赤い風船のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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赤い風船

[アカイフウセン]
The Red Balloon
(Le Ballon Rouge)
1956年上映時間:34分
平均点:7.89 / 10(Review 47人) (点数分布表示)
ファンタジーファミリーショート(短編映画)
新規登録(2003-07-26)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2013-06-04)【マーク・ハント】さん
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監督アルベール・ラモリス
キャストパスカル・ラモリス(男優)パスカル
脚本アルベール・ラモリス
音楽モーリス・ルルー
製作アルベール・ラモリス
編集ピエール・ジレット
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【クチコミ・感想】

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27.《ネタバレ》 ものすごく良い映画だと思う。

手を離すと飛んでいってしまう風船が、自分から離れずにいつも一緒にいてくれる。それだけでも胸がいっぱいになる。意地悪だったり優しかったりする赤い風船は、友達だったり彼女未満の大事なガールフレンドみたいな存在になってずっと心に残るかもしれない。

映像のきれいさとか、風景のきれいさはもちろん、生活が垣間見られるたくさん出てくる子供のかわいらしさ小憎らしさとかには、特に隠された意味って無いように感じる。そこを排除して純粋に少年に感情移入することができるからこの映画の良さって引き立つのではないかと思う。

こういう純粋な短編に、簡単に比喩や寓意を乗せてしまうのはあまり上手ではないと思う。だから作り手がくれた世界に素直に甘えて、描写から方々に意味や結論を引き出すよりは風船に乗ってパリの上を飛んでいくという幻想を純粋に楽しむのも大いにありだと思う。
黒猫クックさん [DVD(字幕)] 9点(2009-12-20 23:38:50)(良:1票)
26.実際にはありえない、三十分少々の短編ながら、まるで風船が命ある生物のようで夢の中に入り込んだように心が癒やされる、なんとも不思議な感覚のファンタジーの傑作。
白い男さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-11-01 09:36:15)
25.監督もしくはフランス映画に思い入れがある人が見ると良いかもしれません。今、見ると、ストーリーやアイデアが自主映画止まりの雰囲気です。
チューンさん [映画館(邦画)] 5点(2009-09-29 20:33:00)
24.色彩の鮮やかさと、撮り方がうまい。風船は何の象徴なのだろう? 風船に乗った子供はどこへ行くのだろう? 一見ファンタジックな映画ですが、なかなか奥が深そうです。
Balrogさん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-26 23:13:57)(良:1票)
23.《ネタバレ》 ブルーグレーに統一された世界の中の赤い風船のイメージが絵画のように美しく、青い風船に出会うショットの鮮烈なイメージは感動的ですらあります。あの時代のヨーロッパだからこそ出せた色。とても可愛らしい映画なのですが、一方でその内側に秘めたテーマは結構重く。『白い馬』では悪意は大人の側にありましたが、この映画では同じ子供達の側に存在していて、同じ立場の人間同士が争い、破壊と暴力によって罪無き二人(いや、片っぽは人どころか生きものですらありませんが)が引き裂かれてゆくという展開。ラストは希望に満ちた夢のある終わり、と思う事はできませんでした。あれは、まさしく「天に昇る」姿なワケで。その愛らしさとは裏腹に、深い痛みを内在させた映画でした。
あにやん‍🌈さん [DVD(字幕)] 8点(2009-04-18 00:03:33)(良:2票)
22.《ネタバレ》 音も入ってるけどほとんどサイレント映画のノリ、実写映画だけど次第に風船に人格が感じられるあたりアニメーション映画のノリ(かくれんぼしたり青い風船に浮気したり)、だからこの作品、映像詩なんて曖昧な言葉でくくるより、映画そのものと言ったほうがいい。あの風船は何なんだろう。持ってると電車に乗れず教会からは追い出されと、社会生活に不便をきたすもの。大人の後ろからついてくると、みなに笑われる。ワルガキは奪おうとし、それがかなわなければ割ろうとする。あのラスト、考えてみればひどく厭世的な結末にも見えるが、見ているときの気分は最高にいい。カトリックの神なのか、童心の象徴なのか、いろいろ考えて、でも結論づけたくないモヤモヤしたものとしての赤い風船でいいのだろう。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-29 12:14:24)
