60.《ネタバレ》 なんたらサスペンス劇場と同じような感じだし、終わってみれば動機の弱さも気になるところだが、それでもまあまあ面白く観ることができたのは湯川学というキャラクターの力なのだろう。そう考えると「容疑者X」で湯川を食った石神は凄かった。今作は犯人が弱い代わりに小学4年生の男の子が大きな役として出てくる。海の中を見たいと言った彼に、湯川が自作のロケットを飛ばし、夢を叶えてあげるシーンはとても良かった。しかし、自分が少しでも事件に関与したのではないかという漠然とした不安が芽生え始めたとき、湯川は薄っぺらいことを言って去っていった。このあたりはどうも釈然としない。映画的にこれで良かったのだろうか? 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-12-14 15:07:54) (良:1票) |
59.《ネタバレ》 「ガリレオ」劇場版第2作。前作「容疑者Xの献身」ほど陰湿ではなく、湯川(福山雅治)も主人公らしい描かれ方をされていて、前作よりは今回のほうが安心して見ていられる。しかし、テレビドラマの劇場版ということを感じさせていなかった前作に比べると、やはり物足りない出来で、今回も前作同様にテレビシリーズとは違う方向に持っていこうとしているのは分かるのだが、前作と違ってテレビドラマの劇場版という感じになってしまっているのは前作が良かっただけに残念だった。ストーリーの軸となっているのがそれぞれに秘密を抱えた家族であるが、この家族全員が身勝手なだけにしか見えず、とても感情移入できる代物ではないし、予告でうたわれていた家族愛もとうてい感じられない。中でもなにも知らない小学生の甥っ子を殺人事件の共犯に仕立ててしまう旅館の主人は最低で、本当に家族を愛しているならたとえ甥でもそんなことはしてはならないと思うし、そんな男の口から家族を愛している云々の言葉を語られても説得力がなく、薄ら寒さを覚える(演じるのが善良な役柄の多い前田吟というのもイメージと違うような気がする。)し、むしろ、この家族よりも小学生にして重い荷物を背負わされてしまった少年の今後が心配になってしまった。冒頭に描かれる殺人が節子による犯行だと思わせておいて成美の犯行だったのはうまいミスリードだと思うが、被害者の女(西田尚美)がどんなにイヤな女に描かれていても演じる西田尚美にはおっとり・のほほんとした親しみやすいイメージがあり、この役を演じるには無理があるように思う。見るからにイヤな奴を演じてはまる女優ならほかにいくらでもいるだろうに。この成美の殺人だけは少しは分かる部分もあっただけにこの配役はちょっと残念だった。と、けなしてばかりだがいいところをあげれば子供が苦手な湯川が小学生の少年と触れ合うという設定は面白いし、ペットボトルロケットを飛ばすシーンはほのぼのとしていて良かった(ここだけは本当に夏休みのファミリー映画のノリ。)し、近年の朝ドラヒロインふたりの共演も楽しい。それに撮影をたけし映画も担当する柳島克己が担当しているためか青い海や空の美しさが際立っていてとても印象に残る。少し甘めだが、これらに免じて6点を。最後にもう一つだけ、ガリレオシリーズの残る長編「聖女の救済」は本作の前に連ドラの中で映像化されたが、それよりも本作のほうが映画よりもテレビ向けだった気がする。もし、映画でなくテレビドラマとして映像化されていたら、物語の印象はもっと違うものになったかもしれない。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-10-17 01:40:16) (良:1票) |
58.傑作、堂々たる出来。 共に横に並んで座るというイメージがこれ程までに意味を持つとは驚きです。小さな探偵くんに対し、頑張れと一方的に投げかけるのではなく、共に考えよう、一人ではないと呟く湯川。冒頭の議論のように、向かい合い、人に教授する立場の存在であるにも関わらず、横に一緒に座る。そのイメージは本当に力強い。面会室のガラスに阻まれ、向かい合うことしか許されない杏と義親とも対比されているかと思うと一層、感動的。あの事件だけでなく、文明の発展に伴い未来に残され、未だ答えの見つからない遺物に対しての、物理学者という立場としての言葉にも聞こえました。行きは、一緒に電車で島にやって来た2人。帰りは、一人。父ちゃんはうたた寝。行きは、進行左方向、帰りは右方向。ここにも相当、示唆なものを感じざるを得ません。 事件の動機が弱いのは確かでありますが、夏休みにたまたま島にやって来て、たまたま事件に巻き込まれる形となったあの子をストーリー軸に据えるのであれば、脈絡がないほどストーリーの理にかなっている。 【うー】さん [地上波(邦画)] 9点(2014-09-13 21:28:25) |
