17.横溝正史の作品のファンとしては、この映画は獄門島の雰囲気を見事に映像化しているにもかかわらず、かなり不満が残る。それはもちろん原作と犯人を変えてしまったところにある。キャストでそれが推理しやすくなっているし、当主嘉右衛門の人間性が威厳のある人物からなんかエロじじい的な人間に変わってしまっているという点。で、結局殺人の動機そのものが少しぼやけてしまってるような気がする。3人娘の狂い咲きの雰囲気とこの物語の焦点でもある異様な死体発見現場は映像的にはかなり良かったとは思うが。(首チョンパは小説にはないが映像的にはショッキングでいいかも)市川監督の作品では何故か警部と金田一は初対面でいつも金田一が馬鹿にされているのも小説のファンとしてはあまり面白くない。 【JEWEL】さん 6点(2003-09-30 23:23:36) |
16.横溝正史シリーズは何も考えずに気楽に見ていられるのが好きですが、思い出そうとするとどれがどれだかわからなくなったしまいます。個人的にはいろいろな被害者の死に方と、殺人の段取りや手段をへえ~と興味深く見る映画です。加害者にシンクロするか、同情できないとこのシリーズはあとあと残らない気がする。 【omut】さん 5点(2003-09-29 12:39:44) |
15.《ネタバレ》 角川による「犬神家の一族」映画化は予想外の大ヒットとなった為、一躍「横溝正史」ブームが巻き起こり東宝に映画化権を移して第2弾「悪魔の手毬唄」が制作された。コレもヒットした為、東映や松竹までが金田一モノを競作するという未曾有の展開を見せる中、東宝は僅か4ヶ月の製作期間を経て本作を第3弾として発表した。原作は金田一耕助が戦争からの復員後初めて殺人事件を手掛け、以後探偵として身を立てるに至るキッカケとなるコトから、数ある横溝作品中でも最も重要な位置付けとして横溝ファンの間では認識されている。こうした点を踏まえると本作は【ひかりごけ】氏の御指摘通り、正に致命的なミスを犯している。著名なミステリ作品の「犯人を変更」する!という暴挙はアレンジとかで済ませられるような単純な問題ではない。作者及びそれを愛する読者に対する冒涜だ!!脚本は久里子亭(くりすてい…)とクレジットされているが、アガサをも侮辱したこのペンネームは市川監督と日高真也の連名シナリオの覆面バージョンである。横溝作品の有する(イイ意味での)戦後ドサクサの胡散臭さが画面に再現出来ている辺りは流石に天才・市川崑だが、根本を誤ったイタさは最早許し難いので容赦なく6点マイナス!! 【へちょちょ】さん 4点(2003-09-18 02:04:44) |
14.横溝版マザーグースの猟奇的連続殺人のトリックを謎解きよりも絵画的に美しく見せるところがすごいですね。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2003-08-29 20:55:13) |
13.シリーズの中では、海を写してるせいか青色の印象が強く華やかな感じでした。殺される三人娘も派手でアッパラパー(死語?)だし。横溝の世界は、リアリズムを求めると矛盾が多いのですが、殺人というものをからめた伝統芸能ですね。ジャイアント馬場のキックに皆あたるような。当時、佐分利信の声が聞きにくくて不思議だった。「キ~〇〇ガイじゃが仕方がない」「妄念じゃ!」。 【チューン】さん 7点(2003-05-28 10:10:44) |
12.子供の頃、石坂浩二に惚れた。提灯だけが遠くにの闇に浮かんでいたが、実は死体を担いでいた!というのと、釣り鐘の首切断シーンが衝撃!市川ワールドと横溝ワールドの融合が素晴らしい。 【クロ】さん 10点(2003-05-26 03:04:06) |
【みんみん】さん 6点(2003-04-01 14:12:21) |
