6.《ネタバレ》 こちらの作品、久しぶりに観ていて思わずニヤリとしてしまう程の面白さ。
サスペンス的な展開とも相まって、終始画面に釘付けの状態となった。
何といっても最も素晴らしかったのは、入江美樹という女優さん。
とにかく美しい!!
メインストーリーとは直接関係ないサイドストーリーの中で、精神病院で働く女性を演じているのだが、何故だか顔はまるでお岩さん状態なのだ。
左半分から見るととても美しいのだが、顔の右半分は見るも無惨な状態。
道でナンパされるのだが、そのシーンが印象的だった。
また、勤務している精神病院内では、痴呆らしき老人に後ろから抱きつかれるなど、散々な目に遭う。
最終的には兄と肉体関係を持ち、お兄さんへは「ごめんなさい。」の一言。
その直後、白装束で海へと入り、自殺してしまう。
こういったサイドストーリーまでもが全て印象的。
そして淫靡で残酷で怪しい雰囲気を醸しだしているのだ。
話をメインストーリーに戻すと・・・
主人公の男性は精神科医にくってかかり、その挑発に精神科医も見事“応える”。
どういった形で“応えた”かというと、精巧なマスクを造り上げ、それを主人公に被らせ、別人として生活させていくというものだった。
これはいわば医者としての研究的な好奇心によるものであったのだ。
最初は抵抗していたものの、マスクのあまりの出来のよさに、心躍る主人公。
全くの別人になれる素晴らしき“他人の顔”を手に入れた主人公は、そこであることを思いつく。
それは、マスクを被り全くの別人になりすまして、妻を口説くというおそろしいものだった・・・
この作品を観ようと思われる人はそうはいないと思うが、一応これから先の部分は伏せておくことにする。
いずれにしても本作品は、私にとって久しぶりの“超お気に入り作品”となった。