《改行表示》35.《ネタバレ》 うーん…。いい映画を観た感はあるんだけど、それは土屋嘉男と八千草薫がイイ芝居をしていたからで、ちょっと俺の思っていた【東宝科学怪人モノ】とは違ったんですよねぇ。と。文句を言いつつも、マッドサイエンティストに人体実験をされた結果【肉体の変容とともに精神も変容していった男の悲劇】というクローネンバーグ的ホラー悲劇を見れたのでヨシとします。 そして…八千草薫綺麗すぎワロス (;´Д`)ハァハァ 【幻覚@蛇プニョ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-05-21 00:48:41) |
《改行表示》34.《ネタバレ》 五日市街道を横道に逸れ、山中にひっそりと佇むお屋敷。 夜更け、蛍が舞い、蛙が鳴いている。 そこで踊る八千草薫。 なんと幻想的なことか。 下手したら雨月物語に肉薄する幻想美。 このシーンだけでも特筆に値する。 ストーリーや設定は無茶苦茶。 そこには敢えて目をつむりたい。 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-05-05 00:29:31) |
《改行表示》33.アマゾンプライムで発見! 八千草薫の美しさに尽きる、こんなB級カルト映画に出ていたとは意外でした。 只、役柄上でずっと沈んだ顔だったのが残念。 【とれびやん】さん [インターネット(邦画)] 6点(2021-02-28 00:22:34) |
《改行表示》32.《ネタバレ》 終わった瞬間、思わず「おぉー!」と唸ってしまいました。滅びの美学をコンセプトにした哀しくも美しい一級品の恋愛映画で、「昔の特撮モノ=子どもだましのしょぼい映画」という偏見を根底から覆してくれました。 ガス人間になってしまった水野が、藤千代の表現する美に魅かれ、藤千代自身にも魅かれ、そんな彼の一途な思いに命をかけて応える藤千代のすさまじい生き様。とても深い人間ドラマでありながら、不思議と重苦しさは感じられません。そしてラストのインパクトある締めくくり方! この独特のクオリティーは、現代の感覚や技術だけでは決してマネすることができない、当時の空気感・時代性からしか生み出せないような気がします。 また、舞台に立つ人間にとって、自分の芸に惚れ込んでくれる人というのは、自分自身を愛してくれる人以上に大切に思えることがあります。一流の舞台人を輝かせ続けたいという理由から犯罪を繰り返す水野の思いは、最後まで彼女と運命を共にした爺やの気持ちに通じるものがあり、舞台に生きる人なら少なからず理解・共感できると思います(踊りの家元という設定はそこまで狙ったわけではないと思いますが)。 自分が知っている八千草薫は「やさしい感じの上品なおばさん」というイメージでしたが、若い頃は、あんな目力のある凛とした女性(を演じることができる役者)だったことに驚きでした。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-11-12 21:04:00) (良:1票) |
31.《ネタバレ》 トンデモな題名に興味そそられての鑑賞。オープニングから「これは当たりかも」寄せた期待を裏切られる事無く最後まで一気に見終えました。破滅に向かって突き進む八千草薫と土屋嘉男の恋模様を黙って見守り最期まで付き従う左卜全、3人共々忘れ難い名演です。変身の件は添え物に見えて別にガス人間で無くてもいいような気がしますが、模倣犯が続出する事に対して警察が抹殺決断に至る展開は見事で、やはり必要なキャラクターだったのだと思います。時間が経って湧いてくるツッコミどころも鑑賞中には八千草薫の凛とした女性像の前にはカケラも浮かびませんでした。題名とのギャップが激しい名作です。 |
《改行表示》30.《ネタバレ》 たまたまアマプラで見かけて見始めたら止まらなくなった。 かなり期待してなかったのだが意外に良くできてる。 当時の特撮技術で撮られたガス化シーンがホラーテイストでとても味がある。 今だったらリアルに映像化できるだろうが味気なくなってしまうように思う。 それと他人を利用して生きていく事を正当化してるのがクズすぎる。 全然同情できない。 だんだんと追い詰められていき逃げ場を失っていく悲哀みたいなのは感じた。 【Dry-man】さん [インターネット(邦画)] 6点(2020-06-07 11:49:55) |
