った社会で絶望せずに生きていくため、大人になりつつも魂への配慮を忘れず、かつ踊る事ができれば言う事ないんだろが・・・。 |
《改行表示》293.《ネタバレ》 10年以上も前に見た映画でDVDにて再度鑑賞しましたが、面白かったです。わかりやすく後味の良い映画はやはり好きなようです。 【再鑑賞】タンゴのシーンが素敵ですね。。。ふと誰だっけ?と調べたらガブリエル・アンウォーはドラマ「バーンノーティス」のヒロインだったのですね、全然気が付かんかった。。。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 9点(2023-06-22 11:01:22) |
《改行表示》292.パチーノの迫力を存分に活かした脚本だと思った。チャーリーも気の弱い優等生を演じられる上手い配役だと思う。 退役軍人の特殊な話かと言うと そういう訳でもなく、会社で第一線で働いてきた人が 引退後にどれだけ虚しくなるかという、結構普遍的な内容とも考えられる。 ただ題名がラブ・ロマンスっぽくて合っていないのではないかと思う。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-09-14 09:52:20) |
291.長い映画史でも、絶対に吹替えで観てはいけない映画がいくつかある。その一つが本作だ。なぜなら、あのアルパチーノの大演説は、その言葉の意味以上に、声そのものの響きが心を打たずにおかないからである。もし吹替えで観たなら、その感動は半減する、と断言しておく。 以下は余談ながら。 盲目という設定、チャーリー、名曲「ラ・ヴィオレテラ」。そう、本作は名作「街の灯」に対する恋文でもある。 もう一つ、チャーリーを演じたC・オドネルについてコメントしておく。彼の抑えた名演技がアルパチーノの良さを余すところなく引き出した、と言っても過言ではない。アルパチーノのアカデミー主演男優賞に対して、C・オドネルは私の心の中ではアカデミー助演男優賞。いつまでも、記憶にとどめておきたい。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 9点(2021-09-03 19:01:41) (良:1票) |
《改行表示》290.私のアル・パチーノのイメージと 少し違うなと感じて観ていた。 スケアクロウや狼たちの午後の 若い時のイメージから抜けられないのだろうか。 年齢を重ねてきた男が身に着けてきた カッコ良さは感じるのだが、 タンゴのシーンしか記憶に残っていない。 何が悪いのだろうか、何が足りないのだろうか。 そんなことを見終わってしばらく考えていた。 【プエルトガレラ】さん [DVD(字幕)] 6点(2020-10-11 23:19:35) |
289.《ネタバレ》 話の中身は私大好物です。偏屈爺さんと貧しい純真な青年との心の交流。抜け殻になったと思い自殺しようとするフランクを止めるチャーリー。そこをドラマの梃子としてご存知有名なラストのフランクの一大スピーチへと流れ込みます。脚本の構造・中身は申し分なく完璧だと思うのですが、なんか演出のテンポが今一つスムーズな感じでなく、もうちょっと見易かったら1点プラスなんですが。それでもフランクのスピーチのところは感動したい時に何度も繰り返し録画したのをを見てしまいます。「俺は岐路に立った時、正しい道を選ばなかった。それは険しい道だったからだ。だが、チャーリーは正しい道を選んだ。それは品性を養う信念の道だ。彼に旅を続けさせてやろう」いいですね~。特に芸能も政治も二世とかの苦労知らずのやつらが跋扈しているこの国で生活しているとこのシーンはちょっとしたカタルシスを覚えさせてくれます。拍手。 【エリア加算】さん [地上波(字幕)] 8点(2020-09-19 22:38:16) |
《改行表示》288.《ネタバレ》 ちょっと長いけど、なかなかいい映画。ほっこりします。 ラスト30分くらいがすごくよい。終わり方もよかった。 タンゴを踊る女優さんとっても美しい! 【まっか】さん [DVD(字幕)] 8点(2019-05-06 11:49:42) |
《改行表示》287.名作と呼ばれるにふさわしい内容で、見る者に感銘を与える映画。「Whoa!!」アルパチーノ演じる偏屈な退役軍人が、次第に心を開いていく様を見事に演じきった。心の闇を取り除くことができなかった男が、人間としての誇りを取り戻していく。…とここまで書いたらそれはそれは高得点だろうと思うけれど、評価は7点。だってアルパチーノのオッサンが、どれだけ自分に自信を持って心を開いても、それはただ真人間に戻っただけ。今まで人に迷惑をかけた罪ほろぼしにはならないと思う。前半部分の、人を卑下し、見下ししきった態度には閉口。普通の大人相手なら、彼の親戚のような白い目でみられても仕方が無いんじゃないか。という思いで見ていたので、正直言ってあまり良い気分で見られる作品ではなかった。ただ皆さん仰るように、全体的に見れば良い映画だと思うし、タンゴを踊るシーンや最後の演説など頷かせられるシーンも多かった。生徒総立ちでの拍手のシーンも私は肯定的。テレビで見て1時間近くカットされていたので全部を見てみたい。 (2019.3追記)開始10分で見るのが嫌になった。長すぎるし、肌に合わない。 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2019-03-12 20:39:19) |