10.死体の顔が皆怖かった。キャストは凄いけど内容がイマイチだったな~ちょっとイライラするシーンが多すぎ。でも坂口良子さんのシーンは好き。やっぱりかわいい~♪ピーターさん、妖艶すぎて怖かった。 |
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9.悲劇を未然に阻止しないのは金田一モノの定石だけど、この作品はひどすぎる! 誰と誰と誰が危ないとわかっていて獄門島へ行くのに、全員死なせてしまった。どこが名探偵なのでしょう? しかし横溝ミステリのトリックは複雑なので、これも最後に絵解きされてもイマイチすっきりしなかった。推理映画は難しい。 【アンドロ氏】さん 5点(2002-12-16 01:12:23) |
8.横溝らしさであるおどろおどろしい感じが良く伝わる作品に仕上がっている。死体の顔が気持ち悪くていいね~。だけど鐘が落ちて首がすっ飛ぶとは・・・ちょっと笑っちゃった。「よし、分かった!」はほんと最高です。 【たけぞう】さん 5点(2002-11-13 22:17:29) |
7.妖しげな美しさとおどろおどろしさが溢れる映像美。ちなみに浅野ゆう子、八墓村よりこちらのほうが断然良いと思う。見事なあっぱっぱー振り。 【ハト課長】さん 9点(2002-11-02 15:09:25) |
★6.原作はおどろおどろしい感じ。映像は綺麗に殺人してます。横溝映画の中では出来の好い方ではないでしょうか。 【オオカミ】さん 7点(2002-08-18 08:27:21) |
5.横溝正史は『本陣殺人事件』の水車やこの作品の釣鐘など、実に映像的なトリックを得意とする人だが、それをきっちりと映像化してさらに格調高くした市川監督の力量は凄い。ただし他の金田一作品と一線をかいする『獄門島』の動機という点で本作品は決定的に弱い。要するに犯人が原作と違うのである。もう映像化は無理(トリックにどうしても差別用語が必要)だと思うのでこれはかなり惜しい。首が飛ぶのもちょっと調子にのりすぎかな、と思う。 【ひかりごけ】さん 7点(2002-03-24 04:17:34) (良:1票) |
4.この作品を観て「やっぱ、へーちゃんはええなぁ。」とつくづく思いました。市川監督独特のざらざらとして生々しい(死体だけでなく草木までも)映像美、そしてこの物語の残酷で哀しい象徴として時折挿入される獄門島のカットにはずっしりと圧倒されました。轟警部の「よし、解った!!」ってこの作品から始まるんですね。物語の清涼剤的な坂口良子、クセモノのピーター、多少くさいながらも物語を引っ張っていく大原麗子といいキャスティングですね。おおっと、若かりし頃の浅野ゆう子(死体の時以外は大根100%!)に物語を締める司葉子も忘れてはいけません!いつも通りラストの結末は何とも哀しいです。幼少の時は首が吹っ飛ぶショッキングなシーンでおもらししたのを覚えています。 【さかQ】さん 8点(2002-01-05 01:05:35) |
3.なぜだかわからないんですけど、この映画の名前を聞くとラストのピーターの船に乗る姿が浮かぶ・・・ 【トミー・リー】さん 8点(2001-05-12 10:40:02) (笑:1票) |
2.角川映画第一弾の「犬神家の一族」でのへいちゃん(石坂の本名)も良いですが、このへいちゃんも好き!こういう日本映画もっと作られてもいいと思うけどな~・・・。 【ひよこ】さん 9点(2001-04-13 17:01:17) |
1.横溝・市川・石坂の第2弾。じつはこれが一番好きです。「したい」を風景をしてとらえる映像美。10年くらい前にはやった「たま」の歌詞にもみられます。萩原朔太郎「悲しい女の死体のうへで、つめたいきりぎりすがないている」そんなのを思い出す。僕って猟奇的なのかな?いいえ芸術的であるといってください。 【阿佐ヶ谷】さん 9点(2001-03-26 23:56:11) |