136.《ネタバレ》 なんか全体的な雰囲気に流されてしまいそうになるんだけど、内容的には薄く感じる。ヌードルスの葛藤とか苦悩みたいなところの描写が弱いかな。実際あのグループにいてどうだったのよ?中高生が不良グループから抜け出せない中途半端さを感じるんだけど。強姦して逃げられた(振られた)だけで、マックスは恋人奪ったって程でもないし、死んだと思わせたっていうのも、ヌードルスがマックスを売ったのは事実だし、ヌードルスにも自業自得というか因果応報的なところがないわけでもない。最後に種明かしを持ってくるのも「何それ?」としか思えないんだよね。なら空白期間にヌードルスがどんな思いでどのように生きてきたのか?と描いた方がいいんじゃないの?デニーロの演技はいいと思うけどね。 |
★135.《ネタバレ》 長すぎた製作準備期間の末、通常では実現し得ないところまで膨張しきった妄想が、なぜか見事に実現してしまった、まさに異形の大作。時代の移り変わりの中、姿かたちを変えながら何度も現れる、同じ人物、同じ部屋、同じ街。それを描く、ありとあらゆるシーンひとつひとつが、“ドラマ”をはらみ、我々に訴えかけてくる。そう言う意味では、表面的で判りやすい要素が多いのかもしれないけど、やはり面白くてカッチョよいのだ。ここでの“ドラマ”とは、ある意味では“トリック”でもある。ラストにおけるマックスとの再会は、ストーリー上の大きなトリックであるけれど、これ以外にも細かいトリックがある。例えば、悪ガキどもの放火シーン。最初は、新聞に小便をかけていると、我々に思わせ、ああ、悪いヤツらだな、と思わせる。次のシーンで、小便ではない別の液体であることが判る。次に「タバコ→火」ときて、げげっ本当にトンデモない奴らだ、ってなことになる、この衝撃性。あるいは、晩年のヌードルスとデボラの再会シーンも面白い。女優のデボラは舞台化粧で真っ白けの顔、年齢不詳で若い頃と変わらない。初老のヌードルスと若いデボラが出遭う、不思議な瞬間。会話の中でデボラが化粧を落としていくと、年齢がその顔に現れ、時間軸は急速に合致する。このような小さなドラマが再現なく現れては消える4時間(完全版)。ラストのヌードルスの笑みは、解釈は色々あるのかもしれないけど、私には、セルジオ・レオーネ自身の満足の笑みのように思えて仕方ない・・・・・・。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2008-03-23 14:55:04) (良:1票) |
134.《ネタバレ》 題材に見合わない繊細な描写が好き。たとえば冒頭に拳銃で撫でられた女が屈辱に唇を震わせる場面や、出所したヌードルスと抱き合ったあとのペギーが急に静かになって、無理して明るく振る舞っていたことを窺わせる場面。暴力性の強い作品ではあるけれど、その一方で心理描写が女性的といっていいほど丁寧だ。 主役の男達はまともな女性関係をなかなか築けずに、何かというと娼婦を買っている。彼らの男性性の過剰さはほとんど獣性といってもいいほどで、それが彼らを裏世界に追いやったそもそもの原因でもあるのだろう。例のレイプシーンが非常に不愉快だったので思わず観るのをやめようかと思ったけど、ヌードルスの孤独を語るのには必要な描写だったのかもしれない。愛した女と結びつくことは決してなく、力ずくでものにしようとしたって二人が別世界の人間であるという事実は変わらない。むしろあの行動がそれを証明したといってもいいと思う。(にしても、あそこまで残酷な描写はやめてほしかったかな…)。 ラストについて、「夢オチ」という解釈が案外メジャーみたいなので驚いた。別に夢オチじゃないと説明できないような大きな矛盾もないし、その説を補強する論理的な手がかりもなく、大体にしてそんな結末だと興ざめするだけでミステリ的な仕掛けとして失敗だと思うんだけど……。あの笑顔は彼が過去の美しい思い出だけを拠り所に生きていくのを暗示しただけで、それはマックスと再会したときの台詞にも表れているんじゃないかと思う。だからこそ、このタイトルなんじゃないの? 【no one】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-16 17:51:09) |
133.《ネタバレ》 昔のアメリカってこんな感じ・雰囲気だったのかと、映画から放たれる空気に浸ることができました。時代が行きつ戻りつする内容も、今はいつの時代なのかを理解するのに大変でしたが(デニーロの若者から中年への変身振りには脱帽しました。)、長丁場の映画を飽きさせないための方法なのでしょう。最後にアヘンか何かを吸った時のデニーロの笑みの意味は…、映画を観ていた時は、将来彼が経験することになる日のあたらない辛い日々と対比させるためのものなのかなーとしか思わなかったですが、レビューを見てみて、内容全てがアヘンを吸った主人公の夢落ちという意味なのかなとも思えるようになりました。いずれにせよ、できる男と男のなれの果てがあんな風になってしまうのは寂しいですね。 【まいった】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-20 02:27:23) |