57.テレビの2時間ドラマで、十分..って、いう内容..前作の方が、遥かに出来が良かった.. 【コナンが一番】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-09-13 17:17:51) |
56.《ネタバレ》 ガリレオシリーズは好きで見ていたが、特に映画にする必要を感じなかった。 しかも、テレビ版より出来が良いとは思えないような作品を。 家族愛をやたら前面に押し出して泣かせようとしているのだが、そんなことが好きで見ていたシリーズではない。 ガリレオに向かないセンチメンタリズムが鼻についてシラけてしまう。 土曜ワイド劇場じゃないんだから。 しかも、その親子愛がとても感情移入できないような代物。 犯人は保身のために刑事を死なせているわけで、その親子愛を押し付けられたところで共感なんてできない。 好感の持てるのは娘の罪を被った仙波だけで、犯罪にからんだ利己的な三人の親子愛には嫌悪感すら抱く。 切なさを売りにしたい制作サイドの下心は見えるが、どうにも仕方がなかった同情すべき犯罪という切なさがないのだ。 「人生を捻じ曲げられようとしている者」は成美かと思わせて、実は少年であったことは巧いミスリード。 「すべてを知った上で自分の進むべき道を決める」ことを説く博士と、知らぬ間に犯行に協力させられていた少年のやりとりは良かった。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 3点(2014-08-12 00:16:07) (良:2票) |
55.《ネタバレ》 悪い意味で語りたくなる作品です。テレビシリーズでは科学者の目で不可能犯罪に挑む痛快さがありました。しかし、映画では一転人情が前面に押し出された湿っぽい話になります。前作の容疑者Ⅹもそうでした。そこまでは良いとしても、結果として人情に呑まれた形で真実に蓋をしてしまったのは大きなマイナスです。前作は最後に犯人が自白しましたが、本作は同情を誘おうとする犯人の思惑に嵌った感じで印象が良くありません。計画殺人犯に逃げ切りを許したのでは南国の美しい風景も台無しです。湯川先生は一般人だから人情によって見逃すのは百歩譲って良い(子供が関わってますからね)のですが、刑事の岸谷さんは駄目でしょう。事情はほぼ知っているような描写ですし。あんたそれでも法の番人か?また、映画全体で人として不自然な行動が目立ち、共感しづらいのです。成美が伸子を刺殺したのも、重治が塚原を殺したのも短絡的ではないか?重治は家族を愛してるといいつつ、なぜ児童に殺人の片棒を担がせるのか?要は説得力の不足ですね。この映画の描写の限りでは、成美も重治もきっちり裁きを受けるべき人間です。 苦しんで見せているが、所詮は犯罪者の独りよがりにすぎません。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 2点(2014-08-11 17:25:14) (良:2票) |
54.《ネタバレ》 「シリーズ史上最も切ないストーリー」みたいなコピーがあった気がしますが、 そのせいか肩透かしな話に感じました。 湯川博士と少年との交流。杏の白竜へ向けられた隠されたメッセージ等、 パーツを切り取れば、面白い話になりえそうでしたが、 実際は、大人の身勝手で罪も罪の意識もない犠牲者が巻き込まれたという、 「切なさ」とは無縁のドロドロとした人間の弱さが生み出した歪みを描いた話なのだと思います。そういった意味では東野圭吾氏には何の罪もありませんが、 しょぼいコピーのせいで辛目の評価です。 【バニーボーイ】さん [地上波(邦画)] 4点(2014-07-27 08:43:00) (良:1票) |