21.《ネタバレ》 『あの時助けてくれてありがと、君と出逢えた数日間ボクは本当に楽しかった、君の事は忘れないよ、さよなら、さよなら、さよなら・・・』・・・徐々に空気が抜け萎んでいく赤い風船が、少年にそう言って別れを告げているように僕には確かに聴こえました。大人の硬い頭だと、あの風船紐で引っ張って悪童どもから逃げるより、そのまま抱えて走った方がよっぽど早いんじゃないかってつい思っちゃうんだけど(笑)でもあの少年が風船と逃げる姿自体が、パリ下町裏路地の情趣溢れる風景と相まって、一幅の絵になってるんですよね。確かに勘繰りすれば色々な解釈が出来そうな作品だけれども、自分はこの映画良く出来たひとつの「寓話」として楽しみました。
放浪紳士チャーリーさん [DVD(字幕)] 8点(2008-12-29 10:37:46)(良:1票)
20.《ネタバレ》 絶賛の嵐の中、書きにくいのですが・・・。私には、この映画はかなり怖いです。映像や音楽の美しさはナルホド素晴らしいと思うのですが、あの赤い風船に心が宿ったかのような(というか、宿ったということなんでしょうね)物語の運び、しかも最後、心配しながら見ていた通り、風船たちにどこかへ連れて行かれてしまった少年・・・。あの後、あの少年はハッピーなんでしょうか? 私にはそうは思えないのです。風船が人形だったらホラーじゃないでしょうか? 子どものころ見ていたら、また違う感想だったんでしょう。恐らく、こんな風にしか感じられない私の感性がおかしいのでしょう。でも、あそこまで少年に執着する赤い風船も、あのラストも、やっぱり私には「ファンタジー」で片付けられない「何か」を感じてしまって、感動などできませんでした。
すねこすりさん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-11-04 15:01:13)
19.《ネタバレ》 赤い風船・・・それはまるで、ちょっとしたペットのよう。
捨て犬や捨て猫のように、誰かが膨らまして街灯にくくりつけたのでしょう。捨てられた風船を見つけた少年はその風船を可愛がり、風船もまた少年のそばにいようとする。この両者の関係がほんわかと暖かくて、見ていてとてもピュアな気分になれます。
大人の目線でこの映画を観てしまうと、ついついあの風船をどうやって動かしているのかが気になってしまいますが、そんなことを詮索するのは野暮というもの。
グレーの建物をバックに大きな赤い風船。そのコントラストや、奇想天外摩訶不思議な動きをする風船と、純真な少年。それだけでもう十分、幸せ一杯な映画なのです。
最後の方で、いじめっ子が風船に悪さをし、風船は割れてしぼんでしまいます。すると、町中から風船の仲間たちがぞくぞくとやってきて、そのいたずらっ子に仕返しをするのかと思いきや、そこはフランス映画。日本のドラえもんの道具のようなことはいたしません(笑)。集まった風船たちは、少年を空の旅へと連れ去っていくのでした。
もっつぁれらさん [映画館(字幕)] 8点(2008-11-03 17:35:07)
18.《ネタバレ》 前作の馬と男の子に続いて今度は風船と男の子の友情のお話。それにしても風船が自分の意思をもって動いている。どうやって撮ったんだろう???街中の人々が大き過ぎる風船をジャマ扱いしたり男の子に付いていく風船を不思議がったりとちょっと笑えました。色とりどりの風船がパリの街を飛ぶシーンはとてもキレイ。最後は自分が子供の頃沢山の風船を付けて空を飛んでみたいと思っていたことがそのまま映像になっていました。みんな一度は思うことなのか・・・。
Carrot Ropeさん [映画館(字幕)] 6点(2008-08-15 04:57:25)
17.今までこんな映画があったんだ、というぐらいマジで衝撃を受けた。オープニングショットなんてのはあまりの綺麗さに見とれてしまい、風船をもちながら少年パスカルが颯爽と街の中を走る1ショット1ショットが映画を超えて芸術の粋に達したか、と思わせてくれました。どーやって撮影してん!!と言ってしまう意思を持った風船の動きや無邪気すぎる少年の笑顔がたまらなく心に響く。故・水野晴朗さんの「いやー、映画ってほんとに素晴らしいものですね」という言葉はこの映画の為にある、と思います。オスカー脚本賞受賞、納得。
M・R・サイケデリコンさん [映画館(字幕)] 9点(2008-08-11 23:50:18)(良:3票)
16.《ネタバレ》 映画の旧称が活動写真である事を思い起こさせる、動く写真の魔力を実感させられました。ラストは切ないです。少年と風船が穏やかな日々を過ごせる場所は空の彼方しかなかったのでしょうか。
The Grey Heronさん [映画館(字幕)] 8点(2008-07-28 00:58:52)(良:2票)
15.例えれば、「少年と赤い風船のプチ・ロードムーヴィ」か。
何とも切ないお話である。