132.ラストの意味があまり良くわからなかったのがとても悔しい作品でした。しかしそれまでの厚みのある構成と音楽、雰囲気がとても好きです。長さも気になりませんでした。ロバート・デ・ニーロは最高の役者です。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-29 22:13:02) |
131.《ネタバレ》 いつの時代でも若い頃は餓えて乾き、老いて惜しむらくは戻らぬ過去を懐かしむだけの想い出があると潤うのかもしれない。ヌードルス君止め賜え、のぞきは一番罪だ。マックス君男の嫉妬は一番醜いよ。 【成田とうこ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-09-21 19:52:35) |
130.何度見返しても最高! デ・ニーロファンになった作品。レオーネ&モリコーネも健在。ヌードルスとマックスの生き様を比較するのも楽しい。謎めいた箇所を様々に解釈することも楽しい。年末に観ると何故かさらに良い (詳細はブログにて) 【しー】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-08-22 15:14:27) |
129.《ネタバレ》 本作のような『ベン・ハー』級の長尺映画となると、相当話が面白くないと正直観ていてキツい。で、この映画、ストーリー自体は悪くなかったけどやはり無駄な装飾が多い気がします。何とかがんばって3時間前後まで縮められなかったのだろうか。何かと話題のラストの解釈については、僕は最初からあれはヌードルスの都合の良い「幻想」だと思ってました。空白の30数年が全く描かれていないことがその決定打のように思われます。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-08-05 14:45:28) |
128.《ネタバレ》 エンニオ・モリコーネの哀愁漂う名スコアに痺れる。全ては阿片に溺れるヌードルスの夢だったのか?セピア色の子供時代が本当に素晴らしい。おチビちゃんが撃たれた時は思わず泣けてしまった。 【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-26 22:49:25) |
127.《ネタバレ》 長時間なので覚悟して見ましたが、意外と時間が早く過ぎて、ストーリーに引き込まれました。 「ゴット・ファーザー」のように血の絆とかファミリーとかなり重々しい映画かと思いましたが、少し肩透かしの感じ。 この映画は、あまり細かい事は気にせずに、ストーリー展開(回想と現在のやりとり)に身をゆったりと浸からせて、約40年の時間の縦軸というか時の流れを味わう映画なのでしょう。「アナポーラ」を耳にしながら。 デニーロは好きな俳優で、今回もいい味を出しています。テンポの良い映画で出てくるのもいいけれど、この映画のように、ひとつひとつの演技を「ゆっくりと見せる」役もいい感じです。ジェニファー・コネリーも可愛らしかった。 それはそれとして、この映画のラストの2シーンだけはどうも気になります。ひとつはパーティの夜のデ・ニーロの友達の行動と、その後の回想シーンのアヘンを吸った時のデ・ニーロ本人の笑みの意味。特に本人の笑みを監督は何故最後に持ってきたのだろう。 色々な解釈ができるだろうけれど、スケールの大きい映画なのだから、「何故」と思わせるよりもっと素直に感動に浸ることができるエンディングにすればよかったのにと思いますが。 【たくみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-07-01 21:20:32) |
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126.《ネタバレ》 この映画も年取ってから観ると印象変わるね。それにしても長いのがちょち辛いのは相変わらず。でも音楽は心地よいのだ。あと言葉と心の裏腹感、目や表情だけの演技、行間を読ませるようなタメとか、そのへんの妙に後引く余韻がイイ。それとなんていうか回想場面での若さゆえのすっとこどっこいぶりを観ていて、思わず己のことを思い出し密かに赤面してしまったり。下世話な部分の描き方は北野武作品と共通してる気がするね。他の女に対してデボラを別格に置いてるのもなんか切なくていい。変わらず綺麗でいてくれる女ってのはプライスレスだよな。個人的にはペギーみたいなのもざっくばらんでいいけどね。でも肝心のストーリィがねぇ…途中までは良かったのにな…。デボラの楽屋に会いに行ったあたりまではいい感じだったんだけど、あのオチには急転直下一気に評価下がりました。ここまで観てきた3時間をドブに捨ててるみたいでもったいないですね。それこそゴッドファザー並のグレードを期待してただけにちょっと違和感。あのオチのあたりを切り落として未完の作品として出してたらむしろ評価は高かったかも。 【ごりちんです】さん [DVD(吹替)] 7点(2007-01-06 22:52:16) |
