《改行表示》120.《ネタバレ》 ライトスタッフに不器用なロマンスを絡めたようなお話、地味と言えばこの上なく地味なんですが、えてしてそういう映画は映像がスゴかったりする訳で、アニメーションのこの見事さには驚き、呆れ、圧倒されます。 この、立体感。一部のシーンではCGを援用したらしきメカニックな動きも見られますが、手描きでこそ感じられる、立体感の危うさ、みたいなものも多分にあったりして。 緻密さと誇張との、せめぎ合い。 で、まあ、最後は宇宙に行って、人間なんてちっぽけだよねえ、と。 そうなんです。我々も日常生活にクサクサしたら、つい宇宙のことを考え、つくづく、自分たちがちっぽけな存在であることを意識するんです。 さらに、そんなこと考えても何の解決にもなってないことも意識するんだけど。。。 何にせよ、この作品も、ついに宇宙に到達して、達観したように幕を閉じる。なんとも感慨深いものが確かにあるんだけど、そりゃ、「宇宙」と言われりゃ自然に感慨深くなるもんであって、この感慨が、この作品の映像から来ているのかというと、よくわからない。打ち上げの素晴らしい映像、その後でそれを上回る「宇宙を感じさせる映像」を見せてくれたらもう納得せざるを得ないんだけど、正直、あれ、こんなもんか、と思っちゃいました。 とかいうのは、贅沢ですかねえ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2023-01-23 22:05:18) (良:1票) |
《改行表示》119.物語の起伏が少ないように感じたが、打ち上げ前の戦闘と、打ち上げシーンはカッコよかった。 哲学、宗教的なセリフが多く、大人向けな作品。 主人公の声が森本レオなのがすぐに分かり、森本レオの顔が頭から離れず、そこは残念でした。 【へまち】さん [インターネット(邦画)] 6点(2023-01-03 13:07:16) |
《改行表示》118.《ネタバレ》 100点満点でレビューします。 ■画質 95点 単純な絵としてはやっぱりほとんどアマチュアの人たちが描いてるので荒い部分もあるが、 通貨から文化から一から作ってあるだけあってビジュアルは非常に良い。 惜しむらくは、キャラデザをしてた人がもうこの絵を描けないってことくらいか。 ■音楽 100点 確かサントラを持っていたと思いますが、半数くらいは上野さんで、坂本さんはメインテーマだけかもう一曲かそのくらい。 これもまた異世界を強く意識づけるものが多く名曲揃い。 あとは、出会いですかね。 少なくともリアルタイムではなく、最初はDVDあたりだったと思うんで20年前後くらい前ですかね。 ガイナックスアニメでいうとカレカノやフリクリと同時期に見たんじゃないかなぁと。 最初はそこまで好きにならなかったんですが、数年置きに見てたらいつのまにか家にBDが。。。 内容は、誰も宇宙を目指してなかった頃にギリギリ宇宙空間に行けるか行けないか 程度の技術力で宇宙を目指す人たち、といった感じですかね。 情熱を持っているのはごくごく一部でほとんどの人は本気ではない、主人公もそんな一人。 ある日主人公は宗教家の少女に出会って、、、という。 あー、そういえば、見てて気まずくなるシーンがあるんですが、それの作画が確か江川達也さんでしたね。 それは本当にどうでもいいですが、宇宙ものとかSFものとか異世界ものとか考えずに 青春もの、として見ていただくのがいいんじゃないかと。 にしても80年代は本当、冒険してるアニメが多かったなぁ。 【にんじん】さん [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 9点(2019-10-09 23:19:50) |
117.7, 8才の頃にテレビで見て、幼心に衝撃を覚えた。その後、どのアニメを見ても、あの時ほど興奮できず、アレは果たして夢だったのかと思っていたのだが、高校の時分にようやく再開できた。得てして、幼少の記憶は誇張されがちだが、この作品は記憶を大いに上回ってきた。BSアニメ夜話で岡田斗司夫が言っていたが、「現実世界のモノって、いろんなデザイナーがそれぞれのセンスでデザインしてるわけですよね。この作品でも、デザイナー10人ぐらいでみんなに思い思いにモノをデザインしてもらって、それがこの作品の世界観に寄与している」的なことを言っていて、更に、坂本龍一も「どこでもない、しかし、どこかの国の音楽を意識して作った」ようなことを言ってたり、とにかく、我々の知っているどこかな気がするけど、地球上のどこにもない異世界の話をうまく描いた作品なのだ。森本レオの声優も素晴らしい。幻想快楽主義者はツボを突かれまくると良い。 【よこやまゆうき】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2017-05-27 23:17:48) |
