星守る犬のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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星守る犬

[ホシマモルイヌ]
2011年上映時間:128分
平均点:5.65 / 10(Review 17人) (点数分布表示)
公開開始日(2011-06-11)
ドラマ動物もの漫画の映画化
新規登録(2011-07-01)【+】さん
タイトル情報更新(2017-06-19)【かっぱ堰】さん
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監督瀧本智行
キャスト西田敏行(男優)おとうさん
玉山鉄二(男優)奥津京介
川島海荷(女優)川村有希
余貴美子(女優)旅館の女将
温水洋一(男優)「リサイクルショップ河童」店長 富田
濱田マリ(女優)富田の女房
塩見三省(男優)西谷課長
中村獅童(男優)コンビニショップ店長 永崎
岸本加世子(女優)おかあさん
でんでん(男優)
菅原大吉(男優)
八木昌子(女優)
山崎樹範(男優)
猪野学(男優)
柳英里紗(女優)
藤竜也(男優)奥津京介の祖父
三浦友和(男優)海辺のレストラン・オーナー
脚本橋本裕志
作詞平井堅「夢のむこうで」
星野哲郎「三百六十五歩のマーチ」
作曲平井堅「夢のむこうで」
米山正夫「三百六十五歩のマーチ」
主題歌平井堅「夢のむこうで」
挿入曲水前寺清子「三百六十五歩のマーチ」
撮影浜田毅
製作東宝(「星守る犬」製作委員会)
電通(「星守る犬」製作委員会)
双葉社(「星守る犬」製作委員会)
配給東宝
美術若松孝市
編集高橋信之〔編集〕
録音藤丸和徳
照明高屋齋
動物ハッピー
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想】

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1
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17.《ネタバレ》 どん底末に野垂れ死にする高齢男が犬と逃避行した軌跡を、別れの辛さからか犬も愛せぬ程生物と関わりたくないニヒリズムの若者が家出少女とその軌跡と辿るという2重構造のロードムービーで中々オモシロイ設定。最大の謎というか不明なのは最終的にあのような行動をとった西田演じる男の動機。人生には絶望しているようではあるが、死ぬ程追い詰められているようには感じないし、余命何ヶ月という感じでもないし、自暴自棄になってるわけでもなさそうだ。最後は「死にたくない」と叫ぶのでこの世に未練もあるようだ。経済的に破綻しているなら生活保護もある。無知ゆえの行動だったと思うしかないのか。数々のシーンが非常に痛々しいのだが、分厚い束の年賀状を持ち歩きそれがイザという時には何の役にも立たないというシーンは印象的だった。「人生は死んでしまえば記録でしかない」と虚無的になっていた玉鉄演じる男が、たまたま燃やされずに残ったレシートという会計記録から西田の人生を辿り、そこにはいろんな出会いがあり、出会った相手にも各々人生があり各々の事情を抱えて生きている、そして燃やされてしまったレシートにもドラマがあったのかなあと思わせる作りは人生の悲哀と無常を感じさせるウマイ作りだなあと感じた。終盤の動物映画ならではの過剰演出は不要だったかな。ただし、ハッピーにモノを投げつける父親に関しては、世の中犬が嫌いな人もいるし野良犬から家族を守ろうとする必死の思いがあったのだろうと、これもある種の世間の断絶を表現したかったかなと思うが。
東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-02-07 01:09:12)
16.《ネタバレ》 おとうさんは結構コミュ力あるし、ずうずうしい性格しているのに死ぬ必然性があるの?って思ってしまうな。犬は何もしゃべらない。何考えているかも分からない。原作読んだことないけど、犬の気持ちをしっかり日本語で表現していたみたいで、この違いは決定的に思える。おとうさんにも犬にもあまり感情移入できないので、死んでも結果としてあまり同情できない。お父さんの足跡を追っている役所の人も、不自然なくらいセンチメンタリストで物語を美化しようという意図が強過ぎて逆に引いてしまった。
もんでんどんさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-09-07 13:38:40)