53.《ネタバレ》 所謂家族愛というものは全く感じられないというか、各々が自分勝手に突き進んだ結果すれ違い、公然の秘密を共有しながら生きる人間の不幸というか、救いのなさを感じた。ある意味、東野圭吾ぽいけど。父は不倫相手の娘と知りながら自分をごまかし折り合いつけて、その整合性のために孫を巻き込んで殺人したとしか思えないし、母は不倫相手に子供の罪をなすりつけて、夫に甘えるどうしようもない女だし、娘も殺人犯しておきながら実父に罪をなすりつけた負い目から実父を崇め、結果育ての父を蔑ろにして、環境運動やってるし、もうホントどうしようもない一家。さらには終わった事件の追及をする退職刑事。それらの罪深き大人達の身勝手・愚行の結果を少年が背負う事になる不幸。そういう状況に対し、独身湯川は無力であったが、人間のどうしようもなさみたいのは感じられた。 【東京50km圏道路地図】さん [地上波(邦画)] 6点(2014-07-07 22:41:25) (良:1票) |
52.前作が天才vs天才の面白さがあったのに比べると、今回は犯人側の力量が物足りない。たんたんと事件を解決していったなというイメージ。 【もんでんどん】さん [地上波(邦画)] 4点(2014-07-04 13:00:43) |
51.ガリレオはドラマとして面白い部類に入りますよね。容疑者Xの献身もすごくよかった。どうしても期待してしまう真夏の方程式ですが、及第点は十分クリアできたと思います。小説は読んでいませんが、真夏のうだるような暑さ、そして解放感が視覚と聴覚で感じられたのが良かった。子役の男の子と杏ちゃんも適役ですね。2人ともこれからの人生、重いものを背負ったまま生涯を全うすることになるわけですが、人に無関心?な教授がサポートしてあげてる姿、やっぱ思いやってのはあるんだなぁと思い安心した。 【ライトニングボルト】さん [地上波(邦画)] 7点(2014-07-01 10:23:10) |
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50.まあまあ楽しめました。内容についてはほぼ予想どおりで意外性はありません。湯川教授と少年のふれあいはほのぼのしました。私は前作より本作のほうが好きです。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-06-30 21:17:11) |
【アフロ】さん [地上波(邦画)] 6点(2014-06-29 11:18:06) |
★48.《ネタバレ》 成実の殺しは衝動的すぎ。重治はとっさにしては計画的すぎ^^;。二人とも全く殺す必要ないやんって殺人だったけど、まあまあ楽しめました。 【アキラ】さん [地上波(邦画)] 6点(2014-06-25 03:20:06) |
47.《ネタバレ》 久しぶりに2度、3度繰り返し見たくなる映画でした。最初の雪の歩道橋での殺人のシーンから、海底のシーン、そして電車のシーンからトンネルの中のパンタグラフの火花、と一気に引き込まれてゆきました。随所にみられた映像の展開や細かいところまでこだわった筋立てには、さすがプロの作品だなと思ってしまいました。 確かに、テレビでのような数式書きまくる派手な演出も、あっといわせるようなどんでん返しもなくて、推理サスペンスとしては物足りないむきはあろうかと思いますが、自らの子供の頃の夏休みと重ね合わせて余韻に浸ってしまいました。あの子は、この夏休みの思い出を今後どうやって背負っていくのだろうか。そして成美も。 それにしても、塚原さんはなぜ「不吉な死者」として川畑家に現れたのでしょうか。警察、検察、裁判所が仙波氏が犯人だと最終的に結論した事件について、警察を退職した後になって敢えて「真実」を追究しなくてはならなかったのでしょう。おそらく事件当時、塚原さんは仙波氏が冤罪であるとの疑問を感じていたのでしょう。けれど彼が所属する組織はそれとは違う結論を出してしまった。もしそれに承服できないのであれば、その時にあくまでも自分の意見を主張することもできたはずだし、辞職することもできたはずです。しかし結局彼は組織の決定に従い、仙波氏の服役に同意したわけです。仙波氏が無罪を主張していて冤罪になったのであれば別ですが、彼自身も望んで刑期を全うしたわけです。