116.見どころは、ロケット打上げ寸前の、戦闘シーン と ロケット打上げシーン..圧巻です..庵野秀明 の執念を感じます..セル画を使ったアニメでは、もっとも実写に近い描写で、忠実に描かれたアニメ! と言っても過言ではないでしょう~ 一見の価値あり!です..しかし、映画としての評価は、凡作..物語に起承転結がなく、メッセージ性も弱く、まったくもって面白くない..メインである有人ロケットの打上げ、そもそも、有人ロケットを大気圏外(宇宙)に打上げることの “大変さ” を、まったく理解していない!ナメている! たった1回の打上げで、トラブルもなく、あんなに簡単に打上げることは 不可能!(ソ連やNASAの苦労を知らないのかぁ?) それから、緻密な作画のクオリティーの高さに比べ、キャラクターデザインのショボさ!ミスマッチ! なんとかならなかったのか..(顔のことです、漫画ぽい顔に、みんな団子っ鼻) さらに、架空の星とは言え、小道具類の機能美を無視したデザインにはガッカリ..変えればいいってもんじゃないでしょ!(例えば三角スプーン) 地球上で人間が作った道具という道具の形には、すべて意味があり 歴史があり、紆余曲折を経て最善、最良な形として現在に至ってます..それを軽んじてもらっては困る..理系/工学系の脳(頭)を持っていれば、すぐに気がつくはず..センスの無さに、失望..最後に、某アニメ夜話で制作側の意図、熱い思いを聞かされ..それを聞いた上で、再度観直してみた..う~ん、何度観ても、凡作..これが最高傑作!って言い張るのなら、それは制作側の自己満足にほかならない..本作が稚拙でダメダメだと気づいていないのだとしたら、制作スタッフ全員が幼くて幼稚ってこと..映画は、“脚本が命!” ですよ、岡田さん!! 【コナンが一番】さん [映画館(字幕)] 5点(2016-07-26 12:58:59) |
《改行表示》115.《ネタバレ》 信仰心に目覚めたという背景は有るとしても、あれだけの苦労と努力をして周回軌道に乗ったのだから、 作品の中で一言でも構わないので計画が成功した喜びを爆発させる場面を観たかった。 エンドロールで主人公が帰還後に笑っているかの様な挿絵を見ることは出来るが、どうにも物足りない。 満点で無いのはそれが理由。 アンタバライ!! 【たくわん】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-07-05 13:34:34) |
《改行表示》114.《ネタバレ》 シロツグや仲間たちが 成り行きのように始めたはずの宇宙開発へ情熱を傾けたように 未知のものに挑み、新しいものを生み出すことは人の本能のようなもの そして、その本能こそが 原始人の時代から、今の世界へと変化させた最大の力 ですが、より良い進歩を求める探求心や情熱が 利害や貧富や憎悪や格差を生み出してきたことも事実 進歩を求め続ける人類にとって その二律背反は、永遠に終わることはないでしょう それは人類の業であり、哀しさ その中で私たちは何を思い生きていくのか 美しい透明感と力強さがありながら 何かが心に引っ掛かって残るような坂本龍一の音楽だけでも珠玉の映画です 【こっちゃん】さん [ビデオ(邦画)] 10点(2016-05-21 01:06:16) |
113.《ネタバレ》 精緻に作り込まれた世界観は素晴らしい。年月を経ても古びない名作といっても良いと思います。ただし、脚本は別。世界観とは裏腹にこなれていない脚本のせいで微妙な出来になってしまいました。まるで脚本の初心者用のテンプレートを使って作ったような出来。-どこか映研の素人が作ったように感じられるのはこの辺のせいでしょうか。脚本がもっと凝縮していれば文句のつけようがない名作映画だったと思うのですが。 【kirie】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-02-15 21:44:03) |
《改行表示》112.《ネタバレ》 この映画は庵野の作品で最も退屈であり、最もワクワク興奮する最高のアニメの一つだ。 自暴自棄になり女の子を襲いそうになる主人公、だが女はそんな男を許し、新しい道を示してしまう。 主人公は宇宙に自分の道を見つける。あのロケットを空にぶち上げる瞬間を待ちわびる時の興奮!淡々とした言葉と空気が緊張を盛り上げ、凄まじい噴射煙がもうもうと画面を包み込み、ロケットが天高く空に上がっていく瞬間!!製作サイドと劇中ストーリーのシンクロが、そのまま作品の凄味になっているんだ。 森本レオも声を演じるという意味では“素人”同然。ナレーションに反して、シロツグの口調は不安が混じったような声だった。 その瞬間までをメチャクチャ盛り上げる坂本龍一の音楽よ! この作品を見た後に、庵野の大阪芸術大学時代の創作の数々も見て欲しい。アマチュアとは一体・・・あんたすげえよ庵野。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-26 22:14:23) |
