32.1940年代後半にアメリカ自動車業界に話題を巻き起こしたタッカーの伝記的作品です。いい映画だと思うのですが、今一つ燃えないのは、敵が、すべて小役人、小物臭が強くて、しょぼいところですかね。敵キャラが分散されていて、強烈な個性があるわけでなく、すべてが、先見性や独創性をバカにする保守的な人たちで、金儲けや地位にしか興味がないといった分かりやすいステレオタイプ。実話の再現としてはあまりに単純化され過ぎてしまっていて、深みがないかなと。映像技術的には、距離的に離れて同時に起こるシーンをシームレスにつないだりとか、シーンの切り替え部分をシームレスにつないだりとか面白いけど、あまりテンポが良い感じもしなかったので、トータルで見ての効果は疑問でした。タッカー役は、特有のふてぶてしさがとても良いと思いました。ニンマリとした笑いの裏からにじみ出る苦々しさみたいなのが良い。奥さんはぱっと見美人だけどよくみるとそうでもない。娘はかわいい。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-02-15 19:38:07) |
31.《ネタバレ》 これって監督がコッポラだったんですね~。道理で、何か全体がもっさりしていますし、頭で考えた設定が先行しているようなシーンが妙に多いのです。登場人物は何とか突き抜けようとしているんですけど、全体に箱庭の中感があるというか・・・。本来、むしろもっと軽薄なノリで作るべき作品だったように思います。●というかこれ、最後のオリジナル車勢揃いが撮りたかっただけという気も・・・。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 5点(2020-12-05 01:08:55) |
《改行表示》30.《ネタバレ》 4Kリマスター版リバイバル上映で視聴。 今だと、スティーブ・ジョブズの功績により、デザイナーこそが新しい未来の生活のビジョンを幻視し、それが出資され実現されることで、本当に現実の生活そのものを根本から変えてしまう、ということがまさに実感できるんですけど、当時は、経営者として経営の手腕があるとか、技術者として物を作れるとか、実際的な技能がある者は評価できるけど、そうではない「ビジョン」を提示するだけの者にどのような価値があるのか、というのを評価する能力を持った者が、当時のウォール街の重鎮の中には一人もいなかった(実際、車は結局米国は海外から購入するのが普通になってしまいましたし)、ということでしょう。金はあったので、ちゃんと「夢」に理解をして実務のできる経営者がサポートにでもついてくれればよかったろうに……という感じです。 主演のジェフ・ブリッジスは昔から好きな役者さんですが、夢見がちで、人情味あふれ、チャランポランで、ずさんで、デタラメで、とにかくイカれてる、だけど、その熱い夢に絆されて、皆、思わず手を貸してしまう、魅力的な人物像は、まさにはまり役という感じで非常に良かったです。経営面とかあかん感じのダメ人間ぽい所も、とてもらしくて良い。 個人的には、調達人のエイブ・キャラッツ(マーティン・ランド―)が、最初歯牙にもかけなかったのが、タッカーの夢に感染して絆されて、ひたすら献身的に尽くすようになるデレ具合が、すごい愛らしくて好きでした。 気持ちの良い良作でした。 【sim】さん [映画館(字幕)] 8点(2020-09-01 14:34:59) |
《改行表示》29.《ネタバレ》 カネを儲けたい!だから良いモノを創る。至極当然ながら大事なことだと思うし、純粋にそれを夢みるタッカーは、相当に破天荒・エキセントリックかつ少しばかり胡散臭い人物ながらも、今作は彼を全力で応援しながら観れる映画になっていると思う。翻って、ただ自分たちの権力を守ることしか考えない敵方には率直に反吐が出そうな程の不快感を覚えるのだし、結局この映画、最終的にタッカーが勝利する訳では無いのが最初から分かっている(結果的には一太刀浴びせ返すとは言え)、という意味で、最後に笑うだろう敵方がのさばっている描写の感じが少し不快に過ぎる、かも知れないと思ったりする(私は正直、そこら辺りは観ていてかなりテンションが下がってしまった)。 しかし前述どおり、最後は見事に反撃が決まってそのまま終幕、という点では痛快だし、何より更に痛快なのは、トラブルも妨害もものともせず、細かいことも気にせずにひたすら無頓着に目標に向かって猪突猛進突っ走るタッカーの推進力の凄まじさである。彼同様、奥さんも子供も実にあっけらかんと暢気でポジティブ(似たもの夫婦とDNAの為せる業か)、仲間も(ランドー以外は)実に楽しそうだし、映画自体もノリの良い音楽&優れたテンポで観ていて相当に楽しかった。なにかにチャレンジしようと思ってる人には、とてもオススメな良作。 【Yuki2Invy】さん [映画館(字幕)] 8点(2020-06-07 19:09:53) |
