★5.3時間近い長尺ですが、飽きるなんてとんでもない、これでもコンパクトで喰い足りない印象。何しろ相手は忠臣蔵ですからね、日本人の心のルーツですよ、これは。なんちゅうても、タッキーこと滝沢修の演じる吉良コーズケノスケの超イジワルぶり。「この田舎大名が!」う~む、誰もが子供の頃、一度はこんな奴にイジメられた経験あるのでは?(え?社会人になってからも?)。まさにこれぞ心のルーツである所以。この吉良役の憎々しさは、ドリフのコントで志村けんが演じた吉良に間違いなく匹敵します。一方、浅野内匠頭を演じるのは・・・がーん。雷蔵だ。この気丈さと薄幸ぶりは実にハマってますが、殺陣が見られないのが残念!「殿中でござる」シーンでホンの少し見られるけどね。まあ、でももし雷蔵が吉良役だったら? これじゃ、四十七士が乗り込んできたって、円月殺法でイチコロ、返り討ちにしちゃうのは目に見えてる。これでは忠臣蔵にならない。よってまあ妥当なキャスティングと言えましょう。その後の展開はもう、聞くも涙、語るも涙。そして待ちに待った討ち入りへ。全体的に、適度にチャンバラを散りばめているものの、殺陣に破天荒さがなくおとなしい感じは否めない、しかし勿論これはこれでよいのだ(←強引だなあ)。そして意外に爽やかなラスト、誰もが、日本人に生まれてよかったと思う瞬間ではなかろうか。 【鱗歌】さん 8点(2004-08-01 00:41:20) (良:1票) |
4.実は今まで「忠臣蔵モノ」をちゃんと観た事がなく、たまたま先日BSで放送されていた本作を観ました。正直「主君の仇討ち」という考え方はどうなん?ってな気もしたし、いくら美談化してもやったことって結局テロ(百歩譲って押し込み強盗)なんじゃないの?とか、最初は思ってみてたのだけれど、何だかんだで討ち入りのシーンに胸が高まってしまったのは、やはり日本人だからなのだろうか。なんかそういう安易な結論付けはイヤなのだけれど。ともあれ、討ち入りそのものも良いけれど、その周辺の各エピソードが魅力的。名前は忘れたけど、大石がその名を騙っていた大名(か何か)が、偽者が(敵討ちを果たさんとする)大石であることを知り、「申し訳ありません、私が偽者でした」と言って自分の通行手形を大石に渡す所とか、或いは乱痴気遊びにふける大石を見限った家族が仏壇に供えてある大石の位牌を見て彼の決意に気付く所とか、「以心伝心」な場面が、良いですねえ。 【ぐるぐる】さん 7点(2004-05-29 16:35:38) (良:1票) |
3.長い作品だからつまんなかったら嫌だなあとか思って観るのためらっていたのですが、面白かったですー。葛藤とかサスペンスとかが上手く入ってて引き込まれました。赤穂浪士の熱さもかっこいいですよね。 【どろ】さん 8点(2004-05-28 19:03:06) |
2.「忠臣蔵」関係の映画は数々あれど、私はこの大映版が一番好きだ。超豪華キャストに加えセット、調度品、着物等美術も素晴らしくて豪華絢爛である。「忠臣蔵」には諸説があるのでアプローチの仕方によって作品の作りも変わってくるが、この大映版はかなりオーソドックス。「忠臣蔵」を見ていると赤穂浪士は勿論のこと、それにまつわる人々の行動に教えられることが多い。劇中の登場人物は常に二通りで、保身に走る格好悪い奴と多少の危険を犯しても筋を通す格好良い奴。私は格好良い奴でありたいといつも心に誓うのだ。それにしても「忠臣蔵」ってホントに良く出来た話しだとつくづく思う。松の廊下での刃傷沙汰、桜吹雪の中での切腹、いちいちドラマチックな人間模様。そして最期は雪の中討ち入りと言う最高のクライマックスがやってくる。年末はこれを見なきゃ年は越せない。 【黒猫クロマティ】さん 8点(2003-11-26 11:43:40) (良:1票) |
1.登場人物一人一人が胸に秘めた熱い意志、その周りの人々との深い壮大な人間ドラマ、超骨太な本格時代劇は見ごたえ十分。侍としての忠義から、多くを犠牲に戦う。昔の日本には、彼らのような男たちがいたのだ。江戸の町を歩く四十七人のカッコいいこと。 【紅蓮天国】さん 8点(2003-11-19 20:09:48) |