塚原さんは、結局個人的にけじめをつけたいという利己的な理由だけで、全て終わってしまった事件の真実をほじくりかえそうとしただけではないか、という気がしてなりません。その結果が、新たな二人の犯罪者を生み、小学生まで殺人に加担させてしまったことになります。 最後に、中学生だった成美がいきなり包丁もって相手を追いかけてブスリとやるのに違和感を感じた意見が多いようです。でも、彼女の境遇は経験してみなくては分からないわけだし、むしろ感受性の強い中学生だからこそ、純真だからこそ、両親を愛していればこそ激情に駆られた、というのに私的にはそれほどの違和感は感じませんでした。 【キムリン】さん [地上波(邦画)] 7点(2014-06-23 09:57:34) (良:1票) |
46.テレビドラマのガレリオを見てなくても実に面白い内容でした。そして、配役が朝の連ドラ繋がりで、実にニクい設定でした。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-06-22 22:12:28) (良:1票) |
45.なんだか、筋が通っているようでよく考えると怖い。仙波の人生が悲惨すぎる・・・。それと白竜こんな役もやるのね・・意外にハマり役だったけど。 【はりねずみ】さん [地上波(邦画)] 6点(2014-06-22 18:36:46) |
44.《ネタバレ》 前作より好感が持てました、自然が美しく、上手な子役がいたなどあと細かく設定しているところがよかったのかもしれません。一人の人生が捻じ曲がるのを恐れた湯川、子供のために目をつむっているのですね。 【HRM36】さん [地上波(邦画)] 6点(2014-06-22 11:17:24) |
43.《ネタバレ》 まず大前提として、段ボールは濡らす必要があるのかということ。煙突の上部は直接火が出てるわけでもないし、紙が燃えるほど熱くないはずだ。よって濡らさなくても単純に塞ぐだけでいいのだ。湯川の物理論を絡ませたいために強引過ぎやしないか。まあ、あの程度の理由で包丁持ち出して殺しに追いかける娘の凶暴さも半端ない。十代の健全な少女の思考回路から完全に逸脱していて、全然同情出来ないのである。その女が自然を守れと主張するのだから呆れ果てる。そして、あんな短時間で一酸化炭素中毒死による殺人を思いつく主人。日頃から、気に入らないヤツがいたら、この手でやろうと計画してたとしか思えない。しかも何も知らない少年に片棒を担がせる有様。こんな恐ろしい親子に同情しろというのが無理なのである。原作者や制作者側の倫理観を疑いたい。 【へろへろ】さん [地上波(邦画)] 3点(2014-06-22 02:42:15) (良:5票) |
42.《ネタバレ》 ある弁護士が言ったそうだ。「法律なら、いかようにも解釈してみせましょう」。●この映画、発端は、若い頃モテモテだった妻の浮気と妊娠である。隠した結果、家族三人の全員が罪人だ。二人も殺されている。緑岩荘は「地獄の旅館」だと思うし、幼い少年まで巻き込んでいる。●前作『容疑者Xの献身』は、ホームレスの命を屁とも思わない連中が、互いに思いやり叫び合う映画だった。今回は、「平穏な家庭を維持するためなら、殺人も冤罪も仕方ないよね」って家族が出てくる。善人を装う、臆病で卑劣な、秘密主義の家族である。●雪のふる中、15歳くらいの少女が、さっき出会ったばかりの悪女を、包丁持って追いかけて刺し殺した。「でも真面目で利口で優しい子なんです」「えっ?」■脚本の福田は、壮大な実験をしているのかもしれない。「涙なんて簡単に流せますよ」って。★もしそうなら愉快なので、10点差し上げる。実際、成功しているようだし。■追記■2週間、お遊びで、51人中「唯一人」の10点にしてた。でも、やっぱり0点。★当然だよ♪ 【激辛カレーライス】さん [地上波(邦画)] 0点(2014-06-22 02:21:31) (良:2票) |
41.全体的に落ち着いたトーンの作品。 静かな会話が続く。どんでん返しという程の謎解きでもない。飽きることはないが、そのギリギリのラインで踏みとどまって見続ける、そんな映画。 【simple】さん [地上波(邦画)] 5点(2014-06-22 00:53:52) |