28.《ネタバレ》 完成車がズラリと並ぶ光景を筆頭に画面の得も言われぬ美しさに見惚れてしまった。ストラーロによる撮影というのに納得。流石。タッカーにも藤沢武夫のような人物が居れば会社も繁栄しただろうに。ジェフ・ブリッジスの夢に感染させられたマーティン・ランドー、共に記憶に残るであろう熱演。本作がアメリカでコケたのが信じ難い。「・・・・敗戦国からカメラや自動車を買うハメになる」そのままの時代だったせいなのだろうか。カチンときたこの台詞に-2点。 |
《改行表示》27.《ネタバレ》 素晴らしい! アメリカの映画と言ってしまうのは、勿体ない! 全ての夢をあきらめない、立ち向かう人たちに観てほしい! コッポラのこの映画が、興業的に失敗したのは残念だが、静かに伝えていかなきゃいけない名作! これくらい善悪がはっきりしてると子どもにでも分かる。 この痛快さ! ベンチャーブームの今の若い起業家たちにも是非、観せてあげたい! 最後の法廷の弁論は、ルメットの「評決」に並ぶくらい好き! 何故かレンタルビデオ屋に揃ってない気がする。 この映画こそ発掘良品で! ※令和になって、発掘良品化されました。皆さん、是非! 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2019-07-04 01:26:44) |
《改行表示》26.《ネタバレ》 隠れた名作!素晴らしい。なんでもっと評価されないのか。 理想の車を目指すが、妥協を余儀なくされるシーンも宮崎の風立ちぬより面白い。 素晴らしき英雄失格の物語。 【うさぎ】さん [レーザーディスク(字幕)] 9点(2014-07-09 05:33:48) |
25.《ネタバレ》 『ワン・フロム・ハート』『コットン・クラブ』といった大コケ大作を連発して青息吐息の状態だったコッポラにプレストン・タッカーの伝記映画を撮らせるなんて、製作総指揮ジョージ・ルーカスの激励と友情をひしひしと感じました。まさに夢を追う男タッカーはコッポラの生きざまと重なるところが多く、彼自身も良く判っていたんじゃないでしょうか。もっともこの映画自体も興行的にはこけてしまったみたいですけどね。 でもわたくしはこの映画が好きですね。ジェフ・ブリッジスは山師みたいな要素もあるタッカーを好演しているし、何より脇を固める助演陣が素晴らしい。とくにマーティン・ランドー、オスカーノミネートも納得の名演です。彼の演じるエイブ・キャラッツがこう言います。「良く母に言われたよ、人に近づきすぎちゃダメ、夢がうつるから」、なんて含蓄のあるセリフでしょうか。タッカーを破滅させようとする上院議員はロイド・ブリッジスで、これがブリッジス父子の唯一の共演映画なんですね。終盤はお約束の法廷劇になるのですが、タッカーの最終弁論は格調高くてなかなか感動的でした。ジェフ・ブリッジスは演説するのが実に上手い役者です。 それにしてもタッカー・トーピードはほれぼれするほどカッコ良い車ですね。撮影当時にコッポラの所有する2台を含めて47台が残存していたそうですが、現在では何台が残っているでしょうかね。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-05-21 23:23:35) |
《改行表示》24.実在の人物がモデルで、いかにもハリウッドが好みそうな題材。 常にポジティブな思考、困難にへこたれない情熱、果敢な行動力で突き進む主人公。 新車発表の直前まで修理調整でドタバタしてるシーンはちょっと笑える。 BIG3の妨害も敵味方のはっきりした描き方。 よくあるパターンなので新鮮味はないが、わかりやすく安心して楽しむことはできる。 【飛鳥】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2014-04-28 01:42:33) |
23.《ネタバレ》 ジェフ・ブリッジスのハイテンションな演技がとても元気なアメリカを代弁してるかのようですね。今からかなり前の時代にこんな発想の車があったとは知りませんでした。それにもまして今でもたくさん現存してるというのが、熱烈なファンがいるということですよね~それが本当にスゴイ。アメリカ人って古いものを大事にしますよね、昔の古い車がこんなきれいによく残ってるもんです(感心)。コッポラ監督のものにしてはとおっても明るい雰囲気満点、でも最後の裁判シーンは良かった~ジェフの頑張りも効いていたとオモイマスハイ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-02-28 19:40:17) |
|
