41.ヨンファの「今日、子供が何人死んでると思う」という言葉は、奥が深くて、彼の立場と苦悩を一言で表していると思う。あの女兵士は、ヨンファの娘なの。女兵士が入ると、なぜか某国軍にリアリティーが出てくるなあ。確か、「宣戦布告」もそうだったような気がする。あまり、多くを語りすぎていないのがいいです。ただ、自衛隊の置かれている微妙な立場がわかるようで、考えさせられるものがあります。寺尾あきらは、いつもどんな役をしていてもいいです。息子を失った父親の役は、「半落ち」もそうでしたね。最後に、原田美枝子が出てくるあたりは、にくいですね。 【ジブラルタの星】さん [DVD(吹替)] 8点(2005-12-28 17:53:56) |
40.光の乏しい艦内や夜のシーンは暗くて当たり前なのだが、重要と思われる人物がこれだけたくさんいると、この暗さは相当ネックになってくる。しかもこの暗さがリアルな演出として機能していない。中途半端な灯りが中途半端な方向から照らされるから。有名どころオールキャストだから人物が把握できるだけで、外国では通用しないのではなかろうか。それともやっぱり日本向けの商品として作ったのか?大作感を煽るたいそうなBGMも鬱陶しい。 日本人の性分を真っ向から否定する展開は今の世相を反映しているのだろう。その中で任務と人間性の選択で後者を堂々と選ぶ主人公の行動と発言は甘くもありセンチメンタルでもあるのに、それでも一貫して「人間は人間らしくあるべき」とこの期に及んで大いに謳いあげる姿は感動的ですらある。この熱さこそが坂本監督ならではとも思えたが、一方でエンターテイメント志向へと突き進む坂本監督は独自の個性を自ら手放そうとしているとしか思えない。そろそろどっちかに決めたほうが良いと思う。暗闇から発射されるミサイルの閃光の画を見る限り、エンターテイメント志向でもいけるんじゃないかとも思うが、個人的にはふろしきを小さくして初期作品のような独自性を見せてほしい。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 4点(2005-12-09 17:47:57) (良:1票) |
39.日本に軍備はあっても実際にそれを使う法整備がなされていない。それをみな知らず安心してしまっている問題点を指摘しているはずだが、そういう主題はほぼ無関係。軽薄なアクション映画に成り下がっている。 【小鮒】さん [映画館(字幕)] 3点(2005-11-07 22:18:00) |
38.原作は小説の中で一番好き。 なんで思い入れが大きすぎてしっかりと映画をちゃんと見るのが大変。 しょうがないから2回見ちゃった。 感想は一言で言うとまぁまぁ。 やっぱり原作をそのままもっていくのは無理があるらしく、 設定やストーリーの変更がバシバシと。 まぁ、でもよくここまで作ったものだと関心。 もったいないのは人物背景が判りづらく、いいシーンのセリフなんかに重みにかけるところ。 あと意味深なシーンで結局なんじゃあのシーンは・・・ってのが多かった。 しかしいいキャスト揃えましたな~。 真田広之、寺尾聰、中井貴一、佐藤浩市ってどれも油ののった主役級のところ。 気になったんだが、北朝○とハッキリと表現なかったね。 やっぱ問題になるのかな。 【ひで太郎】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-10-29 13:51:52) |
37.ローレライの後に見ると、この点だな。もっとしっかりメッセージを描ける原作だろうが。。。残念。沈黙の艦隊。ジパングの実写化に期待する。 【Pizz】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-10-21 01:58:13) |
36.原作は未読だが、原作やパンフを見ないと 理解できないっぽい複線が多数あるのはいかがなものか。 重たい雰囲気を美味く醸し出してるとは思うが、 いかんせん説明不足です。消化不良気味。 【ふくちゃん】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-09-21 07:00:24) |
35.《ネタバレ》 日本の危機管理意識を呼び覚ます超タカ派映画。某国の対日工作員にイージス艦いそかぜを乗っ取られた日本政府。彼等の目的は真の日本をさらけだすというもので、日本は防国意識の根幹を揺るがされる事に。日本のポリティカルムービーとしてはよく出来ていると思ったのが第一印象。潜水艦同士のドンパチは少ないものの、艦内の出来事は緊迫感たっぷり描かれている。演者も男臭さ総動員。中でも真田広之は相変わらずの頼れる男っぷりを見せてくれる。胸板が厚い男には制服が似合う! 【カイル・枕クラン】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-09-20 19:54:52) |