《改行表示》29.《ネタバレ》 ほとんど透明人間のリメイクといえるだろう ガス人間第一号の能力はあまりにもチートでガスの持つ性質を大きく逸脱している 創意工夫が味の特撮作品であるのだが、考証を阻むような科学的説明の乏しさが全体を子供だましに感じさせてしまう。60年前だし、しょうがないか 「変身人間シリーズ」と銘打たれているが、後に円谷プロがブームにあやかって手がける怪奇ものの様相が濃い ガスになっても会話ができるのは実体のない亡霊が語っているのとあまり違わない。怪談めいているのだ 先に述べた通り透明人間のお話とほぼ同じなのだが本家と比べるとガス人間の見せ場は少ない 見えないことが見せ場だった透明人間と比べて光学合成など見せなければならない手間がかかるからかもしれない 悲恋で終わる人間ドラマが地味に良い…といいたいところだが、完全無欠のガス人間のほとんど唯一の弱点は女であり、 その女に冒頭からアシがつく謎の誘導とどうして警戒に引っかかったのかよくわからない犯人の車 導入部分はこうでもしないと捕まりっこないから無理やりヒントを与えているのが見え見えで残念ながらお粗末といわねばならないシナリオです しかし、ガス人間を野放しにすると全く関係ない横領までも全てガス人間のせいにする不埒な輩が出まくるので 必ず抹殺しなければならないとするのはまったくもって、ごもっとも。なんでかそこに妙に感心してしまった 【うまシネマ】さん [インターネット(邦画)] 5点(2020-05-25 01:45:43) |
28.《ネタバレ》 メロドラマにしたことで東宝特撮の変身人間もの3作では一番できがいいと思います。特殊能力を持った人間がその能力を社会のためではなく個人的欲望に使ったらどうなるかを、落ちぶれた舞踊家元への恋慕とからめたドラマ部が絶品です。昭和特撮になくてはならない土屋嘉男氏の代表作でしょう。彼の警察などへの不敵な態度と家元への献身的振る舞いの対比、若い八千草さんの美貌と悲しげな風情も、夜の場面の多い画の中で非常に印象的です。二人で社会を相手に戦う勢いのガス人間に対し家元はもはや生きる気力もなく、ガス人間には明かさずに心中を選びます。滅びの美学に満ちています。 【クリプトポネ】さん [DVD(邦画)] 8点(2020-05-17 15:42:28) (良:1票) |
《改行表示》27.《ネタバレ》 テクノロジー的にも人道的にもトンデモねぇ人体実験の末にガス人間にされた男・水野と、よりによってそのガス人間に見初められてしまった日舞の家元・藤千代を中心とした、愛憎空想活劇。 先ずガス人間の特性を活かし日毎「銀行強盗」に明け暮れ、没落家元の藤千代に融資するというガス人間・水野の歪んだ愛情と、その愛情に次第に絆されていくも、日舞への情熱をぶりぶりと募らせる藤千代。 この重なら無さそうで惹かれ合う二点が、やがて悲哀に満ちた合致の末に、非業な末期を遂げる。 さて、私はこのガス人間こと水野氏が、いけ好かない。夢半ばで挫折した青春時代という経緯を慮っても、大胆不敵であり、傲慢。 さて、春日流家元こと藤千代もまた、いけ好かない。芸術家であり、野心家でもある藤千代は、水野の献身に胡坐をかくかのように融資された先から金にモノを言わせるように「発表会成功」へと足場を固める。出所の不確かな融資を受けた昨日の今日で、新車まであつらえるかフツー? しかし、そんな腐ったガス臭のする独り善がりなガス人間・水野と、さすがに零落しているとはいえ家元としての発表会にまで漕ぎ着けた藤千代の火のような生き様が、ラストで一つに重なってしまった。 そりゃ、周りの応援(UMガス)も手伝ってか、大炎上必至。 いやぁ、ガス人間的にはハッピーエンドですなぁ…?と思ったが、ラストのガス人間の有様をみれば「それはどうなんだろうか」と言わざるを得ない。悔い無き終生だったとは到底言えない、おどろおどろしい死に様でした。 これは、藤千代の一人勝ちですね。老鼓師(左卜全)の「やり切った」感も、カッコイイ。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-06-28 22:40:10) |
26.《ネタバレ》 ガス人間の行動規範が「恋は盲目」なのでその点は印象は薄いのだが、この作品は八千草薫や左卜全等の「滅びの美学」があったからこそ邦画特撮史上の佳作となりえたのだと思う。合わせて東宝映画の名脇役・土屋嘉男にとっても記念すべき一本。本日訃報を受けてこのレビュー。ご冥福をお祈りします。 【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 6点(2017-09-06 15:01:00) |
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《改行表示》25.放映当時に生まれていないので分からないのですが この作品は子供向けだったのでしょうか?大人向けだったのでしょうか? 子供向けにしては展開が地味で退屈だろうし、大人向けにしては演出がチープすぎる気がします。 【Donatello】さん [DVD(邦画)] 2点(2017-07-18 21:16:21) |