22.《ネタバレ》 20年くらい前か、テレビで観た記憶があり非常に印象に残っており、また観たくなったのですが、日本では何故か現在ソフトが発売されていないのですね。仕方が無いので、US版DVDを購入して観ました。いや、良いです。もう一度日本で再販をして欲しいものです。実話ということですが、真の技術者がただ自分の夢を作りたかっただけなのに、アメリカンドリームも何もありゃしない、司法、政治、マスコミをつかってのビッグ3の企み、最期の法廷の演説でもありますが、「斬新な発想を持った個人を潰したなら・・・アメリカ人は、いつか世界一の席から滑り落ち、敗戦国から工業製品を買うことになるだろう。」が非常に皮肉に、この映画の本質を現しているのでしょう。 【min】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2013-07-08 23:14:02) |
《改行表示》21.《ネタバレ》 アメリカ自動車メーカービッグ3の内の2つが半国営化されるとのニュースを聞いて真っ先に思い出したのがこの映画でした。当時劇場で鑑賞して、タッカーの情熱に感動したのと同時に、ビッグ3ふざけんなよ!と熱くなり、アメ車は絶対に買わないと心に固く誓ったもんでしたが、時代の流れってのは十分映画的なんですねえ。ときどきもう一度観たくなる映画です 【光路郎】さん [映画館(吹替)] 9点(2009-07-13 02:46:44) |
《改行表示》20.《ネタバレ》 そう、製作はジョージ・ルーカスなんですよね。 実話に基づくこの映画のストーリーが、都合よくつくってあるものなのか、そのあたりはよくわからないんですが... 誰も見たことのない映画作りに格闘を重ねてきたルーカスとコッポラが、理想のクルマ作りにまっしぐらに突き進んだ1人の男、タッカーと、タッカー社のクルマに魅かれるのがよくわかります。私もタッカー車に乗ってみたくなります。 ハッピーエンドではないけど、すがすがしさのあるエンディングで好きです。ものを創ることの素晴らしさを感じられる映画。the man and his dream という、シンプルなサブタイトルが心に残ります。 ちなみに、まだあまり売れてなかった頃のクリスチャン・スレイターが出てます。彼は今どうしてるんでしょうか?? 【hatomix】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-05-04 21:23:01) |
19.中学の時に、「コッポラ&ルーカス」との事で期待して見たが、まったく面白くなかった記憶しかありません。まだ早かったのかな? 【Junker】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2009-02-20 01:57:09) |
18.《ネタバレ》 実話モノに弱い私としてはもう一度観てみたい、DVD化して欲しい作品です。クルマ造りに人生を賭けてBIG3と闘い、もう少しで掴みかけたアメリカン・ドリームは夢のままとなってしまった実在の男をジェフ・ブリッジスが好演していました。彼の家族と、彼の夢を信じて彼の元に集まる人達の描写も好感が持てました。最後の法廷でのタッカーの演説シーンが感動的です。今のクルマにはなくてはならない機能のいくつかはタッカーのアイデアが基になっているという事実にも驚きました。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-12-22 17:41:50) |
17.物造りに人生をかける男のお話は良いですよね。法廷に場面が移って以降はずっと引き込まれてしまいました。あと音楽が素晴らしいです。あと、マコさんも良いですよ。 【リン】さん 8点(2005-02-14 13:54:33) |
16.タッカーはすげぇ人だったんだなぁ。権力に負けず妨害にも負けず。いやぁ、こんな人が日本の総理大臣だったら日本経済は確実に上昇気流に乗るだろう。「大事なのはアイデア、そして夢」40年たっても50台中46台が現役バリバリには驚きビックリ。ノーベル賞もんやね。 |
【やぶ】さん 10点(2004-04-19 22:06:41) |
【ロイ・ニアリー】さん 6点(2003-12-13 11:51:56) |
13.《ネタバレ》 私は、本田宗一郎が大好きです。本も読みました。異常にホンダの車に愛着を感じています。よって・・またちょっと違うけど、雑誌プレジデント系がお好きな方は感動できるかな?これ、しかも実話なんですよ。コッポラ&ルーカスが作ったDVD化されない名作。ある車を作り成功し、世界中で宣伝活動をするのだけど、最後の最後報われない結末が待ってる、どんでん返しの落とし穴。一番好きなシーンが、主人公が手を掲げ、手を上げると血は下がっていくと、語るシーン。当たり前じゃないか?でも深いのね。演説シーンもよく、あそこは泣き所でよく泣いた。外をご覧ください、窓の外はタッカーという車が約束を守って出来立ての新車で並ぶ。ジェフ・ブリッジズはよい役をやってます。いつも成功できなかった主人公。だけど、この映画のラストは爽やかで力強い。希望がわいてくる。そしてまた、テロップの流れる前、その後のタッカーの説明は、伝記ものらしく寂しい。私はこの手の映画は好きだな。娯楽作でも通用するくらい面白い。 【アルメイダ】さん 10点(2003-12-07 11:26:39) |