44.「ワンシーン/ワンカット」の画面構成が非常に印象的(最初は違和感を感じましたが…)。別段大きなドラマがあるわけでもなく、その日その日を何となく生きている3人の若者のグダグダな生活の断片を、文字通りブツ切りにして並べただけのような映画。このテの映画ってあまりグダグダすぎるとただ単につまらない映画で終わってしまうけど、この映画の場合はその辺のさじ加減が絶妙。どこがどうというわけでもなく絶妙。内容よりも雰囲気を楽しむ映画のように感じました。 【とかげ12号】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-06-09 16:22:24) |
43.非常にクールな感じで、心地よい時間が過ごせる映画ですね。メッセージや情感に溢れた作品も好きですが、こういうスタイリッシュな格好いい作品も良いですね。 ストーリーは結構まったり進むんですが、フェードアウトが多用されていて非常にリズム感のある仕上がりになっています。 まあ、たいていの映画だと観ている途中で展開がある程度見えてくるんですが、この作品は最後まで読めませんでしたね。正直、「一体どうまとめるんだこの話を」と思いながら観ていました・・・・・。 ラストについては、「上手い!」の一言です。 スクリーミン・ジェイ・ホーキンスの曲が凄くハマっていて格好良かったです。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-12-18 17:04:30) |
42.終わり方はすごく好き。好みのカットがいくつかあった。 【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-12-03 03:13:16) |
41.ジム・ジャームッシュ最高ですね!!ワンカット目から感動してしまいました。音楽もいいですし、三人のグダグダなコンビネーションも味がありました。映画なんだけど、「あるある!」っていう日常の雰囲気よかったです。弾まない会話とか。どのカットをもっても画になる映画って本当にすごいと思います。 【kaneko】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-11-29 14:45:11) (良:1票) |
40.《ネタバレ》 『ダウン・バイ・ロー』にそれほど入ってゆけなかったのはコイツのせいかもしれない。それほどに衝撃的な映画だった。ジャームッシュ作品の中では『デッドマン』と共に大好きな映画。衝撃的といってもお話の展開に劇的なものは無い。登場人物たちの感情の高ぶりすら描かれない。にもかかわらずとてつもなくドラマチックに感じさせてしまうこの映画はやっぱり衝撃的。普通、黒を際立たせて美しさを出すモノクロ画面も、この作品は白を眩いばかりに際立たせているのも衝撃的。現状に漠然と希望を見出せない3人の男女がいくら場所を変えても何も変わらない。だけど特に印象的な言葉を交わすこともなく、ただいっしょにいるだけなのに、だんだんとお互いを思いやってゆく関係になってゆく様は感動的。ラストですれ違わすことで徹底的にドラマチックな現象を起こさせない。それでもそのすれ違いによって優しさが露呈される。そのとき、ささやかな日常に大いに感動する。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-10 16:22:57) |
39.最っ高に癒される作品。居心地最高。出来合いな恋愛映画ばっかり見てきたから、この映画を見たときの嬉しさはとんでもなかった。ウィリーとエヴァがテーブル挟んで向き合って話すシーンとかマジでリアル。ウィリーが一生懸命楽しい話しててもスゲー不器用で伝わらなくて、そんな話にエヴァは戸惑いながらも何とか合わせてあげたい、ってあの空気。うわぁ辛いなぁ(笑)って感じ。こんな二人の良い緩衝材として働くエディも生かされてる。もっと言えばウィリーとエディの関係もマジでリアルな良い友達だし。モーテルでのウィリーのベットが無いシーンとか大好き。この映画に潜んでいるフッと通り過ぎていく自然な笑いの落っことし方は天才的。観終わってすぐに二回目観たのを覚えてる。 【ハッシーふりかけ】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-04-19 22:06:13) (良:1票) |
38.観ている間中エヴァの前髪が気になって仕方がありませんでした。立ち過ぎじゃないですか?ウィリーの恋する様子が微笑ましくもあり、じれったくもあり。思いは通じるのか、と観ていましたが、ドラマティック性を排したラストでしたね。現実ってこんなもん。クスクス笑えて良かったです 【サイレン】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-04-19 12:44:14) |
37.週刊スピリッツの「THE3名様」をジャームッシュが撮ったらこんな感じか。 【カタログ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-01-24 23:16:10) |
36.アメリカ人になろうとスタイルばかり気にして生きているウィリー、田舎から夢を抱き何かを求めにきたエヴァ。彼等にとってアメリカでの生活は夢のようなものでなく、日常にどちらかが入り込む非日常は疎ましくもあるが、日常からの脱却を夢みるお互いにとって何かを起こす勇気となる。現実はフロリダに行けば夢のような生活があるわけでもなくニューヨークの片隅と何も変わらない。それぞれの想いはただ空回りして終わっていくが、やがて彼等は何もない日常へ何もなかったかのように戻っていくのでしょう。この物語の中で最もアメリカ人らしく生きているのは、英語をしゃべらないくせに罵る際にサノ○○ッチ!と叫ぶ叔母ちゃんなのかな。学生の頃見た時は人前ではカッコつけて面白いと言い、部屋にもポスター張ってました。でも当時は全然面白くなかった!ウソついてました、ゴメン。 【亜流派 十五郎】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-17 17:42:38) |
