16.まさに「狂気」という言葉が相応しい映画であり物語であったと思う。原作は読んでいないが、その濃厚さを伝えるにふさわしい映画世界の造型はやはり鬼才デイヴィッド・クローネンバーグの成せる業だと思う。陰気感に満ちたレイフ・ファインズの演技も安定しており、レベルの高いサスペンスに満ちた作品に仕上がっている。 【鉄腕麗人】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2004-02-05 19:16:06) |
15.ひとりよがりな映画な気が・・・。ナルシズム・・。監督にすればいろいろと深いものをこめてわかる人はわかってくれるさと思ってるのかもしれないけど観る側に期待しすぎ。自己満足で終わりかねない 【ばかぽん】さん 3点(2004-01-30 23:18:42) |
14.子供の頃の記憶の補完をしながらも、自我保全のために、自分の都合のいいように記憶を改竄していく主人公。しかし、精神世界の迷宮に落ち込んでしまった主人公にとっては、もはや何が真実であったのか、永遠に知ることは出来ない。記憶と幻覚、現実と非現実が混沌とし、自我境界を侵食していく展開は、「マルホランド・ドライブ」のように、見る者の精神の安定をも揺さぶる。ただ、いまいち割り切れていないと言うか、作品として中途半端な印象。後半のテンポの良さが前半にも欲しかった。惜しい。 【FSS】さん 6点(2004-01-11 01:27:17) |
13.う~ん・・悪くはないんだけど、やっぱり最後にもっとはっきりさせて欲しかった。何でも説明すれば良いってものではないんだけど、これだと変に物足りなさが残って、不満になってしまう。全体的な雰囲気が良いだけに残念。 【よっさん】さん 5点(2003-12-17 17:35:04) |
12.《ネタバレ》 描きたいものの感触が伝わるだけに、物足りなさは感じた。ベタかも知れないけど、精神病の主人公の妄想だけでなく、ラストに本当にあったこと・・例えば、優しく大好きだったお母さんが、旦那さんの気を引きたくて、イボンヌ的になっていった様や、主人公を傷つけていったといった描写をカットバックで入れてもらいたかった・・そうじゃないと、精神病者の妄言で終わっちゃう感が強い。ミランダ・リチャードソンの演技は圧巻。ガブリエルバーンは『ユージュアルサスペクツ』に続きアシスト2点・・油断ならない攻撃的MF(サッカーね)なのは間違いない(笑)あと、クローネンバーグが内臓を見せずに内面を描こうとしたことは”グロ”ーネンバーグファンの自分も評価したい。 【ウメキチ】さん 6点(2003-12-04 12:18:31) |
11.《ネタバレ》 この映画はスパイダーが記憶の断片を拾いながら真実の物語を自分でつむいでいくというものなのですが、クローネンバーグ曰くこの映画を通して記憶の曖昧さを訴えたかったそうです。主張は置いといて、映像は気に入りました。イギリスの湿気の多いジメジメした雰囲気がじわ~っと感じられたし、主人公のスパイダーが記憶をたどっている所なんかは面白かったです。一番気に入っているシーンはスパイダーがパズルをしているところです。スパイダーはピースをはめようとしても全然はまらなくてイライラしているのですが、それもそのはず。ワシのパズルなのにスパイダーはカモメだと思い込んでいるのです。事実を勘違いして、記憶と想像のピースをうまくはめられずに狂っていくスパイダーの状況を上手く表現していたな~と思いました。 |
10.《ネタバレ》 スパイダーの視点で語られる物語は、そこかしこに矛盾を孕んでいる。それに困惑しながら、観客はスクリーンを見つめ続け、最後には自分の都合の良いように記憶が改竄されていることに気づき、おののく。これがクローネンバーグの狙いだったのだろう。しかし、残念ながらその試みはうまくいかなかった。記憶の改竄という興味深い題材だけに、観客を誘導する道標を冒頭に用意しなかった点が惜しまれる。 【恭人】さん 6点(2003-12-01 18:06:04) |