111.なんか普通につまんなかったんですけど…。これそんなに面白いっスか? 同じ岡田斗司夫&庵野秀明コンビによる作品としては「トップをねらえ」の方が断然面白いと思うんですけど。 【バーグマンの瞳】さん [DVD(邦画)] 4点(2014-11-19 13:54:44) |
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《改行表示》110.《ネタバレ》 何度も観ている作品です。「ライトスタッフ」をモチーフとした青春アニメ。1950年代の技術水準をベースに、架空国家の有人ロケット計画が描かれる。 単純な切っ掛けから盛り上がった主人公のモチベーションが原動力となり、国家間情勢の大きなうねりを縫ってプロジェクトを成功へ導く。でも、主人公はヒーローでは無い。進行する大事業に揉まれる中で、若者らしく戸惑い、疑問を覚え、異性に欲情もする。テーマはあくまで主人公の成長にある。 とは言え、ラストのロケット打ち上げシーンは、作画力でクライマックスを演出する。上昇して行くロケットに見惚れてしまう。棒状のコインとか、縦にスクロールする新聞とか、端々に窺われる文化習慣の小味アレンジも上手いと思う。日本のアニメ技術はこの時点でひとつのピークを迎えていたのだと思わせる。 アポロ11号のアームストロング船長は、個人的な1歩と月面着陸の意義を対比させた。本作の主人公は人類が初めて飛行した衛星軌道上から、プロジェクトの意義ではなく、自身の想いを語る。大掛かりなプロジェクトを個人の内的な世界観の変化に帰結させるあたりが、60年代・70年代の青春映画を引きずっているような趣きです。それはおそらく制作者たちのルーツであり、私が本作を好きな理由なんだと思うこの頃です。 【アンドレ・タカシ】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2013-01-05 03:48:40) (良:1票) |
109.《ネタバレ》 庵野監督に興味をもって、この作品を20年ぶりに観ました。最後の主人公のいる宇宙空間の寂しさと、都会の夜の街で宗教活動をする女性の(男から見て)寂しい存在にみえる様がリンクして、寂しい感性をつきつめるとここまで鋭敏になるのかと驚嘆しました。坂本龍一の音楽がまたこの尖った寂しい感性に見事に重なります。会話の中身が軽いのかなと思って観てましたが、それは違ってました。少なくともラストの祈りは鋭敏な感性が感じさせたことなのでしょう、観ている姿勢を正した程でした。もうこの時点の日本のアニメでも間違いなく、今の海外のCGよりもはるかにイメージが豊潤だと思いました。映画のクライマックスで、窓際の主人公たちのように「船乗りは船と運命を共にするそうだ」と言う軍人の言葉のカッコよさにこだわらないで、日本のアニメが健康なイメージを豊潤にすれば、とっても素敵だなぁ、と僕は思うんです。これが僕の祈りでもあります。本当に都会で作品に身を削るアニメーターに敬意を表します。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2012-11-26 03:08:00) |
108.25年も前にこのレベルのアニメーションを作るというのがどれだけ大変だったことだろうか。CGが発達した現在のアニメーションと比較しても遜色ないどころか、そこらの作品をもいまだに凌駕した出来といえる。さすがのちに一世を風靡するガイナックスのメンバーが、やりたいことをすべて詰め込んだ作品だ。経験の少なさが逆に壁を作らず、やりたいことにとことん拘る作風を生み出したのだろう。この映像作品はもはや永久保存版だ!…しかし、ストーリー展開、脚本などはまだ発展途上な甘さが残る。好み45/50、演出11/15、脚本9/15、演技8/10、技術10/10、合計83/100→8/10点 |
107.《ネタバレ》 岡田斗司夫に影響されて見てみたのですが、たいして面白いと思わなかった。世界観に魅力を感じないんだよね・・・。作ってる人達は、きっと楽しかっただろうと思うけど。もう一度見て、世界に浸りたいと思わないし、人にオススメもできない。主人公の声が森本レオなのが居心地悪く感じた。 【VNTS】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-12-23 23:35:29) |