125.2回目鑑賞。一昔まえのアメリカでの悪がき仲良しが裏社会の大物として伸上がっていくものがたり。感心できる題材ではないが友情、裏切り、成功、挫折。 悪に成り切れないデ・ニーロの葛藤が良い。 【ご自由さん】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-10-06 14:25:56) |
124.《ネタバレ》 ゴッド・ファーザーより前に製作されていたら間違いなく絶賛されていたんだろう。謎解き自体は単純なんだが、三つの時代が複雑に交差するから、そこに乗り遅れると中に入っていけず退屈してしまう。どん底から体をはって這い上がっていく緊張感あふれる映像は見事だ。子供時代のエピソードも付け足しにせずじっくり描いている。友情と愛と裏切りの男の美学がデ・ニーロの名演で堪能できる。最後の笑いは謎だが、この世界から足を洗えると思った開放感と、資金を独り占めできると思った喜びなのか。 【パセリセージ】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2006-09-24 00:17:09) |
123.無駄な台詞が一切ない。表情でみせることによって、さらに重厚感が増している。その表情はやっぱりデ・ニーロが特に素晴らしい。完全にストーリーが理解できたわけでもないのに、長時間なぜか引き込まれる。そこは監督の腕なんだろう。 【Syuhei】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-09-23 16:56:19) |
122.《ネタバレ》 DVD買おうかと思ってたら、BSで放映されてましたのでがんばって観ました。これだけ長い映画はDVDで観るべきですね。実はこの映画でジェニファーのファンになりました、出番は少ないけどね。 【ないとれいん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-09-19 13:02:02) |
121.完全版を見たので長かったです。でも、飽きずに見れたし面白かった。デニーロ素敵。 【あしたかこ】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-06-12 13:44:35) |
120.長かった。本当に長い映画だった。面白かった。 【STEVE-O】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 07:45:58) |
119.4時間の完全版を観ましたが、どっと疲れが出るだけで、まとまりのない1本筋の通っ ていない作品だなぁという印象でした。ラストシーンって議論になるほど深い意味は ないんじゃないですか?散漫な作品をとりとめなく、つないだだけじゃないですか。 ジェニファーコネリーももっと活躍するのかと思ったら実は出演シーンでわずかなん ですね。これだけ長い映画でありながら、少年期から青年期、青年期から老年期へ一 気に時代が飛んでしまうことです。特に青年から老年は彼らの仲間との関係も含めて 触れるべきだと思います。やっぱりこれを観ると改めてゴットファーザーという作品 の偉大さを感じます。 【たかちゃん】さん [DVD(吹替)] 3点(2006-01-23 14:17:47) |
118.デニーロはこの映画でもやっぱり良かったし、エンニオモリコーネもやっぱりよかった。俺の大好きなこの二人がやっててはずれは無いとは思ってレンタルしたのですが、はずれどころか映画史に残る傑作でした。男の熱い友情をこんなに感動的に描いているとは!涙なしでは語れません。最後の笑いの意味がどうとか関係ありません。関係ないなんていったら失礼ですが、映画を見るに当たって幻想だったからつまらないというあえてこの映画をつまらなくする視点で見るのではなく、自分の面白かったと思える解釈で見るべきだと言うことです。幻想だったから下らないという人にはもうちょっと映画を楽しんでもらいたいものです。 【ジャザガダ~ン】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-12-04 19:44:00) |
117.クオリティは高い作品だが奇を衒いすぎて釈然としない内容になってしまった。脚本の欠陥を世界観で補おうとしている感じ。何度も見ると良さがわかるタイプの映画であろうがこの長さじゃなんとも… 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-12-04 01:45:56) |