34.私この映画も「ローレライ」も原作読んでませんが、それなりには面白かったですよ。ただ、皆さんご指摘のように登場人物の説明がうまくなされていないので鑑賞しながら「?」となってしまうところはありましたが、その辺は観る側が勝手に想像してもらう、ということで。 |
33.《ネタバレ》 原作を読んでいるのでどうしても比べてしまう。脚本は映画のために練られたっていうよりは、脚本家(もしくは監督)が原作を読んで印象に残った部分をつなぎ合わせた感じ。だから登場人物の行動の裏付けがかなり希薄。もうその存在さえ希薄(というよりは意味なし)な登場人物も多かった。 それにしても、ラストで仙石が手旗信号をしているが、ちょっとなぁ・・・・・ ヨンファとの格闘 → 紅白の手旗を用意 → グソー&手旗を持って甲板に移動 → 寝っ転がる → 手旗信号開始 という手順を踏んだわけだ。なんだ仙石、ぜんぜん動けるじゃん(^^;)(原作だと格闘場所で手旗信号をしていたはず、もちろん手旗はなし) 【よっふぃ~】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-09-14 10:13:16) |
32.《ネタバレ》 ラストの手旗信号で笑ってしまった。 【ギニュー】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-09-11 23:47:39) |
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31.原作既読の立場から言わせて貰うと、う~ん、これは勿体無い。映像化すれば絶対オイシイに違いないシークエンスがことごとくカットされている。自衛隊の護衛艦同士の戦闘も、最後の描写はあんなだし。原因としては、1.予算不足 2.たとえフィクションと言えど、自衛隊員同士が殺しあうシーンは極力カットして欲しいと、本物の船使わせてもらってるところから頼まれた。3.監督のポリシー。さあ、どれなのでしょうね。 確かに、「亡国の・・・」というタイトルに魅かれ、日本の国防問題を考えるため、映画館に足を運ぶ人もいるでしょう。しかし、この映画のあらすじを聞けば、大半の人は、「ダイハード」や「ザ・ロック」や「沈黙の戦艦」を思い浮かべるはず。この作品に関しては、そうした人々の期待に応えて欲しかったなあ、というのが正直な感想です。 もし、非アクション化を徹底して追及するなら、態々本物の護衛艦借りる必要などない。その代わり、「事件は会議室で起きている」政府関係者の不毛な議論とか、マスコミや東京都民の反応とかの部分をもっと膨らませて欲しかった。どっちにしても中途半端、という印象が否めませんでした。 それと最後に、アクションシーンの肝心なところでスローモーション使うのは・・・もう止めにしませんか? 【東京サンダ】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-09-04 02:09:59) |
30.自衛隊とかそういう難しい国家問題、原作とかを抜きにして、映画として純粋に見るとこんな感じでしょうか? 【ぱんこ】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-08-28 21:56:25) |
★29.ガンダム世代によるガンダム的戦争小説。これが僕の原作評価である。戦争がテクノロジーとメカニックにより支えられたシミュレーションゲーム(ウォーゲーム)であるのと同時に、そこで一瞬にして消え去る生命に対して、その大量死を否定し、生のリアリティを確かめずにはいられない、ある意味で非戦場的な感情劇こそが現代の戦争小説なのである。それがある種のヒューマニティとテロルの論理との葛藤によって支えられる安直な思想劇であること。イデオロギーや理想に支えられる世界という観念、革命という精神の観念劇は物語の浮間に露ほども顔を見せず、行動は私怨により支えられる復讐劇であって、全ては各個人の生きる意味と意志に還元される。これは良くも悪くも我々の世代の戦争観であり、現実である。つまり戦争が絶対的外圧として描ききれない、平和な時代の無精神な戦争観こそがこの戦争冒険ノベルズの核なのである。「これが戦争だ」という台詞に漂う不可思議で不明瞭な違和感、それはマンガ的な非現実感であると同時に湾岸戦争から9.11に至る現代の戦争で僕らが感じた現実感そのものでもあるのだ。 