30分ちょっとの間に雄弁に語られる少年と赤い風船の物語。
時に哀しく、時にユーモラスに。
テクニカラーの独特なカラー映像、街に映える風船の鮮やかな赤。

いかにも映画といった映画で、音楽と映像、そしてストーリーが、赤い風船の摩訶不思議な動きと相まって、不思議な感動を呼び起こす。

メルヘンな雰囲気が好きな人なら気に入るはず。
にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-01-30 22:44:05)
14.《ネタバレ》 ピカピカの大きい風船が灰色の街並みに赤く映える。 犬のようになつくバルーン。先生をおちょくるバルーン。狭い路地で左右の壁にぶつかりながら少年と走るバルーン。 そして無音の中で輝きを失うバルーン。 悪童たちに仕返しするわけでもなく、ただ、少年と空をゆく。 何と優しい。 何とファンタジー。 もしこのラストが、悪童たちの首をくくって空に飛んでゆく画だったら・・・それはそれで面白いが。
stroheimさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-18 01:17:33)(笑:3票)
13.スクリーンに投影された本当の「ファンタジー」映画。
Nbu2さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-04-16 13:01:45)
12.《ネタバレ》 嗚呼、何て素敵な映画なんでしょう!終始無言で時間も短いのに、何故にこうも観る者の胸を打つのか。もう最初にあの大きくて色鮮やかな風船を見た時から、完全にやられてしまいました。まるで子犬のように少年の周りをウロウロと浮遊する赤い風船。道行く人々の傘の中に入れてもらったり、絶妙のタイミングで学校の先生に捕まらなかったりと。街の風景がちょっと薄暗いせいか、より一層風船の美しさが鮮烈な印象を残します。そしてラスト、パリの空いっぱいに溢れ出す大量の風船は壮観でありながら感動的。「星になった少年」ならぬ「風船になった少年」として物語は幕を閉じるのでした、メデタシメデタシ。
かんたーたさん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-02 15:37:27)
11.まずは何と言ってもフランスの美しい街並み、そんな美しい風景をより美しく描いたこの映画、私は大好きです。少年と風船、この描き方が何とも微笑ましくて観ていて本当に癒されます。作品全体を包み込むこの温かさ、それは正しくフランス映画ならではの良きファンタジーと言っても良いそんな素晴らしい映画です。近頃のやたらドンパチ、CGだらけによる映像ばかりのアメリカ映画きり観ている方に特に観て欲しいそんな映画です。こういう映画は心の優しい人間にしか撮ることの出来ない映画だと思います。わずか36分という短い間に色んな意味で素晴らしい体験を出来る貴重な作品!
青観さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-19 21:25:07)(良:3票)
10.《ネタバレ》 まるで上質の絵本のような作品です。まず「ここなんて町?」と知りたくなります。パリのモンマルトルと分かるとただ下町の雰囲気や匂いを満喫するのみ。安っぽいアニメーションで作れそうだけど、やめて下さいね。それにしてもなんて可愛くてお茶目な風船なんだ。出会いのシーン、あれは男の子が風船を助けたんじゃなくて、絶対風船が男の子を待ってたんですよ。その後も男の子の気を引こうとすれすれのところで身をかわしたり、隠れてみたり、教室や教会に入り込んで追い出されたり、あの女の子の青い風船とのシーンは40秒しかないのに映画史上屈指の名場面になってます。