15.昔、所ジョージ版を観た時も堪りませんでした。なんかもう映画としてどうのというより、不条理すぎる現実にやり切れなくなってしまいます。今もどこかで延々とこんな事が繰り返されていると思うと言葉も出ないです。だから点数はつけられないのですが、何だかわからないけど7点。何人も必ず一度は観るべき作品と思いますね。絶対に観て、そして何度も考えるべきです。 【じふぶき】さん 7点(2004-09-01 21:55:46) |
14.名脚本家、橋本忍が書いたセリフの数々にとても深い意味と真実を感じて共感させられる。 事件の責任者である矢野司令官が解体された日本軍に替わって警察予備隊(自衛隊の前身)が創設されるというので言う言葉、「民主的な軍隊なんてどこにもありはしない」「新しい憲法で一番いいのはもう戦争をしないということだ」 これが自ら戦争を体験し、死刑を前に責任者として罪を認めている人物のいう言葉だからこそ実感がこもる。 演じた藤田進はとても存在感があって印象的。 末端の豊松と同様死刑になった同房者が、「嫌な時代に生まれ、嫌な仕事をした」という言葉だって不幸な時代に生まれ合わせた不条理の真実を突いている。諦めで達観した彼は賛美歌を歌いながら刑に赴く。反対に最後まで無罪釈放を信じていた豊松に突然下された死刑執行の驚愕と絶望はもはや人間に生まれ変わることさえ拒否する。 刑の執行に赴くシーンにかぶる豊松の悲痛極まる遺書はフランキー堺の語りが胸に迫って強烈なインパクトがある。 戦争や軍隊といった非人間的なものがもたらす不条理や悲劇を見事に表現している本作は、この映画が作られた時代より現在さらに存在感は大きい。 【キリコ】さん 9点(2004-07-05 19:47:24) (良:1票) |
13.悲しい映画です。戦後、この様な例は数多くあったことでしょう。そのことがフランキー堺の好演も手伝い、より一層悲しく記憶に残る作品にしている。軍隊という規律の厳しい縦社会で、上官の命令に背けようはずがなく米捕虜を突き殺すフランキー堺演じる二等兵。終戦後、戦犯として裁かれるのは命令を下した上官だけではなく、末端の一兵卒にまで及んでしまう。彼は殺したのではなく、殺しをさせられたのである。しかも腕を刺しただけなのに…。善良な一市民が戦争に巻き込まれた悲劇を描いている。心優しい日本兵が米捕虜に栄養をと思いゴボウを与えた善意が、木の根を食べさせたとして有罪になったというのは本当の事らしい。名脚本家でもある橋本忍による演出。戦争の不条理と共に、日米の言葉の壁をも取り上げており、それが通じないという事はいかに誤解を招き最悪の事態へと導いていくかをも訴えている。問題作でもあり名作です。 【光りやまねこ】さん 9点(2004-02-18 15:51:52) (良:1票) |
12.”私は貝になりたい”ってタイトルが素晴らしい。夫の帰りを信じている妻が悲しかったです。戦争と言う理不尽が伝わってきました。 【もちもちば】さん 8点(2003-10-09 12:34:24) |
11.ドンパチやりあう戦争映画とはまた違ったずっしりくる重み。戦争が引き起こす悲惨さ・理不尽さをフランキー堺からひしひしと感じた。国家間の感情的な裁判になすすべの無い徴兵隊。「私は貝になりたい」の台詞、彼の表情がやるせない一品。 【スルフィスタ】さん 9点(2003-09-08 22:09:01) |
10.日本の戦争映画の中でも本作と「明日」は、血なまぐさいシーンも爆薬の匂いもしないのに、へたなホラーよりよほど恐ろしい名作として心に残っている(明日はテレビドラマ版を鑑賞)。所ジョージのリメイクドラマも悪くはなかったが、白黒映像の中のフランキー堺の名演には戦慄した。 【poppo】さん 8点(2003-06-06 19:06:43) |
9.子供のころに見ました。すべての善意が悪意として裁かれ、死をつきつけられる主人公が「そうだ・・私は貝になりたい」とつぶやくシーンが忘れられません。とても悲しい映画だと思いました。 【あでりー】さん 8点(2003-04-14 20:34:13) |
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8.夜中に見て家族中から非難あびるほど大泣きしました。私は貝になりたい、最後の語りでのこの一言はかなり響きます。 【ジャガー】さん 10点(2003-04-14 12:02:22) |
7.か…かわいそすぎる…。これは道徳の時間にぜひ流すべきだよぉ。 【つばき】さん 9点(2003-01-05 12:09:01) |
6.「私はむしろ貝になりたい」フランキー堺のあの語りがいつまでも心に残る名作。当時,せっかく気を利かせて米兵に牛蒡を食べさせたのに,木の根っこを食わされたと言われ訴えられちゃあ・・(この映画のエピソードではないとおもう)上官の命令で引き金を引いて戦犯と言われたら・・・「霊感・ヤマ感・第6感」(TVクイズ番組)の司会としてしかイメージのなかったフランキー堺はこんな役者さんだったんだ。。って分からせてくれた作品でもありました。 【蝉丸】さん 9点(2002-12-15 13:18:03) (良:1票) |
5.国や時代が違っても「トカゲの尻尾切り」で解決するんですね・・・ 【cccp】さん 8点(2002-11-11 00:54:20) |
【田口】さん 5点(2001-10-05 16:25:43) |
3.右でも左でも見ることができる珍しい戦争もの。いろんな意味で東京裁判史観再検討の必要性を感じます。 【ギベリン】さん 10点(2001-08-29 05:06:17) |
★2.これ見たとき、”戦犯”ってなんだろう、と涙しながら考えました。フランキー堺という人柄の良い顔と柔らかい声、鋭い演技を備えていた人が居た事と、当時の撮影技術が発展途上であったことがかえってこのドラマに引き込まれる要因になっているように思います。これがカラーなら・・・と思った事が何度もありましたが、所ジョージ主演でリメイクされたのを見て面白かったけど興ざめした感じがありました。それは所ジョージの責任ではなくて、当時の撮影スタッフ見たいな思いを感じながら仕事をする人が減った為だと思います。 【奥州亭三景】さん 10点(2001-08-20 20:49:45) |
1.実は本作ではなく、所ジョージのリメイクを観たのですが、いずれも「反戦」の原点にある映画。『パールハーバー』に歓声を上げる「アメリカ」に観せてやりたい。 【ぶんばぐん】さん 10点(2001-07-23 05:31:19) |