14.《ネタバレ》 “Red Dawn”『赤い夜明け』。血の赤とか、共産圏のアカとか、そんな意味合いだと思います。
当時、第三次世界大戦が起きるとしたら、高い確率で全面核戦争で、東西両国家は滅ぶものと思っていました。戦車や歩兵が戦う戦争というのは、過去のものか、小規模な地域紛争で行われるものと考えていました。
初視聴はテレビのロードショーでしたが、最初のテロップの記憶が無かったです。米、英、中国(!?)連合VSソ連、ニカラグア、キューバ他東側諸国の戦争で、ヨーロッパは中立でNATOは解散。ソ連に核攻撃を受けた後の、映画本編でした。…こんな話だったんだぁ。
平和な街の日常に、ふわりとパラシュート部隊が降ってきて、担任の先生にいきなり機銃を撃つ非日常感。壊されていく日常風景。訳が分からないうちに始まる逃亡生活が、呆気ない核戦争とは違う恐ろしさを感じさせました。
それと同時に知恵と工夫次第では戦争でも生き残れることを示唆しているように感じて、まるでパニック映画やサバイバル映画の一つのように、私ならどうしたろうか?と考えを巡らせながら観る事ができました。
子供たち(と言っていいのかな?)だけで考えて、家族や街を滅茶苦茶にした連中に一泡吹かせる。撃墜された空軍大佐が来るまで、戦況もロクにわからずに、ただ抵抗運動を続ける(=アメリカの正規軍と連携をとっていない)様子が、『銀河漂流バイファム』のようで、不謹慎ながらワクワクして観ていましたね。
2度目以降の視聴では、結構ドンパチが多めで、ドラマが少ないな…って思いましたが、仲間がやられたり、捕虜を捕えたり、裏切りがあったりと、戦争では避けられない悲劇と、その場その場の判断を子供たちだけで決めていく様子に、とても共感して、時には驚いて観ていました。
敵の将校が人間味のある人物でしたね。当時の共産圏の敵将校だから、もっと憎々しい悪者か、殺戮が好きな狂人として描かれても不思議じゃなかったと思いますが、まっとうな考えの人物として描かれていたのは意外でした。