あんな友達と一緒なら憂鬱な雨降りが楽しくて、思わず雨上がりの町を一緒に駆けていきたくなりますね。大詰めなんて悪ガキ達が極悪人に見えたほど(苦笑)。男の子は手を離したのに風船は彼を心配して遠くへ行けない、その結果当たったパチンコが致命傷でゆっくり地面に落ちていく。子供の世界じゃこんな大変なことが起こっているのに大人から見ればただ風船をめぐって子供が無邪気に遊んでいるようにしか見えないんですね、特に常識ある立派な学校の先生は。そんな先生に対し、風船は仕返しするわけでなし、軽~く頭を小突くだけというところが素敵です。こんな風船はけしからんと捕まえようとする先生から痛快に身をかわし、今度は見ないフリしますが風船は見透かしたように彼の後をついていきます。「こりゃ一体なんだい?」「いや、なんでもないんだ。ではまた。」そんな会話が聞こえてきそうで生真面目先生すら微笑ましく映ってます。風船を殺した悪ガキたちに対しても同じ、仕返しなどしないで、風船の死を悼む男の子の元にだけ大勢で集まり、一体感に包まれながら空へ浮かび上がる。この映画に理屈も台詞も必要ないし、映画に特にラストにどんな解釈をするかは各人の自由です。少なくとも妙に懲りすぎる最近のアニメやファンタジーが持たない素晴らしさがあります。本当に風船に演技させた作家のラモリス監督の手腕と人情味豊かな古き良きモンマルトルが見事に融合していて、子供のうちは勿論、大人になっても手元に置きたいと思わせる絵本です。
くなくなさん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-11-15 03:41:56)(良:1票)
9.ちょっと昔のパリの空撮、風船の色が映えて
とっても素敵です。
こんな映画を観ながらうとうとするのも良いもの
こんなに叙情溢れる映画って他にあったかなぁという
位自分は好きです。
leoさん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-20 11:39:14)(良:1票)
8.少年と青い風船を持った女の子とのランデブーなんか何度見てもかわいくて好きだな~。風船の赤が鮮やかなカラー画面、雨上がりの石畳をこちらに走ってくる少年のシルエット、狭い路地を走る少年と赤い風船の一体感、逆光に透ける風船に囲まれた少年の表情・・・本当にいいですね~。唯物的であるはずの風船のこれほど豊かな表情は、そのへんの役者の喜怒哀楽に満ちた表情よりどんなにも優しく純粋で心温を感じさせてくれます。「風船のような軽やかな気分に浸ること間違いなし」とアドバルーンをあげておきます。
彦馬さん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-06-28 12:59:47)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 47人
平均点数 7.89点
000.00%
100.00%
200.00%
312.13%
412.13%
512.13%
6612.77%
7510.64%
81327.66%
91634.04%
1048.51%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review3人
2 ストーリー評価 8.75点 Review4人
3 鑑賞後の後味 9.25点 Review4人
4 音楽評価 8.00点 Review2人
5 感泣評価 9.00点 Review3人
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【アカデミー賞 情報】

1956年 29回
脚本賞アルベール・ラモリス受賞 

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