9.う~ん、わかりにくかったです。あまり引き込まれる部分のない映画でした。精神障害者の視点で描くにしても、あまり好きではないタイプの表現方法でした。暗すぎるし。でもまぁなんとなく、表現したかったことはわからないでもないかな、ということでこの点数。 【るいるい】さん 3点(2003-11-23 00:08:29) |
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8.何が現実で何が妄想なのでしょう。もしかしたら、ここにあるものすべてが妄想であったり・・・。精神によって妄想と現実、どちらにも転んでしまう。最初は眠かったですが、回想のシーンは面白かったかな。全体的にはなんだか救われない思い空気に包まれた感じの映画でした。 【ひなた】さん 4点(2003-09-17 23:12:20) |
7.ああ、なんという閉息感…。答えも出ない、救いも無い。心の迷宮から抜けだせなくなってしまった主人公。クローネンバーグ独特の押えた色使いが、無限の絶望感と悲しさを感じさせる。レイフ・ファインズファンにはおすすめかな。まあね、クロ-ネンバ-グ作品に「太陽サンサン、弾ける青春♪」なんてあるわけないさ(笑)。 【たまねぎ君】さん 6点(2003-08-28 06:40:56) |
6.非常にサスペンスフルで狂気感に満ちた雰囲気を見せつける秀作だと思う。この映像世界を創りだしたクローネンバーグ監督はやはり鬼才という言葉がふさわしいと思った。加えてレイフ・ファインズのじめじめとした演技が非常に見事だった。しかし、悪くはないんだけどストーリー的に若干の説明不足を感じたのは否めない。実際は物凄く内容が深い物語であろうことは感じられたので、それが作品の中にいまひとつ反映されてなかったのは残念だ。機会があれば原作を読んでみたい。 【スマイル・ペコ】さん 7点(2003-08-27 16:17:52) |
★5.狂うってことについて考えさせられる映画ではありましたけど…。う~ん、なんか残尿感っつーか(コレっ!!はしたない☆\(`-´ヘ) )スッキリしないものが残りました。 【ちっちゃいこ】さん 5点(2003-08-23 02:17:22) |
4.精神障害者が封印されていた記憶の断片を思い出しながら繋ぎとめていくうちに、その裏にあった真実も浮かび上がる。って書くと面白そうなんだけど、レイフ・ファインズの演技と同じくゆったりした展開なので盛り上がりに欠けます。サスペンスというよりは回顧録ですね。 【tantan】さん 5点(2003-08-21 22:47:48) |
3.子供の頃の“ある出来事”がトラウマとなって精神障害を起こした主人公が辿る迷宮の世界。薄汚れたコートの下に何枚ものシャツを重ね着して登場する彼の姿に象徴されるように、全編を通してジメジメとした肌寒さを感じる創りとなっている。このジメジメ感が蜘蛛のイメージと重なるのかも知れないが、所詮、大した意味はなさそうだ。結局、謎解きや演出力を楽しむというよりは、この孤独と狂気といった繊細な役柄を巧みに表現した、R・ファインズの演技力を堪能するべき作品ではないだろうか。決してお奨めしませんが・・・。 【ドラえもん】さん 6点(2003-06-02 00:12:02) |
2.はっきり言って誰にでもおすすめ出来るという作品ではありません。が、狂気に侵され、その狂気の罠に捕らえられた者の孤独と絶望を、ここまで冷ややかに凝視した映画もないでしょう。一切の感情移入を拒みながら、人格崩壊の手前でふんばるかのように過去の再現に向かう主人公の姿は、やはり悲しく、痛ましい。その上で、やっぱりおぞましい…。クローネンバーグ、恐るべし。 【やましんの巻】さん 10点(2003-05-26 16:38:00) |
1.主人公のおっさんの歩くスピードと同じようにゆったーりと進んでいき、なんだか眠くなってきます。画は暗く、内容も暗いですが、いつものクローネンバーグらしいグロテスク描写ははっきりいって皆無です。衝撃のラストと釘撃ってあるわりには、そのラストは弱いです。なんでクモの糸はってんのかなー、と思ってたら、ただガス栓開けるためかいな!そんで終わりかいな!と思ってしまいました。 【あろえりーな】さん 5点(2003-03-08 01:56:07) |