《改行表示》24.非常に地味な特撮だが、そのぶんドラマ性が強く、刑事ドラマのような展開でストーリーが進む少々毛色の変わった作品。 内容が内容なだけに、さすがにヒロインの心情描写には物足りなさを感じるけど、八千草薫が若くてきれいだった。 能楽の師匠というキャラ設定がお話にうまく絡んで、一応切なさやもの悲しさは伝わってくる。 この手の作品にしては演出も凝っていて、逆に「ガス人間」という設定が稚拙というか、浮いてしまったのは仕方がないかな? 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 4点(2013-07-27 01:52:05) |
《改行表示》23.《ネタバレ》 純粋なラブストーリーには思えない。男の方は、もとから強かった自尊心が変な能力を持ったことでますます肥大化し、零落した美しい家元を自分が支える、などという妄想に取りつかれただけに見える。単にジェット機パイロットの代替だろう。 また女の方も「本当に男の人から愛されている」という認識以上のものではなく、当の男のせいもあって社会的に追い込まれ、不本意ながら破滅を選択したように見える。まあ女としては精一杯の誠意だったのだろうが、結果として男がしっぺ返しをくらった格好になっていたのは皮肉に思える。 それでも、劇中の刑事と婦人記者の関係が普通に本物だったらしいのに比べれば、どう頑張っても普通にはなれない二人の疑似恋愛と破滅を描いた悲劇と捉えることはできる。映像面でも最後の大爆発は結構な迫力で、特撮映画ならではの壮絶な幕引きだったように思えた。 ところで、この映画で難点と思うのは、メインストーリーを軸にして見た場合に、何でガス人間が出て来なければならないのかわからないことである。構成上は男に特殊能力が必要なのはわかるが、男女関係がからむのであればガス化などというゲテモノっぽいのでなく、せめてもう少し格好いい能力でなければと思う。ここはどうしても違和感が残る。 また個人的な問題としては、どうも登場人物が好きになれないのが困る。まず婦人記者は人物造形としては理解できるものの、自分としては嫌悪を催すタイプなのが正直ちょっときつい。また家元は気位が高いのは仕方ないが、最初に図書館を訪れた場面では、和装なのに変に大股でスタスタ歩いていたのが家業への誠実さに欠けるように思えて、この時点で印象が悪化した(本当の演出意図はわからない)。そのため後で少々しおらしい表情など見せても愛しさが感じられなかった。 そういうことで、全体としては残念ながらあまり愛着のわかない映画になってしまっている。ただし特撮映画としてはこれほどまともなストーリーを伴うものは稀であること、また言うまでもなく八千草薫さんの美貌に目を奪われること、及び東宝特撮の(影の)ヒーローである土屋嘉男氏が素顔で熱演していることを考えれば、決して悪い点は付けられない。 なお八千草薫さんが何で特撮映画などに出るのかと以前から思っていたのだが、考えてみれば少なくとも日舞の素養のない女優では務まらないわけである。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-05-27 18:59:07) |
《改行表示》22.《ネタバレ》 自在に気体になることが出来る体を持った男と、踊りの美人家元との愛と葛藤の物語。 一つの超科学を想定したSFドラマであるのは、『電送人間』『美女と液体』と同じだが、こちらはガス人間と美人家元との、倫理を超えた愛(不倫って意味じゃなく)の物語が織り込まれ、他2作よりも見応えのあるものになっている。 表面的な倫理観で、人の思いを拒絶する女が多い、凡百の創作物中の女と違い、この家元・藤千代は、人殺しで銀行強盗の、狂気の愛とも言える思いを受け入れる。ここが、実にいい。そして、それでもこのまま生きては居れないという、藤千代の最後の選択が泣かせる。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-10-09 01:31:25) |
21.《ネタバレ》 この年代の映画は、東京の街並みや車や建物内の作りなんかがレトロで、それ自体が面白くって鑑賞していたりもします。冷静に見ると、主人公はじめ皆さんの演技が大根のような気もするけど、なぜかこの古くささの中でこの演技だとそれほど気にならないんですよね。まぁそれはともかく、銀行強盗をし、それに伴い藤千代さんが拘束され、水野は自分正体を大々的に明かし、、、と、ガス人間のやっていることはどう考えても馬鹿ですよ(笑)。藤千代を守るためにとか言ってるけど、彼女と自分を追い込んでるだけのような気がする。ストーリー的にはおちゃらけだけど、八千草薫の気品さ、そしてガス人間というSF要素と日本舞踊との組み合わせの妙は見どころの一つで、中でもガス人間がガス化する一連のシーンは今見てもチープさを感じさせない。顔が青白くもやがかり、煙が出てきて服は落ち、札束が宙に浮きまた舞い散り、煙が人の首を絞めていく。半世紀以上前でも、こんな素晴らしい特撮が出来るのですね。あ、実験室のセットもまたレトロ感あって良かったです。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-04-15 17:19:35) |