35.この映画なぜかついついまた見たくなる。見るたびに彼らの微細なしぐさがおかしくもあり、哀しくもある。TVディナーの肉には見えない肉、バカバカしいスポーツにしか見えないアメリカンフットボールで奇妙な「新世界」を目にしたエヴァのクールな視線。エヴァが去った部屋でただバドワイザーを飲むウィリーとエディ。彼らは動けば何かが変わるのではないかという期待に、雪のクリーブランド、常夏のマイアミへと場所を移していくが、何にも変わらない。三人のすれ違いがすれ違ったままであるのが愛しい。そんな彼らをコントラストの効いたモノクロで綴るフィルムが眩しい。J・ホーキンスの「I Put A Spell On You」の旋律がフィルムに憑依して美しい。 【彦馬】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-11-12 00:28:19) |
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34.昔見た時はあまりに退屈だったので諦めたのだが、今回見て、意外な程楽しめた。同年公開の絢爛豪華な「アマデウス」とは相反する渋いモノクロ。音楽も荘厳なクラシックではなく、スクリーミン・ジェイ・ホーキンス。さすが!! |
33.心地好い静けさ。心地好い雰囲気。心地好いモノクローム。全てが曖昧なまでに細切れで、でも長回しで、それが伝える時間の儚さや人間の不器用さがなんとも可笑しくて心地よい。今までそこにいた彼らはどこかへ行き、でもそれまでそこにあったものは変わらずそこにあり続け、そして取り残された者たちは何を想い、何を感じるのだろう。この映画の伝えようとするメッセージは底知れず、考えれば考えただけ溢れてきそうで、思わず蓋をしてしまう。しかし僕はそれでも構わないと思う。だって閉じてしまっておけばそれは永遠に消え失せることはない。この映画はまさにそんな映画だ。 【ボビー】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-08-16 22:16:46) |
32.こういう映画は好きですねぇ。常に画面に無意味さというか、退屈さが出ていて、それは主人公たちがどこにいても、何をしてても変わらない。ラストも好きです。 |
★31.ストーリーに振幅がなさすぎます。もともとそういう主旨の映画でしょうし、そこにケチをつけるのが的外れなのかもしれませんが。まぁ、私としては時間とレンタル代金の無駄もいいところだったので、これぐらいの苦言はご勘弁を。 【K】さん 3点(2005-02-25 17:10:45) |
30.あのカラカラに乾いた雰囲気と、エヴァの素っ気無い態度がメチャメチャ好きです。面倒くさそうにしながらも、いとこのエヴァにワンピースを買ってきたり、ひとり歩きは危ないと心配したりするウィリーのキャラもいい。なにをするにもどこへ行ってもニコリともしない彼らを遠くから写すモノクロの映像も美しい。沈黙ばかりのシーンなのになぜかプっと小さく吹き出してしまうところがいくつかあるのよね。こんな感覚の映画は初めてでした。ジョン・ルーリーの歩き方がいいわ。 【envy】さん 9点(2004-09-17 15:18:12) (良:2票) |
29.《ネタバレ》 これは映画館で観るべき映画。フィルムの使用残り断片を使って撮ったため、シークェンスが切れ切れになり、随所にブラックアウト画面が挿入されることになった、と封切り時の紹介にあった。フィルム断片の長さがほんとにまちまちなので、この辺でブラックアウトするな、という予測がまったく成り立たない。映像のつながりが不意に途切れ、映画の意味を見失う瞬間が心地よい。それには映画館の暗闇が必要。自宅リビングで消えたテレビ画面を睨んでてもダメでしょう。映画の中のシチュエーションもストーリーもありがちのものだけれど、映画の中と映画の外(ブラックアウト)を予測不能の間隔で往復させられる体験は、この映画に固有の効果。世界のつじつまが外れて行く、というのはジャームッシュのこだわりだけれど、この映画は、ブラックアウト画面を観させられるときに、一瞬、観客自身もつじつまの外れた世界に入り込むような錯覚が生じる。 【哲学者】さん 9点(2004-07-03 12:30:40) |
28.数秒間の黒い空白に仕切られた、四角いモノクロの映像たち。 一つのカメラに映されたそれらが、何て事の無い日常を映し出していく。 喩えるならばアルバムを開いている感覚。 【紅蓮天国】さん 6点(2004-06-01 20:07:18) |
27.エディの台詞に「新しい所に来たのに、何もかもが同じに見える」ってのがあるんやけど、そんな感じの映画ちゃうかな。少なくとも俺は観ててそんな気持ちになってもーた。この映画、娯楽性はなくて淡々としてるってのをある程度覚悟して観たんやけど、俺にはあわんかった。独特の微妙に長い間が、あわんかった。この間が好きになれる人は、この世界観好きになれると思う。でもエヴァみたいなクールな女性キャラと終わりの展開はシュールで好きやけど。この映画が肌にあうかどうかは、もう観て確かめるしかないと思う。 【なにわ君】さん 3点(2004-05-17 00:07:11) |
26.登場人物はすごく少ないが、映画の中の空間は広い。派手さは全くないが、雰囲気に味わいがあるので一人でのんびり観るのが良いかも。この映画の女の子はよく知らないけどすごく美人だ。 【ぷりんぐるしゅ】さん 6点(2004-02-15 16:58:20) |
25.《ネタバレ》 この映画の登場人物たち、1時間半の上映時間の中で楽しそうにしている場面がほとんど無い。さしずめウィリーとエディがエヴァのバイト先を訪ねて来たところぐらいか。後半のバカンスと言ってフロリダに行くシーンでも、全くと言っていいほどバカンスを楽しんでいる気配がなくて笑えてくる。そんな若者たちの日常を描いた映画なんてカッコ悪そうにも思えるけど(実際カッコ悪いっぽいけど)、ワンシーン・ワンショットが実に面白可笑しくカッコ良く、どの場面を取っても必ず絵になるような構図になっているのが凄い。さすがカンヌ国際映画祭カメラドール受賞。劇中に「晩春」や「東京物語」といった名前の競走馬が出てくる辺りでまた、ジャームッシュが小津安二郎などの監督から影響を受けていることがよく分かります。 【かんたーた】さん 7点(2004-01-27 22:41:44) (良:1票) |