★12.もはや「人間」そのものを描くんじゃなく、「運命」こそを主人公とする黒澤流シェイクスピア劇のひとつ。個人的好みを越えて、やっぱりさすがの見事な構成力であり、表現力です。ただ、役者が弱い。仲代達也以下、ほとんどの役者の顔が、画面に映えていないってのは、どういうことなんだろう…。唯一、油井昌由樹だけがしっくりおさまっていたけど、ショーケンなんてヒドイものだった。せめて、主人公が当初の通り勝新太郎だったらなあ。 【やましんの巻】さん 8点(2003-06-28 16:20:22) |
【リトル】さん 7点(2003-06-23 23:31:00) |
10.ネタバレあり。先入観やカンヌグランプリを差し引いても、私の中では、「影武者」は「乱」より上にあります。影武者が何故、信玄に心酔していったのか、というところの動機付けが弱いとは思いますが、それを補って余りあるものがあると思っています。大滝秀治が信玄をたしなめるシーン。夕焼けをバックに信玄がシルエットで浮かび上がってくるシーン。侍大将達が下ネタで笑い合うシーン。調子づいた影武者が落馬するシーン。影武者がショーケンの揶揄をかわすシーン。奥方二人とのユーモアあふれるシーン。その後、影が大きくなっていく、比喩の見事さ。何度みても自分的には素晴らしいシーンの連続です。最初観た時、合戦シーンは、もの足りませんでしたが、今は、あれで良かった、と思えるようになりました。私にとっては時をおいて何度も観たくなる作品です。 【すぎさ】さん 9点(2003-06-17 00:17:24) (良:1票) |
9.歴史特に戦国史がかなり好きな私としてはかなり楽しめた。唯一夢のシーンだけは無くても十分伝わったと思う。コッポラの入れ知恵か?国を盗んだ男が盗人に一族と国を預ける、男は時に信玄が乗り移ったような振る舞いを見せ皆を欺き、男を追い出すと共に破滅へと進んでゆく。草葉の陰から合戦を覗き、昨日までの一族の滅亡をみて男も武田一族として立派な最期を遂げる。やっぱ勝新でやってほしかった。 【亜流派 十五郎】さん 9点(2003-06-16 23:24:10) |
8.重い映画。映画館で見たら、何日も暗い気分を引きずっていそうだ。個人的には苦手な話だが、非常に良くできていると思う。どうしてこんなにここでの評価が低いのかが解せない。映画好きの従兄は絶賛していたのに。 【洟垂れ】さん 8点(2003-05-30 00:44:20) |
7.レビューの少なさと点数の低さに吃驚。何故これほど評価が低いのか全く理解出来ない。他の黒澤作品に比べるとやや脚本が弱いような気もするが、決して悪くはない。映像も音楽も素晴らしい。山崎努、大滝秀治の演技は絶品だし、仲代達矢も良く演じている。欠点をあげるとすれば最後の合戦シーンだろうが、それにしてもこの評価は酷過ぎる。もう一度考え直してもらえないだろうか。カンヌの評価は信頼出来ると思う。夢のシーンも影になった男のプレッシャーが良く表現されていて、このシーンがあると無いとでは影の心理状態に対する見る側の理解が大分違ってくる。はっきり言って「乱」よりも「影武者」の方が数段優れている。何よりドラマとして面白く、揺れ動く影の心が適格に描写されているので感情移入もしやすい。ただ戦国時代に興味が無い人には少し説明不足な点はあるが……。 |
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6.この作品何度もみました。城攻めのシーン、絵巻でなく、本当にリアルな戦場場面として戦国期の戦いを描いた唯一の作品ですね。ベトナム戦争みたいだった。。。。ベトナムで思い出したけど「地獄の黙示録」とか、力のある監督のの失敗作って、カブレラの大ファールみたいで、実に楽しいですね。傑作は「いいよね」で終わりだけど、ああでもないこうでもないと語るには恰好の「種」です。 【ちょうじ 】さん 6点(2003-03-29 11:23:09) |
5.「4点。意外と面白くない。全然期待しないで行くとひょっとしたらひょっとする。」という定義の元につけさしていただきました。画的に好きなシーンはいっぱいあるんですけど、「夢」かなんかにつながるのかなぁ・・・悪夢のシーンが退屈なんですよ。あのカラフルなヤツ。贅沢な間が許されてるのは巨匠だからなのかなぁなんて思ってしまった。「乱」は好きなんだけど。 |
4. 黒澤明にとって日本映画は「どですかでん」以来10年ぶりだったが、カンヌ映画祭で見事グランプリを獲得。角川の「天と地と」を思えば、重厚な様式美に満ちた格調のある映像は矢張り黒澤明と思わせるモノがある。だが、惜しむらくはキャスティングが弱い。仲代達矢は熱演だが、彼の力量では3時間持ちこたえるのはチョット無理があった。無名塾期待の新鋭だった隆大介演じる織田信長のショボさは数ある映画版信長の中でも最低ランクと言って差し支えなかろう。デビュー作「天国と地獄」で名演を見せた山崎努とは大違い!あと、仮に勝新太郎が降板せずに主役を演じたとしても、3時間を持たせられたかは…甚だ疑問。そういや、コッポラとルーカスも参加してたよナァ。憧れのヒトだったんだろーな。個人的には黒澤の復活は嬉しかったが、作品の方は手放しに絶賛はできなかった。 【へちょちょ】さん 6点(2003-01-26 03:33:10) (良:1票) |
3.うーん,色彩的な美しさを見事,と評する人たちは当時から私の周りに多かったけれども,彼等は皆口々に,「何と言っても黒澤だから」と言っていたっけ。世界の黒澤の名が,ブランド・バリューと化していったのもこのあたりから,と思っている。どうも,私には視覚のみに偏重してしまったような印象が拭いきれず,これが黒澤??,と首を傾げた作品となった。それにしても「春の祭典」はともかく,いくら武田騎馬隊だからといって「軽騎兵」はないだろう。音楽担当者のセンスを疑ってしまった。 【koshi】さん 5点(2002-12-22 20:26:20) |
2.悪くはない。私も「乱」の方が好きかな?とにもかくにも、ローアングルが多くて、日本映画なのに日本人俳優が誰が誰なのか非常に判り難かった。ましてや外国の人が見たらと思うと。。。ちなみにこの映画、ものすごくレビュー数が少ないのはなぜ?この映画につきものの話題である、「もし勝新太郎が降板しなかったらどうであったか?」という皆の意見も知りたかったのですけどねー(笑) ちなみに私は仲代さんはとってもよく頑張ったけど、やっぱりあの役は勝さんで見てみたかった・・・と思います!あの影武者役の配役を考えると、私はまさに勝さんにあまりにもぴったりだったんじゃないかと。。。ある意味、非常に惜しいと思っています。 【はむじん】さん 6点(2002-12-15 03:09:03) |
1.うーん、、、壮大だし、威厳あるし、色きれいなんだけど、なんかな、、、、個人的には乱の方が好きだな。でも最初の長回しの3人のショット、あれ合成だそうな、、、。すごい、気づかなかった。 【あろえりーな】さん 6点(2002-10-24 00:01:03) |