《改行表示》286.《ネタバレ》 年の差を超えた奇妙な心の交流、名作です。 名場面はいくつもあるもののやはりガブリエルアンウォーとタンゴを踊るシーンはあまりにも良すぎる。 付き人が人生の教科書ってすばらしい。生きる意味を見失っている若者に見せてあげたい。 アルパチーノの力強い演技はこの作品以前より疑いの余地がないものの 盲目軍人という難しい役を演じ切り見事7度目のノミネートでアカデミー男優賞を受賞。 あらためて世間的にも認知されたことでしょう。夢の香りは視聴者にも十分感じました。 |
《改行表示》285.《ネタバレ》 終盤の予定調和感はありつつも、最後の子供たちとのやり取りにはジーンとなるものがありました。その後の彼の人生が良いものになっていくだろうと感じられました。 印象に残ったのは弟家族に訪問したところ。親族の中佐に対する冷ややかな空気感がプロの映像だなあと感心させられる。 孤独について言及した作品ですが、中佐は駄々をこねている様に見えてしまうしチャーリーはただ馴染めない仲間と付き合っているだけで、表層的な孤独の表現に収まってしまっているので物足りない印象でした。障害が無くても友達がいなくても誰でも感じるような人間の根源的な孤独についてまで伝わるものは無く少しの残念がありました。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-08-14 19:16:22) |
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284.名門校ではあり得ないような低レベルの告げ口強制公開懲戒委員会ですが、クライマックスを際立たせるためなんでしょうね。何でも庇えばいいってもんでもないですが、演説シーンは何度見てもグッときます。真実を伝えるべきか庇うべきかの道義的基準は難しい所ですが。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-08-05 21:18:28) |
283.きちんと作りこまれた話で好感が持てますが、この題材で2時間半は長過ぎです。もっとコンパクトにまとめてくれたら、名作認定だったのですが。 【Olias】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2018-07-04 21:35:29) |
《改行表示》282.《ネタバレ》 アル・パチーノの名演技に感動した作品。 それまでの演技のエネルギッシュさに、気品と哀愁を備えた、言ってみれば重戦車のような強さと迫力が備わり、 万人の心を打つ演技で見事オスカーも獲得した記念すべき作品。 タンゴのシーンとクライマックスの演説シーンは、これからも何度も見返すことでしょう。 ”彼に旅を続けさせてやってくれ” ”彼を壊すのでなく、守ってあげてくれ” 逆境や苦難を乗り越え、年齢を重ねてこそ光る台詞。長年オスカーを獲得できず、一時は映画界からも遠ざかり、辛酸を舐めたパチーノだからこそ響く台詞だったとも言えます。 名演技とは何か、名優とは何かを存分に教え、伝えてくれる素晴らしい映画です。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2018-05-05 19:59:46) |
《改行表示》281.《ネタバレ》 アル・パチーノの演技に引き込まれました。 彼の演技が醸し出す適度な緊張感が2時間半という映画の長さを忘れさせてくれる。 終盤の啖呵を切った場面も清々しい爽快感を与えてくれる。 いい映画だったなあと思います。 お見事。 【2年で12キロ】さん [インターネット(字幕)] 9点(2018-02-03 22:40:55) |
280.アル・パチーノって不思議な俳優だ。出演するだけでその作品の質が高くなる気がする。そのアル・パチーノ出演作の中でもお気に入りなのがこの作品。クリス・オドネルも結構良かったんですけど、やはりアル・パチーノは別格。アル・パチーノ演じる主人公の魅力的なこと。魅力的なこと。誇り高く一本ずーんとでかい芯が通っている。最後の演説のシーンを見るとアル・パチーノの凄さを改めて見せ付けられた気がします。あと、皆さんお勧めのガブリエル・アンウォーとのタンゴのシーン。文句なしの名シーンですね。いやー。良い映画 【シネマレビュー管理人】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2018-01-21 23:41:15) (良:1票) |
279.ポル・ウナ・カベーサを踊る姿はパチーノ名場面集の中のナンバーワンのシーンです。「足が絡まっても踊り続ければいい」何もかもが嫌になり、生きていても仕方がないと自暴自棄になりそうな時、何時もこのシーンとこの台詞に助けられます。そして色気の漂うパチーノに、幾つになっても、オンナを捨てた醜悪な女性にはなってはいけないと戒められます。【2017.8.5追記】この度劇場での鑑賞が叶いました。将軍への昇進が叶わず魂が潰れてしまった者の苦しみが胸にささります。自分が出来なかったからこそチャールズには正しい道を進んで欲しい思いの強さに喝采。フランク・スレイドはパチーノにしか演じられない事を改めて実感しました。 |