とはいえ、僕が原作をなかなか面白く読了したのは、自身もガンダム世代だからだろうか。原作者がガンダムから戦争を学んだという言説を僕らはリアリティをもって受け止めることができるのだ。 さて、映画であるが、まずこの映画化に際して注目すべきは、監督が阪本順治であることだろう。阪本順治と言えばやはり『トカレフ』である。あの奇妙な人間闘争劇、剥き出しの個人が放つ乾ききった殺意や愛憎は、この監督ならではの現代感覚であった。この妙にウェットな戦争大作を阪本がどう料理し、映像化するか、興味はその一点に尽きるとも言えたのである。 結果から言えば、この監督の味わいは完全に原作に飲み込まれてしまったというのが僕の感想である。この映画の中に『トカレフ』の「あの」主人公たちはいない。原作への忠実さにダイハード的な冒険色を前面にうち出した映像はなかなか見ごたえがあり、そういう意味では、原作の冗長さを的確に纏めた上手い映画だと思う。役者達の演技も素晴らしかった。それだけに、もっと乾いた視線で登場人物たちの人間性を抉り取り、僕らに切実なる違和を投げつけてもらいたかったというのが正直なところでもある。それだけの力量を持つ監督だけに少し残念であった。 【onomichi】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-08-27 08:23:41) (良:1票) |
28.《ネタバレ》 あまり得意でない分野ですが俳優さんに惹かれて観にいきました。年齢層は思ったより中高年の方が多かった気がしました。率直に面白かったです。日本版ダイハードという言い方がピッタリ。只の勧善懲悪でなかったところに一番救われました。甘いのかもしれませんが情を大切に敵にさえ真摯であった主人公の思いに打たれました。それが映画全体を血なまぐさいアクションから和らげている気がしました。ストーリーは原作をはしょりすぎて半端な部分もあったのでしょうがそれも許してしまいます。 【ももち】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-08-22 21:04:37) |
27.戦後60年を経た今、諸外国の地域紛争やテロの恐怖など、世界情勢は相変わらずキナ臭い状況が続いている。そんな中、“平和ボケ”と揶揄されながらも、自ら戦争を行使することなく、とりあえず平和を堅持している日本に突如、クーデターが生じたら・・・というのがこのドラマの発想である。アメリカのような、伝統的に育んでいく為の土壌というものが無く、本来こう言ったポリティカル・サスペンスは日本映画が最も苦手とするジャンルである。確かに上映時間の都合もあり、原作をダイジェスト版のように端折って描いた事で、未読の者には意味不明な部分も少なくない。その為か人物描写の中途半端さが感情移入することを遮ってしまっている。しかしその一方では無駄なシーンも多く、バランスの悪さばかりが目立つ作品である。これがハリウッドで将来リメイクでもされたら、もっと上手く料理して、さぞかし面白い作品になるだろうに・・・と、つい考えてしまう。この作品の問題点の一つには、やはり監督の力量にあるように思う。もちろんこれだけのスケール感をともなった人間ドラマを演出できる監督など、そうザラにはいない。骨太の男っぽい作品という意味では、いかにも阪本順治らしさが出ているが、どちらかと言えばローバジェット作品を主体に活躍してきた事もあり初の大作映画に気負い過ぎたのか、ドラマもアクションもどこかぎこちない印象を受ける。過去の映画の良いとこどりをしている割に、アレンジが巧くいっていないのだ。庶民の日常生活という狭い範囲でのドラマに冴えを見せてきた人だけに、作品の資質に見合っていたかが疑問である。さらに著名な俳優が多く出演している事が作品の格でもあるまいが、顔ぶれそのものには新味は無く、むしろ何の為に出ているのかすらも分からない人が多い。佐藤浩市と吉田栄作の役や女性工作員ジョンヒなどがその最たるものだが、「原作にあるから・・・」という程度の理由なら、余りにも主体性が無さ過ぎる。彼らの存在は一見意味ありげだが、思わせ振りなだけで、ドラマの中でほとんど機能していないではないか。登場人物をどうせ生かせないなら、むしろそう言うところこそ割愛するべきなのではないだろうか。自衛隊の協力もあり実物の船が航行するシーンなどの撮影は素晴らしいが、船内の暗さと船外の明るさのコントラストをもっと明確にする事で映像にメリハリが生じ緊迫感もより高まったように思う。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-08-19 01:08:26) (良:1票) |