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15.無名の男と犬のロードムービー。 観終わった後の感覚は悪くない。でも、思ったよりは感動しにくいのは何故だろう。それぞれのエピソードがちょっと弱いからかも。
simpleさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-09-03 22:48:29)
14.《ネタバレ》 原作漫画では犬のハッピーの気持ちがフキダシとなって表されている。これが非常に効果的で、ハッピーに感情移入できるのだ。しかし映画ではハッピーはしゃべらない。この演出は一見普通に思えるかもしれないが、原作を読んだ人には物足りないと思う。それだけハッピーの気持ちを明らかにするという原作の手法は効果的だったのだ。監督は(犬がしゃべるという)ファンタジー路線を嫌ったのだと思うが、モノローグを入れる手もありだったと思う。私はそうして欲しかった。
MASSさん [映画館(邦画)] 5点(2016-01-19 00:07:46)
13.《ネタバレ》 映画については有りなストーリー(篭りがちな青年の変心ロードムービー、達者な犬など)だと思いますが、ポイントである "おとうさん" のキャラに全く同情できなかった。どうしようもない人ですよね。家族にも飼い犬にも、そして自分にも責任がとれない男。どうにもならない国や時代ならともかく、現代日本ではあんな時こそいま話題の生活保護法でしょ。しかも病気持ってるからかなり貰えるはず。それが嫌ならクソみたいな仕事やバイトとか、働けないなら物乞いや盗みでも何でもやれば生きていける。恥を捨てて生きる気があればね。そう思う私からは彼は生きる気力を無くした自殺志願者にしか見えない。しかも独りぼっちはやっぱり嫌だからハッピーまで巻き添え。飼い主は選べないもんね。ただ犬達の名演技には泣いたので犬に同情の+1点。
movie海馬さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2013-03-31 00:23:55)
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12.僕も子どもの頃に犬を飼っていたことがあり、やっぱり良い飼い主ではなかったので、心の痛くなる話でした。 特に後半は気が滅入る展開で鬱になりそうでした。 ハッピーが全然ハッピーじゃなくて名前負けしてるんだけど、あんな酷い飼われ方でも飼い主から愛されていれば幸せなんでしょうかね。 車で連れ回されて、マナーも無視して旅館に連れ込むとか、僕には虐待されてるようにしか思えなくて切なかったです。 百歩譲ってどうしても一緒に泊まらなくちゃいけないとしても、旅館や他のお客さんに迷惑を掛けないようにするというのが最低限のルールだろうに。 盲導犬と言い張ってみたり、ほんとに最低の飼い主だと思うけど、僕も昔はそんな駄目な飼い主だったのかもと反省させられました。 あと、未成年の子どもを連れ回すのは完全に犯罪。 見た目は若く見えるけど、実は成人という設定ならセーフなのかな??? まあ、声を掛けただけで通報される現実世界の法がどうかしてるのかも知れないけど。
もとやさん [DVD(邦画)] 5点(2013-01-25 11:17:13)
11.《ネタバレ》 ほとんど事前情報を持たないまま鑑賞しました。テレビでフランダースの犬のラストシーンが出るとチャンネルを変えてしまう私としては号泣の連続で大変でありました。犬好き、動物好きの方は要注意。はまったら涙が止まらないと思います。玉山演じる市役所員が出ているシーンはファンタジックなロードムービー風に、西田敏行演じるおとうさんが出ているシーンは現実的に描かれてメリハリがつき、単調にならない作りでした。犬や猫はそもそも表情がありません。CGアニメにあるような感情の出し方も現実ではあまりありません。その点、この映画では過剰な演出を避け、犬を犬らしく、あくまで脇役にしたところが逆に良かったと思います。世の無常が増幅するのです。ラストにかけてその脇役にスポットがあたります。ここからはもう涙、涙でした。しかし、某氏もおっしゃっているように、角材のシーンはいりません。しずかに息を引き取る…、それで良かったと思います。辛いので二度と観ないとは思いますが、よく出来た映画でした。邦画は滅多に評価しない僕ですが、この映画には8点(角材で-1)つけたいと思います。
レイブンのかなづちさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-29 18:35:28)(良:1票)
10.川島海荷つながりでここに辿り着いて来たわけですが、星守る犬、これすごくよかったです。 とはいえ、一人の高齢男性が不幸せによって野垂れ死に、それにつられて犬まで死んでしまう事が分かりきったお話なので 〝よかったです〟と、一言で言ってしまう事には少し躊躇いありますが、まあ、素直に正直に言わせてください よかったと。終わり間際にして犬から目線に切り替わった瞬間、涙こらえきれなかった じょわ~~っとな。
3737さん [DVD(邦画)] 8点(2012-09-15 19:55:08)
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9.《ネタバレ》 原作を観た後に鑑賞。 おとうさん役の西田敏行は人情役がハマってますねぇ。 ハッピーの心の声が映画に入ったら…どうなったんだろう? もう少し脚色ボリュームが欲しいところでした。
湘爆特攻隊長さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2012-01-14 14:33:51)
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8.新宿→いわき→遠野→弘前→石狩と旅をするロードムービーであるとともに、小泉改革やグローバル化による日本社会への影響などの社会派映画でもある。(まぁ、社会を鋭くえぐっているわけではないがね) しかし、東京で飼われていた犬が野良犬として北海道の冬を越せるとは思えないのだが・・・
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 5点(2012-01-03 01:15:24)
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7.《ネタバレ》  それにしてもおじさんの物語は実に悲しい。40半ばで職を失った我が身なれば、その辛さはひとしお身に沁みる。そのおじさんとハッピーの物語だけで充分涙を誘うのだが…。かつて飼い犬を虐めてしまった青年は、達観したかのように「望んでも望んでも手に入らないものがある。だがそれでいい。人はみな生きている限り星守る犬だ」などというが、このおじさんの人生、これが「星守る犬」でいいとは悲しすぎる。  そして、一緒にいた少女。彼女は「星守る犬」に甘んじるつもりは無く、踏ん張りながら星を手に入れる努力をしている。映画的にはこれを切るか、もっと焦点をあてるかするべきなのでは?なんか、ここんところの違和感がどうにも気になる。   あっ、つまらんツッコミだが、骨壷って普通、人ひとりの骨くらい、余裕で入るように作られてると思うんだが。
Tolbieさん [DVD(邦画)] 5点(2011-12-25 14:43:04)
6.《ネタバレ》 ロードムービーは好きなジャンルです。しかし始めから結末が分かっていて、さぁいつでも泣いてやるぞ、と意気込んで鑑賞したものですから、案の定、してやられました。そしてあのひまわりは、すべて前を向かせる為に考えて植えられたものだそうです。お父さんとハッピーのお話、というだけではなく、東北地方でのロケという事、沢山の人たちの想いがつまった映画という事を考えると、どうしても涙が止まりませんでした。
西川家さん [試写会(邦画)] 6点(2011-08-16 22:51:17)(良:1票)
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5.《ネタバレ》 お父さんのダメダメさには、いい加減腹立つことがあるのですが、世の中、すべてを器用に完璧にこなせる人ばかりではなくて、お父さんみたいに、人がいいだけの弱い人間もいるんですよね、、、。そのお父さんに最期まで寄り添ったハッピー。 切なすぎです。エンドのひまわり畑は、2人が天国で一緒にいるんだと思いました。 もう少し楽しい2人のエピソードを見たかったです。(市職員と少女のシーンはそれほどいらないな、、、。) 今でも、平井堅さんのあの歌(歌詞)を聞くだけでお父さんとハッピーが思い出されて泣けちゃいます。  それと、ハッピーが角材を投げられるシーンはやめてほしかった。あんな流血のケガさせなくても、寄り添って亡くなっていくっていうことじゃいけなかったのか? 「より一層泣かせてやろう」っていう感じが見え隠れしてイヤでした。 7点つけたいところですが、あの場面で-1点。
