45.《ネタバレ》 説明的なショットが山積みになっている映画を、「いやらしい」という言葉で否定する北野監督独自の省略法が見事に成功している作品です。北野のスタイルは、既存の映画に対する彼の否定であったり、嫌悪感から自然に生まれてきたもので、恐らくは理屈ではなく、感覚的なものに起因しているのでしょう。「感覚的」=「行き当たりばったり」の演出というのは、いささか強引かも知れませんが、恐らくは遠からずといったところで、妥当な評価ではないでしょうか。ただ、この「行き当たりばったり」の演出が、明らかに計算され尽くしたものとは違う「戸惑い」のようなものを観客に与えるのは確かで、自分にとって北野作品の魅力はまさにそこにあります。違和感に等しい「戸惑い」。長い静寂と静寂の間に響く唐突で重い銃声。死ぬというよりは、むしろ動かなくなった人間。そして物体のように転がる死体。断末魔の声もなく、そばで泣きじゃくる人もいない。映画にしてしまえば、観るものを戸惑わせるこれらの演出も、実は北野のリアティ。そして、本作で何よりも恐ろしいのは、警察と麻薬組織の対決という、いわば非日常的な裏の世界を日常的な風景の中で描いていること。例えば、ガサ入れのシーケンスでは、刑事の一人が野球をしている少年の目の前で頭をかち割られる。しかも、凶器はその少年らが使用していたバット。たけしが殺し屋に襲われるシーケンスでも、たけしのかわした銃弾が何の脈絡もなく、そこに通りかかった関係のない通行人の頭を打ち抜く。見なれた風景をバックしたこの惨劇の恐さ。ただし、ラストシーケンスは明らかに蛇足でしょう。あれこそ、まさに「いやらしい」カットなのでは、と思いますがどうでしょうか。 【スロウボート】さん 7点(2004-02-28 00:37:09) (良:6票) |
44.北野映画で一番「好きな」作品(ちなみに一番「凄い」のはソナチネ!)です。初監督とは思えないセンスの良いカメラワークと、ストーリーが他作品と比べて独特です。脚本が別の人なので、ビートたけしのあまのじゃく精神がいい方向に覚醒したのではないでしょうか。学生の時は、映像演出の授業でどの講師も必ずこの作品を教材に出してきて、一人ニマニマしてましたw。自分にとっての最大の映画の教科書です。 【ゆうろう】さん [DVD(邦画)] 10点(2004-02-18 12:51:51) (良:2票) |
43.殺伐とした暴力が陳列されているだけの映画。暴力を振るったり、振るわれたりする人々の心が描かれているわけでもなし、かっこいいわけでもなし、暴力自体に込められた何かがあるわけでもなし。監督の力量が足りないというよりは、監督の内面世界が元々こんなものなのかもしれないと思う。 【駆けてゆく雲】さん 2点(2004-01-24 10:27:48) (良:2票) |
42.たけしの映画の中では「キッズ・リターン」の次に好きな作品。 【カイザー・ソゼ】さん 7点(2004-01-21 01:14:10) |
41.2003年投稿の拙いレビューは削除。今2014年:改めて投稿。 今回、20何年か振りに観た事になります いやはや、このやらかし具合っといったらやはり素晴らしいです 北野武監督よる我妻刑事とビート節。 刑事の職権、利用せずに突き進んでゆくラストがすごく良い。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2003-12-28 00:02:51) |
40.北野作品の中では、かなりお気に入りです! 初めて見たときの衝撃は凄かった..(最近見直してみると粗が目立つけど..) ラストの橋を渡るシーンが、好きです!世の中、そんなに簡単に変わるもんじゃない、所詮堂々巡りさ..ってね... 【コナンが一番】さん [映画館(邦画)] 8点(2003-12-25 20:37:49) |
39.この映画のノリには全然ついていけませんでした。フライデー襲撃事件のノリそのものでしょ、これって。だからその後の北野映画は全く観ていません。しかし、ヨーロッパでは"TAKESHI KITANO"は圧倒的に人気と知名度があるので、日本人として会話を合わせられないのは辛いものがあります。外国人から日本映画の素晴らしさを説明されるのは複雑な気持ちです。この映画だけで北野武を判断するのはちょっと早合点だったかなと思って後悔してます。 |
38.私は何回観てもこの映画のよさがわかりません。こういう描き方、バイオレンスは好きじゃない。それを売りにするのはドウなんでしょ?うーーん、北野だから高い点入れようとは想いません。 【たかちゃん】さん 3点(2003-12-12 22:32:43) |
37. どうも彼の暴力描写が好きになれません。なんというか、しゃれになってないというか・・・荒んだ気持ちになってしまうので。で、本作、物語もまだ荒削りで未完成なのですが、たけしの狂気じみた暴力だけが売りなのかと思いました。 【ロイ・ニアリー】さん 4点(2003-12-12 17:31:51) |
36.北野作品では文句なく一番の出来。そして、日本映画界を揺るがす事件性をも持った傑作。では、以後の作品とは何が違うのか? それは野沢尚の骨子がしっかりとした脚本の有無だろう。ラストでは、北野は野沢脚本に手を加え改竄しているのだが、それも撮影前にビジョンを作れたからこそ成しえたこと。すべてにおいて無駄のないシャープな映像を作り得た本作の撮影時のことを、北野監督には思い出してもらいたい。 【恭人】さん 9点(2003-12-02 21:03:39) (良:1票) |
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【ピニョン】さん 5点(2003-11-24 21:13:56) |
★34.暴力的なシーンがウリなのですよね。ピカレスクロマンというか、権力側の人間である北野武が、反権力の側よりも暴力的な刑事を怪演しています。素人っぽい淡々とした台詞回しが逆に印象的な感じです。 【オオカミ】さん 7点(2003-11-19 22:32:59) |
33.おもろかった、主人公がどんどんぼろぼろになるサマがいけてる。無表情な怒りってすげーなw 【アルカポネ】さん 8点(2003-11-14 00:46:17) |
32.すげー映画。ラストが今までの映画に全て一線を画している。なんていうか、この映画はもう孤高の地位を確立してると思われる |
31.映像でも、雰囲気でもスタイルのある監督は、好き嫌いはっきりしやすくていい。武のスタイルは日本では指折りに好き。淡白なカメラワーク、セリフ、間、一作目からスタイルがあったことに驚かされる。ストーリーがもうちょっと起伏があってもいいなって思うけど・・その辺もスタイルなのかな。。 【ウメキチ】さん 8点(2003-11-06 18:37:11) |
30.邦画でもこういうハードボイルド系のは見た事無かったんですが・・・。 暴力の中にあるカッコ良さに惹かれました。 でもそれだけでした。 【金髪の按摩】さん 6点(2003-11-02 20:57:07) |
29.なにせキヨヒロの存在感がすごかった。普通な人っぽさを保ちつつも狂暴であって目の座り方が怖い。 それまでこのような殺し屋のキャラはいなかったと思う。北野監督は初監督にして自分のスタイルを作ってしまっている。黒澤明が詰まった感じを好むとしたら、北野武はスカな空間を好む人だと思う。 【チューン】さん 8点(2003-10-27 13:06:10) |
28.コレ観た後、凶暴な男にならないよう注意しましょう。 |
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