26.原作の半分(2/3?)以上をカットせざるを得ないという状況を考慮し,原作を既読の人間が観た場合,これは非常に上手に編集してあると思える.でもそれは,削除された背景やエピソードを補完しながら観ているからなのだとも言える.なので,客観的には説明不足な印象も当然だと思う.ちょっと話はそれるが,福井作品の特徴であり魅力とは何かと考えた時,私は,「頑張る中年おじさん」&「あらゆる格闘技をマスターし,全ての銃火器を使いこなす華奢な美少年」というマンガチックな組合せにあるのではないかと思う.防衛問題や戦争に関する批判やウンチクは諸先輩方にお任せするとして,私の様な素人向けには,限られた時間の中で,「2人の掛け合い」にフォーカスしたアクション巨編として,悪くはないと思う. 【マー君】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-08-14 22:05:22) |
25.《ネタバレ》 面白かったので良い点をつけたい。しかし他の方も書いているように説明不足、説得力不足なので7点としたい。もし自分が原作者なら違うラストシーンにしただろうなと。高速艇orヘリで迎えにきたDAISの仲間が生き残りを回収して逃げる、そして戦闘機が爆弾で焼き払う。これがこの局面でのリアリティだと思う。都民の命を預かる政府側には突っ込んでくるイージスに対して爆撃を中止する理由などないはずだ。実際コンビナートに突っ込んでるし。副長に自爆させるにしても工作員と対決させ、矛盾を解消させてからにした方が好きだな。「命をかけた副長」が美化されてる理由がわからないので違和感がある。 【tigarato】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-08-14 21:38:27) (良:1票) |
24.おもしろかったです★ローレライより好き~あんまCGCGしてないとこいいし。寺尾さんも真田さんもいい~(><)さすがですねっ!!宮津さんが如月に謝るとことか、思わずホロリときましたよ!!全体的にザ・ロックでしたけどね、でもよかったですよぉvv原作読まんと細かいとこわかんないですけど、ローレライよりは原作なしでも違和感なかったと思いますよv(ローレライも好きですよ?)邦画が熱いですね!! 【椎花希優】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-08-11 23:01:01) |
23.単刀直入に書くと、ぼくは邦画のアクションで面白かったという記憶がないので、僕は今回もほんの少しの期待も抱かずに鑑賞しました。観終った今の率直な感想は、“面白かった”ただそれだけです。ストーリーもCGもまだまだ海外の作品には及ばないものの、それでも僕はこの作品以上の邦画のアクションは観た記憶がない。断言します。ただ一歩一歩着実に邦画もすごい作品を作れるようになってきてるんだ、という感動もはっきりと感じています。劇場にわざわざ足を運び、邦画のアクションを観た自分の行動力にも驚いていますが、それより何より面白かったという事実が大きく、突っ込み所はいくつもあったのに、それらさえも“無”にしてしまう満足感がこの映画には十分備わっていました。映画館へ行って良かったと思える映画でした。 【ボビー】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-08-10 20:42:48) |
22.寺尾聡、中井貴一、真田広之の演技力は流石だが。如月演じる勝地涼の台詞が、まだ少し棒読みに聞こえて違和感があった。アクションや演出は従来の日本映画に比べて中々のものがあったし、特に駆逐艦同士の近代戦は自衛隊の全面協力を得ただけあってリアルな凄みがあった。ベストセラーとなった原作を読んでいないが、伏線が十分描ききれてない気がする。副館長の息子が死んだ理由、その論文の内容、副館長が前妻と別れ、如月を捨てた理由など、もっと話を盛り上げられる要素を十分に描く時間が欲しかった。‥‥‥ただ、テーマは非常に重く、(今までタイトルの意味を知らなかったが)この「亡国のイージス」というタイトルは大変考えさせられる。守るべき郷土があってこその盾。盾となる力を持つなら、平和を守るに値する国が必要だ。盾の是非ばかりを論じる平和論が、いかに薄っぺらで偽善的なものであるか。副館長の反乱は、最終的には私怨によるものに思えたけれど、自衛隊の方々の心の疑問は理解できる気がする。 【six-coin】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-08-08 19:36:43) |