カルーアさん [映画館(邦画)] 6点(2011-07-18 13:52:11)(良:1票)
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4.ファンタジックな向日葵畑と、美しく輝く三陸の海岸。それらが引き立つのは、一方で厳然たる地方の閉塞状況にもしっかりと眼が向けられているからだ。  半壊した家屋や、シャッターの下りた商店が連なる寂れた国道を無言で見届けていく西田敏行の複雑な表情が忘れがたい。それは紛れも無く作り手が現場の風景に触発され生まれたショットであって、台本をなぞるだけのスタイルからは決して挿入され得ない。 だからこそこれらのショットは強度を以って迫る。  新聞の見出しにさりげなく登場する「小泉圧勝」、「リーマンショック」の文字と平行しながら描かれる地方企業のリストラと、家族の分解。 現代的な孤独死の様相までを丹念に見据え、単なる「悲惨」に留めずに積み重ねていく語りには作り手の誠実な人間観と社会観が伺える。  青森の夜の埠頭で、一人ダンスを踊る可憐な川島海荷のロングショット。 三浦友和、余貴美子、温水洋一、濱田マリらの多様な佇まいは、単純な「善良」には陥らず、豊かな人間性を醸し出す。 そして映画のラスト、いわきの漁港で漁船の仕事に精を出す中村獅童の姿を、3.11後の今、冷静に見ることはできない。  奇しくも、フィルムに収められることとなった被災前のいわき、遠野のロケーションの風情がリアルタイムと交錯しながら、ロードムービーとしての情緒を倍増させている。  覚束ない足取りの犬を困難な超ローポジションで捉えていく撮影も頑張っている。  車のナンバー「746」「2525」といった細部も作り手の拘りの証だ。
ユーカラさん [映画館(邦画)] 8点(2011-07-17 12:02:16)
3.《ネタバレ》 「可もなく不可もなく」な映画だけど、一つ気になった点が。玉山鉄二が昔飼っていた犬のことを思い出し、「もっと向き合っていれば・・・」と涙ぐむ場面があったと思うけど、昔飼ってた犬のこと思い出して泣くか普通?と思ってしまった。途中虐めてしまったりはあったけど、死んでしまったペット(に限らず人間でも)を思い出す時って、悲しい記憶よりも楽しい思い出のほうが多いと思う。ましてや寿命を全うしたのならなおさら。そりゃ死んじゃった時は悲しいし後悔するし(それこそ「もっと向き合っていれば・・・」って)、一日布団かぶって泣き続けたりもするでしょう(自分のことですw)。けど何年もたち大人になってから思い出すときって、笑顔があると思うんですけどね(別に一概には言えませんが・・・・)。でまあ、映画全体的にそういう「”中途半端な”綺麗ごと」が漂ってる感じがして、僕ぁ一体どういうツラしてこの映画を見ればいいのか分かりませんでしたヨ。 この映画全体を通して、悲しさから笑顔へ転換するときを描いたと思えなくもないけど。
ゆうろうさん [映画館(邦画)] 5点(2011-07-08 10:50:43)
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2.《ネタバレ》 初めて映画館で号泣した。大粒の涙がボロボロこぼれて大変だった。人がいなかったら間違いなく「うわーん」と声をあげて泣いたと思う。 この作品は私の感性にドンピシャではまってしまった。泣くツボは人それぞれ。だからこの作品を見ても全く泣かない人もいるだろう。でも、ツボにはまるかはまらないか・泣くか泣けないかは置いておいて人生で一度は観た方がいい作品だと思う。 それはこの映画は、色々なことを感じ・考えさせてくれるものになっているから。 漫画を読んでジーンとしたので、少しは泣くかな?くらいに考えて観にいった。 前半はゆるい感じで、「あー。やっぱり邦画は原作を超えられないんだな」なんて観てた。 でも中盤から、ラストにかけてのたたみかけがハンパなかった。西田敏行さんの人柄だろうか・・西田さんは役ではなく、完全に「お父さん」だった。 優しさ・温かさ、一方で孤独・つらさ・死への恐怖 全てが演技ではなく本物に感じられた。観ているうちにこのお父さんにはずっと生きていてほしいと、願わずにいられなくなっていた。 悲しくて泣くだけではない。お父さんは旅の先々で、出会った人に思い出を残します。 それの全てが温かく、優しいんです。 エンドロールが終わっても、立てないほど号泣してる若い女の子がいた。子供が泣いているのが聞こえた。周りの多くのお客さんが泣いていた。 映画館で観てよかった。こんな作品を観れてよかった。