《改行表示》20.特撮と言えば円谷英二、私の子どもの頃はゴジラ以降怪獣映画、特撮映画が大流行だったが、私はあまり好きではなかった。この映画ももちろんその部類で片付けていいのかもしれないが、少し違うのような気もして気になって見てみた。だがやっぱり評価しづらい。八千草さんの美しさは言うことなし。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-11-27 10:06:16) |
19.《ネタバレ》 日舞の家元とガス人間と銀行強盗との三題噺、って感じで、家元とガス人間の悲恋、ガス人間銀行強盗のスリラーってのはそれぞれドラマを構成できてるんだけど、家元と銀行強盗がどうもトーンとしてつながってない。いえね、東宝はいつもキャバレーを背景にしてて、たまには古典芸能で別の味を出そうか、という新しいことやってみる冒険は立派よ。最初に荒れ屋に八千草薫が登場するあたりは悪くないんだけど、どうもなあ、家元が発表会を出来るようにガス人間が銀行強盗をやる、って展開はなんとも不安定。映画におけるミスマッチってのは、どちらかというと好きなほうで、よくやったと誉めてもいいんだけど、後半ヘンに湿度が上がってしまう。新しい冒険をしたようでけっきょく古い型に寄りかかったというか。銀行強盗もそうだよな。社会的犯罪を絡めなくちゃいけない、という決まりが東宝社内にあったのかな。事件だけならまだいいのよ。中盤で土屋嘉男が自首してくるあたりはすごくいいし、その後の銀行での事件の再現もワクワクさせる。胸に手を当てて精神統一するポーズもいいな。ふんわり浮き上がった札束がこちらに飛んできてバラけるの。でもそういったことが、日本舞踊の発表会を成功させるためってのには、どうも無理が感じられるんだ。せっかく化け物にされた側から描いているのに、即犯罪者に仕立てるのはどうなんだろう。あと一つ、ガス人間を出せとわめく発表会場の乱入者たち、ガス人間の落ち着き・紳士的と対比させたんだろうが、なにもあんなチンピラにしなくてもいいのに。あそこは普通の「良識ある一般市民顔の人々」にしたほうが、効果がある場面じゃないか。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-10-05 10:09:28) |
18.「ヘルボーイ」の主人公の上司がガス人間だったです。ひょっとして、ハリウッドがパクリ?まぁ、クリエイターなら、ガス状の人間って、よく思いつくコンセプトなのかもしれません。自分は小さい頃見た「ウルトラQ」に感動していたので、こういう映画は大歓迎。日本のSF映画は特撮なんかより、コンセプト面で進化して欲しかった。きっと「ウルトラQ」以降、アニメにSF感性を取られてしまったんでしょうね。この映画で思ったことは、たとえガス人間でも、一途に愛すれば、あんな美人でもなびくことがあるんだ、という事。でも女性のほうも半端じゃない。一緒に死のうとする。これだから日本の女性は怖くて美しい。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2011-02-18 00:23:44) (良:1票) |
17.怪奇サスペンスを期待すると、良い意味で裏切られます。タイトルはインパクトありますね。 土屋嘉男と八千草薫の組み合わせは実に異色です。これだけでも見る価値あります。ガス人間の起こす犯罪や、ラブ・ストーリー、捜査陣・報道陣の描写などは、どれも中途半端の感を拭い切れない部分があります。ですから、傑作の域に達していないと私は思いますが、作品全体としては、レトロな風味でなかなか味わい深い作品に仕上がっています。ちょっと点数は辛めにつけますが、面白く見ました。 【ジャッカルの目】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-02-05 08:37:47) |
16.《ネタバレ》 もはや怪物になってしまった人間と、落ちぶれた本家の歌舞伎役者が死に場所を求めて、お互いを心中のパートナーとして選んだ。不本意にも死に損ねたと思った怪物が、なりゆきで「負けるもんか」と言ったところで、彼女の決心は変わらなかった。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-11-03 07:57:05) |