《改行表示》106.子供向けのSFアニメかと思ったら、やや大人向けのドラマだった。 しっかりとお話を一本作っており、丁寧なキャラ描写も評価はしたいのだが、 全体の流れがもっさりしていて、正直面白くなかった。 この内容で2時間はやはり長い。主人公の森本レオの声も違和感。 絵には関しては古いアニメだから仕方ないとも思ったんだけど、 この時期のジブリやディズニーの完成度と比べると、とても高評価はつけられない。 大人のアニメファンなら満足できるとは思うけど・・・。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 3点(2011-07-14 01:58:38) |
《改行表示》105.《ネタバレ》 佳作。アニメ(映像)としてはよくできていると思うけれど、「興行的には失敗した」と言われたら、そうだろうなあと思う程度に地味な作品。【ネタバレ注意】一番の問題は、ストーリーにあまり深みが感じられないこと。宗教女に感化されて、そんなに急にモチベーションが上がるような性格だったのか? あの性格なら、もう少し“打算”を匂わせてもよかった気がする。そもそも宗教女はどうやって暮らしているのか。ビラ配りだけでは毎日の糧にならない。勧誘した人から相談料でもとるのかと思ったよ。ばあさんにばけた男が襲ってきたのは、それでおしまいになってしまっていいのか。最後は「奪わせて貸しを作る」はずだったのに、空軍が命がけで戦っているのはなぜか。最後はそうなるだろうという展開ではあるのだけど、なんだか展開が弱い。 【mohno】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-05-27 23:48:38) |
104.《ネタバレ》 (今となっては)豪華な制作陣に相応しい安定した作品だと思いました。特に見せ場の発射に至るシーンは素晴らしいですね。ですがトータルで観た場合にちと消化不良というか落とし所がスッキリしないといった印象を受けました。だからいい部分もあるのでしょうけど…、私としては絶賛するほどではありませんでした。 |
《改行表示》103.《ネタバレ》 良いことなのか、それとも悪いことなのか、とても真面目な作品で、ストーリーが坂本龍一のBGMと共に仮想世界で繰り広げられるのは、アニメ大国日本の真骨頂を感じさせる。大袈裟な描写や笑わせようという場面はあまり無く、日常的で素朴な部分が多いが、あまり出過ぎないキャラ達がいい味を出している。ストイックに異次元の世界が表現されているのは風の谷のナウシカやAKIRAの雰囲気に似ている気がするが、より現実路線。メインの宇宙計画はNASAの協力もあってか、プロセスを情熱的で大事に再現していて、社会との折り合いの中での計画の立場や主人公の心情を自然な流れで読み取れる。ヒロインとのふれ合いによる、原点回帰への感情と現実を生きる事の間に生まれる葛藤、戦争、金、そして人類が宇宙に辿り着いた事実の意味、そこから始まる未来。確かに歴史を勉強しても, 何も変わらず繰り返す争いに終止符は打てないのかも知れない。ラストに流れる回想録のようなシーンではアーティスト魂。現実に似た、全ての文化をミックスしたような世界感にも大和魂を感じます。この壮大なテーマは森本レオの聞き取りづらささえ気にさせなかった。純粋に将来息子にも、この伝統を伝えていきたいです。 【warrabit】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2011-01-07 13:00:31) |
102.ビジュアルの良さは認めますが、敵国との関係やヒロインのことなど、なんだか消化不良に終わってしまった観があります。 【Balrog】さん [DVD(邦画)] 5点(2010-10-23 02:06:52) |
《改行表示》101.《ネタバレ》 冒頭のお墓の形から始まって、衣服、建物、機械、風習の全てまで全くの異世界を生み出した真面目さ、拘りが好きだし、評価すべきだと思う。(同じような全く異世界という設定で、中近東風の街でベリーダンスなんてのが大作としてまかり通ってしまうのが邦画の現状だからこそなおさら。あえて作品名はいわないけれど) ひとつひとつのガジェットの面白さに、全く目が離せなかった。 ただ、これは人を選ぶ映画。「この計画を中止すれば、3万人の人に暖かい部屋を与えることができる(かなり不正確スマソ)」という問いかけに真正面から答えられてないという点で、受け付けない人には、絶対無理だろな。 【rhforever】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-05-20 17:23:02) |