278.アルパチーノ登場の第1シーンを見て即、こりゃ良作だと直感。自分がチャーリー系ということもありこっちは即チャーリーに感情移入してしまって、フランクに圧倒されぱなしだった。女性を口説くのが上手いそれだけの話術を持っていると振っておいての、ラストのシーンの説得力。その迫力、こっちまで息を飲んで見入る。素晴らしかった。話の内容も。まさしくこれぞカタルシス。校長の憎まれ口も演技演出もそれを盛り上げた。ジョージ見て、フィリップシーモアホフマン似、みたいだなあと思ったら当人。若すぎる。びっくり。この作品に関しては絶対字幕、とにかく、この作品はアルパチーノの演技が全て。アカデミー賞当然。おめでとう、ありがとう、アルパチーノ。フーアー!。 【タッチッチ】さん [DVD(字幕)] 10点(2017-07-28 20:58:31) |
《改行表示》277.《ネタバレ》 アル・パチーノは本作で主演男優賞を受賞しましたが、私の個人的意見としてはカリートの道のほうが彼らしく、そして哀愁もあって美しくて主演男優賞に相応しかったように思いました。 さてこの映画、パチーノの力の入り具合に反して内容がイマイチ伴わない映画だったと思います。パチーノの貫禄が消えずに残ってしまっており、ただの頑固ジジイに見えない点が残念でした。(何かやってくれそうな雰囲気なのにラストは大人としては至極普通の演説でした) 結果的にパチーノの成長物語だった訳ですが、この映画を高貴なものに高めている一翼に女性好きの表現の仕方があります。香りで女性を見抜けるのは素晴らしかったと思います。でもパチーノの人間性の深みには繋がっていないように感じました。 【アラジン2014】さん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2017-04-09 11:43:33) (良:1票) |
《改行表示》276.《ネタバレ》 大勢が観ていて、そして高い評価の映画。 1992年だから、もう25年前の映画。 ではあらすじ。 口汚く目の見えない元軍人(中佐)が、高校男子(高潔な苦学生)とNYで数日をすごす。 苦学生の目的は介護のアルバイトのお金(300ドル)で、元軍人の目的は自殺。 元軍人は人生に絶望しており、苦学生は退学の問題をかかえていた。 演出と演技がとても良いので、安心して観ていられる。 だが、元軍人の男が最悪である。暴言ばかり吐き、周りからすごく嫌われている。 それに盲目なのに、高級車(試乗車)を運転しスピード違反をする。同乗者がいるのに。 元軍人は実は良い人なのは分かる。 だが、どう考えても自己中心的な嫌な奴。 もし自動車事故を起こしていたら、どうするつもりだったのか。 この男、現実にいたら正真正銘のダメ男だし、自殺して悲しむ者はいないだろう。 だがこれは映画。映画だから楽しめる。 だから、(このサイトで)とても評価が高いのだろう。 ラスト、正義の演説と正義の結末。観客は満足するのだろう。 だが現実の組織(学校や企業)では、この映画の最終判決の「逆ばかり」。この映画の中の校長や有力者の態度が、現実では正義であり、そして金持ちが一番偉いと考えるのが現実の日本社会だろう。 だから、日本のこの映画サイトで評価が高いのは「おかしいな~」としか思わない。 「現実は長いものには巻かれろよね~」 「だけどこれ映画だしね~」 という前提で日本の人たちは毎日暮らしている。 だけど人間の理想は、この映画のような結末なのだろう。 だからこの日本の映画サイトで、この映画が、大勢から高い評価なのだろう。 最後に……二時間半と長いが演出がとても良いので退屈しないし面白いから、実は割と好きな映画。 退役軍人にはユーモアがあって、とても面白いキャラクターなのである。 【激辛カレーライス】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-01-20 17:04:49) |
275.《ネタバレ》 この映画を観た後、思ったこと。この国(アメリカ)は何て手強いんだろう、てことだった。戦争で手足を奪われたり、悲惨な光景を目の当たりにしてきたアルパチーノ演じる軍人が最後、生徒たちの前で言った「一番悲惨なのは魂がつぶれた人間」という言葉に、生徒たちの多くが拍手を送る光景を見て思った。映画だけど、支持されてる映画ってことは共感されてるってことだ。1990年代の映画だが、エリート校の生徒たちがこのような考えをもって大人になるのだとしたら、2010年代の暗礁に乗り上げたようなアメリカではあるが、地下に脈打つ国民の魂は死んではいないってことかもしれない。でも中東との戦争で変わったかな?でも根っこはこういう国民性だよね。日本のエリート校はどうだろう?陰惨ないじめなどのあるこの国で、果たしてこのアメリカと伍する国民性を持ちうるか?そう思った。しかし偏屈な盲目軍人をアルパチーノが見事に演じていた。この人の愛すべき老人になろうとしない毒舌に、最後は皆が拍手を送るんだなぁと微笑ましく思った。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2016-08-28 22:17:28) |