30.《ネタバレ》 何なんですかね?・・この映画。
大監督の映画製作者人生の集大成がコレですか・・?
しかも、売るために予告編も静止画すら極秘とした話題作りまでして
世間を煽って、ステマ評価で盛り上げ作戦までして・・
ジブリや駿信者じゃない層も呼び込んでおいて・・ で、この内容?
一言でいえば、お金持ちのお坊ちゃまが、マザコン特有のストレスで実社会になじめず
現実逃避の夢の中で、思ってたんとチャウ、カオスな展開に翻弄されてそれも嫌になり
目が覚めた後は普通に過ごせるようになりました。てな話。
中二病のファンタジー妄想を、アニメーションにしてみましたていう、それだけの中身。
そこかしこに、神隠しや動く城やもののけ姫で見覚えのある絵柄が使われていて、確かに
ジブリの絵ばかりなんだけど、新しい感覚は見当たらない。
それどころか、以前の作品にあった、物語の持つメッセージ性が、今回は薄っぺらい。
声優も今一つ。せっかく呼んだ俳優さん達にアフレコして貰ったら雰囲気合わないからって
「チェンジ」と言えない大人の事情? 活舌も声質も不自然で、どう聞いてもボツなテイクばかり。
ジブリ全般もアメリカもそうだけど、声優使わずに俳優呼んで話題作りは結局失敗して終わり。
作画が凄いとか聞いたのに、画角が液晶テレビサイズになってて、映画館のスクリーンに
合わず、右も左も余白(黒色)になってしまい、結果コンパクトなスクリーンで見せられてしまう。
こんなんなら、前から3列目くらいに座ればヨカッタ。 鬼滅の刃も同じだったねえ。
かと言って、画面が緻密で凄いかという事もなく、期待したせいか、いつ凄い絵が来るのか
待っていたら終わってしまった。多分動きの描写に注力したのかも。記憶に残らなかった。
金持ちのボンボンを主役にしたのもアレだが、馬鹿親父が転校初日に田舎の学校の校庭に
当時は贅沢品の車で乗り付けて見せびらかしたせいで、地元の学生から忌み嫌われるという、
少し考えればわかりそうなタブーを犯すとか、主役サイドに感情移入できないキャラ設定。
まあ現実逃避して夢世界から帰りたくなくなるのもワカランではないが、この脚本は嫌いだ。
あのシーンにはこんな意味が・・とか、このエピソードはあの件の心情の投影だとか、
隠れキャラ探しの楽しみがあるとか解説する連中もいますが、伝わらない人が多すぎたら
それは成功ではなく失敗であり、それをよしとするなら自己満足でしかない。
上辺しか見ることができない奴は見るなと言うなら、内容を極秘にして世間煽って
金払った観客を集めるなんて、詐欺になっちまう。 その罪深さで減点は大きい。
これから見ようとする人には、基本勧めません。
エンディング曲の米津玄師の曲だけが唯一ヨカッタとこは、シン・ウルトラマンと同じでした。
自分としては、神隠しとハウルの中間程度の出来かなあ。
同じく米津玄師の歌で終わる「海獣の子供」の方がまだ上だったんじゃないかな