何も感じないかも知れない。全く泣けないかもしれない。でも今、この映画を観た方がいいと思う。特に若いうちに。  はたしてラストの画面を思い出せる映画って、いったいどれだけあるだろう? 映画の内容は覚えていても、最後の最後、どんな画だったまでを覚えている映画は少ない。 この作品のラストのセリフと画の美しさを、私は多分一生忘れられないと思う。  くしくもロケ地は今は無き福島の海、宮城の旅館。一瞬でも見逃したくない、東北の風景。エキストラの方も震災で亡くなったと聞く。今年だったら撮ることは出来なかった。例えハリウッドが100億円かけてもリメイクできない。この風景はもう無いのだ。CGではない110万本のひまわり畑も素晴らしかった。育てたスタッフの熱意を感じずにはいられない。まぶしい黄色が今も目に焼きついて離れない。 ストーリー・キャスト・演出・映像・音楽の全てが素敵な作品。人生観を変えてくれた映画だ。
ましゅまろシナモンさん [映画館(邦画)] 8点(2011-07-07 13:35:21)(良:1票)
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1.《ネタバレ》 この作品の最大の欠点は、 ハッピーの感情がまるで 上手く描かれていない点にあると思う。 死を目前に控えた西田敏行さんを 傍に常にいるハッピーが どう思っているかが、 観客の最大のカタルシスに つながる筈なのに、 ハッピーの気持ちが常に ただそこにいるだけ としか描かれていないため何も感じられない。 悪く言えば、ただ西田敏行さんに 連れ回されている犬としか 見えてこない。 動物映画の難しさはわかる。 どんなに調教された犬でも、 集中力は短いし、 感情を持っているかのような 芝居というのはなかなかできない。 でも、ハッピーの感情がわからないのは、 監督の無精としか残念ながら言いようがない。 そう見えるように努力した様が まるで見えてこない。 たとえば、泣かせの一回目である 西田敏行さんがハッピーと 別れようとした時の鎖に繋がれた ハッピーが西田敏行さんの元に 向かおうとする姿は、カットを割り過ぎで、 監督の「こうすればこう思っているように見えるでしょ?」という 掌が見えた気がして馬鹿にされてる気がした。 さらに、西田敏行さんが死を目前にしているシーンで ハッピーが西田敏行さんの手をなめる。 わかりにくい! 心配の表現にすら見えない。 さすがに鈍感すぎるだろう。 死を目前にしていることくらい 本能的に気づけよ! 馬鹿犬に見えてしまっているぞ! なめるより、低く唸るような寂しそうな 鳴き声にするとかして欲しい。 説明的にならないようにしているのかもしれないが、 相手は犬なのだから、もっともっと わかりやすく表現しないと 抽象的過ぎてよくわからん! 終盤はもはや誰目線? この世を去ったハッピーの回想? そこだけ説明的! 終始ハッピーの感情がわからない故に、 この手の作品に重要な 別れの予感による重圧的な悲しみ、 緊張感が一切ない。 そしてその大打撃に加え、 玉山鉄二と川島海荷も感情がわけわからない。 西田敏行さんの死を目前にしながら、 最愛のハッピーと共に死に場所を探す、 その芝居が豊かなだけに、 二人の行動の動機が弱いので、 勝手にやってろ、な気分を終始 抱かされた。 この監督は台本に沿って人物、 ハッピーを動かしているだけで、 そこに感情の豊かさが微塵もない。 この監督は人間にも動物にも興味がない ことだけがぼくには伝わった。
ボビーさん [映画館(邦画)] 3点(2011-07-03 18:48:29)
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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 5.65点
000.00%
100.00%
200.00%
315.88%
4211.76%
5635.29%
6423.53%
715.88%
8317.65%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 6.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review1人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 4.00点 Review1人
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